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2005年06月の記事

全31件 (31件中 1-31件目)

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詩について　　（夢の本２０）

　バーチャルな事象というものは、決して特殊な世界の事柄ではない。むしろ、この世間に普遍的な、ありふれた事柄である。　文化的な生活を営んでいる人間である限り、誰でも仮想の現実の上に毎日の暮らしを営んでいるわけだが、それは人間特有の仮想の何かを、自分の身の回りに積み上げてこしらえ、同時に自分をこしらえていく地道な営みでもある。その行為によって、生と言う当惑にすぎない自分を覆い隠し、同時に文化的な生活をものにしているとも言える。　その文化の最前線にいるのが詩人だ。　バーチャルガーデナーとしての詩人は、まず自分独自の型をこしらえ、自然や、人文的なものや生の生命に挑んで、それらを仮想の庭園に組み込んでしまう。その道具として利用するのが、言葉である。　言葉はしかし両刃の剣なので、現実を切り裂けば自分も傷つき、攻撃一本槍の人だと血だらけの人生（一般には傷だらけの人生といいますが）どころか、早死にすることにもなりかねない。逆に言うと、現実を塗り固めることばかりやっていたら、自分も塗り固められて、がんじがらめになってしまっているわけである。しかし一般的な人種はこちらの方だろう｡　詩的表現、あるいは詩的認識といった、独特の装飾的な形がある。詩人は文字通り、言葉を作り、独特の形に装飾し、組み立て、それを繰り返して、これまで全く知られなかった新しいバーチャルな領域を呼び出してしまうのである。　これは魔術に似ているし、いわゆるイデオロギーや、世界観と呼ばれる代物に似ていなくもない。しかしその小宇宙は、修正や訂正の利く試論や思想と違って、一つ間違えばもろく崩れて、同時に自分の足場も崩れ落ちてしまうような、危ういナイーヴさを持ったものなのである。　そのナイーヴな存在の影を捉え、日常的な世間へと引きずり出して提示してしまうのが詩である、と言ってよい。詩人はそこに、一種の媒介者と化すのである。　言わば青い花の世界の門番であると同時に、その世界に囚われて、一心同体になってしまう。これは、e-me（家ー神々の力）である言葉の成り立ちの基礎領域へと、詩人がどっぷりと漬かってしまい、一体化しているという意味である。その力に呼びかけられ、その力を自分のものとして感じているからこそ、詩人は詩作する。その力、ミューズの庇護に見放されれば、詩人という存在は､あっさり終焉を迎えるのである。　何もミューズの庇護である必要も無い。とめどない感情の流浪であったり、ささやかな天変地異の形見であったり、あるいは灰色で硬い心象の中で、マンダラを描こうとするアケビのつるや腐食の湿地であったりする。　ここで最後に述べているのは賢治のことであるが、詩人としての自己心象から語り始めるさいに、かれは自らを一人の修羅だと言ってはばからない。およそ仏門にある者とは思えない煉獄の世界のわだかまりを、彼は詩的モーメントとして捉えていたのだ。　世に知られた偉大な詩人であるほど、この力は強力に詩人を捕らえ、蝕む。場合によっては、あらぬ世界へ連れ去ってしまう。　ネッカー河のほとりで、連れ去られた心の隙間に、その何も無い空間に住まうように、ヘルダーリンは余生を生きた。手を引いてくれる娘でもいなければ、彼が尋ねる散歩道さえ、彼にとってはすでに未知なものであっただろう。　ハイデガーが繰り返し取り上げたヘルダーリンの余生は、詩業が必然的にもたらしたものなのであるかもしれない。　つまりバーチャルな世界というのは、もともと未知の、危険な力の世界なのだ。　文化的な世界にのみ安住する者は、ある意味で、詩人になれない運命を持つ。未知の力を感じ取れない、普通の人だからである。　しかし時代が変わったのだ。人々はバーチャル世界の無数の扉を、いたるところにある共有ネットの中で開けてしまったのだ。　詩人として注視するだけでなく、同時に盾持つ者として振る舞わなければ、あなたもこの未知の力に翻弄され、あらぬ場所へと連れ去られてしまう可能性も出てくるのである。カササギ色の夜は近い。

2005年06月30日

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歴史上のIF　（もしミッドウエーでの敗北がなかったら）

　それには、いくつもの無理な修正が必要となる｡　まず、軍神山本を追放して、航空絶対優先の指揮官を､軍令部と連合艦隊の指揮官とすること｡ミッドウエーで､正規空母を亡くした山本は､つぎに艦載機を陸にあげ､航空消耗戦でその全てを消耗させるのである｡海軍戦力を失った責任をとって、山本は自ら自殺同然の視察行にでるが、これは本当に自殺だった可能性が大きい｡初期の真珠湾攻撃からして、自国航空戦力の初期殲滅を狙っての自殺行為であったような気さえする｡米国の国力と戦意を知り抜いていた彼は、国民のほとんどが悲惨な最期を遂げる前に、早く戦力を失って両手をあげられるように心を砕いていたのでは、とさえ､思えてくるのである｡　第１艦隊（戦艦）と第２艦隊（空母）の編成を廃し、全てを航空艦隊として機動艦隊、上陸任務艦隊、遊撃任務艦隊（潜水艦および哨戒艦艇）に分けること｡遊撃の相手は丸腰の輸送船に的をしぼる｡軍艦への攻撃は､自衛手段以外は許可しないくらいの決意が必要である｡巨大で快速のイ号潜に､小さなドン亀Ｕボートと同様の任務を与えるのである｡効果は甚大であったはずだ｡　アリューシャン陽動作戦といった、兵力分散が目的のような策動を廃し、この時点で使える攻撃空母５隻を基幹とする機動艦隊にはただ一つの任務、敵空母の発見と殲滅をのみ望むこと｡金剛型の高速戦艦４隻は、この部隊の露払いとして行動すべきである｡　上陸任務部隊は戦艦部隊を前面に出し、背後に鈍足な空母群を全てここに配置する｡空母の任務は上空直援のみとし、旧式の足の短い艦上戦闘機でも役に立つので戦闘機と偵察機で甲板を埋める｡水上機母艦は対潜水艦以外の戦闘任務を廃し、搭乗員救助と偵察､対潜攻撃のみに徹する｡　現実には、重巡利根の水偵の出発の遅れと､代替え機を出さなかったことが致命傷となった｡偵察は二段策敵で、徹底的に行なう必要がある｡　先に上陸任務部隊が接近するので､当然､この部隊が陸上機から空襲を受ける｡従って､まず夜間に接近して艦砲射撃から始め､夜が明ければ､防空戦と上陸強襲活動が中心になる｡敵の陸上機の攻撃で､もし上陸部隊や戦艦部隊に大被害が出るようであれば､その時点で作戦は中止､撤退する｡必ず追ってくる敵空母を機動部隊が仕留めれば､敗北は一気に勝利に変わる｡　しかし小さな島に８隻もの巨艦がそろって砲撃を加えて､飛行場や守備隊が持ちこたえるはずはない｡死を待つ仲間を見捨てる思想は､帝国にはあったが､彼らにはない｡当然のように､かなわぬ相手とわかっていても､敵は残余の空母で援護の反撃に出たはずだ｡　仮にこの戦闘で大和や武蔵を失っていたとしても､エンタープライズ型空母を全て失って､正規空母０という状態になった米軍は、やがてハワイも手放さなくてはいけない日が来ただろう｡そして帝国の６隻の正規空母と搭乗員は健在である｡　エセックス級の新型空母やグラマンｆ６が戦列に加わり始めても､搭乗員は新米である｡グラマンは５万機作られたようだが､ゼロ戦も１万機作られた｡帝国は空母や戦闘機の数だけで負けたのではなく､暗号解読とスパイ活動､レーダーと､そして搭乗員及び航空絶対優先等の合理的な思想に負けたのである｡　米軍は一人のパイロット救出のためには､駆逐艦１隻と５００人の雑兵の命も惜しまなかった｡撃墜され救出された新米パイロットは､次回にはベテランとなる｡装甲のない戦闘機０戦というのが､まさにそのパイロット軽視の思想を反映している｡優秀なパイロットをいかに温存するかということが､そののち戦争の明暗を分けていったのである｡　太平洋の敵を丸腰同然にし､ハワイを占領したところで交渉を持ち出し､譲歩して和解していたら､勝利に終わった戦争である｡船腹量のドカ貧もなく､南方の資源地域をすべて押さえているので､帝国の生産力はいずれ米国に追いついたであろう｡　しかしそこで譲歩和解ができなかったら､帝国には現実以上の､もっと悲惨な最期が待っていたように思える｡史実は山本の熟慮が実った結果なのかも知れない｡

