緒方竹虎と日本のインテリジェンス 情報なき国家は敗北する 読了
第二次大戦時、情報局の総裁を務めた朝日新聞主筆の自由主義者という情報量が非常に大きい人物にも関わらずあまり世間では知られていない、緒方竹虎の視点から見た対戦時の日本のバラパラ具合が凄まじい。首相の東條英機すら抑えてない海軍の状況。勝った勝った大戦果という捏造を国の中枢までもが信じてしまうこうなったらいいな、という願望を信じてしまう体制。「清水の舞台から飛び降りる気分でえいやっ」で戦争を始めてしまう首相と、日露戦争時から大幅に劣化してしまった政府や軍部。今の日本でも空自と海自かなかがわるいらしいと聞きますが、第二次大戦時の愚を再現するのは勘弁してほしいもの。そして、戦後は戦時中のトラウマから軍事に関するものを忌避する流れから、情報局的なものをみとめ無いというこれまた極端な話がまかり通ってしまう、なんとなくヤバさを感じますね。緒方竹虎と日本のインテリジェンス 情報なき国家は敗北する【電子書籍】[ 江崎道朗 ]