恋のような　愛のような

producer だった彼は商品に手をつけた。
　しだいに落ち目にして影響を低下させて、自分の妻にした。

　彼女はモデルをする前から、大森山王ではその長身で目だっていた。やがてMEDIAMIXの広告戦略に乗って、映画主演、MTV、CD、CM、すべての媒体で広範囲に露出した。

　彼女は美についての一時代のひとつの答えだった。
　彼は自分が醸成したそういった時代の美を、個人のコレクションにした。


　
　あいつが中学生だったころこれを見てたのかしらないが、彼女は確かに時代を作って、飽和し、あいつのかみさんになった。

　ひとのかみさんに関心はないが、当時の痛い映像のなかの彼女は、輝いて、そういったガキをあおる変な踊りをしながら、よくわからない恋の歌を歌っている。

「来年もコンサート、みにきてやってください、これからもよろしくお願いします」

　彼女はそういってアンコールのうざい野郎たちの怒声のような叫びのなかを消えた。

　そういえばあれから１０年が経っていた。


午前５時　彼女から電話がはいる

BS８うつるよね　つけてよ

どしたの

でるのよ

なにが

わたし

でてないよ

ばかね　生放送よ

いまどこよ

現場　あと５分後からだから

そう

　５分後お天気のコーナーにあっけなく気象予報士のテロップとともに、みあきた売れないモデルのゆかが出ている。また痛い仕事だった。氷点下の港区でロケをしている。こんなもの誰が見ているのだろう。0.5も視聴率ないだろう。気象予報士になったのも知らなかった。
　突然涙がでてきた。それは彼女の父親のようにうれしくてだとおもう。

ごめんね、痛い仕事をするうれないモデルなんて言って。これも痛い仕事だけど、世の中にはもっと痛い仕事いっぱいあるから、いっぱい痛い仕事するんだよ

メールを打つとマジで泣けてきた。こんどは自分にすべてがむかう、、痛い仕事をしているのは俺自身だった。痛い。涙がとまらない。人生ってなんで痛いんだ。



痛いしごとに売れないモデルがありついた。

excusive
at 2004 05/29 10:22 編集

彼のかけがえのなさ
彼の欠如

彼がいなくなって
ありふれた毎日が
彼女を支配した

何を考えているかわかる男
それがいまの男だった

彼はなにを考えているか
分からない男だった

表情は技巧的で
会話は作為的で

存在して
存在しない男

存在しないで
存在する男

わたしが愛した男

もしも許してくれるなら

あなたにもう一度
愛されたい


今年のブルガリの時計
葉山のヨット
ＢＭＷを２台　うち一台は銀座の担当に貸与中
汐留と六本木に高層マンション3部屋所有　会社名義の負債1億6000万　家賃収入大使館に貸し2部屋で2400万円・年　一部屋に銀座の担当者在住

年収5600万円　職業　投資家　36歳

離婚訴訟　
4500万の慰謝料
係る弁護士費用　360万円・年

彼のｷｬｼｭﾌﾛｰはマイナスであるが世の中は彼を成功者だと見なす。彼が死ねば生命保険でプラスに転じる、わずか数千万だが、このことを理解できるのは銀座の担当者だけだ。

仕事が多忙で、離縁になった。かれは500人のなかから銀座の担当者をえらんだ。元秘書、28歳、愛人経験あり。

彼の神経を静めることが彼女の担当だった。

どのようにして？




資本家から預かった投資資金を再投資。年利換算で20%、それ以上は彼と投資家で折半。投資家は機関投資家。兜町コネクションで、上場にかかるすべてを制御する。申告する年収は彼の法人口座の5%に満たない。銀座の担当のパンツまで経費だ、もっとも数万円するが。

彼は万人の想像力を超えることはしない。それは説明が不要だ。彼のひとつの事業の大学設立とその就職に関する風評は彼のPR会社が担当した。やがて風評に一流の入学者が引きもきらなくなる。彼はﾏｰｹﾃｲﾝｸﾞ・市場調査の天才だった。彼はそこにあたらしい価値観の市場をつくる。経済がついてくる、その5%が彼の法人口座に入る。彼は小さな国家だった。考え・イデアだけだったら、立派に強靱だが、彼はﾋﾞｼﾞﾈｽﾓﾃﾞﾙを作り出し、売却し、実体経済に関与していく。それは資本主義の最強の帝国システムのひとつだった。


それは簡単だった。中年のカリスマのコンセプトはだれも採用しない。担当した小説家は、一億投資して年商300億の規模になっている。彼はお抱えのデザイナーに中年生活用の向上する男の被服を発注する。中年向けだが、若い女性向の雑誌に販促をおこなう。彼が関与する中年PROJECTは、若い女性が中年男をSHOPに連れてくる。そのみょうちくりんなスタイルは、世の中でかわいいセンスということになっている。作家は小説を書かず、わけのわからない詩集を出す。5万部は売れる、ユーザーは危機的家庭の所有者だ。小説の印税は500万だが、上記のような業務委託契約をある会社がおこなっている。年1億のクライアントが300社ある、うち上場企業が3%、その他のクライアントは例の男の関連だ。結局彼はｺﾝｾﾌﾟﾀｰであり、まちがってもH氏賞は取らない、政治を利用しなければ。


彼は政治に関与しない。それは犯罪に関与する可能性があり、資本家である彼の理念に反する。職務上の訴訟は行うが、刑事に関することは彼の人生のモデルにはなかった、筈だった。



http://bloom-s.gaiax.com/home/reina017/diary より許諾なく転記
at 2004 01/23 07:44 編集

レイナはね、レイナの事を大事に思ってくれる人がいい。で、その人と幸せな時間すごせたら幸せだと思う。

理想の人を追いかけるより、きっと大切な人って意外に近くにいると思う。その人と向き合ってみて、たくさんの恋愛経験してみたほうが、
理想の人をおいかけるより、絶対に人間成長するとおもうんだけどな。





大事に思うことを正確に伝える方法
at 2004 01/23 07:45 編集

だれか教えてください



父への電話
at 2004 01/24 11:06 編集

父は丁寧に人の道を説く。生き方のコツを説く。それは基本で、新しい話はない。しかし、その基本のなんと困難で、成しがたいことか。
父の人生は最終ラウンドにむかうボクサーのように、喪うもののない男の背中は悲哀に満ちているが、女を愛すことはそんなに悪いことではないと、感じたりしている。