2005年06月29日

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再び仮想の現実について(夢の本19）

　さて仮想現実というのは、感覚の一部が欠けた十全でない世界の認識のことでも、創り上げられた虚偽の世界のことを言うのでもないことが、わかっていただけただろうか｡　今一度、庭の境界に立ち返ろう。　庭の境界は日常のもの、すでに文化として形や言葉が与えられたものである。従って、あえて仮想のものだとは言わない。仮置きされた存在ではなく、言葉をもった、存在の家を得た代物だからである。それを境界と名指すことで、誰も不審がらずにその仮想現実を受け入れる。　しかし電脳上で出合う仮想の現実は、それが存在論的な領域の事柄であるがゆえに、十全に認識された、あるいは日常へと怠落した無反省の言葉として語りだされることが出来ないのだ。　仮想現実は、社会学的あるいは人間一般といった研究対象となるものではなく、個々人の現実である。したがって、もともと一般的な「学の対象」とはなりえないのである。また統計的に、生理的にといった対象に取り上げることも出来ない。仮想現実がすっかり隠れてしまって、庭の境界と、具体的によばれるようになった日常的なものでもないのである。だから仮想現実と呼ばれる。　現実の日常を反省してみれば、そういった「姿を隠した仮想現実」は、実に無数に見つけることが出来る。　例えば「経済」「政治体制」「学問」。　いまや我々の「社会」という巨大な（本来はバーチャルであった）ものが、お互いに入り組みあって巨大なネットワークを形成し、日常となって営まれている。いくら虚構のものだといっても、これらは峻厳な現実である。これらの体制が崩壊すれば、実に悲惨な未来が待ち受けている。　その事実を知った上で、我々は未知のバーチャルなものに直面する必要があるのだ。　今日、仮想現実の日常的な意味は、コンピューター社会のもたらした諸々の時空間における、いまだ言葉となっていない「仮の存在」といったものである。　この存在について言えば、人間の社会は、いまだこの存在について、歯切れの良い明快な答えを持っていないということである。　ゲームと日常と、「存在のどこに差異があるのか」を明確にしていけば、いくらか回答にちかづくのかも知れない。オンラインゲームなどやったことのない論者の意見は無視して、地球をまたいで行なわれているこの巨大なゲームの世界にのめりこんだことのある世代から、そのバーチャルガーデニングの成果が発表されてくるはずである。　ところで、人がのめりこむことのできる仮想現実の世界は、危険だという人がいる。すぐに青少年への悪影響だの、心身の発達が偏るだのと言う論者も多い。　そのとおり、ゲームにはもともと習慣性がある。それは仮想現実の部分を持っているからであり、それがもろに表に出てきたオンラインゲームなどでは、もっと顕著である。　それはガーデナー（ここではゲーマー）に仮想現実をもたらし、バーチャルガーデニング作業を通じて、人格形成や心理パターンや新しい感情、道徳、倫理観さえ植え付けるのだ。それは現実にもシュミレーションで諸々の訓練をやって効果があることでも証明できる。　つまりゲームをやることで、その子はゲームに影響される、言葉を替えれば取り込まれるのだ。　だから仮想現実のゲームは危険？規制せにゃあ？　人が新しい仮想現実に出会うたびに、そういっておせっかいな倫理観を振り回してきた人種が居たのだ。彼らはコペルニクスを火刑の恐怖で脅して懺悔させようとしたし、今日ではインターネットの世界で知識の共有を阻害する犯罪行為を堂々と行なっている。うちの子には有害なポルノなんぞは見せられないとか言って、自分は売春ツアーに参加していたりする。　のめりこんで鬼畜培養ゲームをやれば、鬼畜になるのだ。それは明白である。昔から言うではないか、朱に交われば赤くなる。しかし思い出していただきたい。　現実のあなたの日常は、それほど品行法正ですか？十全な存在認識に満ちた、自分にも神にも誠実な日常なのか。むしろ怠惰な、偽りに満ちた、仮想世界の積み重ねではないのか？　神の愛を説いて、無垢の子羊を毒牙にかけるような、おせっかいな倫理観の持ち主ほど、バーチャルな世界には近寄るのをいやがるものである。現実の日常が、すでに手がつけられないほど崩壊しているので、仮想現実などに近づきたくないのだ。仮想世界を避けようとするものは、バーチャルガーデナーとしての自分の努力を放棄し、他人を悪用する犯罪ばかりを考えているのだ。その事実を忘れてはならない。

2005年06月28日

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ゲームにおける仮想現実(夢の本18)

　ゲーム上の仮想現実は、日常生活の現実とは違うのだという意見が常識だろう。　その理由としてよく上げられるのが、ゲーム上で人間が受容する感覚の範囲の狭さである。また仮想現実というという現実の事柄の幅を、その受容できる感覚の範囲で計測し、定義づけようという不可解な試みもあるようだ。この試みの奇妙さはどこにあるか。　世間には、目の不自由な人、耳の不自由な人、触覚の不自由な人、味覚の不自由な人、嗅覚の不自由な人はごまんといる。かくいう小生も、網膜に穴があいていて、目はかなり不自由である。五感を動員できない部分受容の現実だから、なんていう意見はどんな見解で出てくるのだろう。　もともと、仮想現実は現実ではないとか、薄められた現実だといった思い込みがあるから、つまりかたわの（これは差別用語です。使用の意図を汲んでください）現実だという（差別的な）思い込みがあるから、そんな意見になるのである。五感の受容が満足に出来ない、あるいはいくつかが全く出来ないからといって、その人は日常的でない仮想現実に住んでいるわけではない。先天的に目が見えず、耳が聞こえなくったって、その人には日常の現実もあれば仮想現実もある。触覚に頼るヘレンケラーのような人だって、彼女の現実は普通の人と全く変わらない。　ゲームにおける仮想現実から、その実体験から考えてみるというのは、確かに手だ。しかし事を感覚や統覚などで考えようというのは、思考のカテゴリーを間違って使っているのだと思える。　ゲーム上で仮想現実つまりバーチャルなのは、人間一般に見出される感覚や統覚ではなく、個人の存在認識の方である。これは仮想領域だという、認識が必ず「ある」のだ。　これは「アル」ことの問題であり、心理学や生理学、あるいは歴史学や社会学や考現学といった人文科学の問題ではなくて、もともと哲学のカテゴリーに属する問題なのである。　　ゲームと日常の差異は確かに「ある」。従来のゲームと最近のゲームとの差異も確かに「ある」。しかしバーチャルで「ある」ことと、日常で「ある」ことの差異など、本当は「ない」のだと言った方が正しいのかもしれない。　仮想現実も、日常の現実も、等しく「現実」なのである。現実に直面し、それを諸感覚で受け入れ、統覚で認識し、体験としてきている。現実であることの濃さ薄さなどは全く無いのである。　それなのに、なぜ仮想として区別したがるのか。　　日常的な怠落の中にあって、無反省の認識とは違う何かが目覚めて、「ある」ことの有り様の微妙な差異を訴えるからだ。「ここにバーチャルが居る！　わけのわかんない仮想の世界がある」と。　塀が「ある」のか、ブロックが「ある」のか、砂石の塊が「ある」のか、あるいは、詩的で未知な何かが「ある」のか、それとも」ないのか」の違いである。現代のゲームは、参加する人々を、いやおうもなくガーデナーに仕立ててしまうのだ。　そこで単なる空想家になるか、遊び人になるか、コレクターになるのか、あるいは詩人として振る舞うのか、哲学者づらをしてみるのかといったことは、全くその人の自由である。しかしガーデナーであることをあなたが拒否しても、自分の庭に立つ者はガーデナーと呼ばれるのだ。

2005年06月27日

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アフリエイトで遊ぶ　（その４の2　内装）

　北海道なら、当然どでかいストーブが必要だ。暖炉などがあれば素晴らしいが、恒久的に使うものなので予算的に無理かもしれない。この方面は、家と一体化して専門家に相談するとして、ここでは部屋ごとの空調設備を考えたい。電化製品一式は別途後日予定。　子供部屋にコルクマット　居間にはこれがなかったら寂しい。ちょっと高すぎるけど。坐りごこち満点のカウチソファー　　　こちらなら買えるかも。落ち着いた感じのカウチ　　寝室には当然、ベッド。但し柔らかいベッドは背骨や筋肉をいためます。籐スノコベッド　湿気の多い日本の気候に、欧米風のベッドはもともと無理なのである。通気性のあるベッドが増えてきたのは、まだ無駄な抵抗の最中かも。しかし吸湿性のある畳でない板の間にふとんを敷くと、湿気でもっと悲惨なことになります。　衣料品の収納にはこれを置きたい。タイプはいろいろあるようだ。回転クローゼット (回転ハンガー) ドレスマン　まだまだ内装、カーペット類やブラインド、カーテンなどの大仕事が残っている。火の回りやキッチンシステム、風呂のシステム、トイレのシステム、防犯設備なども重要である。これらはまたの機会に楽天市場をさ迷いたい。　ついでにおもしろい収納。　　　外構でやり損ねた部分の追加。お花が飾れる木製ポスト。　入り口はこんな可愛いのが憧れ。シングルゲート。　　飾りも吊っておきたい。ネルソンランプＳ。

2005年06月26日

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アフリエイトで遊ぶ　（その４　内装）

さて、法的規制をクリヤーして、建つか建たないかわかんない家は建ったことにして、内装をやっていこう。現実の家の方では、資金不足で、まともに考えることも出来なかった分野である。　まずメインとなる家具が要る。タンスセットなどはどんな家庭でも、お古があるはずだから、新しい家を建てたといっても、それをすぐに捨てる人は居ないだろう。まず必要となるのは、台所関係を中心としたダイニングセットである。http://www.rakuten.co.jp/good-f/614383/632023/#617386【送料無料】北海道民芸家具 #645×6脚+#488ダイニングセットその他商品も値引き交渉からメールして下さい　というのが気に入った。ところがすぐにリンク切れ。どうやら売れ残りセールだったようである。　安くて安定感のあるこちらのセットに乗り換え。　ついでにダイニングボード。引き戸形式であるのが気に入った理由。地震で中のものがこけてきたり、不用意に開いていた開き戸で頭を打ったりする心配が無い。ダイニングボード　HPシリーズ　　　　　　密かに憧れてきたカウンターバーもほしい。　スクリューハイチェアー（背付）　凝るならこれ　安くあげるなら、これ。　意外に用途の多いワゴンなども揃えたいものである。　これも使えるか。広告の用紙や新聞などで代用してるけど。備長炭シート【キッチン・リビング用】　さて、書斎の方に目を移そう。本の多い小生としては、これがなければ新築した意味が無い。5つくらいないと収まらない可能性大。（株）丸伸のスライド書棚『ブックマン』　子供部屋の壁面にモダンなこいつを。システムラック　細かい収納はこれの組み合わせでok。ORDER MADE RACK　　　　　机やイスは、いくら古くて汚くても使い続けているのがいい。環境の激変は心身によくない。　次にリビング。本畳は手間と経費がかかりすぎる。どうしても使い捨てのインスタントものに目が行く。但し湿気の多い土地なら、本畳がいいんだろうけど。これを部分的に使うのがモダンな感じになる。イグサマット。　更に、こいつを部屋の片隅に組み合わせる。高床式ユニット畳　　但しこいつは中央のもののみ。全部そろえるとけっこう高くつくので要注意。同じ規格品でそろえないとだめだろう。そこに家具調コタツを置く。　　更に座椅子　

