ちょこっと立ち読み屋さん

久しぶりに高任和夫さんの小説を読みました。短編集です。魔の十一月という話は、プレス工場が舞台で、銀行の倒産により、急遽資金繰りが悪化してしまいます。八方ふさがりになってしまったとき、意外な救いの手が差し延べられるのでした。

話の本筋とはそれほど関係ないのですが、印象に残ったのが、主人公が若い時に修業した会社の社長の言葉です。

おめえは無口で無愛想だが、他人の仕事をじっと見て、吸収しようとしているだろう。その志をなくすんじゃあないぞ。Ｐ２４より

新入社員なときに大切にしていたのが、先輩の仕事を真似するということです。なので、電話の話し方など、当時の直属の先輩と似ていることを感じています。見て学ぶというのは、今でも大切なことだと思っています。