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2011.05.11
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ハナコと揉めるとすぐに手足が出ちゃうタロウ。

昨日も、ハナコと取り合いをした挙句、ハナコを蹴飛ばして泣かせた。



タロウは以前、友達と揉めても、すぐに手が出ていた。

それも引っ掻いたりつねったり、という何となく陰険な感じのものだったから、

それが、叩く蹴るっていうストレートなものになったことは、

一つの喜ばしいことではあるんだけど……



だからといって、それで良いかというと、全然良くない。



でも、男の子だからやっぱり、戦闘ごっこみたいなのが好きなのよ。

だから、腹が立つから叩いたり蹴ったりするってのも半分はあるんだけど、

残りの半分は面白いからやってるわけで、

むしろ男友達相手ならじゃれあいで済む程度のことだったりする。

なのに、女の子のハナコは、遊び程度の戦闘でも受け付けないから大泣き。



タロウが楽しくハナコを叩いてても、

ハナコはそれを暴力としか受け取れない。

そういうことを、タロウにはトラブルの都度何度も言って聞かせるんだけど、

なかなか伝わらなくて、私は困ってる。



が。

昨日は、進展が……。



「オレだっていじめられる気持ち、分かるよ。

 2年生の時いじめられてたもん」



は!??????



聞いてみると、2年生の終わりごろ、何人かにいじめられていたらしい。

とはいえ、中心人物はタロウの仲良しの子なので、

深刻なものではないことは、容易に想像がつくし、

戦闘ごっこのディフェンス役とオフェンス役が固着してた程度のことだと思う、

何より、それはクラスで話し合いをして、既に解決済みのことらしいから、

今更に蒸し返してゴタゴタするつもりはまるで無いんだけど……。



むしろ問題は、3年生になって1ヶ月半が経過する今まで、

私にも、夫にも、祖父母にも言わず、耐えて居たことだと思う。

決して、取るに足らぬことだから言わなかった、というようなことではない。

思い返して涙ぐむ程の辛かったことが、些細なことであるはずがない。

大変なことだから言わなかった、言えなかった、のだと思う。



それは、私の幼い頃の記憶と重なる。



母には、学校であったたくさんのことを話した。

たくさんの事柄の中から、取るに足らぬこと、些細なおかしいこと、

そんなことを次から次に話して、夕食の時間を盛り上げたのは私だ。

でも、家族団欒の時間を楽しいものにするという目的よりも、

そうやって良いことだけ話しておけば、母が満足することを知っていたからだ。

大切なこと、心の中のことには、踏み込まれたくない。

だから、話さない。見せない。相談しない。



その姿勢は、今も変わらない。

私は今も、両親にも、友人にも、夫にさえも、心理的な距離を置かずに居られない。

書くことに比べて、話すことがひどく下手だということもあるけれど……

ここでは赤裸々に色々なことを書けても、実生活に関わる人たちには話せない。

話すことが怖いし、気持ち悪い。

心理的にべったりと近づくことに、嫌悪感が先立つ。



だから、子どもたちに対しても淡白だと思う。

幼いころから保育園に預けて働いているのは、

共働きでなくては家計が回らないという事実だけではない。

タロウがほんの赤ん坊だった頃、タロウと二人きりの時間が怖くて、

出来る限り実家に帰って居たあの頃と、何も変わっていない。



既に生き辛さは、私の中にはない。

ACはすでに、気にならない。

その程度には回復して、両親とも良好な関係を築いている。

でも、私の中に根付いてしまった習慣習性は、強く残っていて、

そっくり子どもに伝わっていく。







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Last updated  2011.05.11 11:26:14
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