2005年06月26日

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仮想現実（夢の本の備忘録１７）

　仮想現実とは、物として存在していないのに、実際に起こっている現実として認識されている事柄を言う。　以前にも述べたが、例えば「庭の境界」なんてえのが、まさに仮想現実である。境界の実態は、ブロックの積み重ねであったり、ハハーであったりするわけだが、人間には庭の境界であることが理解できても、動物にはわからない。文化という形を心に刻んでいない動物には、ブロックの山でさえなくて、単なる障害物だろう。ハハーに至っては、通れないくぼ地でしかない。しかし人間には「境界」という、現実に認識できる代物である。　仮想現実は、文化がもたらす様々なタイプの形なのである。　こういった仮想の現実を、文化は無数の形として記憶している。それらは言葉として建築され、人間の社会にどっぷりと漬かって、諸々のバーチャルな枠組みとなって、生命としての人間を支配している。　お金、すなわち経済なんていう代物も、まさに、そのバーチャルな存在の親玉のような代物だ。　金塊なら、まだ貴重品なのでわからんでもないが、わけのわからん繊維を集めて色をつけたペラペラしたものが、人間社会を動かす原動力として振る舞っている。日頃気がつかないかもしれないが、通貨自体が、もともとバーチャルな親玉的存在なのである。　新しい取り引き形態が出来て、バーチャルになったのではない。もともとの物物交換にバーチャルなものは何も無いのだが、金という媒介者が出てきたことで、商品取り引き自体がバーチャルな世界に移行したのである。　仮想現実の諸々の問題は、実は、この「媒介者」の問題である。　本来の姿を見せていない未知な力があって、その力を、ある種の媒介物質によってバーチャルな土俵に引きずり出し、利用するという、人間特有の文化がある。　仮想現実というのは、文化による、この媒介の型枠化工事に伴なって出現する、架空の時空間のことを言う。単なる形の集積なので、物質としての実態はないが、それを体験する時間の方は厳然として実在している。　仮想の現実と、物質的な現実に、実は質的な差異というものはほとんどない。自然として認識される素材物質もまた、・・・の物質として認識されている限り、すでに仮想のものである。素材という対象物が、すでにバーチャルな領域に置かれた自然だと考えることさえ出来る。　しかし、なぜ、あえて仮想と言い換えるのだろう。　それは、これまでほとんど気がつかないままで済んできた仮想現実の諸領域が、これまでとは全く違う未知な領域へと拡張を始めているからなのである。多くの人がその事実に気がつき、まるで宇宙人でも見つけたように、バーチャルだ、ここに不可解なバーチャルが居る！、と、叫びだしたのだ。　その新しい領域というのは、言うまでも無く、コンピューターとインターネットの世界のことである。　特にインターネットの方は、ネットサーバー思想やハイパーリンクを媒介とした、データーの共有世界であって、これまでの価値観や倫理、道徳、宗教、一切の事柄が通用しない。人類史上、全く新しい世界なのである。　それにもかかわらず、文化上でも経済上でも、指導的地位にある多くの人々が、この新しい分野を直視して理解しようという努力をしないまま、古いしがらみや倫理、道徳、宗教、はては政治や哲学までを持ち込んで、いたずらに、この世界を混乱させている。さらに、「個人個人の自由なデーターの共用」に邪魔を入れる、この世界独特の犯罪者までが、大きな顔をしてのさばっている現状がある。国家ぐるみで、犯罪荷担は行なわれているのである。一番の原因は、現実世界という不動のものがゆるぎなくあって、バーチャル世界というコンピューター世界に特化した特殊なものが最近出てきたという、安易な認識だろう。バーチャル世界とか仮想現実という新しい言葉と定義で、「特殊な世界のもの」を語ろうとする思想が、その混乱を生み出しているとは考えないのだろうか？　仮想現実というのは、何も最近出てきた現象ではない。世間に、ごくありふれた普遍的なものである。ただ、新しい領域の扉が開いたのだ。　この世界の混乱は、まだまだ続くだろうし、ネット世界の本当の力も、まだほとんど見えていないのだろう。　カササギ色（に変化する）の闇夜を切り開いて、言葉の世界を構築していった詩人達の仕事のように、バーチャルガーデナーたちの仕事はこれからだ。地道なガーデニング作業の積み重ねで、いずれ整備されていかねばならない。バーチャルガーデニングというのは、庭の形枠創りをも含むような、全くの未知の領域への挑戦なのである。

2005年06月25日

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夢の本屋（１６）

　庭の概念そのものが、もともと曖昧な代物である｡それにバーチャルが被さるとなれば、つかみどころのなさはいっそう酷くなる｡それだけに、このテーマの周りをしつこく回っていても、何のことやらわからん、で終わりそうだ｡　しかし、これが遊びの本質であり、同時に哲学や空想や、更には人格形成や自己形成を担っているとなると、これらの全貌をつかめなくても、せめて手がかりとなる道しるべを、つまり備忘録を残しておきたいものである｡深い森には、道標が必要なのだ｡夢の本屋は、まさにその道標だった｡　久しぶりに、本屋を訪ねた｡　いつものような、うら寂しい都会の路地裏ではなく、なぜか田舎の、懐かしい麦畑や水田のあぜ道のような農道を辿らねば、行き着けないのだった｡懐かしい情緒と、待ち受ける森のような期待感｡　しかし神社の参道のような場所を抜けたとき、いくつもののぼりが立っていて、それにはこうあった｡「楽天アフリエイト」　なんとなく、いやな予感がした｡　それは大当たりだった｡　当の本屋は跡形もなく、更地に整地されたその路地の敷地では、家具商品が山積されて、アフリエイトセールというのをやっているのだった｡件の本は何処にもなく、焦ったが、やっとパルチヴァールの本が置かれたベンチを見つけた｡その本にはマジックで、きのこの部屋（最近見つけた３ｄｃｇサイト）の地価で（地下ではなかったが、その意味だろう）売れ残りセールやってます｡と書いてあった｡　噂の洞窟に入っていくと、そこにはランプをさげた老人ではなく、甲冑に身を固めた騎士が待っていた。一緒に入っていったのも小生だけではなかったようだ。騎士が言った。「それではまいろうぞ、ご同輩」　いつのまにか、我々も馬上の騎士と化していた。　にぎやかで陽気なその騎士とともに馬を進めていると、えもいわれぬ青い夢の綿毛のような光が降ってきた。そしてその光を背景に、一人の着飾った騎士が立ちふさがった。　思わず槍を構えようとしたが、同行の陽気な騎士が小生を押しとどめて進み出た。「盾持つことこそ我が職業。余が相手いたそう」　それを聴いて、あっと思った。　同行の騎士は、冷静な態度で相手に尋ねた。「貴公は何者か。われらの行く手を遮る貴公は」　相手は応えた。ろうろうと響き渡る、深みのある声で。「余はオフターデインゲンのハインリヒなり。神聖なる詩神の座を汚そうとするはたれぞ」　同行の騎士は名乗った。もっと低く、深みのある声で。「詩には、いささか心得がござる。余はエッシェンバッハのヴォルフラム。我らが行く手を阻む物は、闇夜もろともなぎ払わん」　相手の騎士は、一瞬ひるんだように見えた。「汝なればいたしかたなし。しかしそのものたちに資格があろうか」　同行の騎士は、小生たちにも聞かせる風に大声で言った。「いずれカササギ色の闇夜をさ迷う者たちに、本の扉を開ける資格を問われるか。ご同輩よ、この世ならぬミンネに目の眩んだ門番はさておいて、先へ進もうぞ」　この中世の大詩人に、ご同輩と語りかけられたことで、小生は有頂天となり、先へ向かった。途中にはうすぼんやりと、青い花がひまわりのごとくに立ち、目の眩んだ人々が、その周りに群がっていた。そして彼方に本の扉が見えた。それにはこう書かれていた。（バーチャルガーデニング大全　「未知の領域へ」）　コンピューター社会が歩んでいるのは、この未知の領域へ向かってである。　パソコンという魔法の機械を駆って、人々はインターネットというバーチャル領域へと船出する。しかし、じつはそのパソコンというものの正体さえ、ロクに理解していないのである。その無防備さはパルチヴァールの修行どころか、ほとんどドンキホーテの突撃に近い。　そして、不意に気がついた。　この世界では、古今の大詩人も、うだつのあがらない小心な三流詩人も、全く差別の必要がない、ご同輩の世界だということをである。中世文学の素晴らしいサイトみっけ。無断リンク

2005年06月24日

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空想と計画　（夢の本の続き１５）

　空想というのは現実のものではない？　とんでもない｡空想というのは立派な仮装現実であり、なおかつ実質の体験である｡つまりバーチャルガーデニングなのである｡　空想の中に出来上がった形や変容は、仮装現実として人間を支配するし、そのような力をもつ出来事として厳然と存在する｡架空のものであるが、「なおかつ実質の出来事」なのである｡この認識がなければ、バーチャル（仮装現実）な諸々の事柄の理解を基礎から見誤まることになる｡　空想にはいろんな分野がある｡白昼夢だけが空想ではないのだ｡たとえば、詩、小説、もっと身近な物としては、計画！｡予算などというお堅いものもある｡これも空想の一種である｡　一般的には決められた手順や規則をもつ仮想現実は空想とは呼ばない｡・・・・の目的で行なわれる空想や、・・・・を準備するために行なわれる空想は、厳密に言うとバーチャルガーデニングではないのだろう｡しかし、もともとは同じ穴の狢なのである｡　計画というのを例にとってみよう｡　大雑把に言えば、未到来の仮装現実であり、その空想である｡到来するであろう現実のために枠組みや型を考え、未到来の現実を受け取り直す、中身の無い準備の枠組みつくりが計画である｡言わば型枠作りの基礎工事であり、これはバーチャルガーデニングのための基礎工事でもある｡　一見して、遊びや、シュミレーションというより、ワーキングとして捉えたほうが好都合にも思える｡しかし、実はワークの対象がさだかではない｡計画は、対象を見据えるものではなくて、具体的なワークやガーデニングのための基礎工事、つまりバーチャルガーデニングのマイスターのようなものなのである。　計画では具体的な中身は一切ない｡そして大概が楽しいけど難しい｡一種のシュミレーションのようなもの、つまり実質は空想で成り立っているからだ｡　いろんな計画がある｡列車の時刻表、旅行プラン、そして郵便局の簡易保険のタヌキ算用｡役立つ計画もあれば、役立たない計画もある｡目的に添った計画は役に立つが、目的のあいまいな計画は、そのほとんどが絵に描いたもちである｡食えない仮想現実だと言うことである｡　しかし目的や目標だけでは計画は成り立たない｡空想の枠つくりの要素が無い、数理詰めで計算された計画というのが、机上の空論とか砂上の楼閣と呼べるであろう｡予想もしなかった出来事の出奔で、その綿密に具体化された計画は、あっさりご破算となる｡　どことなく生命の種の分化や進化の現実に、似てはいまいか｡　写真はホクシャ｡どんな計画と空想が、この形を作ったのだろう｡

