|
カテゴリ:読書
ジョルジュ・バタイユ「マダム・エドワルダ/目玉の話」(中条省平訳・光文社古典新訳文庫)読了。
初めに断っておくが、「一応は」文学作品だと思う。 それというのも、普通に読んだだけではただひたすら官能小説紛いの内容だから。固くて真面目な内容の“ブンガク”を想像して読むと肩透かし……というか、何かもっと違う種類の衝撃を受けると思う。例えるなら、親にボンボン買って来てって頼んだのにコロコロ(しかも別冊の方)を買って来られた時の愕然とする感じ。いや、どう考えても違うか。 そんな下らない例え話はともかくとして、ただの変態小説にしか一見して思えない「マダム・エドワルダ」だが、よく読み込めばバタイユがその著書「エロティシズム」の中で語っている思想が最も端的に表れている作品だという事が解るのではないだろうか。「生」を求める事は「死」を求める事でもあり、「生」の発露であるセックスは「死」の不安の中に存在している。合一への欲望と自己滅却への恐怖という事なった感覚の同居を、これでもかという程に見せつけて来る。 「目玉の話」の方は……これはもう、凄いです。ナニがドウ凄いのかはぜひ自身の「目玉」で確かめて欲しいかと。 詳しい感想等はHatenaの方に書けたら書くかも(←十中八九、書かないフラグ)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.01.26 22:41:47
コメント(0) | コメントを書く
[読書] カテゴリの最新記事
|