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良い政治とは何か&良い政治家とは

良い政治とは何か&良い政治家とは

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2013年04月11日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
4月11日(木)曇り

ここでは「Kyodo weekly」誌紙面の関係上、割愛された部分を加筆、政治家の
主張と生の声をそのまま紹介します。
今回のテーマは日本人10名が犠牲になったアルジェリアでのテログループに
よる人質殺害事件を受け、「在外邦人の保護をどうするか」を取り上げました。
2回目は民主党の大野 元裕 参院議員です。
(聞き手・政治評論家 伊藤達美)
 
参院議員 大野元裕(民主党)

 問・アルジェリアでのテログループ人質殺害事件をどう見ていますか。

 大野氏「マリ、アルジェリア、リジェール、リビアあたりを拠点とする大きな
過激派勢力が台頭している。その結果、大変不幸な事件に結び付いたことなのだ
ろうと思っています。日揮の従業員の事件というのは日本を代表して海外で働か
れている方々がアルジェリアではしばしば石油関係、プラント関係、あるいは技
術関係の人たちが今までも狙われてきています。その辺りの事前の情報態勢、危
機管理態勢はもう少し、国としてバックアップできる体制があった方が良いと思っ
ていました。今回の事件は多国籍人質事件ということで国際的な連携の中でどう
処理するか、という新しい命題を突き付けられた事件だと思います」

 問・二重の防衛線をテログループに突破された事件は異例ですがその点をどう
見ていますか。

 大野氏「北朝鮮による拉致も含め日本人が被害に遭って誘拐事件の多くは警備
が手薄な所で拉致されています。二重の防衛線、厳重な軍事措置が敷かれた所を
正面から突破された事件としては2003年のイギリスが警護していたクルナの
刑務所の一件だけです。そういう意味では極めて重大かつ特殊な事件だったと思
います」

 問・事件に対する日本政府の対応をどうお考えですか。

 大野氏「事件の特徴をきちんと捉えて、万全の態勢を敷くことが必要だったと
思います。日本の企業が、政府が促進するような海外での技術を発揮して、リス
クを負ってやっている事業だし、リビア国境から百キロの所に渡航情報が出てい
ましたから百キロちょっと外にあるのです。日揮はこれまで四十年近くやってい
ますが、日本政府も、そのことを配慮してある程度、渡航情報の外からを抜いて
きた地域だったのではないか、と見ています」

 問・政府は城内外務政務官を現地に派遣しました。

 大野氏「04年の香田証生さんがイラクで殺害された事件、イラクの3人プラ
ス2人の公務員の時、副大臣を派遣しています。今回はヨーロッパを歴訪してい
た政務官を現地に派遣しました。同じ時期にヨーロッパをアメリカのパレッタ国
防長官が歴訪しています。パネッタ国防長官はヨーロッパの各国をアルジェリア
に関する調整、協調のために回っています。多国籍の人質である特徴を早期から
理解をして、各国の戦線を乱さないようにしたのです。政務官はヨーロッパに留
まって、そういった説得をするとともに副大臣を日本から派遣すべきだったと思
います」

 問・現地における情報収集のハードルはかなり困難だったのではないですか。

 大野氏「首都から1200キロ以上離れている所ですから事実、様々な制約が
あります。日揮の場合には中間点近くにあるサイトで情報収集をしています。つ
まり前線張り出していた。ところが日本の場合にはアルジェに留まっていたとか、
日揮の社長が行く時にイナメナスの病院にまで行くと言っていましたが日本側は
その時、アルジェでしかできませんというスタンスであったではないですか。何
をやっていたかというとアルジェリア政府、BP、ガス田プロジェクト、それか
らアメリカ等の各国と日揮の4つからの情報源でやっていたわけです。」

 問・具体的にはどういう方策があったとお考えですか。

 大野氏「アルジェリアには10名の大使館員がいますが、外務省はそこに新た
に10名の人を送り込んでいます。ところが前の10目も後の10名も、実はア
ラビア語を話せる人間はゼロなのです。確かにアルジェリア政府とやるのであれ
ばフランス語、日揮となら日本語、BPとなら英語で十分ですが、例えば人質を
取ったグループと交渉することも想定された。あるいは近くの町に行って逃げて
きた人などから情報収集することも考えられる。特徴に従った万全な態勢を敷け
たか、というと疑問が残ります」

 問・政治家として同事件から、どういう教訓を得ましたか。

 大野氏「日揮は厳重な態勢を敷いていましたが海外でリスクを侵し、仕事をし
てくれる民間の限界はあるわけです。そういう中で今回の事件が起きてしまった。
今後政府にどういうサポートができるか。まず情報収集と提供の体制の構築が不
可欠です。今年1月段階で国連が出した報告書によると、ナイジェリアのボクハ
ラン、マリネのアーサルテイン、今回の犯行グープのモラセリーヌ(北アフリカ
のアルカイーダを名乗る分派)が爆発物の扱い、資金で連携を強めている。それ
とリビアの内戦の時に使われた重火器が流れている。イナメラスはリビアと接し
ていますが実はゴールデンルートです。あそこで実は今回の犯人グループーと同
じテロリストたちが武器の密輸をしていたのです。にもかかわらず事前の情報に
基づく分析や警告が出せなかった。日本の情報収集、危機管理体制に問題があっ
たと思います」

