カテゴリ:お話箱
地球の番人 地球にあるときチキというピエロの姿をした可愛らしい精霊が降りてきました。右手には月と太陽をつかさどる意味を持った錫杖を持たされて。よく耳が聞こえるようにと頭にはうさぎ耳のようなかぶりものをして、左手にはまだ新しい星を操る釣り竿を手にしてじっくり見守っています。チキは、ちょっと地球より大きな身なりをしていますが軽々とした体で、ちょこんと地球に座ってしまいました。宇宙を旅するピエロなのです。でも本当は地球に絆創膏をはる役目、そして地球の番人として任期を完了するために使命感に燃えて現れました。 業務内容としては地上にはびこる悪を洗礼すべく、その炎で照らし上げ悪事を暴き、燃える炎の輪をおこして、正義の鉄槌をくだすべく錫杖を振り上げます、そして希望をなくした心に暖かい熱い思いを蘇らせることができます。幼い子供の姿をしたチキの目は純粋で遊び心に満ちています、善悪もままならないようなピエロなのにどうして人々を裁くことができるのでしょうか?退屈した気持ちや何か新しいことを知りたいと思う童心をもったピエロが善悪を選んでいるから、こんなおかしな世界になってしまったのかと大人は、まったくあきれて、ばかばかしく思ってしまうかもしれないけれど。チキも、そんなことは知っています。もちろんピエロらしくおかしな世界にするのが楽しみでもあるからです。大人なんかになって童心を忘れてしまう方が、チキにとっては大変退屈なことです。そして童心の目には慈愛の満ちた微笑みこれは大人でもない子供でもないどこか中性的な雰囲気です。きっと長らく私たちよりは長らく命を与えられた存在だからこそ精霊はふとしたときに落ち着いた表情ができるのでしょう。そしてどんな窮地に立たされても、しょせん長く短い歴史の一瞬の綱渡りで落ちることくらい何度でもあるさ。けれども何度も落ちたりしないバランス感覚が大事。上も下もないこの宇宙では落ちたって平気。これから柔軟にたくさんのSHOWTIMEを披露してくれることでしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.09.05 02:34:46
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