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カテゴリ:読書
本日の購入物。 仲村光「聖☆おにいさん」2 木尾士目「げんしけん」6 幸村誠「プラネテス」1 ボオドレール「悪の華」 そして 徳南晴一郎「怪談人間時計」 「聖☆おにいさん」以外はすべてブックオフで購入した物。 ……それにしても、まさか「怪談人間時計」が手に入るとは思わなかった。 崩れ、傾き、狂った画風。 何かを象徴しているようでもあるし、ただ恐怖を感じさせるだけのようでもある様々な現象。 筋が通っているのかいないのか、判別し難い破綻寸前のストーリー。 その全てが渾然一体となって、普通では想起し得ないような奇怪かつ不条理な空間が描出されている。 これの内容を解釈する事を試みるべきなのか、それともそれすらも野暮な行為であり、ただ翻弄されるだけの方がふさわしい内容なのか。 普通に読んでも漫画の方で理解される事を拒絶している、というか。 思案しながら読むと、今度は自分の脳味噌が理解しようとするのを拒絶する、というか。 とにかく、何か、もう色々と物凄い漫画だ。 言語を用いてこの作品について考えてみるのは非常な困難を伴うように思われる。 ただ……ただ一つ言えるのは、この奇怪な物語はどこまで行っても、いかなる手段を用いて脱出を図っても、結局は不条理なものであるこの世界に組み入れられていく理不尽さ、嫌悪するモノに最終的には自らも取り込まれて自己を見失っていく様子。 「怪談人間時計」はそんなものに拠る恐怖であるような気がする。 もちろん「理解不能」の漫画を、さらに俺の低劣な言語で表現する事など到底不可能の所業なのだけど。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.07.25 22:58:48
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