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小生の住むこの町は、福岡の田舎町。
ここでは、IT革命など何処吹く風の、情報通信に立ち遅れた地域である。 ADSL?何それ? 光ファイバー通信?新しい蛍光灯か何か?ってのがオチの辺境なのだ。 ここで、唯一の通信手段!それが有線放送だ! 但し、今流行りの双方向通信なんて夢のまた夢! 単なる役場からの一方通行の伝達手段でしかない。 さて、この放送。どんな事を言ってるかといえば、、、 「ご町内の皆様にお伝え致します。♪ピンポンパンポ~ン♪・・・ ○○○小学校の○○さんが、児童作文コンクールで金賞を受賞しました。・・・」 「ゴミは指定の日以外は出さないようにして下さい。野犬やカラスの餌場となって、散らかってしまいます。・・・」 「次回の福祉バスの運行は、火曜日となってます。・・・」 などなどであるが、、、 週に2~3度、必ず放送される事がある。 それは、 「○○地区の○○さん、今年78歳でしたが、昨晩○○でお亡くなりになりました。 通夜は○○会館、本葬は○○にて1時より行われます。ご冥福をお祈り致します。」 冗談でも何でも無く、ホントに毎週の如く、この放送を聞く。 実は、今日もこの放送を耳にしたばかりだ。 高齢化の極端に進むこの町では、老人が毎日のように亡くなっていく。 町の人口は減少の一途を辿っている。 目立った産業も無く、働く場さえ無いこの町には、若い人達も愛想を尽かせて、皆、出て行ってしまう。 農業に従事している人達の平均年齢は、おそらく60歳をゆうに越しているだろう。 決して楽な仕事ではない。それでも、ご先祖様から受け継いだ田畑を守って、必死に作業している。 農業では、作っても売れないという現実が待っている。 若い人が農業(家業)離れする最大の原因だ。 コストも決して安い訳ではない。 辛い作業をこなして、やっと出来ても、売れなければ捨てるだけ。 一方では、安い外国製の野菜に飛びつく消費者が居る。 それがいけないと言ってるのでは無い。 現実をあまりにも知らな過ぎると思うだけだ。 農業大国日本は、遠い昔の事となった。 小生も半農という形で農業に従事しようとしてるが、 これも、農業一本では食っていけないという現実があるからだ。 百姓はバカには、出来ないが、バカになりきれないと、もっと出来ない。 ある先輩百姓の言葉だ。 含蓄のある、いい言葉だと思う。 今日も田植えをしながら考えた。このままでいいんだろうか・・・? 自然に憧れるだけの街の人々。 その影で、自然を守っているのが農業従事者だと気付く人が何人いるだろう? 小生が、今から取り組むテーマは『強い百姓』 これである。 まずは食っていける百姓にならなくちゃいけない。 食い物を作りながら、食っていけないなんて、笑い話にもなりゃしない。 いつになるか分からないが、これが当面の目標である。 それまでは、二足のわらじでも、三足のわらじでも履きまくっていこうと思う。 あなたの職業は?って聞かれて 自信をもって、「ハイ、百姓です。」って答えられるその日まで。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2003年05月20日 00時09分19秒
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