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ここでは「Kyodo weekly」誌紙面の関係上、割愛された部分を加筆、政治家
の主張と生の声をそのまま紹介します。今回のテーマは日本人10名が犠牲にな ったアルジェリアでのテログループによる人質殺害事件を受け、「参議院の危機 と存在議」を取り上げました。 立法府の「良識の府」と呼ばれる参議院ですが、その一方で衆議院の影響を受 け「政争の府」や「衆議院のカーボンコピー」と酷評されることもあります。さ らに昨年の総選挙では一院制を公約した政党もありました。参議院の危機と存在 意義について、与野党参議院議員に話を聞ききました。 (聞き手・政治評論家 伊藤達美) 1回目は民主党の江田五月 元参議院議長です。 ・参議院の危機と存在意義・ 江田五月 元参院議長(民主党) 問 二院制における参議院の存在意義についてのお考え方をお聞かせ下さい。 江田氏「議会のあり方として、一院制が絶対良いとか二院制が絶対良いとか、 というものがあらかじめあるわけではない。世界中見渡しても一院制の二院制も いろいろある。日本の場合、明治憲法の下、衆議院は選挙で選ばれた議員、貴族 院の方は貴族です。戦後、憲法を改正する際に当初、GHG側から一院制の提案 もあったが、それに対して日本側の強い意向で二院制が取り入れられた。しかし, 貴族が廃止されて両院とも選挙された議員で構成されようになりました。二院制 の意味は当然ある。二つの院がそれぞれ役割を分担しながら国政を上手に進めて 行こうということなのです」 問 日本の場合は衆議院に優越がありますが、どう見ますか。 江田氏「どちらかというと衆議院が政権を選択する院、国民を数で代表する院。 それに対して、参議院は政権とちょっと距離を置く。ただ参議院も、首班指名な どに加わります。だから、ちょっと政権と距離を置く。解散を受けない、解散、 内閣総辞職に直結する効力を持つ不信任案を扱うことはできない、というその限 度で参議院は政権と距離を開けて、大所高所から長期的視野で国の行方を決定し ていく役割分担がある。衆議院が数なら参議院は質で対応する。 そういう制度になっていますから私は、これが本質的に違った制度であるとい うはずがないのでこの制度を政党、政治家が上手に運営していく成熟が今求めら れていると思います。この制度自体の存在意義は十分あると考えています」 問 参議院廃止を衆議院選の公約に掲げている政党がありますがどう見ますか。 江田氏「私も一時、参議院廃止でなく衆議院と参議院を統合して一つの院にし て、衆議院部会、参議院部会とする。衆議院は例えば予算、参議院は決算とか、 というような役割分担で、最後の国家の意思決定には合同総会のような形でとい うようなことを考えことがないわけではない。決して、一院制ということを頭か ら否定するつもりはありません。今、問題は二院制を日本の政治家、あるいは国 民が十分使いこなしていないことです。制度に欠陥があるから使いこなせないの か、それとも制度のせいにしているだけで、実は政治家がそこを十分使いこなす 努力をしなければいけないものなのか、というと後者だと思います。繰り返しに なりますが世界中でいろんな二院制があって、それぞれ『ねじれ』もあるのです」 問 米国の場合、上下両院が『ねじれ』さらに大統領も『ねじれ』ています。 江田氏「それでも『財政の崖』についても、どうやら乗り越える合意が出来つ つあるようです。世界中どこでも、そういうことをどうやっている。逆に言えば、 『ねじれ』というのは困難な問題に対して、より大きな合意を作るチャンスでも ある。 先の一体改革でもそうです。もし、『ねじれ』がなく、どこか一つの勢力が衆 参両院ともに(過半数を)持っていたら、これは政治的な理由は別として、政治 的な力関係で抵抗が激しいです。しかし、それでは国が行き詰まる。国が絶壁を 乗り越えるには『ねじれ』を活用して、大きな合意で乗り越えるにしかない。そ の意味では与野党が困難な状況を乗る超えることができる。そういうチャンスで もあるのです」 (つづく) 江田五月氏(えだ・さつき) 東大卒。弁護士。科学技術庁長官。参院議長。 法相。71歳。参院岡山選挙区。当選4回。 ///////////////////////////////////// 午前4時30分、起床。メールのチェックと返信。 主要紙新聞のチェック。うめ子と散歩。風呂。 朝食。日程の確認。資料整理。 午前7時30分、地元小学校児童の見守り。 午前8時30分、メディア解析のゲラ、KyodoWeeklyのゲラチェック。 取材(KyodoWeekly等)の日程調整。 午前10時、永田町取材。 午後2時30分、地区民児協議会 午後5時、うめ子と散歩。 夕食後、資料整理。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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