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2007.03.22
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カテゴリ:今日読んだ漫画

久しぶりの漫画レビューです。いろいろ読んだのですが、まずはこちら。


2060年、日本。
死後10時間以内の脳を、MRIスキャナという解析機にかけると、生前その人が見ていたものを映し出せる。科学警察研究所・法医第九研究室では、この技術を駆使し、犯罪被害者の脳を解析し、事件の真相を究明する。
秘密-トップシークレット-のシリーズ第3作目。

この作品、表紙の美しさとは裏腹に、なかなかグロテスクな内容になっている。何故なら、普通の事件ではわざわざ被害者の脳を摘出してMRIスキャナにかける必要が無く、普通に火葬されてしまう。自然「第九」がかかわる事件は猟奇的で特異なケースに限られるのだ。
今回も、5年前闇に葬られた連続殺人事件の目撃者の一人が、その時と同じ手口で殺される所から物語は始まる。

ストーリーについては、作品の性格上語りたくないのだが、死体の目撃した画像を見るというアイディアは特筆すべきものだと思う。
他人の脳を(それも猟奇的な殺され方をした人の脳を)覗くという行為は、見る人にかなりの精神的ダメージを与えることは想像に難くない。捜査員達のそういった葛藤なども描かれていて従来のミステリやサスペンスとは一線を画す物語になっているのだ。

こういう仕掛けの話なので、自然、重く暗いストーリー展開で心楽しくなるような漫画ではない。楽しい気分になりたいときにはお勧めできない。
ただ、内容的には猟奇的だったり倒錯的だったりするにもかかわらず、そう気持ち悪くならないのは、絵の線のあまりの美しさ、カラッと乾いた画風のおかげだと思う。良く考えるとかなりグロいシチュエーションも、そんなに気にならずに読めるのが、清水玲子の作品のすごいところなのだ。

 

さて、あとがきの漫画に描かれていたことなのだけれど、(そして私も以前から少し興味があったことでもある。)同じものを見ても、私とあなたは本当に同じように見えているとは限らないというお話。

生まれてからずっと1.0あたりの視力をキープしている私と、裸眼で0.02くらいのうちのダンナとでは例えば同じ林檎を見ても随分違って見えるだろう。乱視がかかった人や、色覚が違っている人、隻眼の人、白内障の人等々、目の状態はひとそれぞれだし、その人の精神的な状態や先入観といったものも見えているものに影響を及ぼすだろう。
例えば喉が乾いて死にそうな人、りんごが嫌いな人、その林檎が農薬付けなのを知っている人。あるいは、そこにおいてあるのが林檎ではなくマンゴーだと思い込んだ人が見たらどう見えるのか。。。
人の脳はヴィデオカメラではない。この先、この作品にもそんな脳の不思議も盛り込まれていったら更に面白いだろうなあと思う。

清水玲子の最高傑作との呼び声も高いこの「秘密」。これからも要チェックの作品だ。






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最終更新日  2007.03.22 23:09:02
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