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カテゴリ:BOOKS
昨日 本屋へ行き、
購入予定だった本を探した後、ふらりと店内を見ていると 一冊の文庫本が目に止まった。 「納棺夫日記」 だ。 一昨日のアカデミー賞に沸いた「おくりびと」の原案にもなった、 本木雅弘さんが読んでインスパイアされたという作品だ。 私は映画は観ていないが、 この本は読みたいと思っていたので、 *それは、本木さんが出した写真集の中にその本の一節が引用してあり、 その引用を巡って、本木さんが著者の青木新門さんに 許可を得に来たときの感想を青木さんが語っておられ、 それがなんとも印象的だったのだ。 手に取ってレジに向かった。 本来、私はブームに乗るのがキライで、 自分はミーハーだけど、流行っているからといって便乗するのは カッコわりぃ~・・(-з-)と思っている。 でも、これは読んでみたかった。 引用されている一文が、まさに光っていたのだ。 本木雅弘さんって、 感性が、鋭く豊かで、すごく繊細だなぁ・・ 昔のアイドルが、こんな細やかな演技をするいい俳優になったんだなぁ・・ とか思う。 「納棺夫日記」は、半分くらいまで読み進んだ。 自身が納棺夫として体験した、かなり具体的な描写もあるが、 しかし、詩的な情景表現が、豊富な語彙と詩の引用に彩られ、美しく、豊かだ。 そして職業的貴賎としての苦悩や、死と対峙する自分、 信仰や宗教に対する懐疑、「生と死」を追求するに至る日々 など、 興味深く読んでいる。 アカデミー効果で、 撮影したロケ地など盛り上がっているようだ。 映画で納棺を指導した専門の方のところに、 納棺師志望の願書が激増しているというから驚く。 決してブームに乗るようなものではなく、 相当な決意と真摯な気持ちで向き合わなければ務まらない仕事ではないか・・ ということを、 私はこの本で感じたのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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