良い政治とは何か＆良い政治家とは

・プーチン露大統領が５年ぶりに来日・

　ロシアのプーチン大統領は11月20日、大統領専用機で羽田空港に到着した。
　同大統領の来日は平成12年（２０００年）９月以来、約５年ぶりである。
　11月21日に小泉首相と首相官邸で会談し、11月22日に天皇陛下に拝謁した後、帰国する。日ロ首脳会談では、北方領土問題のほか、エネルギー問題や観光交流促進などの経済協力、北朝鮮の核問題、国際テロ・犯罪対策などが話し合われる見通しだ。
　北方領土問題では、ロシア側は原油高などで好調な国内経済を背景に態度を硬化させている。このため、事前の折衝では接点を見いだせず、領土問題を含む共同声明をまとめる合意はできなかった。首脳会談では、今後の交渉につながる糸口を見いだせるかどうかが焦点となる。
　一方、会談では、退役ロシア原潜解体事業への日本の支援やロシアの世界貿易機関（ＷＴＯ）加盟推進など、10以上の合意文書に署名する。また、大統領には１００人以上のロシア財界人が同行しており、11月21日には日本企業との間で、ロシアへの投資拡大やビジネス環境の整備などについて意見を交換する予定だ。


　ロシアの外交戦略はしたたかである。北方領土問題では譲らず、その一方で、大統領が１００人以上の財界人を引き連れて、日本資本をロシアに向けさせようと努力している。　対するわが日本の外交戦略は強力といえるか。
　政府、国会、外務省は対ロシア外交で一致結束して、ロシアに対し、北方領土の早期返還を求めていく外交戦略の構築に知恵を絞るべきである。