コピーの話題
読売の夕刊にコピーの話題が出ていたので一言、よけいなことを言いたくなった。 コピーというのは、著作権などの問題で話題となることが多いが、実際にはそんな人間社会に固有のものではない。本当は商売や芸術などとは無縁な存在論的な事象である。ましてや著作権うんぬんといった生臭い話とも無縁だ。著作権云々を言う人は、自分がコピーを商売にしているから、他人にはさせたくないだけである。 コピー問題の本質は、実は媒体にある。たとえばお金。これは媒体を特殊加工した仲介者そのものであるが、隠れた支配者としてコピーを操る、ある種のクラス構造体だと言ったら、コンピューター社会ではわかりやすいかもしれない。 そしてコンピューター社会で力を振るう本当の仲介者は、今日すでにお金ではない。マイクロソフトのdllでもインターネットエクスプローラーでもない。ビア ツー ビア を可能にするもの。インターネットという網の目コピー、つまり動的リンク(ブラウザによる閲覧)こそが、同時に仲介者でもあり、クラス形成提供者であるとともに、100リウスダラーの贋金ともなる当のものだ。古い小論だが拙論を参照されたい。http://www.geocities.jp/tikudenmura/bunko/pcron/copy_ron.html