大塩平八郎の乱 幕府を震撼させた武装蜂起の真相 読了
江戸時代後期、商人の都大阪を炎で焼き払った武装反乱、大塩平八郎の乱。特にバックボーンもなく単発な反論を元幕吏の大塩平八郎が行ったという印象深い事件でした。大塩平八郎という人物に焦点をあてると、なかなか出世が出来ない現場部門の与力で、三大解決事件というものの一つは、隠れ切支丹でないものを捕縛し今更切支丹でないと言うのは公義の面子にかかわるとそのまま刑を執行したという人権意識が皆無な封建時代に特有のアレな事件。そして他のは大阪城補修にかかわると汚職で幕府高官まで届くものとして闇に葬られたというもの。意識高い系な大塩平八郎には耐え難いものだろうなあ、と。そして天保の大飢饉を引き金に世直しを試みたということのようですね。結局、幕府の公米の放出が行われた事であてにしていた貧困層の参戦も望めず単発の反乱で終わってしまったというのが結末でしたが、公米の放出が行われなかったら大きな事件になった可能性もあったということも?歴史のifは奥深いですね。大塩平八郎の乱 幕府を震撼させた武装蜂起の真相 (中公新書 2730) [ 藪田貫 ]