2005年06月23日

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安い土地には、安い理由があるはず

現地の地価水準を知らないので、先日取り上げた北海道の土地が本当に安いのかどうかはわからない｡ただ、極端に安い場合は、安い理由が必ずあるのだ｡いろんな理由が考えられる｡　まず、建築規制区域である場合｡市街化調整区域や、公園区域指定のある場合、農地指定や納税猶予が選ばれていて、条件が整わないと売却できない土地などの場合｡　仮想の住宅地に選んだ北海道のこの土地などは、公園区域に入っているようなので、買う場合は十分な下調べが要る｡小さな居住用住宅などが建てられるのかどうかも、広告だけではわからないからである｡一定の面積用件で国土法上の届け出が必要な土地もある｡　砂防林を含んでいて木が伐採できない土地とか、里道、テイトウジキ（漢字が難しい）が入り組んでいて整理できない土地なんかもある｡　次に、公簿上５０００坪以上あったとしても、実測が値段相応ということもありうる｡ひどい例をあげると、固定資産税や登記所が持っている地形図では、ちゃんと四角い土地になっているのに、現場では、うなぎの寝床のようなひも状の土地であったり、場合によっては線にすぎない場合だってありうる｡　端のほうから、いろんな業者が分筆作業をやっていった結果、最後の方に残った元番の土地というのが最も危ない｡　更に土地自体に、住宅地としては瑕疵のあることも起こりうる｡　崩れかけている崖に面した土地であったり、硫黄や重金属等の有毒物質を含んだ土地であったり、季節的な湿地であったりする場合もある｡旧陸軍払い下げ用地で、不発弾が考えられます、なんてのもあるかもしれない｡天井川の中州だったり｡溶岩流のとおり道だったり｡　　それから、第三者が権利主張をしている係争中の土地、あるいは占拠している場合だって起こりうる｡実際に、破産者の競売にかかった不動産のほとんどは、債権者の誰かが入り込んで占拠しているので、それを排除する経費も見込むのが普通だ｡　　隣接者や隣接地に問題がある場合もある｡いわゆる環境の問題である｡　もともと隣りが養豚場になっているのに、後から住宅を建てて、くさいだの言っても始まらない｡パチンコ屋や遊技場があれば車の出入りは激しいし、学校があれば喧しくて当然｡火薬工場や原子炉があるかもしれない｡　そして、実際に、こんな土地も多い｡　昔、用地買収の下っ端をやっていたし、債権回収をやっていたこともあるので、登記簿を見る機会は多かった｡その時の印象である｡　競売で入手された土地というのは、同じ競売にかかって手放されていることが多いのである｡つまり破産者の持っていた土地を手に入れた者は、破産することが多いということを示している｡　世に言う、たたりじゃああ、というやつである｡　偶然、あるいは不動産ころがしにつきものの、当然の危険と言ってしまえばそれまでであるが、誰しもそんな土地にかかわりたくないのは必然であろう｡前が、どんな人の土地で、どんな用途に使われていたか、抵当に入った土地ではないのか、差し押さえはされていないのか、等々は、必ず念入りに調べなければならないのである｡

2005年06月22日

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歴史上のIF （信長が本能寺で討たれなかったら）

　信長は世界地図や地球儀を持っていた。　日本という国土が、世界の中でそれほどに微細な物だと、誰かさんの蔑称ではないが、つまり小日本だと知っていたのである。　しかし同時に、彼はこの界隈での自分の軍隊が持つ総合火力が、大海を越えてやってくる南蛮人たちの諸国の軍隊より、はるかに強力であることも、すでに知っていた。十万以上の規模の軍隊を機動的に何ヶ月も動員し、前線に数万丁の鉄砲を揃えた実戦部隊など、いまだヨーロッパのどこにも存在しなかった。彼の征服欲はオランダ人やスペイン人、ポルトガル人同様に、小さな日本に留まるものではなかっただろう。　美濃の道三が、異国の信長を事実上の相続人に選んだように、彼は自分の子を差し置いて、子飼いの「猿」に家督を譲るつもりだったのだろうか？　人並み外れた知恵者であれば、「猿」の並外れた能力にも気がついて警戒していたはずである。　それはさておき、魔王のごとき力を持っていた信長は、時の落ちぶれた幕府ばかりか天皇制をも無視するという失策をやってあっさり討たれた。しかし、もし彼が「猿」殿のやったように大臣の座で我慢し、生き延びていたらどうなっただろう。　試作艦は、すでにできていたと言われる。それは巨大すぎて、鈍足で実用性には乏しかったようだが、ジャンク系であっただろう御朱印船の技術に加え、キャラベルやキャラック、更にガレオンと、発展していく南蛮船の技術もいち早く取り入れたはずである。この時代に日本が持っていた外洋船に比べたら、ずっと後の江戸時代の千石船など、沿岸用の小船にすぎない。　鋼鉄の装甲を持つ巨大な戦艦部隊に護られた商船の群れは、東南アジアからインドにかけて展開し、各地でオランダやポルトガル、スペイン、イギリスなどと覇を競ったはずである。　信長の西洋趣味からしても、彼の進出先が海洋にあったことは間違いなかろう。彼は中国や朝鮮の複雑で高度な文化には興味がなく、西洋の新技術にこそ興味を示していた。国を富ませ、産業を振興させる、全く目新しい新技術である。　キリシタンとの親交があったことでもわかるように、宗教を使って侵略してくる西洋の諸文化の背後に、この新しい技術の胎動を直に感じていた。　必然的に、オランダやポルトガルとの衝突は、台湾やインドシナ半島、インドネシアの海域で起こったはずである。更にインドまで、信長の戦艦部隊が遊弋していた可能性もある。　日本は西洋と同時期、あるいはそれより早く産業革命に入り、保守的な家康の出番は全く無い。　江戸時代という、世界史上稀に見る文化の熟成時期を失った日本はどうなるのだろう。征服に出かけて富を吸い上げ、世界中に領土を得て、かえって衰退してしまったスペインと同様の足取りを辿るのではあるまいか。　「猿」殿が、もし後継者となっていたとしても、短い治世にどれだけの人脈を築けただろうか。猿で思い出したが、雨が遅いので今年は桃も豊作。但し無農薬粗放栽培なので、食えるのは何個収穫できるか不明。すでに9割がた怪しい。

2005年06月21日

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アフリエイトで遊ぶ　（こんな暮らしがしてみたい２）

　昨日の日記で、北海道の土地を仮想に購入し、それにヘーベルハウスの、わんにゃんタイプの家を建てたことにした。内装と家具の選定に手間取っているので、今日は予定を変更し、先にそのエクステリアの仮想算段である。５０００坪以上あるんだから、やりがいがある、というか、しっかり金がかかるだろう。　税金のことを考えると、家は小さいほうがいい。それの固定資産の算定が終わって取得税もはらってから、初めて、憧れていたテラスの設置や、物置の購入に取り掛かるべきである。建物の面積に参入されたらたいへんだからだ。　せっかくわんにゃん形式にしたんだから、犬も飼わにゃあ。　高知では、昔親父が秋田犬を飼っていた。血統書つきのショウセン号（字を忘れた）という号までついた子犬だった｡小生をすぐに追い抜いてどでかくなっていたが、両親が病気して世話が出来なくなり、かわいそうだったけど、手放すしかなかった。　そんな経験から言うと、小型の病気にも強い雑種犬にすべきである。但し防犯も兼ねるなら、せいぜい中型犬であろう。犬はいずれ、アフリエイトで探してみたい｡　これだけ敷地が広いんだから、大きくサクで囲んで、放し飼いも可能である｡ついでに山羊も１匹飼いたい｡ゴシックフェンス　白樺の林が残っているようだから、そのまま残し、家は道から少し引っ込んだところに建てる｡駐車場は家の側面に沿って数台分を確保し、道に面した前庭を造る｡これくらい頑丈なカーポートがほしい。　前庭から家の横を通って奧庭に至る空間には、おおきくなる木を植える｡ベンチなどを置けたら最高だ｡　前庭の中央にも、小さな池を作ってベンチを置く｡現実の庭はベンチ一つで身動きが出来ないほど狭いので、この手のベンチには憧れているのである｡最初の頃はさびしいだろうが、大きい広い庭にベンチがぽつんと一つなんてえのも風情がある｡　敷地の外れには木を植える｡北国に向いた潅木の類い｡春のライラックや秋のナナカマド｡夏のアカシアに冬用の、もみの木｡これは何年でも楽しめるだろう｡　寒すぎてアカシアは無理かも。　温泉が出るところなので、自家湯は無理だとしても、本宅とは別にして、凝った浴室がほしい所である｡ガラス張りの温室を兼ねた小さな浴室を、閑をかけて別に作るのもいい｡　残りの敷地は、草原化させるか畑にしてしまう｡畑はキッチンガーデンにしてしまえるし、こっそりビール麦を作るのも可能かも｡　敷地の随所にバラの垣根やアーチを設置して、いくつもの領域に区切りたい｡何処からも入れないＳecret Ｇardenなんてえのも創れるはずだ｡　日当たりのよくない場所は舗装して、テニスコートを１面作る｡最後に朝日のよくあたる場所に育成温室を建てる｡楽天には施工業者登録はないのかな。３０坪程度の大きさでいいので、低温、高温、育種用と三つはほしい｡これで過去に断念するしかなかった育種ができる｡落葉、芳香系のリカステであるクルエンタやアロマチカをベースにした、暖地でも出来る強健な品種を作りたい｡　欲望はとめどがない｡だらだら書いていて、よだれが出てきた｡暮らしのメドは立たないけど、この土地、本当に買ってしまおうかしらん｡　

