カテゴリ:小説
主人公の少年は、幼い頃のショックな出来事が原因で、吃音、つまり話をするときにどもるようになってしまったという。おまけに、お父さんが転勤族ということもあり、環境が頻繁に変わることもあり、なかなか状況はよくならない。 そんな主人公の少年の成長に合わせて、色々な出会いを経験していくというストーリー。 自分も転勤族なので、少し自分とも照らし合わせてしまいました。やっぱり頻繁に環境が変わると子どもが戸惑ってしまうだろう、高学年になったら単身赴任になるのだろうな、など。まあ、それはそのときに考えよう。 ところで、この吃音という症状を持つ子についてなのですが、実際に私も出会ったこともあるし、小学校などで行われている言葉の教室を見に行ったり、言葉の教室の先生とも話をしたことがあります。そこで先生が言っていたのが、「どもる、という症状にとらわれるのではなく、小さいうちから語彙を増やしてあげることが大切」ということです。 きよしこに出てくる主人公の少年も、カ行が頭にくる言葉が苦手だということで、自分の言いやすい言葉をできるだけ探して話していました。それって語彙をたくさん知っているからこそできることなのだと、きよしこを読んでいて改めて思いました。 それにしても、重松清さんの小説は面白いのですが、それだけではなく、いつも多くのことを考えさせられます。 次は何を読もうかな? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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