MNPというものをしてみましたが・・・:MNPの裏側の闇を見た気がします
ドコモからOCNにMNP転出をしてみました。ドコモのFOMAは、回線サービスは2026年3月31日まで利用できるわけですが、携帯端末のバッテリーの劣化やSIMの認識不良など、安定的に利用できなくなってしまいました。電話ができればいいので、安価なスマホで十分です。携帯電話に優れたカメラ機能や大容量のデータ通信を求めてはいません。電話機能に特化したような端末があってもいいのではないかと思います。さて、家族の分も入れて計3台、スマホを用意する必要がありました。OCNのキャンペーンで、SIMセットで値引きされているスマホを購入し、2台は楽天市場のショップで白ロムを購入しました。アマゾンのショップでもより安い価格で取り扱いがありましたが、そのアマゾンのショップは見るからにヤバそうなところでした。アマゾンの場合は、販売元がアマゾン本体でない場合は特に要注意です。MNP転出先のOCNの運営会社は、NTTグループの会社で、ドコモから格安SIMに乗り換える顧客をNTTグループ内にとどめることが第一の使命のようです。ずっとドコモに顧客をつなぎとめることができればいいでしょうが、格安の他社への流失を止めることは不可能なので、グループ内に受け皿を設けようということで、OCNは積極的なTVCM展開もしています。とにかく、楽天モバイルで使用していたGalaxy A7を1台、Moto g32を1台、Aquos wish2を2台用意できました。Moto g32 1台、Aquos wish2 2台で、 iPhone SEの0.5台分以下くらいの費用です。Moto g32は、当面、WiFi専用で利用します。MNPの手順1.ドコモに電話(151)して3回線のMNP予約番号を取得2.MNP予約番号を使用して、OCNで3回線申し込み3.スマホ、SIMがOCNから届く4.OCNのサイトで開通申込5.スマホにOCNのSIMをセットし、回線開通確認。利用開始。ざっと、以上の5段階の手順になるわけですが、2.と4.はスムーズにいきませんでした。3.も完全にスムーズとは言えませんでした。まず、2.の回線契約の部分ですが、期待していた通りの契約とはなりませんでした。希望していたのは、3回線を1つの契約の下で容量シェアで利用する、というささやかなものでした。しかし、スマホとセットで入手したSIMの契約手続きでは、容量シェアSIMの追加ができませんでした。容量シェア用SIMの追加は翌月以降でないとできない、ということのようです。3回線のMNP転出をしようとしているのに、それでは2回線分は1の手続きをやり直すことになってしまいます。調べた結果、2回線分を別契約として申し込むことができました。現状は、1回線の契約と「2回線の容量シェア」の契約の計2契約となっています。OCNの場合は、一人の名義で5回線まで利用できるようで、5つの契約にするとか、1契約で5回線にするとか、あるいは契約を3つにするとか、「5回線まで、かつ5契約まで」という制約での組み合わせができるようです。MNP転入の場合は、1契約5回線といったことが簡単にできるようだといいのに、と思いました。IIJとかはできるようですが。3.のスマホとSIMの受け取りですが、宅急便でSIM2枚が届きました。SIMを受け取った後、スマホはまだなんだ、と思っていたところ、配達漏れでした、ということで、30分後にスマホが届きました。なお、「商品発送メール」は1通のみで、発送物の内訳の記載もありませんでしたが、届いた荷物としては、SIMの封筒が2通、スマホが1個という計3個でした。さて、何とか3回線分の契約(2つの契約)ができて、後は4.の開通のみです。開通申込をOCNのサイトで行ったのですが、5分間隔くらいで3回線分の開通申込をしたのがよくなかったのか、1回線分が「開通処理中」のステータスのまま1日以上経過しました。これはどうも変だ、ということで、OCNのテクニカルサポートに問い合わせたところ、「ドコモ側の処理の問題なので、ドコモに問い合わせてください」とのことでした。ドコモに問い合わせたところ、「ドコモ側には何の非もありません。OCN側の処理の問題以外あり得ません」ときっぱり言われました。というか、妄言に付き合っている暇はない、という感じでとても怒っていましたね。。MNPの開通処理は、転入先(この場合はOCN)で回線の処理をして、転入先での回線開通処理の後で、転出元(この場合はドコモ)の回線が停止される、という仕組みだそうです。転出元は予約番号を発行した後は、転入先の「開通処理」に関与することは一切ない、ということだそうです。