volvo 240セダンのこと
Katsu3710さんへ 訪問書き込みありがとう もし事故が無かったら、今もまだ騙し騙し乗っていただろう。濃いクリーム色の、帝人ボルボが販売したvolvo240日本仕様車のセダン。どでかいクーラーファンと独特の肩を怒らせた、独特のスタイルが懐かしい。 急な登りの坂道はしんどい、力の無い車だった。でも見るからに頑丈で、走行時の安定感はバツグン。維持修理には購入経費の何倍もつぎ込んだ車でした。 しかし、未熟な暴走車に正面右から突っ込まれて車はひんまがり、あっさりオシャカと相成りました。まあ、この車のおかげで今も生きているわけですが。 正面から見て左右のバランスが微妙にずれていたり、ドアの遊びの幅が違っていたり、要するに手作りの車だったんですわ。 オイルも、いつも漏れていたし、時たまガソリンの臭いまでしていたし、特に電気系統は全部日本製(三菱)に置き換わっていました。 ボルボマークのラジオを引っこ抜くと、後ろに三菱のマークが入っていたり。ミッションはトヨタのマーク2のが入っていたらしい。 この車は運転席からの見通しが悪く、バックするのにも大変な車でした。しかし、よろいを着た中世の騎士といった雰囲気があって、この中に居るかぎりオレは安全なんだという気分がありました。 カーブを曲がりきれずに当たってきて、この車を正面から潰した相手の弁護士が何を言ったと思いますか?「あんたの車は古いから、査定額は只です」だって。 同じ240を探したけど、十分手を入れている車は高くて手が出なかった。どことなく安っぽい740や940には今ひとつ馴染めず、結局、本当に安く出ていた960の中古に鞍替えして、有り余るパワーと良好な視界には満足した。 だが、高速走行時の安定感は240の比ではなくて、何かを失ったような気がしてならない。鎧の騎士になった気がしないのである。独特のラインを持った240のセダンを見るたびに、失った過去の車への不可解な愛着を感じるのである。