テーマ:介護・看護・喪失(5314)
カテゴリ:考えること
祖母 私が生まれたときから「おばあちゃん」だった 明治32年生まれ 西暦だと1899年生まれ うちの子供たちが2001年生まれだから 彼らの間にはまるまる20世紀が入ってしまう
祖父の三人目の妻として嫁いだのは30歳を過ぎた頃 先の奥様方はそれぞれ夭折しており その子供達が6人いる 義理の子供達に囲まれて かなり苦労もしたようだ うちの父が産まれた次の日 伴侶を亡くした それ以来女手一つで子供達を育て 家庭を持たせてきた
正直、気の強い 可愛げのない女だと思う 嫁いびりもかなりひどかったと母から聞く 実際、新居を建てたときも かなりひどいことを言って 県外の娘宅へ行った が、そこでも揉めて旧宅へ戻る それからずっと独りで 江戸時代に建てられたと思われる 古い家で暮らしてきた
私が大学時代に 現在の家の隣に離れを建てて そこへと越してきた 当時94歳 あと2~3年でも綺麗な家に住めたらと 祖母のためだけに建てた家 それから12年 日当たりのいい 立派な床の間と座敷がある家で 祖母は暮らした
いつしか自分で煮炊きが出来なくなり 食事は全て母屋から持っていくようになった それでもその他生活の介助は ほとんどしないでもいいくらい元気だった ほぼ毎日通うデイサービス そこで器用に紙で花を作ったり 手芸をしたりして楽しく過ごしていた
ずっと そこにいるのが 当たり前だと思っていた いくつになっても 元気でいることが 当たり前だと思っていた
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Last updated
August 18, 2006 03:22:52 PM
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