 問・日揮はPMC、民間の武装兵を雇っていましたが何が限界となりますか。

 大野氏「こういった警備体制、日本の場合には一括して専門業者に委ねるぐら
いしか手がないわけです。国によっては任国の部隊や警察が信用できない所もあ
るのです。そういう中で、わが国では何ができるか。アメリカの場合、国内の例
ですが危機管理庁、今DHS、デパートメント・ホームランド・セキリティとい
うのがあります。彼らは空港、原発のオペレーション知りません。ただ警備の専
門家の目から、『ここの所は破られやすい』とか『ここの所はこういうふうに強
化した方が良い』と、アドバイスを与える。海外におけるアドバイスは考えてお
いた方が良いと思います。海外において日本は何ができて、何ができないか、と
いうことを考えておく必要があると思います」

 問・自衛隊法改正、NSCの議論がありますがどう思いますか。

 大野氏「自衛隊法改正、NSCはどっちも的外れだと思います。自衛隊が海外
に行って陸上輸送して、そこで襲われた時には発砲する。これが今言われている
ような自衛隊法の改正の目的だと思います。しかし、基本的には憲法概念もそう
ですし、逆のことを考えれば良いと思います。日本で仮に赤軍なら赤軍が大規模
な人質事件を起こしてアメリカ人あるいは韓国人を人質に取った場合に、日本の
警備体制が信用できないから、と言って韓国軍が日本の領土内で武装兵が擁護し
て、それに対して向かってきた日本人を仮にそれが正当防衛だとしても、日本の
領土で射殺したらどういうことが起きるか。お互い様ですから、そこは非常に難
しい。できることとできないことを冷静な議論した上で、例えば『邦人保護法』
とか、そういったものを整備していく必要があると思います」

 問・残念ながら今回は救出ができなかったのですが、救出の具体策をどうお考
えですか。

 大野氏「アルジェリアのような自国が不安定で反体制派の存在が政権の存否に
関わるような国の場合、軍事作戦が行われることは非常に高い。日本として何が
できるか、というと非常に厳しい。テロリストのパターンというのは一般論で言
えば、強い者に弱く、弱い者に強い。ハードターゲットになることが一番大事だ
し、結果から見れば一番コストがかからないだろうと思います」

 「事件が起こった時に必要だったことは各国に対する働きかけです。これが一
番、重要になります。それからテロリストの元です。イスラム社会全体に対する
訴求力はないです。ただ一部の所、弱い所に根っこを張って行くというパターン
なので脆弱な地域をしっかりと押さえて行くことが大事です。日本は軍事的にで
きなくとも他にも手段がありますから、例えば経済的なものとかです。それを日
本の国益と同時に日本企業が集中的に入っている地域とか、戦略的に考えていく
べきだと思います」

 問・日本の場合、対テロ組織だけではなく日本企業が進出している国の政情、
稚気情報は大使館が把握しているべきだと考えますが、実際は違うようです。そ
の点はどう改善すべきですか。

 大野氏「ただ責任を持って戦略的に施策に替える体制がなかった。日本の情報
機関自体が自分の省益に都合の良い情報を上げる体制になっています。情報とい
うのは、情報要求、つまり施策をやる人が『これをやるために、この情報が必要
だ』とオーダーを出す。施策をやる人と情報をやる人は離れてなければならない。
これが原則です。情報要求が明確でなければなりません。『この地域のこのグルー
プの、こういう動きと関連するものが国内であるか』とか、それが情報要求です。
局長級の会議はありますが大事な情報はそこでは出しませんから、情報を突き合
わせての情報評価ができない」

 問・その点の改善の余地、在外邦人救出の方策は国会での論議を期待します。

 大野氏「それはやろうと考えています。ただ的外れな議論をしちゃうので、自
分たちの思っている施策にぴったり合うと、例えばNSCやりたいとか、そうい
う議論でなく本質的な議論したいと考えております」

 大野 元裕(おおの・もとひろ)
 慶応大卒。参院外交防衛委。前防衛政務官。中東調査会。参院埼玉選挙区。
当選1回。49歳。

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午前4時30分、起床。メールのチェックと返信。
主要紙新聞のチェック。うめ子と散歩。風呂。
朝食。日程の確認。資料整理。
午前7時30分、地元小学校児童の見守り。
取材レコダーの素書き。
正午のニュースなどをチェック。原稿書き。

午後4時、永田町取材。
地方講演の打ち合わせ。
午後7時、安倍内閣の有力副大臣をゲストに招いて雑誌編集者の勉強会。
午後11時、帰宅。

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Last updated  2013年04月15日 11時17分07秒
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