|
カテゴリ:今日読んだ漫画
ダンナ君が日勤の日は、なかなかPCに触れません。その上、チェーザレが好きすぎてもう暴走しまくり。。。何だか書き直してばっかりです。 惣領冬実の「チェーザレ破壊の創造者」を読んだ。 この作品、そんな懸念を感じながら読んだのだが、それが杞憂だったことはすぐに分かった。絵で言えば、建物の一つ一つ、装飾や小物に至るまで、資料が読み込まれ、実に念入りに描かれている。その中でも特に、バティカンのシスティナ礼拝堂には震えた。ただ単に写真を撮って描いたのではない。ミケランジェロが天地創造や最後の審判を描く前の礼拝堂だ。対談によると、文字の資料しかない中、ペルジーノのほかの絵や宗教画のパターンを勉強して創作したのだという。
ストーリーは15世紀のイタリア、ローマカトリック教会の枢機卿ロドリーゴ・ボルジアの息子、チェーザレ・ボルジアの生涯である。 もっとも1・2巻はまだ、枢機卿にさえなっていないけれど。(笑) そして、1・2巻同時に読むことによってチェーザレとミゲルの魅力も充分に伝わるボリュームになった。1巻だけでは多分状況説明だけに終わっていただろうが、2巻では本格的にチェーザレの人物像が語られ始めるのだ。(2冊同時発売になったのは、このためかと思う。) まあ、歴史物なのでいろいろ難しかったりするのだが、そんなものはとりあえず棚に上げて、チェーザレとミゲルのカッコよさに惚れて欲しい。私はやっぱりチェーザレ命なので、2巻ラスト付近のダ・ヴィンチとの出会いシーンで骨抜きのメロメロにされてしまった。ここまで嫌味なくらい老成した16歳の秀才っプリを発揮してたのに、何だこのかわいさは。。。ツンデレだったのか、チェーザレ。 ミゲルは、ユダヤ人だったというのに少しびっくりした。新事実かと思ったのだけど、これは創作ということらしい。でも、この設定はなかなか上手いなあと思ってしまった。ミゲルは何故かチェーザレとの関係性に非常に囚われている人物で、(捨て子とは言え)対等のスペイン人だと、やはりどうしてそこまで没入するのかという動機が希薄なのだろう。しかし、ユダヤ人として迫害を受けて逃げ場が残されていないという設定が出来たことで、ミゲルがこの関係に固執する一つの理由付けになったと思う。 さて。。。惣領冬実の作品はチェーザレの前の「ES」から読み始めた。(少女マンガ誌に掲載されていた頃は、名前は知っていたが読んだことはなかった。) 「ES」は、人の頭脳を支配して記憶を操作することが出来る新人類とそのクローンとの戦いを描いた話で、そこそこ悪く無い物語だったが、「ES」は惣領にとって力量の範囲内の作品だった気がする。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[今日読んだ漫画] カテゴリの最新記事
|