「ドコモ側の問題です」というOCNのサポートの人の発言は何だったのでしょう?OCNに再度問い合わせようとしたタイミングで、OCNから電話があり、「開通処理にエラーが生じていました」とのことでした。「めったに起きることはないエラーが生じていました」ということだそうですが、何なんでしょうか。「だから言ったのに」とは、このことです。OCNのテクニカルサポートに問い合わせた際に、何も調べもせずに回答していたということになるでしょう。OCNのサポートの人は、「ドコモに残債があったり、支払い延滞がある場合に開通処理ができないケースがある」と言っていましたから、OCN側の開通処理のエラーを疑う前に、問い合わせた私の「残債、延滞」を想定して回答をしたようです。全然、テクニカルサポートらしくない回答です。そういえば、ドコモのサポートの人も「あなたは、残債や延滞金はないので、OCN側の処理の問題しかあり得ません」と言っていました。ということは、どうやら、ドコモからOCNへのMNP転出者の何パーセントかは、「残債、延滞」の理由で開通処理ができないことがある、ということのようです。その割合は、開通処理でエラーが発生するよりも高いということなのでしょう。サポートの人は、エラーについて調べもせずに、「ドコモ側に問題があるので、OCNに問い合わせされても困ります。ドコモに問い合わせてください」と回答したことから、開通処理ができない理由として、「残債、延滞」の理由が結構多そうだということが推測されます。OCNの人は、どうせまた「残債、延滞」の理由だろう、という先入観を持って応対している、ということになるようです。また、混雑する時期は開通処理にも時間がかかる、という話でしたが、開通処理は手動で行っているということなのでしょうか。「エラー」というのも、システムエラーではなく、作業漏れのような人為的なミスなのかもしれません。いずれにしても、今回のことで、ドコモとOCNの関係性が透けて見えるような気がしました。OCN側は、「残債や延滞」のある不良顧客がドコモなどから流入してくる、という意識を持っているのに違いありません。割引の端末目当ての客も多い、と考えていることでしょう。「MNPの闇を見た」ような気がします。NTTグループとしては、ドコモからOCNへの転出を積極的に伸ばしたくないでしょう。あくまでもNTTグループ外への流出を止めるために仕方がない、といった位置づけだと思います。OCN運営会社の上層部には、NTT本体やドコモから来ている人も多いでしょうし、そういう人たちは、OCNのサポートの満足度向上とかはあまり意識していないはずです。むしろ、ドコモよりも好評にはしたくないといった意識があるのではないでしょうか。「ドコモよりもOCNの人気が高まったら本末転倒だ」と考えているのは確かです。そもそも、NTTグループの顧客に対する評価として、「ドコモ>OCN」という確固たる意識があることは間違いありません。利用料金が大きく異なるのですから、当然のことです。それでも、「開通処理ができないのは、ドコモのせいです。ドコモに問い合わせてください」という、あまりにもデタラメな対応は酷すぎます。サポートで対応した個人の問題ということなのか、どうかわかりませんが、組織の問題でもあることは間違いないでしょう。「開通処理ができないのは、ドコモのせいです。ドコモに問い合わせてください」という言葉を鵜吞みにしてドコモに問い合わせた私も相当な馬鹿だということも間違いないでしょう。OCNのサポートの人にからかわれた可能性も否定できないかもしれません。とにかく、まったく順調ではなかったですが、MNPは完了しました。MNPって、順調にいかないものなのでしょうか?少なくとも、ドコモのサポートに「OCNで開通処理ができないのは、ドコモのせいですか?」と問い合わせる手間は、完全に不要だったと思うのですが・・・。なお、そもそも、OCNサイトの「開通申込」とか「開通」とかいう言葉の使い方もわかりにくいと思います。サポートとの会話で、OCNにとっての「開通」の意味を初めて知りました。利用者側の私は、手元のスマホなどの端末で通信ができるようになることを「開通」だと思っていましたが、OCN側から見た「開通」とは、OCN側で、回線が利用できるように準備すること、ということのようです。つまり、OCNのサイトで「開通済」のステータスとなって初めて、利用者側がSIMを設定して通信ができるようになるわけです。「開通済」というステータスは、OCN側の「準備完了」という意味で、利用者が実際にモバイルデータ通信ができた、ということではありません。