テーマ:毎日、一歩一歩。(2526)
カテゴリ:アーティストの一歩一歩
3月11日がまたやってきました。
丸6年が経ったこの日はたくさんの方の7回忌の日でもあったのですね。 ゆみが、心配してる人からは今年も連絡はありません。 気仙沼に帰る、と言って東京から地元に戻った青年は、あの日が過ぎてから 何の連絡もありません。 ・・・元気でいるからだと思います。 当時のメールアドレスはわかるけど、怖いから連絡もしていません。 被害に遭われた方の名簿を見ればわかるものだと言われたので絶対に見ません。 テディベアテラスに福島出身という男性のお客様がいらして、その話になった時 「ゆみさん、それはもう一生名簿とか絶対見ない方がいいですね。」と言ってました。 いろんなことが含まれた言葉なんだなと思いました。 たぶん…来年とか再来年とかもっと先に、青年がおじさんになった頃 「ゆみさんたら、そんな心配してたんですか?」 と笑ってひょっこり遊びに来てくれるはずです。 その日のために、ちゃんとテディベアテラス、続けていなくちゃ、と思っています。 ******* 今年の3月11日。ゆみにご依頼の品をお客様にお渡しすることが出来ました。 オリジナル作品、2点完成しました。お友達からの注文制作品。 震災の直後から、何か自分にできることが無いかと模索が始まりました。 「食料」としての大量のお菓子を作らせてもらって、届けていただいたことに始まり、 必要だとお聞きしたものをかき集めて送ったり。 そのうちに、絵を描く自分としてお役に立つようなことが出来たりもして ブログに書いたこともありましたが、逆に書かないままにしてたこともいろいろあり、 どう書いたらいいかわからないままの東北の方との交流は繋がっています。 ボランティアをしていることを声高に宣言して賛同する仲間を作っていく道を 選んだ友もいますが、誰に言うこともなく秘かに淡々と支援をしたり、 心の絆を繋いできた友もいます。 みんな、自分のできることを精一杯してきたのだと思います。 ここへきて福島の仮設住宅が無くなる、ということで、ゆみちゃんの絵を配りたい という活動があって、ポストカードをたくさん印刷しました。 毎年の活動で得たことは、「微力すぎて役に立たない」と思うのではなく たった一枚の絵でも、笑顔になったり支えになったり、ということがあるということです。 深い悲しみの中でも、全然知らない誰かの絵を見て、かわいいなと 思ってくれる人がいらっしゃる。 「絵の力」なんて大袈裟なものじゃないですが、ひと時の癒しになるかもしれないです。 今年はもう一つ、全く別の友達からも依頼が舞い込んできました。 「岩手の仮設住宅からお引越しをされるお友達に、ゆみちゃんの作品をなにか プレゼントしたいの。お引っ越し祝い作ってくれないかな。」とのことでした。 彼女はさっちゃんという、幼稚園のクラスメイトです。 ゆみが国立新美術館に出展したおかげで何十年ぶりに再会でき、以来、 自宅ショップやイベントに来てくれてお買いものしてくれてます。 お世辞とか義理とかじゃなくて…ゆみの絵を気に入ってくれてるようなんです。 「ゆみちゃんのクマさん、本当に可愛く愛があり、素敵です!」 もったいないお言葉… なにか二人に通じるものがあるのかもしれないな~と不思議に思います。 幼稚園時代の記憶の中でさっちゃんは、仲良しというわけじゃなくて、憧れの人でした。 大きくて、しっかりしてて、なんでもよく出来て、でも優しい。 幼心に、同級生なのに、ゆみは確かにさっちゃんを尊敬していたのです。 その強い記憶そのまま大人の女性になってたさっちゃんでした。 ご依頼の主旨は解ったので、なにを創ったらいいか相談して、結局WoodyPapa にも協力してもらって、ブローチと額が出来上がってきました。 元絵はこちらです。ゆみの代表作かもしれません。 ”自分のハートは自分だけで抱えているんじゃないよ。 気が付けば周りにたくさんのはーとにかこまれているんだよ” というメッセージを込めたゆみの絵、*HeartHeartBear*の絵を モチーフにしたブローチ。 これを架けておく額は、今までは布が貼ってあるものでしたが、 せっかくのプレゼントなので 「今度は大きめに作ってね、ゆみが絵を描くから。」とWoodyPapaに依頼。 出来上がってきた額に描くことは、ゆみのメッセージに決めました。 