フランス近代絵画展
先日のブログの続きです。上の写真は宮崎県立美術館裏の看板。”知られざるルノアールの物語”という副題が付けられたこの絵画展ですが、中学生の頃からルノアールと印象派が大好きな僕は、今まで知らなかった作品に出会えるという期待でいっぱい。いざ覗いてみると・・・印象派の前身であるバルビゾン派に始まる作品群は、素描が多かったです。特にドガの素描は、縦のハッチが特徴なんだという発見がありました。またお目当てのルノアールは、晩年の丸いフォルムで赤が基調の女性像や、1号くらいの小さな作品など、スタンダードなものから珍しいものまで、確かに”知られざる”ものが多かったと思います。それからルノアールが初めて描いた裸婦像は、モノクロに近いものであったという興味深い作品もあります。後期印象派では、ゼザンヌやゴッホ、ゴーギャンなどが顔を揃え、マティスやピカソもありました。またロートレックの古典的手法の肖像画やローランサンの絵は、美しさが際立っていてみどころだと思います。それから思ってもみなかった収穫はユトリロの風景画でした。不思議な雰囲気の路地をよく描いた彼の絵は、独特のマチエールと色彩が魅力的でした。この他にも「考える人」のロダンが描いた見事な素描や、モネの代表作「ルーアン大聖堂」なども展示してあり、絵画好きな人にはなかなか充実した内容だと思います。興味がある方は是非、足を運んでみてくださいね。