旅のお話(ウェブ進化論)
今日の絵は、次回の「旅のお話」に飾る絵の下描きです。さて、この絵はどんなネタでしょうか?それはお楽しみということで。それはさておき、旅立つ日のお話です。空港に早めに着いた僕は、出発ロビーに入って唖然としました。なんと前日空港周辺の天候が非常に悪く、僕が乗るはずだった飛行機が前日入りできていなかったらしいのです。おかげで出発が3時間遅れ!!1時間前に着たので、4時間待ちになってしまいました。どうやって暇つぶしを・・・でもこんな時のために本を持っていました。それがツンドクしていた「ウェブ進化論」でした。グーグルやアマゾン、ウィキペディアとか、オープンソースやロングテール、Web2.0、ソーシャル・ネットワーキングなど、最近のIT関連用語はなんだかよくわからなかったんですが、この本を読んだら、その意味とそれらの言葉のつながりが大掴みできました。頭をひねることもあまりなかったのは、著者である梅田望夫さんの筆力でしょうね。日々こうしてブログを書いたり、ネットで調べものをしたり、ネットショッピングしたりするそのこと自体が、ネット上でのいろんな価値を決めたり、知の体系化に貢献していたりする。それが特定の人間の地位や利益のためではなくて、ネットにつながる人々に平等に、かつ有益な形で還元されるということを、理想的な形で提供しよう。そんな楽天主義が、強い行動力のある開拓者たちによって推し進められている。そんなことを我々は知りませんが、見えないところでそれは着々と広がっています。格差社会が進んでしまった日本では、経済優先の閉塞感と、個人主義的な価値観が幅を利かせています。ユートピアという言葉とはちょっと違いますが、そんな歪みをもっとシンプルで、理想的に適正化したい。そんないい意味での”正の欲望”が、この本の中に読み取れました。理論的には、なるほど!と膝を叩くまでには理解が進みませんでしたけど、とりあえず手始めに、もっとブログをいろんな形で使ってみたいと感じました。あまり具体的な書評ではありませんでしたけど、この本を読んで今起きているネット社会の変革を知るだけでも、未来の展望がぼんやり見えてくるかもしれません。行きの飛行機の中で一気に読み終えた良書でした。