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L'Oneiropompe / 夢先案内猫

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2007年05月02日
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カテゴリ:映画・文芸


パリで育った私は、マルグリット・デュラスの本を読んで、
翻弄され疲弊したデュラスの家族と
中国人男性に抱かれたフランス人少女デュラスを想像した。


今、中国に仕事で出張する私は、多くの小姐たちを見ている。
仏領インドシナでのデュラスのように、
生きている女たちなのかもしれない。


デュラスの自伝的小説の下記の3作が、当時のデュラスを明かしている。

『 太平洋の防波堤 』原作本



『 愛人(ラマン) 』
映画        原作本
    


『 北の愛人 』原作本




『 愛人(ラマン) 』の映画化に際して、
映画監督のジャン=ジャック・アノーと
脚色を依頼された原作者デュラスは、
映画の全体的ヴィジョン等で意見が合わず、決別している。

『 愛人(ラマン) 』映画の封切より2年後に、
デュラスが自分で改めて映画化する権利を留保したらしい。


この過程の中で、デュラスは、愛人だった中国人男性の死を知らされる。


そして、書き上げられたのが『 北の愛人 』。


あの中国の男の死、あのひとの身体の死、あのひとの肌、
あのひとのセックス、
あのひとの手の死が起ころうなどとは想像もしていなかった。
1年のあいだ、わたしはヴィンロンの渡し船に乗ってメコン河を
渡ったときの年齢に戻っていた。
・・・・・・・
私は小説の作者に戻ったのだ。( 『 北の愛人 』前書きの抜粋 )


当然、私は『 北の愛人 』の方が、
デュラスの意図したものになっているのだと思う。



更に、文中には、幾つかの注意書きが記されている。
例えば、こうだ。


僕は、どうやらキミに夢中になりだしたようだ・・・。
少女の眼の中に、ある種の危惧。彼女は黙る。( 注意 1 )



( 注意 1 )
この本から映画をつくる場合、
少女はただ単に美しいという風であってはなるまい。
そのようだと、恐らく、映画に危険な結果をもたらすだろう。

この少女の中で作動している何か他のもの、
「どうにも避けようもない」もの、荒々しい好奇心とか、
教育の欠如とか、そう、内気の欠如とかいったものが問題なのだから。
少女のミス・フランスといったような女だと、
映画を全く崩壊させてしまう結果となるだろう。
それどころか、更に、映画は消えてしまうだろう。

美しさは何も生み出さない。
美しさはこちらから相手を見つめはしない。
美しさは見られるだけだ。




これらは『 愛人(ラマン) 』の監督ジャン=ジャック・アノーと
原作者デュラスのヴィジョンの相違点でもあったと思う。


『 北の愛人 』は、映画化されていない。
いや、する必要がないのだろう。
ここまで、細かく記されているのだから、
作家は、読者の想像力に任せているのだと思う。





実は、本当に書きたかった事は、こんな事ではない。

書きたかったのは、トマス・ハリスの事。

映画『 ハンニバル 』では、全く違うエンディングにされた。
妹ミーシャに関する部分は、映画では全く用いられなかった。
だから余計に『 ハンニバル・ライジング 』の執筆が必要だったのだろう。


更に今回の映画『 ハンニバル・ライジング 』では、
自身で映画の脚本も手がけている・・・。


でも、どれだけ満足しているのだろうか?
『 ハンニバル・ライジング 』の原作本で
重要なモチーフとして活用された源氏物語が、
映画でどう現されるのを見るのが怖い。


恐怖の怖さではなく、トマス・ハリスの源氏物語の理解度が、
この程度だったか・・・と失望する怖さだ。


トマス・ハリスも、マルグリット・デュラスのように、
映画監督と決別してくれた方が、今後も期待し続けられたのに・・・。






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Last updated  2007年05月02日 01時52分14秒
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