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2009.04.24
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カテゴリ:今日読んだ本

好きすぎる人への文章っていうのはなかなか書けないものだと改めて思いました。
どうも感情が先走って変なものになってしまうのですね。長いことかかってしまった。

ユリイカ2008年10月臨時増刊号 総特集=杉浦日向子

ユリイカ2008年10月臨時増刊号
総特集=杉浦日向子

読書メーター

 

というわけで先月読んだユリイカの杉浦日向子特集をご紹介します。実は楽天に商品が無く、(去年の10月発刊というのに!!)読書メーターの画像を使っております。アマゾンからは購入できるようですので、興味のある方は是非クリックしてください。(このリンクは読書メーターに飛びます。そこから更に本の画像をクリックするとアマゾンに飛びます。)

日向子さんが亡くなって3年、今年の7月には4年を数えます。
ファンの私たちにとっては、何だか風のようにふわりと姿を消してしまった人、もしかして江戸の昔へ帰られたのではないか、そんな錯覚すら覚えてしまう日向子さんですが。

ユリイカの冒頭に、いくつもの日向子さんのスナップが笑っています。多くは実のお兄さんが撮られた写真です。お兄さんの目線を通して捉えられた日向子さんの姿は、とても愛おしく可愛らしく、まさに「妹」そのものの姿でした。更に、妹への想いを綴られた文章を読んで、胸が熱くなり、やはり彼女の死が現実のものだったのだと実感させられることになってしまったのでした。

 

さて、このユリイカには、単行本未収録の作品が一本掲載されています。「三味線枕」というこの作品は、私が初めて杉浦作品に出会った思い出深い作品です。
私は当時高校3年生で、学校の図書室が雑誌を処分すると言うので、美術で使うコラージュ用にアサヒグラフを貰い受けに行き、その中にこの作品を偶然見つけてしまったのです。

本当にビックリしました。
浮世絵から立ち現れたような人々を生き生きと動かし、こんなにも江戸の春をのどかに彩り豊かに描けるなんて。。。特に感動したのは指先の所作ですね。吉原で放蕩三昧の若旦那が「あれお父っあん、初虹」と天をさした指のたおやかで美しいこと。
まさに一目ぼれでしたね。

今改めて読んでも、(当時の雑誌の紙より相当いいので、発色も昔見たのよりも格段に良いこともあり)やはり美しく、見事な表現にうっとりとしてしまいました。

この作品はあと、夏、秋のエピソードを読んだことがあり、多分冬の話も存在するのではと思っているのですが、今となっては古すぎて探せてないのです。紙質もかなり悪いものだったので、できれば全てのエピソードをまとめて単行本化していただけないものかと思わずにはいられません。

 

ユリイカに戻りますが、(笑)
その他の評論やエッセイは、皆さん揃って日向子さんの作品を愛し、日向子さんを慕われておられることがひしひしと伝わり、生前の日向子さんのお人柄が偲ばれるなあと感じました。

その中でとても共感したのが、いしかわじゅんさんの文章で、

――どの物語にも、必ず存在しているものがある。あるときは表立って、またある時にはひっそりと隠し味のように、必ず存在しているものがあるのだ。
 それは、悲しみだと思う。
 楽しい物語にも、悲しい物語にも、喜びの物語にも、どんな物語にも、なにか基調音のようにずっと耳の奥に響くものがある。それは彼女の悲しみなのだ。――
(P.89より引用)

ああ、と思いました。
私もずっと、日向子さんの物語にはある種の物悲しさがあるな、と思っていました。それは江戸の人の持つ悲しみなのか、日向子さんの「いくら好きでも触れられないものへの憧れ」なのかわかりませんが、その底流のように作品に流れている悲しみが彼女の作品を魅力的にしている所以であるのかもしれません。

あとひとつ、中島梓さんが文章を献じられていたのですが何だかひどく感慨深く感じました。
梓さんのもう一つのペンネームは言わずと知れた栗本薫さんです。あの、グイン・サーガの著者ですね。この方も、私が高校生の頃に出会い熱狂した作家の一人です。
いみじくも、同じ癌という病気で、一人は亡くなり、一人は闘病されている。。。そんなことに少し打ちのめされてしまいました。確実に時間は流れているのだなあと。

切ないなあ~。(;_q))

いかん、しんみりしてしまった。
日向子さんが好きだったと言うライ・クーダーでも聞きますか。。。(このけだるい感じ、日向子さんの作品にも通じる部分があるかも?(笑))

Ry Cooder  Vigilante Man (live)

 

 






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最終更新日  2009.04.24 11:06:09
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