「開通処理中」のステータスでは、利用者側が何をしても回線は利用できないのだそうですが、ステータス表示のページやSIMと一緒に届いた説明の紙にはそんなことは一言も書かれていません。まあ、私の場合は、サイトに表示された「開通処理中」という表記自体が嘘だったわけですが。私は、OCNのサイトの「開通処理中」という表示を見て、私のほうの問題で回線が開通していないのかもしれないと思い、OCNのSIMをセットしたGalaxy A7の再起動を何度も繰り返していました。やはり、相当な馬鹿です。でも、「開通処理中」という表記は、「OCN側で回線準備中」という表記にすべきです。また、注釈として、「回線準備中のステータスでは、まだ回線は利用できません」という文言も必要だと思います。サイトの文言やSIMに添付されていた手順説明の紙の内容など、改善の余地が大きすぎますが、格安SIMのサービスはこんなものだろう、という意識を運営会社自体が持っているようですから仕方がありません。サイトの文言などをわかりやすくするだけで、サポートの人員は減らせるのに、と思います。なお、「開通済」というステータスになっても、利用者側のスマホやSIMに問題があって通信できないことはあり得ます。ということは、「開通済」ではなく、「回線の準備ができました。スマホなどのAPNの設定をして、通信を始めてみてください」と表記するのが正確だと思います。OCNのサポートの人からは、「開通処理エラーへの対応として、OCN側で強制開通処理をしますが、開通時刻は不明です。今日中に開通すると思います」という意味不明の話をいただいて、さすがに温厚な私も「はいそうですか」とは言わずに、「開通時刻くらい教えてください」とお願いしたところ、それほど時間がかからずに開通しました。ということで、話にまとまりがありませんが、楽天モバイルで購入したGalaxy A7にOCNのSIMをセットして利用できています。Galaxy A7にOCNのSIMを入れようとお考えの方は、参考にしてください。無事ではありませんでしたが、開通したので、あとは、ドコモの請求方法の変更、メールアドレス持ち運びの申込が残っています。ドコモの3回線をクレジット払いにしていたのですが、MNP転出すると主回線以外の2回線分は請求書払いの方式になってしまうとのこと。これも、まったく意味不明です。ドコモ側、利用者側双方にデメリットしかない仕組みたと思うのですが。ところで、楽天モバイルは解約しました。楽天モバイルに、月に0.5GBで550円以下というプランがあれば解約しなかったかもしれません。主な解約理由としては、楽天回線エリアではないこと、従量制でデータ使用量が多くなると利用料も高くなるという点が挙げられます。楽天モバイルは、基本料無料だったので契約したのに、有料化されても、依然として楽天回線エリア外でも料金が同じ、auエリアでは利用データ量が少ない、という状況ではどうしても納得できませんでした。また、楽天モバイルは料金従量制ですが、従量制でなく、例えば3GBを超えると、低速通信になる、というほうが利用しやすいと思うのでOCNを選びました。3GBまでは、確かに980円ですが、3.1GBだといきなり1980円になってしまいます。スマホのモバイルデータ通信の設定で3GB未満にリミットを設定することも考えられますが、それだとリミットを超えた時点でモバイルデータ通信がストップして、外出先でRakuten Linkの電話が使えなくなります。5Gエリア外・楽天回線エリア外の人、強制的な従量制が嫌な人の楽天モバイルからの流出は続くでしょう。Rakuten Linkアプリでの国内通話無料というのは非常に良いと思うのですが、楽天回線エリアの内外で料金が同じというのは、利用者側から見て、どう考えても変です。「ワンプラン」と言っていますが、5Gエリア・楽天回線エリアの内と外で、プランの内容は大きく異なっているので、「ワンプラン」というのは誤解を招きます。「サービス内容が異なっていてもワンプライス」というのが正しいと思います。なお、月額980円の基本料金のみで、Rakuten Linkでの国内通話無料というのは最強かもしれません。私の知る限り、通話し放題のオプション料金で980円という低料金は他社には無いのではないかと思います。楽天モバイル側からすると、auエリアの料金はもっと高くしたいのでしょうが。でも、利用できるデータ量に差があるので、データをたくさん利用したいauエリアの人にとっては実質的にかなり割高だと言えるでしょう。楽天モバイルは、データ通信をほとんど使わない人で、電話をよくかける人には最強だと思いますが、データ通信をあまり使用せず、電話もあまりかけない人にはメリットは全くないように思います。