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カテゴリ:政治経済平和
ブッシュ一派が最後の賭け
-露は欧州へガス供給再開したが、ブッシュとライスの指図でウクライナが阻止した -イスラエルのガザ侵略と大量虐殺を支持したオバマは正体を曝した 09.1.14;1.15 Izvestia.ruとPravda.ruの報道によれば、ウクライナのガス泥棒によるロシアの損害は約8億ドルだという。ウ側チモシェンコ首相は09.1.12に、ウは地下のガス貯蔵タンクに1年分のガスがあって、露のガスは必要ない、と言明した。そうだろう。 EU,ロシア、ウクライナの交渉で露・ウの国境出入地点での国際監視団による監視協定にEU、露、ウクライナ代表は09.1.12夜合意した。しかし最後にウ側チモ首相は口頭だけで、5つの留保条件をつけた。(1)ウ側は露ガスの信頼できる通過国だ。(2)ウは09.1.1から露ガスを抜き取っていない。(3)ウは債務国ではなくて、08年に1滴まで清算した。(4)ウは国際監視団招待の発議国だ。(5)ウは露との建設的交渉国だ、という事実と違う内容だった。メドヴェージェフ露大統領は、これは通過ガスの検査協定の挫折を目指す挑発的で破壊的な行為だと反論した。しかしチモ首相はEU代表に説得されて、留保条件を撤回したので、新しい議定書にウクライナ副首相と同国ナフタガス社副会長を含めて3国代表が調印した。 しかしチモ首相が調印しなかったのには裏があった。 露側は09.1.13の10:00にウ経由欧州向けにガス供給を再開した。 ところが、ウ側は欧州向けガスの通過をストップした。露の監視員らが阻止された上に、ウ側がウ側の入口栓を閉めたからだったと、国際監視委員会が発表した。ウ側ナフタガスのプレス関係書記は、通過条件が受け入れられないからだと言った。しかしこれは乱暴な国際協定違反だ。ギリシャを含めて東欧の約10カ国では寒さに震えている。ウはEUを敵に回した。 ブッシュとチェイニーによるEU・露の対立激化の試みは、逆の結果になった。 露のガスプロム社副会長は、これはウを使って欧州の競争相手諸国の首を絞める米国の試みだと控えめに言明したが、Pravda.ruは09.1.13に「キーエフはワシントンの指図で欧州用の露ガスをブロックした」との見出しでトップ記事を報道した。これは、EUと露の対立を煽るブッシュ+チェイニー一派の戦争政策の一環である。戦争が起れば、米国の軍産複合体を儲けさせて、経済とドルの崩壊を回避しようという狙いである。要するにこれは、ガザへのイスラエルの侵略、大量虐殺と同様に、あと1週間で任期が終るブッシュとライスの最後の賭けである。欧州向けガス通過阻止の国際法違反は、08.12に調印された米ウ戦略的協力憲章の具体化で、ユーシェンコとチモシェンコへの彼らの指図の結果だった。 それは、ブッシュ+チェイニー一派の任期最後の賭けになった。イスラエルのガザ侵略・無差別大量虐殺を支持表明したオバマは、ブッシュ一派と共通の主人ロックフェラーのステルス奴隷であることを自己暴露した。 ウクライナ最大政党の地域党は、第3党の共産党と共に09.1.12に国会で内閣不信任動議を出した。またユ大統領の弾劾手続き開始とチモ首相の退陣要求を出した。 ユーシェンコ大統領弾劾は確実になった ウクライナ国会は09.1.15に大統領弾劾手続き簡素化法案を圧倒的多数で可決した(必要最低票数226の2倍近い408:地域党は175中の171、チモ派は156中の155、共産党は27全部、リトビン派は20中19、ユ大統領派は72中の36)。弾劾は国会の450議席の2/3=300で成立する。 欧州委員会のエスピニ代表は、イタリアのベロルスコーニ首相が提案したロシアに対するウクライナの負債返済のため借款を与える計画はない、と09.1.14に言明した。ウクライナのナフタガス社は露にガス代金を貸してくれるか只でくれと頼んだが、露の損失は11億ドルに達しており、それは出来ない。 ウのユ大統領とチモ首相は、露ガスの泥棒と予備で貯蔵タンクに十分ガスがあるのに、自国民用のガス供給を止めて、国民を酷寒に突き落とした。 スロバキアのフィツォ首相はチモ首相にウクライナの地下貯蔵タンクから燃料を援けてくれと頼んだが、断られた。彼は欧州の相手国の信頼を失ったのはウクライナだと言明した。同国とブルガリア、モルダビアの首相らはプーチンと交渉、ベロルシアとポーランド経由でガス補充供給が検討中だ。イタリアのベルルスコーニ首相とルーマニアのT.ベセスク大統領は今回のガス紛争でロシア支持を表明した。 メドヴェージェフはガス消費国と通過国のサミットを09.1.17に開くと発表した。ユ大統領は反対したが、チモ首相は賛成した。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.01.20 01:35:11
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