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テーマ:最近観た映画。(39890)
カテゴリ:今日見た映画
夕凪の街桜の国を見て来ました。 ただ、違和感を感じる所もあって、涙をぼろぼろ流しながらも突っ込みを入れてしまうという、微妙な感想を持ちました。
皆実は素晴らしいキャスティングで、まるで漫画から飛び出てきたような印象です。でも、ちょっと綺麗で儚すぎるかな。皆実という人は、原爆症で亡くなってしまうとても悲惨な運命を背負った女性ですが、それが無かったら多分意外に 映画の皆実は、清楚で儚くて本当に綺麗。 それから、被爆のことを打越さんに語るシーン。妹を背負ってさ迷うという設定は、(霞おねえちゃんをカットしたこともあって)より悲壮感が漂うし、上手かったと思うのですが、その後の皆実の独白がカットされていたのがちょっと残念だったと思うのです。(泣いていて良く憶えていないのですが、確かカットされていたと思います。) 死体を平気でまたいで歩くようになっていた。(中略) わたしは このような台詞だったのですが。。。 決して、妹や友達やたくさんの人々が死んでいったから申し訳ないというだけの感情ではありません。本当に自分のことを恥じて、罪深さに恐れを感じていた皆実。。。 そしていちばん怖いのは 映画でもこの台詞が使われるのですが、皆実の心の暗黒面に触れていないために、とって付けたような言葉になってしまいました。 何故もっと人間「皆実」を掘り下げてくれなかったのだろう。私はそれがこの映画の中で唯一最大の残念なところです。 本当は細かく言えば他にも「この演出は~」と思うところもあったのですが、全体的には、原作の想いを充分に伝える感動的な映画であったと思います。 皆実の、皮肉をこめた悲痛な叫び 原爆を落とした人はわたしを見て この言葉は原作を知らない人にもきっと衝撃を与えたでしょう。
お前が幸せにならなきゃ この作品は、この一言に集約されると言っても過言ではありません。 髪飾りを通じてそんな人々の思いが語り継がれ、そのバトンは七波の手に渡されました。(あの髪飾りの使い方はとても分かりやすく秀逸でした。)
最後に、私はこの作品(漫画)に出会うまで、何となく戦争をテーマにした作品が苦手でした。戦争加害国である日本人なのに、声高に「された事」ばかりを言い募ることに疑問を感じていたからです。自分の国がしてきた恥ずかしいことは口を噤んでしまうような教育のあり方に胡散臭さを感じていたからです。 戦争を知らない全ての人に、原爆を知らない全ての若者に、そして、いろんな苦しみを経て私達を育ててくださった全ての方たちに、この映画を見て欲しいと思います。
映画の後、一人でご飯を食べましたが、一人では「目~腫れてる?ちゃうねんちゃうねん。悲しい映画見てなあ。。。」などと口走るわけにも行かず、すごく恥ずかしかったです。(笑)
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