ちえ丸のヨロカジ日記

　小学２年当時、
私は熊本のＫ市という田舎に住んでいた。

２年生に上がる頃、福岡から熊本に越してきた私の、
最初の印象が　（なんか田舎だなぁ・・・）　だった。
学校も遠いし、お店もまばらだし、
畑と田んぼ道と大きくて古い神社が、
子供ゴコロにもそんな印象を抱かせたのだと思う。

さて、
そんな田舎の小学校での、遠足の前日、
お菓子を買いに行く話で盛り上がり、
私が「どこに買いに行くの？」
と、聞くと
友達が口々に

「ミッキー堂！！」
「私もミッキー堂！」「ミッキー堂行こうよ！」

という。
どうも、この界隈では有名なお菓子屋さんらしかった。
みんながそう言うので私もどんな所か行ってみたくなり、
その日は待ち合わせをしてミッキー堂へ向かった。

ミッキー堂は商店街のど真ん中にあった。

う～～ん大きい！
このお店なら色々ありそう！

ちょっと看板を見て、これまた田舎の遊園地のようなビミョウな空気を感じたが。

（なんというか、私は幼少時からこういう
　ニセものの醸し出すＢ級感を敏感に感じる体質？というかクセがあった。
　なんか、これ違くない？・・みたいな。ウソくさい！という・・・）


お店は大きかったが
実際には、ミッキー堂は
ゲーセンと駄菓子屋が合体したような店で
それで子供に人気があるのだった。

試しに私はベースボールチョコという、
一口大の丸いチョコを買ってみた。
かじってみると、中は空洞で、
半分以上が穴・・（ＴＴ）というシロモノでガッカリした。

他のお菓子も
単にバラ売りが多いので、
種類をたくさん買えるというところが、
子供心を満足させるらしかった。
バラ売りでも、駄菓子屋ほど安くもなく、
ゲームの景品でお菓子がついてくるようなものが多かった。
さっきの空洞チョコのような、
見せかけだけの目眩ましがまたあるような気がして、
私は買う気が失せてしまった。


そのミッキー堂は、

名前も中身もニセモノの店・・（゜へ゜）　

として、小学２年の私の頭の中にインプットされ、
それからは二度と行かなかった。


だって　小学生の私に
そのチョコは器官に詰まると危険だから空洞なのだ・・なんて
知る由もなかったのだ。







＊その時のミッキー堂には、こんな感じの、
　「シロウトが見本見ながら描きました」的な
　トホホな看板がでかでかと飾られていた。
　これだって上手くはないが、
　ミッキー堂の看板の方がもっとヒドかった気がするわ・・・（byちえ丸：思い出し画）