カテゴリ:だから
「私のどこが好きなの」 すこし軽い彼女は猜疑心を持たないし、打算が出来る訳ではなかった。彼女がいるだけで、彼の緊張、すべてを敵に回して喘ぐような彼の人生の休息を、それだけを優先して彼女は考えていた。
とても深く僕を愛してくれた。 「わたしなしでも平気なの、だめなの私は、あなたじゃなくちゃいやなの、あなたなしの人生はいやなの。だからどんなことでもするわ、あなたのそばにいたいの」 無茶をいう女だと思っていた、愛なんて所詮無茶なものだった。1000万人から一人を選ぶなんて無茶だ、できない。 彼女は彼を見た。何度も見た。次第に見えなかったものが見えてきた。 雨の中、濡れていた二人。傘を持たないで、通わない心を体で埋めた。
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Last updated
Apr 18, 2006 11:41:30 PM
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