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良い政治とは何か&良い政治家とは

良い政治とは何か&良い政治家とは

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2013年04月16日
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 立法府の「良識の府」と呼ばれる参議院ですが、その一方で衆議院の影響を受
け「政争の府」や「衆議院のカーボンコピー」と酷評されることもあります。
 さらに昨年の総選挙では一院制を公約した政党もありました。
 参議院の危機と存在意義について、与野党参議院議員に話を聞ききました。
 民主党の江田五月元参議院議長につづき、自民党の西田昌司参議院議員のイン
タビューを(自民党)


                   (聞き手・政治評論家 伊藤達美)

 自民党の西田昌司参議院議員 第1回
 
・参議院の危機と存在意義・

 西田昌司 参議院議員(自民党)

 問・二院制における参議院の存在意義についてのお考えをお聞かせ下さい。

 西田氏「この間、一院制とかの議論も行われていますが、一番問題なのは、人
間が判断すれば間違う可能性が高い。しかも、人によって選挙で選ばれる仕組み
で代議制が出来ています。そうするとその選ばれ方が重要になってきます。特に
今日のようにマスコミが喧伝して政治イッシュ―が決められていくケースが少な
くない。そうなってきた時に大ブームを起こして大勝利することもありますが、
その結果、行った政策が間違うこともあるわけです。いわゆる小泉改革を始め、
今回の民主党政権など度々見せつけられている。そういう間違いは昔からあるわ
けです。だから人間が判断することは、そういう誤謬があるので、それを食い止
めるために二院制というのがあるわけです」

 問・本来の存在意義を見失いがちになってしまうのは背景をどう見ていますか。

 西田氏「二院制の基はイギリスですがイギリスの場合、下院の議員は選挙で選
ばれるけれども、上院の議員は貴族ということで選挙でない、違う形で選ばれて
いるわけです。熱狂による間違った判断から、どう守るか、ということが二院制
を採用している一番の根本的な目的となっているのです。わが国の見てみると、
根本的な目的を忘れて、衆院の熱狂を食い止めなければならないのに、そのこと
を参院においても衆院と同じような熱狂の下で、それを食い止めなければならな
いのに、それと同じように熱狂がそのまま伝わるようなに仕組みでやってきた。
もう一つ言えば、『もっとダイレクトにやるべきだ』という意見もあります。そ
うすると『二院などいらない』という話になっていますが、これはまったく本末
転倒の言い訳です。そういう考えはそもそも何で二院制ができているのか、まっ
たくわかっていない。わかっていない人が議論したり、わかっていない人がわかっ
ていない批判をしたりするところが一番間違いだと思います」

 問・参議院廃止を衆院選の公約に掲げている政党がありますが、どう見ますか。

 西田氏「要する二院制の持つ意味をわかってないのです。彼らが言っているの
は世論に迎合しているわけです。1つはこの間、経済においても市場原理主義、
市場のニーズ、市場の中の競争原理、そういうことを含め、民意がダイレクトに
出来る方がいいと思っているフシがあります。ところが、それは先ほど言ったよ
うにそうではない。注・確認すること)民意における暴走をどうやって制限して
いくかというのが二院制の意味であるし、代議制の意味なのです。また間違った
論法の1つは、『参議院でねじれ(現象)が起こってしまっているから、政治が
動かなくなった。だから、ねじれがないようにしようと思うと一院でいいじゃな
いか』と、こういう話に行っているわけです。困ったことにまったく、意味がわ
かっていない話になっています。だから彼らには参議院の意味をもう一度考えて
ほしいのです」

 問・過去に衆議院の判断が間違っていた法案があります。

 西田氏「国民のみなさん、思い出していただきたいのですが、参議院が否決し
た法案が大きく2つありました。1つは衆議院選挙に小選挙区を柱とする小選挙
区比例代表並立制の導入した選挙制度改革法案です。もう1つは郵政民営化法案
です。この2つの法案は、あの熱狂の中で衆議院が導入を決め、可決しました。
しかし、参議院では全部否決しました。本来、参議院で否決したことで廃案になっ
たはずなのに、その時の民意に参議院が迎合せざるを得ない状況に追い込まれて
しまった過去があります。これはマスコミを始め、『衆議院で可決したものを参
議院で否決するのはおかしい』という論法でやって、通しちゃったでしょう。郵
政民営化法案の場合、もう一度(当時の小泉総理が)衆議院を解散することで参
院の民意を変えるなど、とんでもないことをしてしまった」

 問・熱狂の中で有権者は冷静な判断ができましたか。

 西田氏「後で考えてみると、小選挙区導入も郵政民営化も、果たしてどうだっ
たのか。『?』がつくというのが大多数の国民の思いではないでしょうか」

 問・例えば、二大政党制をめざして導入した衆議院の小選挙区制は先の総選挙
に政党が乱立したことでも判断が間違っていたことが明らかです。

 西田氏「小選挙区比例代表並立制法案は結局、衆議院で可決したのに対し、参
議院が否決した方が正しかったということが過去のいくつかの事例を見れば、わ
かります。現在も衆議院と参議院が『ねじれている』といわれているけれども圧
倒的に参議院の方が、議論する内容も濃いし、問題点を抉り出していると思いま
す。つまり、そういう事実を見てもらったら二院制がいかに大事で、有用な存在
であるわかるはずです。ある種の思想とか、目先のそういうことに懲りかまって、
真実を見ようとしない方々が一院制を言っているわけです」

<略歴>

西田昌司氏(にしだ・しょうじ)。
滋賀大経卒。税理士。京都府議。参院国対副委員長。
参院予算委員。53歳。参院京都選挙区。当選1回。









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Last updated  2013年05月24日 18時33分11秒
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