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tartaros  ―タルタロス―

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2008.06.01
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カテゴリ:読書
三遊亭円朝「怪談牡丹灯籠」(岩波文庫)読了。

中国は明代の「剪灯新話」中に収められた怪異談「牡丹灯記」を翻案した作品だが、生者と死者が逢瀬を重ねる事に端を発する元話とは異なり、必ずしも怪異に重点を置いた描かれ方をしてない。
むしろ、実話を基にしたという要素を加えた人情話的性格の強いストーリーだと感じた。
「牡丹灯記」は死んだ女と生きた男が恋仲となり、後に女の正体が露見する事により恐怖の発生をみるという、いわば「事後」に焦点を当てた物語の運びであるのに対して、「牡丹灯籠」の場合、男と女は女の方が死亡するより以前に既に恋仲であり、それはすなわち劇中の台詞にもある通り「憎くて祟るのではなく、ただ恋しい恋しいと思う幽霊」という事になる。


怪異の発生理由を生前の因縁に拠るものとしている点、さらに飯島家に仕える青年・孝助を主人公とした主君の仇打ち話とを同時に進行させる本話を見る時、「原因なくして結果は無い」とでも言うような、日本的な「因果」の観念が存在しているような気がしてくる翻案だ。
「怪談牡丹灯籠」は牡丹の灯籠を持ちながら、カランコロンと不気味な下駄の音を鳴らして幽霊がやって来るという怪異すらも全体を支える一本の柱である、人と人との因果話なのだと思う。


―――――――


追記




参考

青空文庫 岡本綺堂「中国怪奇小説集 剪燈新話」







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Last updated  2008.06.01 16:52:18
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