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2009.03.05
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カテゴリ:今日見た映画

     ネタバレしてます。ご注意を      

昨日は久しぶりに映画を見に行って来ました。
ところが、行ってみると平日の昼間というのに超満員。確かにレディースデーではあるけれど、この混みようは何なんだと思ったら、「おくりびと」を上映していたのですね。
何だか現金ね~。

正直私もおくりびとは見たい気もしたのですが、今回選んだのは、クリント・イーストウッド監督作品「チェンジリング」です。

 

changeling.jpg

 

ロサンゼルス郊外に住むシングルマザー、クリスティン・コリンズ。彼女は電話交換手の仕事をしながら、一人息子のウォルターを育てていた。1928年3月10日、休日を息子と楽しむ筈が、急に仕事をする羽目になってしまうクリスティン。仕事を終えて家に戻ると、ウォルターの姿はどこにもなかった。
5ヵ月後、ウォルターがイリノイ州で見つかったとの知らせが届く。大喜びで駅へ迎えに行くが、現れたのは、最愛のウォルターではなく、見も知らぬ少年だった。

 

 

 

 

見知らぬ子どもに「ママー!」と言って抱きつかれる恐怖と嫌悪感に思わずゾッ!!

この映画は実話を元に製作されたそうですが、そうだと知らなかったら、こんなベタなストーリー誰も映画化しようとは思わなかったのではないかと思うくらい、当時のLA市警は腐敗しきっていたようです。

母親が「この子は違う」と言っているのに、「貴女は混乱している。自分の息子も分からないようだ」とは何事か?その上、「5ヶ月前のウォルターの身長よりもこの子は7cmも背が低い」と言ってるのに、「5ヶ月の間には栄養状態が悪かった可能性もあり、背骨が曲がってしまっている」って、あなた。。。

とにかく、ありとあらゆる手を使ってクリスティンを黙らせようとする手口は背筋が凍るようなものでした。権力を笠に着た暴力の有無を言わせぬ恐ろしさ。そして20年代当時のアメリカ人女性の地位の低さ、発言権の無さも痛感しました。ここまでの人権無視がまかり通るとは。。。

しかし、こういうことってあながち昔だけの事では無いような気もします。組織にとって「面倒な正義感」というのは、逆に言った方が叩かれるということが今も往々にしてあるような。。。

それを思うと、クリスティンは本当に強い女性だと感嘆するばかりです。強いといってもいつものアンジェリーナ・ジョリーの演じる女性のようなパワフルさではありません。風にそよぐ柳のように、一見流されているように見えながら、実はどんな強風にも折れることの無い強さが彼女には宿っているのです。

もちろん、彼女を支援する牧師や弁護士といった人たちがいなければ、成し得なかった正義なのかもしれませんが、彼女のその真摯な思いがあったからこそ、周りの人を動かし、やがて、LA市警そのものを変革することになったのでしょう。

しかし、クリスティンにとってはそんなことさえ本当はどうでもよかったのかもしれません。それらのことは、彼女にとっては揺るぎないわが子への思いが生んだ副産物でしかないのですから。

 

ともすれば、ありがちな猟奇事件を扱った刑事物になってしまったかもしれないこの作品が、こんなに味わい深い映画になったのは、実在したクリスティンという人の存在感、ひたむきな生き様と、それを見つめるイーストウッド監督の優しい視線にほかなりません。

クリント・イーストウッドという人は、年を重ねるごとに作品に深みを増す稀有な映画監督になりましたね。御年79歳。この作品は全編を通して思いやりと品格を感じ、同時にまた「貴方はどう考える?」という問題提起も忘れずにされる、ちょっと意地の悪さも感じますww
例えば今回は死刑執行のシーン。監督は何故このシーンにこんなに時間を割いたのでしょうか。監督の真意はわかりませんが、ささくれのように心に引っかかるシーンでした。肯定と否定に揺れ動く、複雑な気持ちになるシーンです。言葉にするのは難しいですが。。。

 

 

それはさておき、最後のクリスティンの台詞と何かさっぱりとした笑顔がとても印象的でした。ロサンゼルスの街並にまぎれていく彼女の後姿を見送りながら、しみじみと胸がいっぱいになる。。。素敵なラストシーンでした。

次回作の「グラン・トリノ」は監督主演のようで、また楽しみな作品になりそうです。

 

 

 






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最終更新日  2009.03.07 23:47:42
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