カテゴリ:だから
彼女の手紙には谷川俊太郎の詩が彼女の自筆でかいてあった。わたしは何冊かの彼の詩集を買ったが、読み覚えの或る氏の詩にまだ再会していない。 あいしているわよ なんとはなく彼女と人生をともにして生きてゆく気がしていた。生まれてはじめて愛していると言われて、それは永遠を意味しているものである。やがて彼女も大人になる、少しだけ早く同年代の男の子よりは。わたしも不細工な男の子だったのだ。なんの売りもなく、深夜に彼女への手紙を書いた、書いた、書いた。返事がくるより早く、書いた書いた書いた。今となっては送る前にCOPYをとっておけばよかったと思う。燃やされる運命ならば。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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