2005年06月20日

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アフリエイトで遊ぶ。（こんな暮らしがしてみたい。その1)

　自己の置かれた現実を一切無視し、単純に理想の暮らしを考えてみた。　当然、衣食住から始まるのだが、住からいこう。　小生はもともと半田舎人なので、田舎が好きである。それも極端な田舎に憧れている。寒いのは決して好きではないのだが、暖房の効いた寒さというのはいい。　寂しいど田舎に、格安のいい土地を見つけた。但し駅前である。「土地」　川上郡弟子屈町字跡佐登　　　　1,790万　　5969.23坪ＪＲ釧網本線川湯温泉　　駅前徒歩1分★★★http://realestate.rakuten.co.jp/search/detail/o=101hVDC2D6SOKaQ/bsg=2/tk=1/b=37020140000055　次に建てる家だが、楽天には残念ながら、住宅メーカーでヒットする店舗は、ただの１社だけである。インテリア関係の店のようだ。http://www.rakuten.co.jp/door-z/　やむなく参考本でも漁る。楽天ブックスで、こんな家に住んでみたいなんてのはどうか。入り口は上のほうにあります。　仕方がないので、１銭にもならない無断リンクで情報検索。　各社のカタログ値一覧などあれば目安となって便利なのだが、なぜか、ない。手軽にカタログショッピングの出来る業者ホームページは皆無に近い。しかもどの業者も最新式のフラッシュムービーなど使っていて、そのうえ文法がデタラメだから、ネスケ4・7がしょっ中こける。こういった業者は、古い顧客をほっぽって新らしいものばかりに目がいくという、無意識の意思表示と思えてくる。　建てようcomhttp://www.tateyo.com/　こんな住宅メーカーは要注意http://www.craftheart.com/　北の国からhttp://www.kasou.org/main/kitakuni.htm　ハウスメーカー一覧http://housing.realestate.yahoo.co.jp/realestate/housing/brand/ ヘーベルハウス　プラスわんにゃんコンセプトが気にいったが、耐寒仕様が可能かどうかは未確認。http://www.asahi-kasei.co.jp/hebel/product/plus/index.htmlOdin home　　　　　　　　　　　　古いネスケで表示できた数少ないメーカーの一つだが、北海道は圏外。　　　　http://www.odinhome.com/gallery/index2.html家づくりの先輩（建築地別）北海道http://www.odinhome.com/gallery/index2.html　さて、今は亡きフライブルクの大先生ご推奨の、家の友、ヘーベルのハウスを建てたつもりになって、（いくらかかったかは知らない）次回は内装や調度品である。（アフリエイトは暇食い虫なので、ずっと先になると思うけど。）

2005年06月19日

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祈りと瞑想　　（夢の本の続き１４）

祈りの別名は魔術的観念論であろう｡　およそ実現不可能であるかも知れないことを願い、ありえない幸運を切に希求し、祈りという観念的行為の中に、その幸運の原型を実現させてしまおうという行為である｡経験的にはありえない事柄であっても、観念的行為の中では図式化して実現することができる｡ノヴァーリスが、その物語の中で、中世の詩人ハインリッヒ・フォン・オフターヂンゲンに見つけさせる青い花は、この天上の図式そのものである｡　祈りは、バーチャルな時空間に、媒介の介入しない天上の型枠を創り上げようとする魔術的実践行為なのである｡祈りにはエゴが深くかかわる｡無念無想の祈り、なんてえものはありえない｡深く念じ、その想念に集中する有念有想であってこそ、祈りなのだ｡祈りと正反対の無念無想の方は、瞑想という｡己を無くし、想念を無くし、身体的自覚をすら無くして、中庸の中に、あることをあるがままに見ようとする行のことである｡メーの力を、それが自らを表わすままに受け取り直す努力のことである。　瞑想は、無防備の自己を創る。それゆえ、時に悪魔の軍団をも招き寄せる｡サカ族の雄牛ゴウタマもまた、瞑想の中で悪魔の軍勢を打ち破らねば、悟ることもできなかったと言われている｡自己催眠にも似た行であるがゆえに、瞑想は危険な行なのである。　祈りは宗教に不可欠の形式的行であり、瞑想もまた、あらゆる宗教が行として取り入れている。　祈りの本当の目的は自己形成であり、瞑想の究極の目的は自己解脱であろう。ただ、多くの宗教で、祈りが自己の力の拡張を狙って行じられ、瞑想が、既成観念の破壊と、宗教教義の支配力を打ち立てるために利用されている場合が多いような気がする。本来のあり方と全く正反対の道具に利用されてしまっているのである。祈りも、瞑想も、両刃の剣なのだ｡　一方、バーチャルガーデニングは、というと、祈りとも瞑想とも縁のない、全くの俗世の代物である｡　例えば先にバーチャルガーデニングの一つだと述べた哲学｡高尚な観念世界のものとしての哲学をイメージする人が多いようだが、詭弁術や、公共広場でのムダ話、ドラッグストアの雑踏、はたまた快楽の庭園から生まれてきた、極めて俗っぽい代物である｡　ましてや、遊びや、ゲームや、コレクション三昧。芸術鑑賞や、創作活動などは、祈りや瞑想のような極端な行ではない。もっと大雑把で、いいかげんで、試行錯誤の多い無駄飯の世界である。というのも、バーチャルガーデニングは明確な目的、究極の目的をあらかじめ持たないからだ。（いいかげんな目標などは当然あるわけだが）　　人間という、物と心の世界を語る際に避けて通れない宗教と、バーチャルガーデニングは全くの無縁であることを証明したくて、くどくどと述べた。バーチャルガーデニングは祈りや、瞑想を、あらかじめ排除してしまうから無縁なのである。　

2005年06月18日

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学習、練習とバーチャルガーデニングの差異

　明確な目的を持たないバーチャルガーデニングが、その行為を通じて人格を形成するなら、それは学習や練習という目的的行為に一見似ている。どこが似ていて、どこが違うのかを検討してみたい。　学習や練習は、問題解決のための手際や技術的な知識をもたらすためのものである。学習済みの問題は、提示されてもすぐに解決できるようになる。単なる知識だけでは駄目である。おのずから型に沿って、解決へと至る、その手順が自らのものとなるように、学習や練習は繰り返される｡つまり反復される｡　両者が似ているのは、この、反復される、繰り返される、というところである｡　目的に合わせて、繰り返し学習あるいは練習されるのか、未知なる目的にむかって、繰り返し確かめられ、試みられるのかという類似点がある｡　両者は実に似ているが、実は反復の支点が違う｡　学習や練習は、媒介されるものの形は決まっている｡答えは一つしかないのだ｡その理想の回答に向けて、同じ型を繰り返し作り、反復するのである｡言わば理想の型をこそ反復しようと図るのである｡反復の支点は型である｡　それに対し、バーチャルガーデニングが繰り返すのは、シュミレーションにも似た無数の型だ｡　つまりゴールは必ずしも目的ではない｡これが最高という理想もない｡それどころか、型や問題の解決も、実は主人公ではない｡反復の支点となるのはイドでもリピドーでもない｡　それを「メー」と、簡単に呼んだのは古代シュメール人である｡　ハイデガーはその支点を「dasein=現存在＝人間」と呼んでいたが、同時にそれは存在者の存在を希求する「無に直面して怠落と憂慮の中に投げ出された存在の時間性のこと」でもあった｡この時間というのは、チクタクと時を刻むあのテンポの繰り返し、つまり反復のなかに捉えられる、憂慮のことである｡　キルケゴールは、それを「例外的単独者の誠実への瞬間」として、その「反復＝受け取り直し」として捉え、カントは「コペルニクス的転回の支点」あるいは、「天才の構想力」という代物を持ち出し、「図式論＝shematisum」として具体的に提示した｡余談であるが、カントは天動説、地動説、どちらでもよかったのである｡それを支える支点の方が気になっていたのだ｡　一般に愛智、あるいは形而上学と呼ばれる哲学は、あきらかにバーチャルガーデニングに属するお仲間である｡てっとり早く言うと、遊びやゲームやコレクションと同じ、およそ世の中に役立たない分野に属するのである｡世の中に役立ちたいことをしたければ、哲学ではなくて、具体的な自然や社会的人間、そしてそれらを仲介者として支配する金、つまり経済について、学習や練習に励んで技術を得ることである｡（たぶん、人格は形成されませんが、財産が形成できます）

