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2008.02.26
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カテゴリ:今日読んだ漫画


3月のライオン【1】 羽海野チカ 著
ネタバレあります。未読の人は、ご注意ください。
 

 

ハチクロの羽海野さんの最新作。

東京は下町。川のほとりのマンションに一人で暮らす少年桐山零。彼は17歳の将棋のプロ棋士だった。幼い頃に事故で家族を失い、父の友人であるプロ棋士の元に引き取られる。新しい父に認められるために必死に強くなろうとする零だが、それが結果的にひとつの家庭を壊すことになってしまった。
そんな深い心の傷と自責の念を抱えて生きる零の前に現れたあかり、ひなた、モモの三姉妹。彼女たちに出会ったことで、少しずつ零の世界が色づき始める。。。

主人公の零は、他人と上手くコミュニケーションすることが出来ません。何だか心にすっぽりと覆いをかけてしまったような少年です。
どうしてなのかと読み進めると、だんだんと打ちのめされるようなことが分かってきます。

零が蓋をした心の中は、本当は生の傷が塞がりもせずにそのまま残っている。少し触れてもちりちり痛い。深く探ればどくどく血が流れてきそう。。。だからそれに触らないように、無感覚に生きている。零はそんな少年です。

また、零は自分をカッコウになぞらえて、ひとつの家庭を壊したことに自責の念を持って生きています。でもねえ。。。と、思わず読みながらつっこんでしまいましたよ。
本当はそんなの親の責任なんだと。将棋が出来なければ認めないというような追い詰め方をしたのは親であり(零の存在はそれに拍車をかけてしまったけど)、期待にこたえられなかった子どもをフォローできなかった責任も親のものなんだと。。。

でも、そんな風には絶対に考えないであろうこの少年は、いったいどうやってこの心の傷を癒していくのか、1巻の表紙の、この暗い眼をした少年がいつ明るい笑顔になっていくのか、これが今回の羽海野さんの選んだ物語の箱なんですね。いやもうすっかり見守っていく気になってしまいました。ハイ

 

と、ここまで書いて、どんだけ暗い作品かとお思いの方もいらっしゃるでしょうね。
でも零を取り巻くキャラクターがとてもラブリーで、ぷりちーで、むっちりーもっちりー(むっちり堪能しましたよ、ハナスカさん!)なので、すごく和やかで楽しくて、読後感も何だかあったかくなりますのでご安心を。

三毛猫!黒猫!ふくろう猫!モモ!特に、あかりさんの胸!そして二階堂君の全身!!キャー!もう、むっちりもっちりたまりません。
それにしてもあかりさんの胸は、少女誌から青年誌ってことで、いつもより2割増なのかってくらい、豊満ですね。二階堂君のむっちり具合もたまりません。ちょっと、森田君どうしたのっていう気もしないでもないが。。。触りたい。(*´ェ`*)ポッ

いや~、最初将棋漫画と聞いて、どうなるのかと思いましたが、やはりそこは羽海野さんのほんわかワールド。一瞬にしてハートをグァシッと鷲掴みされました。

ところでこれ、将棋盤片手に読むのも良いかもですね。何とか駒は動かせるんですが、棋譜なんて分からんし、最後の局面とか見ても5分くらいじーっと見てないとどっちが勝ってるかすらよく分からないんですもの。こんな対局を見ていくのも今作のもうひとつの楽しみなのかもしれません。

 






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最終更新日  2008.02.26 14:30:55
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