独身を続けていた友人(男)が、ついに結婚を決めた。
来月、フィリピン・マニラで挙式する。20才年下の花嫁。
花嫁はフィリピン国籍で、11人兄弟の下から2番目。
結婚に必要な書類を揃えるのに、とても苦労したらしい。
2人の会話は、英語に限定される。
(以下、友人の事をNと表記する。)
Nは、海とサーフィンが好き。
好奇心旺盛で、とってもユーモラスな人だった。
Nは彼の友人で、彼の会社がパリコレをする時に、
アメリカから応援・手伝いでパリにやって来る。
仕事の合間には、ファッションモデルを口説いていた。(笑)
Nは、魅力的な男性だった。
私はパリで彼にNを紹介された。
当時のNは、『Naked Lunch』William S. Burroughsや
『Up Above the World』Paul Bowlesが好きだった。
それで、Nは、モロッコに興味津々だった。
Nは、年2回のパリコレが終わると、
いつも北アフリカを旅行して、アメリカに帰って行った。
でも、Nは、急にアメリカを離れ、アジアを旅し始めた。
当時のNは、法に触れる物を嗜好していた。
William S. Burroughs(の小説の登場人物)のように・・・。
そして、南アジア諸国を放浪した後、
放浪先は東南アジア諸国になった。
Nは徐々に変わっていった。
その変わり方が(特に彼は)心配だった。
Nは、「俗に言う社会」との折り合いが掴めなくなっていた。
彼には度々、Nの母親から相談の電話があった。
勿論、誰よりもN自身が深く悩み苦しんでいた。
私は何もしてあげられなかった。
でも、フィリピンの海は、Nの心を癒した。
そしてついに、Nは、
フィリピンの海で離れたくない相手を見いだしたらしい。
婚前交渉もなく、プラトニックなまま、2人は来月(2月)挙式する。
17日にNからの電話を切った後、いろいろな事を回想した。
涙がでてきた。
Nは大切な友人だと改めて自覚した。
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