2005年06月17日

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夢（夢の本の続き12）

　人間は無意識のうちに、リピドーという欲望のプールを持っていて、それの充足、あるいは解消のために夢があるのだ、という風に考えたのはフロイトである｡彼はこの「無意識のイドが持つ欲望であるリピドー」をあらゆる人間の活動の根として見据えて、カウンセリング療法を確立し、ノイローゼ患者の治療に大いに役立てたと言われる｡　実際には、庶民の間ではやぶ医者で通っていたらしいが、知識人や有名人には、なぜか治療がよく利いたらしい｡高名な音楽家グスタフ・マーラーも、治療のために通い詰めていたというのは有名な話である｡　大脳生理学や物理的心理学の発達した現代でも、夢のメカニズムの全ては解明されていない｡　ただし、夢を見ないことで何が具合悪いのか、なぜ夢をみなければならないのかはわからないが、夢が、いわゆる精神衛生上、極めて重要だと誰もが考えてきたのは確かであろう｡その証拠が、覚醒した人間が自己の希望や目標をおぼろげに空想する、いわば成功やユートピアへの自己投影、あるいは白昼夢をも、夢と言いあらわしてきたことが証明している｡悪夢の方は、何らかの病だと考えてきたのである｡　　ところが、この夢をよくよく自己検討してみると、小生の場合だが、実に悪夢が多いのである｡むしろ、こういうべきだろう｡良い夢なのか、悪い夢なのか、楽しいのか苦しいのかわからないような夢ばかりなのである｡　睡眠時に見るその夢が、何らかの無意識の欲望に触発されたものである可能性は確かにある｡しかし、その充足を狙ったものや、解消がなされているかどうかということになると、全くの疑問であるのだ｡むしろ夢が新たな欲望のきっかけを作り、人間を捕らえて離さない無意識の枠、あるいはリピドーに満ち溢れたイドの形成に奔走しているような印象さえ持っているのである｡　夢は明晰判明な成功物語ではなく、実現不可能な空想を断念させる裁きの神でもない｡それはむしろ、不安で明るく、有頂天で暗い、情景の切れ端の変容にすぎない｡　夢を見るという行為と、遊ぶという行為は、どことなく似ているのである｡双方とも一見ムダに見える、このブログの連なりのような、浮ついた存在なのである｡　脳のバックアップ作業が見せる、アブクのような、あるいは余計な装飾品の乱雑に撒き散らされたような夢。それは、未だに形成途上にあるバーチャルガーデンの備忘録、その切れ端なのでは、という疑問が脳裏をよぎる｡　夢においては、情緒と出来事が不可分に混ざり合って形を作る｡つまり純粋な理屈や明確な意志や、姿形のない感情ではなくて、情景なのである｡背景も、登場人物も、自己さえもウエットに混ざり合った変容そのものなのである。　夢の変容は、必ず情緒的な情景という形で出現する｡　私という反省される堅固な視点も、対象という堅固な定義も、そこにはない｡いわば、もともとバーチャルな、（架空のもので、かつ実質の経験を伴なう）存在なのである｡　そこにある意味も、明白な意味を示さないことが多い｡素晴らしい、まるで天上の構想であるように夢の中では考えていても、目覚めればバカバカしいテーマであることが、ほとんどである｡　バーチャルガーデニング大全という、この未作の図書にしてもそうである｡　夢の情景の中では、確かに素晴らしいもののように見えた｡しかしよくよく思い出すと、無味乾燥な理屈の集積である｡しかもその情景が、本当に本だったかどうかも定かではないのだ｡　最初は確かに古本屋の書架にあって、本のように見えたのだが、各ページを開いて後は、映像や、音楽や、テレパシーにも似た情景の共有であった可能性もある｡実質の庭園も、それを読む自己というものも、ともに未分化だったのかもしれないのである｡以下は無断リンク　素晴らしい解説があります。フロイトhttp://contest2002.thinkquest.jp/tqj2002/50416/http://www.ne.jp/asahi/village/good/freud.htmlついでにユングhttp://www.d4.dion.ne.jp/~yanag/kora7.htmwww.ne.jp/asahi/village/good/jung.htm

2005年06月16日

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人は、なぜ遊ぶのだろう　夢の本の続き（11）

夢の本から人は、なぜ遊ぶのだろう｡多くの高等動物たちも遊ぶが、とりわけ子供たちはよく遊ぶ。遊ぶ機会を奪われた子、遊ばない子は、もともと病気であるか、人格形成に損傷をきたすことが知られている。遊びは一見無駄な行為のように見えるが、実際には睡眠と同様、人間にとって必要不可欠な行為なのだ。　どういう風に、遊びは人格形成にかかわるのだろう。　そのメカニズムは、わかっていない。一種の訓練にも似たシュミレーションによって問題対処の可能性枠を広げたり、欲望を意識化してセーブすることを学んだりするのだと思われるが、塑像のようなものとして人格形成を考えている従来のパイデイアや教育の思想では、遊びについての仮説を、子供の外からの影響としてのみ、捉えることができるだけだろう。心理学や大脳生理学の重要なテーマとはなるが、核となる部分をつかめるかどうかは、研究命題の提示の仕方にかかっている｡サイバネチクス思想などをもとに提示されると、技術体系を得た応用の未来が悲惨なだけであろう｡　ここで遊ぶのは本人である。他人が与えた教育や知識や文化の結果ではない。　遊びには確かに外部からの影響の形が見られるが、遊びを創っていくのは本人である｡本人が、文化や知識や、与えられた機会を利用して、自ら自発的に遊ぶ｡そしてこの無駄な作業の中で、自らのバーチャル庭園を形作っていき、その作業によって自らの心や感情の形や、人格と呼ばれるような高度なものもまた、形成されていくのである｡　遊べなくなった大人は、棺おけに入るだけだ｡遊びの場であるバーチャル庭園と無縁になることで、希望もなくなる｡生命の芽もまた、可能性の光へと手探りして延びようとする力を失うのである｡　遊びは、生命における命、「メー」の力そのものの発露でもある｡　こう考えると、バーチャルガーデンのガーデニング作業というのは、一見馬鹿馬鹿しいテーマに見えて、実はとんでもない奥行きがあることがわかるはずだ｡　e_din（家　光り輝く神々）という庭を追われた太古の人間の話は、希望の日々をバーチャルガーデニングによって取り戻そうとする、我々、一人一人の宿命にも似た境遇なのである｡今年も千鳥草の出来は最悪｡綺麗だったのは、たったの２日ほど｡園芸家失格｡

2005年06月15日

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バーチャルガーデンこそ、遊びの場の別名である。

　遊びの特徴を思い出していただきたい｡それは目的に適合した作業を伴ない、明確に定義された作業の場を持つだろうか？碁盤の目や、草野球や、探偵ごっこは、明確な目的のために準備され、厳密に定義された領域で作業されるであろうか｡　単純に考えても、否である｡　遊びが持つのは一般に単純さである｡曖昧で、不明瞭な領域である｡そして、それ以上に不明瞭な目的なのである｡　その作業は明確な目的への苦しい労働ではなく、あたかも作業自体が目的であるかのようなところがある｡リラックスしたり緊張したりして過ごす時間、その時間を過ごす遊びは、楽しいのである｡　ゴールのように見えるものは本当のゴールではなく、一連の楽しい経過作業こそが目的であるようなところがある｡　もともと、架空の領域で実質のある作業をこなし、その成果も架空のもので十分である｡むしろ作業をやって過ごす、その実質の時間こそが目的であるような一連の行動、それが遊びの特徴なのである｡　この特徴が指し示しているのは、まさにバーチャルガーデニングの領域なのだ｡ここで言う広い意味のバーチャルガーデンこそ、遊びの場、そのものなのだ｡　現実の庭が、真剣な祈りと遊びの場であるなら、バーチャルガーデンは、もっといいかげんな願いと遊びの場であろう｡なぜなら、それが実現していくのは単に装飾的なリフレインの繰り返しであり、容易なことでは成果品とならない、バーチャルなままの創造物なのだからだ｡　遊びの場で人集めや、商売に利用は出来ても、遊びが目的とするのは人集めでも商売でもない｡いわば目的を定めない自由な参加こそが、役に立たない遊びの特徴でもある｡それは遊びの領域が、もともとバーチャルなものであるが故の宿命なのである｡　音楽を楽しむ｡映画を見る｡遊園地で過ごす｡　そこには何がしかの創造が必ずある｡つまり、ささやかな自分の時間｡楽しい思い出｡充実した経験の時間｡　単に「遊び」でいいことを、あえて「バーチャルガーデニング」と、ややこしくいうのは、その遊びである部分を積極的にバーチャルガーデンの創造として評価した、新手の遊びであるとも言える｡言わば遊びの本質を掴み、その遊びの中で何かを得る｡それが自分のバーチャルガーデンなのだと考えればよい｡　それは具体的な物として、例えばプラモデルやコレクションといったものとして残ることもあるし、リセットされたロープレゲームのように、楽しかった記憶や充実感や経験以外に、何も残らない場合もある｡しかし、遊びが人間にマイナスであることは決してないだろう｡このことに関する限り、小生はｔｖゲームの危険性を訴える多くの識者とは全く異なる意見をもつ｡　いわゆる人格とか、性格、さらには人間という形も、労働と遊びの中で形作られる｡ガーデナーは、架空の場における実質の遊びをとおして、架空のガーデンを形成し、同時に「もともと架空のものである自らも」形作られていく｡　庭は、個人を照らす鏡である｡庭が荒れている人は、その心も荒れている｡　心とか、魂とか、精神とかいう、いわば架空の実質｡これらはバーチャルガーデンの別名なのである｡それを薄々感じているから、悪質なゲームが子供に悪影響を及ぼすだのといった見解が出てくるのだろう｡　しかし思い出していただきたい｡遊びの行為は実質の行為である｡本来が楽しい行為なのである｡強迫神経症にかかった子供達は、殺人ゲームを楽しんで遊んでいるのだろうか？むしろ彼の境遇が置かれた現実の何事かバーチャルな部分を補正するために、あえてバーチャルな領域で遊ぶことが出来ず、真剣なワークをやってしまっているのではあるまいか？　庭を追放された人間は罪に陥る｡　聖書の暗示は絵空事ではなくて、真実であるようにも思えてくる｡

2005年06月14日

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バーチャルガーデニングへの誘い（夢の本の続き9）

　小生が、ここで主題にしているバーチャルガーデンというのは、実在するソフトのことではなくて、実際には極めて広い意味の広がりを持っている｡　庭園も、ＨＰも、個々人のコレクションやサロンもまた、バーチャルガーデンである｡ゲームにのめりこんだ少年達もまた、彼らのバーチャルガーデンに遊んでいるといった意味を持つ｡いまいましいクソ店主がいる

