4994 村上春樹の「1Q84」を読み返しています
僕にとって昨年のメイン・イベントは村上春樹の「1Q84」でした。今改めてそう断言できます。2009年5月30日(土)に入手して、6月18日(木)の明け方に読了しました。思ったより時間をかけて読んだのですね、改めて驚きました。「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」を読むうちに学んだ読み方を、今回も実行してみました。それは交互に展開する二つの物語(今回は「青豆」と「天吾」)をセットで読むということです。今回は1回目の通読からそれがうまくいきました。「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」も20回ほど読み込みましたが、まず【世界の終わり】の章を通読してから、【ハードボイルド・ワンダーランド】を通読し、最後に両方の物語を交互になった状態(つまり本の順番どおり)読み進めるという方法がより有効でした、個人的には。「海辺のカフカ」も同様の手法で読み解くことを試みましたが、正解でした、あくまでも個人的には、ということですけれど。村上春樹の作品は、テーマやメッセージに最適化された緻密な構造を持っているように思います。ギリシャ悲劇的というか、伝統的な日本の小説とは異なった【演劇的】あるいは【戯曲的」なしつらえを感じるのは僕だけではないと思います。要するに、村上春樹の作品をより良く、あるいはより深く理解するには、あるいはよりどっぷりとその世界に浸るためには、それに見合った体験と学習と自己鍛錬そしてなによりもセンスが必要なようです。作中に登場する人物や映画や音楽や文学、どれひとつとっても意味(必然性)のないものはありません。ヤナーチェックのシンフォニエッタだってじっさいに聴いてみる必要がじつはあるのです、個人的体験としては。そうすることによってその場面やストーリーがより明確な輪郭を持ったものになるからです。そうした意味において村上春樹の作品は(とりわけ長編小説は)【教養小説】の範疇に入るのかも知れません。教養なんて新自由主義の拝金主義的なこの世の中にあってはもはや死んだも同然かもしれませんが、そのような世相に対する強烈なアンチテーゼを提示しているように思われて僕には心強く感じられるのです。だから、今回のいわゆる【1Q84】ブームが、この作品を【消費されるもの】に貶めてしまわないことを祈ります。文学というものは、もっと広義には芸術というものは【消費されるべきもの】ではありません。それと出会い、触れることによって、個人がインスパイアされる契機(きっかけ)となるべきものです。少なくとも僕の場合はそうでしたし、これからもそうあり続けると思います。それはさておき、現在2回目の通読をしているところです。読み返すたびに新しい視点、新たな物語が見えてくるのもまた村上作品の優れたところであり、個人的に大好きな所以(ゆえん)です。もし村上春樹作品を読んで何らかの感動を得たならば【スタンディングオベーション】こそがふさわしいのと思う。(僕が小学生の頃書かされるのが嫌でいつも泣きながら書いていた)【読書感想文】を書くことではなくて、ストレートな感動を言葉にすればいいのだと思う。拍手をし、足を踏みならし、歓声を上げ、賞賛の声を上げればいいのだ。 ※※※ Twitterがご縁でご宿泊いただくお客さまも増加中なう・・・です。ありがとうございます。(o^^o) ★オーナーの個人的なTwitterアカウントは「下のリンク」からどうぞ。 http://twitter.com/tateshina_radio ※※※ 昨日の蓼科高原ピラタスの丘は異例に温かでした。標高1800mで最低気温氷点下 5℃、最高気温プラス4℃でした。また寒の戻りがあるのは確実なので、そうなるとまた終日氷点下になります。 ということで山の気候・天気は気まぐれです。山に登る方は完全な冬山装備で!そしてスキーのお客さまも含めて、陽射しはとても熱く強いですから日焼け止め対策を男女問わすお忘れ無く!(o^^o) 《宿泊割引き情報》蓼科高原ピラタスの丘ペンション・サンセットでは2月限定でtwitterアカウントをお持ちのお客さま1名様につき5%が割引きになります。公式ホームページ(http://www.p-sunset.com/)からのご予約が条件です。予約時にアカウント名を知らせ下さい。 この機会に是非ペンション・サンセットをご利用いただければさいわいです。 ☆たてしなラヂヲ☆ ※※※ ★下のURLをクリックすると「蓼科高原とペンション・サンセットの最新情報」をごらんいただけます。 http://twitter.com/pension_sunset ●ピラタス蓼科スノーリゾートのホームページ ●蓼科高原ペンション・サンセットのホームページ●蓼科高原ペンション・サンセット(携帯専用)