こんな時期だから逆を行く
あまり耳触りのよい話は聞かないですね。デフレ、税理士業界にも波及しているようです。月額顧問料0円・・・なんてところも登場してきたくらいですから。当たり前ですが、すべてが無料というわけではなく、ネットを活用し、無駄を省き、ITを活用して・・・ということらしい。それについて、よい悪いというつもりはないサラサラありません。こういう時こそ、私は地味にお客さんを訪問します。用事がなくとも(笑)今日も、最近ご無沙汰してしまっているお客さんのところに顔を出す。年末調整の書類を渡すためだけに、片道1時間のところまで車を飛ばす。暇なわけではない。気になるのだ。会社のことも社長のことも奥さんのことも、いろいろと。語弊はあるけど、税理士の仕事なんて、実は大したことことはしていないのだ。日々の業務については。だから、そんなものは経験が浅くても、スタッフで充分なわけで、だから、税理士がわざわざお客さんを訪問する必要性もない。職員レベルで事足りる・・・という発想から、訪問型の税理士が少なくなっているのかもしれません。体はひとつしかないから、そんなことしていたら、儲かるわけないのです。税理士事務所の収益構造は、安い人件費で、大量の仕事を受注することにより成り立っている。どうしたって、一人でやっていたら、上限が見えてしまう。で、お客さんの評価は、大型な事務所ほど「微妙」かもしれないです。理由は、スタッフの力量次第だから。そんな観点から考えると、ITを利用して、限りある資源を有効に活用し、最適な役務提供をしようという考えは間違っていないかもしれない。だけど、人と人とのお付き合いですし、表情を見て、会社の様子を実際に目で見て、在庫の山が積み上がっていないか、確認し、社長の頭の中身をのぞき見て、そして、雑談の中から、思わぬ問題点が発見されることもあるわけで。もともとIT関係は性に合わない・・・というのもありますが、効率化してよいものとそうでないものがある。そんなことは分かっていても、こんな世の中ですから、効率化して利益を得ようという考え方はますます広がっていくかも。でも、そういう時だからこそ、あえて逆を行く。ITが得意ではないという理由もあるけど、いつでも得をするのは少数派。そして、デフレの世にも関わらず、うちでは思い切って値上げ交渉しています。今のところ、2打数2安打。当然、値上げ分以上の仕事はしますよ(笑)