そこら辺のフランス文学者よりも、ゴルチェの方が知っている。
以前、トルファンが時々口にした言葉。
サルトルや澁澤龍彦氏のジャン・ジュネ論。
文学者達のフランス詩人アルチュール・ランボーの詩評。
( 「アル中で乱暴」、ではない ! )
彼らの書き物を読むよりもゴルチェのパリ・コレのショーの中に、
ジュネやランボーが息づいている・・・。
もし、文学者達や澁澤龍彦氏のファンが聞かれていたら、
トルファンは大抗議されただろう・・・。
微笑むような眼差しで、ショーの舞台を見つめているトルファン。
当時の私は、訳も分からず、
ただ、ただ、トルファンに追いつこうと必死だった。
1990年代半ばまで、ゴルチェのパリコレクションには
そう感じさせるものがあった。
私もトルファンも、今はもう、パリコレとは縁遠くなってしまった。
今のゴルチェは、どうなんだろう・・・。
日本で売られているゴルチェの服は、
オンワード樫山のライセンス企画だ。
アルチュール・ランボー も ジャン・ジュネも・・・、
ゴルチェの服からは、何も感じなかった。
時代は常に移り変わっている・・・その事を改めて感じた。
ファッション から パッション を感じなくなった。