2005年06月13日

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歴史を記述する態度についての備忘録

　歴史とは生起する出来事のカタログ化された記述である｡「過去の出来事」ではない｡出来事の「記述」の方である｡実際にその場に直面しても、それは個人の視点でしかない｡記述されて始めて、過去の出来事は現在のジャーナリズムと繋がる｡端的に言うなら、現在に繋がらない、ジャーナリズム的でない記述は歴史ではないのである｡断絶した過去はカタログ化を拒絶する。　何が現在に繋がるのかといえば、まず何といっても文化である｡具体的な形として、時代を超えて存続する文化は、歴史として記述されるに最もふさわしい代物である｡　次に、血筋だ｡誰でも過去のルーツには興味を抱く｡自分には両親がいて、その両親には更に４人の親がいたはずだ｡そうやって何代も遡れば、膨大な数のご先祖様が居る｡そのご先祖が何をしていたか興味を抱かない人は世捨て人であろう｡過去のご先祖との、血の繋がりを捨てた歴史記述は「動機不純」である｡何をしたいのか、何を記述したいのかを誤魔化したまま、目的に添った命題を証明しようとかかるからだ｡　地理的な枠の中で、あるいは政治体制の枠の中で、その方枠に沿った歴史記述を推し進めようという動きもある｡「教科書」などというものは、まさにこれだし、現代の歴史学の体系のほとんどは、「史観」あるいは「文献学体系」といった意味で、この枠の中にある｡更に狭いのが「学派」というやつである｡先生の跡をついで教授の席を得ようと思ったら、学派の枠は無意識のうちに至上原理となる｡かく言う小生も、遠いフライブルクにいた大先生の影響からは、到底抜けられそうもない｡　地球上の人間が絡んだ出来事は、グローバルにかつ有機的に繋がっている。日本史だの西洋史だのという区分があるというのが、もともとおかしいのである。その地理的地域という枠に幻惑され始めると、生起する歴史というのは視界から見えなくなる｡目的に沿った納得をさせるための道具、つまり教科書となる｡当の目的は隠したまま、あるいは当人も知らないまま（うそでしょ）なのである｡　それでは、歴史記述を政治の道具だと、明確に言い切る人たちが正しいのだろうか｡　歴史という学問に直面する動機については、そのとおりである｡しかし彼らは、その学問枠の根拠となった地理的地域と格闘しなければならない｡中国人は中国に住む、ということを証明しなければならない｡現実には、中国人は世界中に住んでいる｡　文化という形や人種という血筋はあるが、地理的地域というのは幻なのだ｡歴史には、国境も地域性も無い｡無数の、カタログ化された出来事の記述の方が、地域化されてあるだけである｡（その中に、語呂合わせの歴史という楽しいのがある｡小生が興味を持つのは、一般にはトンデモ歴史と言われたりする、この分野である｡たとえば、「チベットは古代エジプトである」等々｡語呂合わせは原語だけではない。文化のごろ合わせこそが大切である。フライブルクの大先生も、このごろあわせは、たいそう、お好きだった）

2005年06月12日

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ウイルスより始末が悪いスパイウエアの恐怖

　ウイルスは、機械がこけたり壊れたりするので、わかる場合が多い。　スパイウエアは、何をされているのかわからない。それが最大の脅威である。スパイウエアはウイルスではないので、いわゆるウイルスチェックには引っかからない。主な任務はクライアントユーザーの行動の監視と、データーの覗き見であろう。　「悪いことはやってないから覗き見されても大丈夫」？　あなたのキー入力の全ては監視されて報告される。ログイン名からパスワードから、ついでにクレジットカードの暗号から、更には顧客名簿からメール一覧まで、スパイの報告で、それを忍ばせた人物に筒抜けだ。　そんなこともあろうかと、毎日パスワードを変えている？　変えたキー操作も、しっかり報告されているんだから始末が悪い。あなたのデータや機械はどうもなくても、その機械やアカウントを使って悪さをされたら大変です。　最近、ＨＰ上に公開してあるヤフーのメールに、へんなメールが増えたので、取り越し苦労かも知れないと思いながら、久しぶりにwindows機械の方にウイルスチェックとスパイウエアチェックのソフトをインストールして作業した。トラブル原因となるので、普段は入れていない。　ウイルスは居なかったが、スパイが居るわ居るわ、うじゃうじゃと8匹も居た。　　アクチブｘの類や、exe形式のものは少なくて、ブラウザ用のブックマークにへばりついているやつが結構あった。ブックマーク公開も、うかつにやれないと反省させられた。そこをたたいても何も起こらない。スパイが活性化してレジストリを改変し、影で、こそこそ作業していくのだろう。　レジストリの奥底にもくらいついているやつが居て、こいつを外すのには苦労させられた。れっきとしたマイクロソフトのインターネットセッテイング関係にくらいついているので、うかつにいじると動かないソフトが出てくる。インターネットエクスプローラーは、このスパイ削除の操作で潰れたかもしれない。　へんなメールというのは、どうやら誰かが、小生の公開メールアカウントとヤフーのホームページ名を使って、男か女かわからないのに、小生になりすまし、出会い系のサイトで美女たちとチャットを楽しんでいる様子なのである。途中経過のない、断片的なデートの申し込みらしきものが来るので、傍観して楽しんでいたが、ログインのコードまで取られていたらえらいことなので、スパイチェックしたわけだ。そしたら、このありさまである。小生は小心なので、出会い系サイトには一切出入りしない。　　ブラウザが突然重たくなって悩んでいるあなた、スパイウエアがうじゃうじゃ住んでいる可能性があります。但し、スパイウエア検出ソフトがスパイウエアである可能性もあるので、うかつに紹介できないこのジレンマ！わかりますか？　ちなみにaviを高性能で圧縮、展開するDivxはスパイウエアとして検出されます。　あけびが小さな実をつけた。

2005年06月11日

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歴史上のIF (日露戦争に大敗していたら)

　最悪のシナリオは、まず触雷から起こった。二隻の戦艦の沈没。続いて乃木将軍の第三軍による旅巡要塞攻略の失敗。ここまでは史実どおりである｡しかし人的被害があまりに大きすぎるとして、人道的見地から、大本営は乃木将軍の更迭を決定。自分の息子を死なせてまでの、汚名をそそぐ二度三度の総攻撃の機会は、永久に奪われてしまう｡　海の向こうからも悲報は届いた｡　英国はもとより、米国でも外債の引き受け手はほとんど無く、戦費の調達が難しくなってくる。そこへ、今度はアルゼンチンが、日本支援のために売却すると言明していた二隻の巡洋戦艦の売却をキャンセルしたと発表｡春日、日進と命名されるはずだったその二隻は、そのままイタリアの造船所からツアーリが二倍の価格で購入し、フェリケルザム少将の巡洋戦艦部隊に編入される｡　続いて、隠棲して要塞の上から狙い撃ちされるのを待つだけのはずだった旅順艦隊が、突然大挙して出撃して来たのだ。更にウラジオ艦隊もこれに呼応して出撃してくる。無謀とも思える出撃だった。　連合艦隊は万全を期してこれを迎え撃ったが、敵も歴戦のつわものぞろい｡敵艦の全てを撃沈したが、味方も４隻の巡洋戦艦を失い、駆逐艦部隊などは被害甚大、戦艦部隊も満身創痍となった｡バルチック艦隊の到着までに、全ての修理が終わる見込みも立たない。　かくして連合艦隊は、開戦当時の８・６艦隊から一気に落ち込み、足の速い巡洋戦艦部隊を失った、６隻の穴だらけかつ鈍足戦艦のみの片翼艦隊となる。　これを受けてロシア側の士気は高まり、ツアーリ自ら親衛軍を率いて極東の前線に赴くと言明。当然のように補給は増大し、クロパトキンも、皇帝の身の安全を引き受ける矢面の役となれば、少々の損害が出ても、うかつに後退できない。　かくして運命の時がやってきた。　三笠以下６隻の戦艦がバルチック艦隊の頭を押さえたとき、スワロフ以下4隻の戦艦は砲撃に晒されながらも順次回頭して並行戦を目指し、ネポガトフ少将の４隻の戦艦、フェリケルザム少将の６隻の巡洋戦艦がそれぞれ別行動をとって回り込み、日本軍は包囲されてしまったのだ。　最新鋭艦３隻を次々と失いながら、負傷したロジョストヴェンスキー中将は駆逐艦ブイヌイに移乗してそこから指揮を取り、連合艦隊の６隻の戦艦をことごとく撃沈するという快挙を上げた。　　補給路を断たれた日本軍は、自滅の道しかなかった。降伏を潔しとしない大山元帥以下の日本軍は奉天に包囲されて玉砕。捕虜となって祖国の土を踏むことの出来た兵は１割にも満たなかった｡（将軍）　米国の仲介でポーツマス条約が結ばれ、北海道、壱岐、対馬はロシアに割譲。台湾は米英仏独共同の委任統治領となる｡更に莫大な賠償金が科せられて、借りた戦時債が払えない日本は、国内の企業をことごとく米国に差し押さえられ、米国の属国のような形で（現在と同じだな）債務返済に追われるだけの二流国になってしまった｡　中国は、やがて欧州諸国で好き勝手に分割｡朝鮮はロシアに併合されて、その一部となる｡　レーニンは亡命先で暗殺されて、ロシア革命は起きない｡その後世界がどうなるかは、神のみぞ知るというやつである｡日露戦争

