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カテゴリ:家電・ガジェット
Plexメディアサーバーは、米国で、いわゆる「コードカット」(CATVなどの解約)をした世帯のテレビ視聴の市場もターゲットにしており、PlexメディアサーバーとDVR(デジタルビデオレコーダー)を接続して、地上波テレビのライブ視聴や録画ができるようになっています。 そこで、地上波(OTA:Over The Air)のチューナーやDVRへの需要があるようです。「コードカット」というと、Netflixなどの動画配信サービスを思い浮かべますが、動画配信サービスに乗り換えて、「コードカット」してしまうと、生放送のニュース番組などが見られなくなってしまいます。 地上波(OTA)のテレビをアンテナ経由で見ているのは、米国の世帯の2~3割くらいだそうですので、米国における地上波(OTA)用のアンテナとDVRの市場は今後拡大する余地があるのかもしれません。 米国では、ブルーレイレコーダーといった商品ジャンルが確立されていないようですが、今後コードカットが増えてくれば、日本流の全録機とかは一部のマニアに大歓迎されそうです。あるいは、米国ではクラウドDVRが伸びていくのでしょうか。 Plexメディアサーバーには、すぐれたインターフェイスによる動画配信の仕組みがあり、テレビチューナー内蔵のDVRを接続することによって、スマホやタブレット、パソコンなどからもテレビ番組をネットワーク経由で視聴することができます。 ただし、Plexメディアサーバーでテレビのライブ放送を見たり、録画番組を見たりするためには、まず、パソコンやNASにPlexメディアサーバーをインストールして、さらに、対応する外付けのDVRをパソコンなどに接続する必要があります。かなり、パソコンが好きな人向けの感じで、万人向けのソリューションではなさそうです。 そこで、アマゾンの「Fire TV Recast」のように、アンテナ線とLANケーブルをつなぐだけで、地上波のライブ放送や録画ファイルを簡単に視聴できる、nasneのような製品も存在しているのだと思います。 ソニーのPlayStation Vueなどは、サーバーパソコンやアンテナ、DVRなどの機器は不要で、ネット環境と再生機器があればいい、という形です。 米国では、nasneのような製品が今後ある程度売れると思うのですが、ソニーは、PlayStation Vueのようなクラウドサービスの方向に進んでいます。サブスクリプションのPlayStation Vueの方が利益額・利益率も大きいのでしょう。 PlayStation Vueは、有料のサブスクリプションサービスで、クラウドに録画できるといった、至れり尽くせりといったサービスですが、Plexメディアサーバーでテレビ放送を視聴する人は、DIY好きで、自分用の「おうちクラウド」的配信サーバーをカスタマイズしたい人、だと思われます。 PlayStation VueやYouTube TVなどの対象層とPlexメディアサーバーなどの対象層は、全く異なる層だと思います。 コードカット後のテレビ視聴方法としては、PlayStation Vueなどの有料のサブスクリプションサービスを利用するか、あるいは、低コストでテレビを視聴したい人は、アンテナとDVRを購入して見る形になると思われます。PlayStation Vueは、DVRで見る方法と競合しているようです。 DVRでテレビを見る方法は、まさに「nasne」の方法であるので、グローバル企業であるソニーが、PlayStation Vue方式の方向に進んでいる中で、「nasne」を終了させたのは、当然の成り行きなのかもしれません。でも、日本にはPlayStation Vueがないので、そこのところは明らかに順番が違うのではないかと思います。 いずれにせよ、最近のテレビ放送の視聴では、テレビだけでなく、スマホ、タブレット、パソコンなどの機器で、ネットワーク経由で視聴するという形が標準になってきているようです。 ネットワーク経由のテレビ放送の視聴は、スマホの普及が背景にあるので、全世界で共通の傾向だと思います。 余談ですが、日本のテレビ放送用のテレビチューナーやDVRで、Plexメディアサーバーに対応している機器はないので、Plexメディアサーバーで日本のテレビ放送をライブ視聴したり、録画番組を視聴することは、簡単にはできないと思います。特に、ライブ視聴は無理そうです。 ただし、「WatchJTV」という、海外から日本のテレビ番組を録画して見られるようにするロケフリのサービスでは、Plexメディアサーバーを用いて録画番組を視聴することもできるようです。 市販のテレビチューナーをつないだHDMIキャプチャーボックスと、「テレパソ」という専用パソコンとをUSBで接続して、「テレパソ」に録画ファイルを保存していく仕組みのようです。 「市販のテレビチューナー」→HDMI接続→「キャプチャーボックス」→USB接続→「テレパソ」 テレパソから、赤外線信号で市販のテレビチューナーを操作して番組を視聴し、そのビデオ信号をHDMIキャプチャーからテレパソに送って保存する仕組みのようです。 キャプチャーボックスを間に入れることによって、ビデオ信号に変化が生じて、Plexメディアサーバーでも扱えるようになるようです。 日本の普通のレコーダーからPlexメディアサーバーに録画番組を保存していく仕組みがあれば、Plexのユーザーインターフェイスで録画番組を視聴できるのですが、現状ではそう簡単ではありません。 Makuakeの「10ch同時受信チューナー」を難なく扱えるような人にとっては、簡単なことかもしれませんが。 実際に、Plexメディアサーバーにテレビ録画システムを連携させて運用している方もいらっしゃいます(https://www.digital-den.jp/simplelife/archives/4893)。 パナソニックさん、Plexメディアサーバーのユーザーインターフェイスを搭載した「おうちクラウド」レコーダーを発売してください。 楽天市場で「nasne(ナスネ)」を検索する ☆関連記事 ▼PlexメディアサーバーをサーバーPCにインストールして運用を試す:OneDriveで、CDからのリッピングファイル、動画ファイルを利用 ▼ソニーが出荷を終了する「nasne」と同じコンセプトの「Fire TV Recast」を販売し始めた米国アマゾン ▼SONY「nasne(ナスネ)」後継機の予想:可能性「0.01%」として「PlayStation Vue in Japan」を予想:99.99%はなさそう ソニーの「nasne(ナスネ)」後継機の本命は、ソニーのブルーレイレコーダー。対抗は、パナソニックの「おうちクラウドDIGA(ディーガ)」? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.10.30 08:05:20
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