弔電の事
台風の風心地良く先日の伯父逝去の折届けた弔電が葬儀・告別式に披露されたとの事私事の弔電披露は初めての事ただ伯父の思い出を弔電に思い起こしたものです 在りし日、ばあちゃんのお通夜の晩、伯父さんは 中学生の私にリンゴを剥いてくれと言いました。 下手に剥けたリンゴを頬張り、伯父さんは泣いていました。 お彼岸の旅立ちにだただご冥福を祈るばかりです とこんな文面の弔電だったと思います 40年前の思い出台風通過の嵐の晩、ばあちゃん危篤の知らせ。中学生の私は、初めてのお葬式。お通夜の晩にグデングデンに酔っ払った伯父さん。目も座っている。思春期の私にはとても怖く思えました。私の目の前に腰を下ろした伯父さんは「ばあさん死んでしもうたぞ」と一言ぽつり。テーブルにあるリンゴを剥いてくれと言われまだまだナイフを持つことに慣れていない私は必死の緊張でリンゴを剥きました。剥いてる最中でも伯父さんは「まだかー」「へたくそやな」とプレッシャーをかけてきます。途中でエッちゃんに代わってもらったか、伯父さんが自分で剥いたか、最後まで私は剥けなかったように思います。そのリンゴを食べている伯父さんの目には涙があふれていたのです。40年の年月が経ち、伯父さんを送る親族が私の弔電を披露してくれたのでした。