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カテゴリ:娯楽
昨年見に行ったエコール・ド・シモン展に、
今年も行ってきた。 いつもながら さすが、 シモンさんに師事する生徒さんの作品は、 ご近所のカルチャースクールのメルヘン人形などとは一線を画していて、 皆、エキセントリックで、個性的で、怪しくてセンスがいい。 技巧的にはまだ発展途上でも オリジナリティ溢れる、他には無いような、 自分の好きなものを作りた~い!! というような、 そんな意気込みを感じて、見ていて楽しい。 大きさも様々、表情も質感もそれぞれのカラーが出ているし 正統派のお人形から、極端にデフォルメされたもの(この可能性の広がりが楽しい!) 和物、洋物、アジアン風、60’Sから、能面のような不思議な作品などなど、 製作工程を知りたくなる作品の群々。 服とか、靴とか、木枠とか、 すべてその作品に合わせて作ってあるので、 洋裁も大工仕事も全部こなすのかと思うと 大変に手間と暇と根性と器用さが求められる気がして ちょっとクラッときた。 紀伊國屋画廊のスペースはそんなに広くない。 作品の多くは、 サスマタ状(?)になった、人形用の土台に支えられ、 スタンダップ状態で展示してある。 ある程度の演出はしてあるが、 余裕があれば、さらに全体に 座らせたり、寝かせたり、ビロードや緋毛氈(ひもうせん)の上に 鎮座させたりすると、 またその作品の世界観も広がりそうだなぁ・・(´~`) と思われた。 四谷シモンさんの作品は、今回は3体も展示してあった。 前回同様、原点回帰(これが彼の原点ではないと思うが) 人形らしい人形というか、 女児2体に男児1体。(なんか生生しい書き方・・--;) こんな書き方をするとものすごく不遜な感じだが、 あえて書かせてもらうと、 なんか、きれいに仕上げちゃったな・・ という印象を受けた。 DMのハガキに印刷された人形は、 まだ製作途中だったと思うが、 逆にそっちの方が良かったとすら思えたのだ。 彼の作品の魅力というか、 「未完成の美」みたいなものが、 仕上がったことで薄れてしまったような、そんな印象。 シモンさんは、一時、 キリスト像と自身の像を何体も作っていたことがあったが、 それに情念を傾け過ぎて、魂を込め過ぎて、 それで ご本人は痩せて魂が抜けたようになったかに私には見え、 それ故、昨今は綺麗なお人形に戻ったのだと(勝手に)思った。 きれいなものを作るのは、やっぱり楽しい。 シモンさんは、楽しんで作ったんだろうな、きっと。 (毒と危うさ)が、無かったが、 それも狙いだったのかもしれない。 でも、 毒も見たい。 それこそがシモンの魅力だと思う。 多少、骨格に対して目の大きさがアンバランスでも、 意表を突いて、あり得ないのがシモンドール。 カムバック!ポイズン・・(>з<) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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