バックは虹色で・・・ ブローチをかけたら、メッセージの文字は見えないのですが、 ブローチを他に使っている時も、額自体を飾っておけるように・・・。 いつもの裕実のメッセージです。 うん。派手ではありますが、これはこれでありかな? さっちゃんがお友達へのプレゼント、と言った方は、それぞれ別の仮設住宅に いらっしゃった60代、70代の方だそうです。 きっかけを聞いたら、「震災のあとでお米を送った」ご縁だそうです。 あの時、いろんな支援の呼びかけがあって、 出来ることはなんでもしたいという思いがある中、 ゆみ達も、お菓子をはじめとして、お手提げ袋、洋服、靴、消耗品、など送りましたが さっちゃんはお米で、受け取った方からお礼状が届き、文通が始まったと言います。 一回で終わりのことが多い中、お手紙や品物で交流を繋いで来られたんですね。 今回、おまけにハガキをお付けする、とゆみが言って選んでもらった時、 さっちゃんが何気なく 「あ、このハガキはもう送ったことがあるから…」と言いながら選んでたので、 胸が熱くなりました。さっちゃんがイベントで買ってくださったゆみの絵は、 仮設住宅に住んでいられた方に送られていたのでした。 さっちゃんは、やっぱり幼いゆみが尊敬したままのさっちゃんでした。 新生活の中で、ちょっと飾っていただけて、贈られた方がそれを見る度さっちゃんを 思い出してくれたら嬉しいです。 無事こういうのが完成しました。 壁に掛けることもできるし、自立もします。 ブローチを外したら、メッセージが現れます。 他のアクセサリーをかけておくこともできます。 どんな作品も心は込めますが、この額には、日々を楽しくお元気で過ごしていただきたい という思いを込めました。 飾ってくださいますように。 メッセージを描くから、と選んでくれたハガキは、季節に合わせた桜。 ラッピングの前に、さっちゃんと記念写真。「喜んでくださいますように~」。 本当は3月11日に先方に届いたらよかったのかなと思うのですが、 「この日にゆみちゃんから私が受け取ったのもご縁なんだよ。」と さっちゃんが言って、大事にお持ち帰りくださいました。 さっちゃん、ご依頼ありがとうございました。 大事なプレゼントに、ゆみのことを思い出してくださって嬉しかったです。 ******* ゆみから生まれた作品が、あちこち旅するようになりました。 イベントに来た方が「北海道に一人で暮らす友人に送ったらすごく喜んでました」 と言ってくれたり、「九州の友達が病気になったから励ましのメッセージ書いて 送りたいです」と言ってくれたり。 テレビの特集でやっていた、津波の来た浜辺に喫茶店を建てたご夫婦が 知人のご縁でゆみの絵のパネルを店内に貼ってくれてたり… 裕実は自分のために、遠くにいる自分の大事な人を思い絵を描きましたが 似た思いでいる人、大事な人を亡くされた人、大事な人と会えない人たちが そこに何かを感じてくださることがある、ということを この6年でたくさん経験しました。 だからこれからは、悲痛な思いは閉じ込めて、見たら楽しくなるような 心が明るくなるような、かわいいねとふと笑ってしまうような・・・ そんなちょっとした絵を描きためていきたいと思います。 どこかの誰かのために、というよりは、自分の身近な人、自分の大切な人、 自分が思い浮かべらえる人のために絵を描けばいいと思います。 その思いは、きっと、伝わるところに伝わっていくんだと思います。 自分を思うことが、同じ気持ちや経験を持つ多くの人に届くことがあるようです。 だからこれからも、自分の思いつく絵を、心を込めて描いていこうと 改めて思った3月11日でした。 そしてこの日、ゆみちゃんの日記の総アクセス数が、160万カウントを超えました。 いつも読んでくださってありがとうございます。 日記、読んでくださってありがとうございます。 ランキングにクリックいただくと一票入ります。よろしくお願いします。 にほんブログ村 ★FC2ブログランキングは こちらはインテリア・雑貨部門! ゆみのHP表紙。 ここからいろいろ繋がっています。行ってみてください。 http://www7b.biglobe.ne.jp/~teddybearterraceyumi/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年03月13日 02時13分28秒
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