2005年06月10日

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歴史上のIF　（日露関係の、もしもあの時）

　日露関係は日本人にとって、思い出したくない嫌な事件ばかりではないのだろう｡取り上げられる機会も多いし、昨今も新聞でシンポジウムの特集が出ている｡そんな対ロシア、ソ連関係を、IFという形で少し取り上げてみたい｡　もしもあの時、という瞬間はいくつかある。だが、最大のものはなんと言っても独ソ戦の真っ只中、ドイツのボック将軍によるモスクワ包囲が、今まさに完成寸前の、あの時であろう｡　松岡外相は、日ソ不可侵条約を結んできたその直後に、シベリアへの全面侵攻を主張した｡「今がその時である。今、ソ連に侵攻しなかったら、帝国は滅びる。」　しかし誰も、陸軍のやんちゃな辻参謀でさえ、出兵の、しの字すら言い出さなかった。１９３９年夏のノモンハンでの満蒙軍の大敗に懲りて、完全にびびっていたのである。　戦後にわかったのだが、ど田舎のノモンハンに、ソ連軍は最精鋭のほとんど全軍を集結させて一気に襲ってきたのである。小手調べのつもりで出て行って、次々に壊滅した日本軍とは、意気込みも軍の規模も、士気さえも、問題にならなかった。　スターリンは、見事に日本軍の出鼻をくじき、更に不可侵条約締結という甘い汁を吸わせて、武士道の伝統がある日本人を篭絡したのである。彼は甘い日本人が、条約違反をしてまで決して侵攻してこないことを確信していた｡ドイツに対してさえ、甘く見ていて失敗したくらいである。　そして事態は、松岡の危惧した、そのとおりの事態となった。原爆のみならず、不可侵条約を無視したソ連の全面参戦という事態を知って、これまでソ連を仮想敵としていた陸軍は、到底かなわないことがわかっている敵への降伏を決め、帝国は滅びたのである｡　　満蒙軍、関東軍、朝鮮軍のみならず、日本本土の乏しい全軍をかき集めて、そのとき侵攻を行なっていたら、どうなっていただろう｡　　そのときジューコフ将軍は最後の決断を下し、シベリアで関東軍と対峙していた４０個の精鋭師団を、ことごとく呼び戻してモスクワ防衛に投入した直後であった｡ノモンハンで関東軍を蹂躙した最新鋭Ｔ34戦車群れが、モスクワ近郊でドイツ機甲師団の戦車群と互角に戦い、更に冬所軍という伝統の大援軍の到来で、ヨーロッパ戦線の流れを一気に変えたのである。　１９４１年秋、恐る恐る侵攻した帝国軍は、広大なシベリアに、ほとんど敵らしい敵がいない事に気がついただろう｡　極東のソ連空軍は、快勝した陸軍と違って、実はノモンハンで壊滅的な打撃を受けていた。更にヨーロッパ戦線にことごとく抽出されて実態はなくなっていた。関東軍を中心とした帝国の軍集団は、局地の抵抗を排除しながら、一気にアルタイ山脈を越え、かってシベリア出兵で占領していたバイカル湖の彼方の土地をも越えて、ロシアの後方兵站となっていた広大なウラル平原になだれ込む。　もし足の長い海軍航空部隊がこの作戦に動員されておれば、航空艦隊を編成して陸戦に参加しただろう。わずか３００機のゼロ戦であるが、これらは、初期の段階で数千機のソ連空軍を一掃していたに違いない。　この戦争の遂行のため陸軍の発言力は増し、海軍の予算は削減され、海陸両面作戦はやりたくても出来ない。日米開戦はないままに、にらみ合いは続き、アメリカの軍需増産は限られたものだったと思われる。　１９４２年の夏ごろには、広大な領土を持つソ連は消え、ドイツと日本は直接国境を隣接して、領土内の民生合戦をしていたはずである。そしてアメリカの世論も、強大な軍事力を維持し続けているドイツと、自国より大きい資源や領土を持つにいたり、更にソ連の持っていた生産力をそのまま手に入れた極東の大国を、ともに敵に回す愚かさを語り始めていたに違いない。極東にイスラエルが出来、日本は彼らユダ族を利用したはずである。　その後はたぶん、ドイツは日本が併呑できずに苦慮している中国といっそう親密になって日本を牽制し、日本は英国のインド支配を認めることと引き換えに、英国と、よりを戻そうとしたと思われる。レジスタンスのテロ活動に悩まされながら、帝国の滅亡は、ずっと後の時代になっただろう。アジアやアフリカの民が日本に抱く軽蔑観は、現在の比ではなくなっていただろう。　そして対外戦争によって団結することができないまま、平和なはずのアメリカは、内部から崩壊を始めていたと思われる。

2005年06月09日

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気になるもの...草ぼうぼうの歩道の花壇

わがままな園芸家が車上から見ていて、気になってしかたがないものが二つある。　何も植わっていないまま、歩道に放置されたプランターや草ぼうぼうの歩道の花壇。今ひとつは、何も植わっていない荒れた農地である。　両者とも、誰かが、さぼっているわけである。荒れた農地は、農家にあるまじき怠惰な人が、安い税金や転作のカウント面積参入をいいことに、雑草の種を撒き散らす迷惑行為をやっているわけである。そんな土地に限って、相続税の納税猶予地であったりする。小さなクラインガルテン（市民農園）も借りられない、都市部の貧民を馬鹿にした脱税行為であったりする。　しかもその税制のおかげで、本当は遊んでいる土地なのに、稼ぐことに忙しくて相続した農地を耕す閑が無い金満家は、貧民に農地を貸すということが出来ない。税制の不合理と、大規模集積ばかりを夢見ている農政のおかげで、そのうち、飯米農家も自分の土地を耕すことさえ出来なくなってくる時代が来るのだろうと予想される。　一方、歩道に造られた花壇や、置かれた立派なプランターに雑草が生えていたりするあれは、あきらかにお役所のやる迷惑行為である。誰が悪いのかといえば、財政担当の責任者が悪いのだ。役所の予算は１年単位なので、歩道を花で飾る必要があった当の目玉イベントが終わったら、翌年はシビアな責任者に予算を削られて経費が出ない。豪華なプランターや花壇は、ペンペン草どころかカメムシの大発生場すら提供してしまうことになる。それでも文句を言うのは、ご近所の園芸好きなご老人くらいである。日本では道路や公園の遊具に問題があったら、すぐにでもわめきたてる人はいくらでもいるが、プランターに花が咲いていないといって文句を言う人は稀だからである。環境の美観というやつに鈍感なのだ。これはデザイン能力の無い国民性がなせる技だろう。(小生もデザイン能力は限りなくゼロに近い。小さな庭も草ぼうぼうで公共感覚も鈍い。) ドイツなどでは、事情が全く違うようだ。仮に個人の家であっても、道路に面した場所に雑草の生えたプランターなんぞが置いてあったら、それは罰金ものである。公共の美観を損ねる犯罪なのだ。通りに面した家々は、公共の美観として、花のプランターで飾り立てることが義務付けられている。遊んでいる農地の税金は高いし、都市部の土地が高く売れることも無い。クラインガルテンとの貸借契約も、何十年単位である。借りた市民も、土つくりからじっくりと取り組めるようになっているのだ。うらやましい限りである。　まず、国民一丸となってデザインの勉強から始めようではないか。庶民にデザイン感覚、美的なセンスが出来てくれば、都市も家々も、自然に綺麗になってくると思うんだけど。(ゆとりも、閑も、公共感覚も欠如した現状では、とうていムダかも...)

2005年06月08日

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稲科の雑草が枯れ始めている

天候異変だろうか、ほかに原因があるのだろうか。これから夏という時期になって、路傍の稲科の雑草に枯れ上がりが目立ってきた。　小生の住んでいる地域だけの現象であれば幸いであるが、初夏のこの時期に、まだ生育途上で小さな雑草が早々と実を結び、枯れ始めている様は異常な気がする。大型のカヤ（ススキ）なども部分的に枯れていて、不気味である。注意して見ると菊科の植物には問題がないようだが、稲科って、こんな時期に枯れるんだったの？という疑問。これから本格的に生育期に入る稲に影響がないかどうか、気になって仕方が無い。　天候異変は猫の額温室も直撃していて、秋冬に咲き損ねたノビル系デンドロやカトレア、アングロカステ、胡蝶蘭までが、季節を間違えてツボミを上げている。中苗のユキダルマ・キングなんぞは満開である。時期外れの夏の花は、咲いても本来の豪華さや輝きは無い。加温をやめて後も、夜温の異常に低い日が続いたのが原因と思われるが、夏場に枯れる前兆のような気もする。　写真は、本来もう少し前に咲くはずだったマキシラリア・テヌイフォリア、今が盛りで、本来の色と輝きである。なぜか、お菓子の香りがする、強健で作りやすい小型の着生ランである。

2005年06月07日

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ボブおじさんの手法で描かれた絵

　かなり昔のことになる。テレビのどこかのチャンネルが、「ボブおじさんの絵画教室」というのをやっていた。人気番組だったようだが、小生もすぐに虜になって、毎週欠かさず見ていた。それだけでなく、扇形の筆を買い込んだり、大量のホワイトを購入したりして、職場では同好の仲間まで出来ていた。　このボブ・ロッソ先生の手法は、ウエットアンドウエットだとか言っていた｡要するにカンバスをまず白とか黒とかでびっしりと薄く塗って湿らせ、乾かないうちに塗り重ねていくというものだった｡濃い絵の具は薄い絵の具に着く、というのが口癖で、魔法のような筆さばきで、正味３０分に満たない放送の時間を費やし、２０号近い大きさの油絵を仕上げてしまうのであった｡　我が家のリビングの壁面の一つを占拠しているこのタブローは、番組で描かれていたのよりずっとずっと大きなものだ。よくみると、ボブおじさんの手法で描かれたやっつけ仕事である。サインから見るとrusiel先生の作らしい。安物だが、実際に２～３時間で仕上げた物だろうと思えるような流暢さと粗雑さがある。上半分は白、下半分は黒く塗って、中央の山脈をペインテイングナイフで切り塗りをし、扇形の筆とか刷毛のような大型の筆で塗り重ねていったものだろう。アメリカ人好みのしそうな伝統と自然観が出ている図柄である。だが、残念ながら絵画としての価値は低い。全てにペラペラの、安っぽい我が家にふさわしい大作である。　ボブ先生の絵画教室は、その後どうなったのだろう。ずぶの素人が、ほとんど玄人はだしに見える作品を短時間で仕上げられる、あんな啓蒙番組は、いくらでも視聴率を稼ぐと思うのであるが。（中央の光はストロボの反射光で現物にはない）

2005年06月06日

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ハードデスクの無いパソコンが世に出る恐怖

ついに実用化されるらしい、ハードデスクを持たないパソコン。クライアントの方には一切の記憶保存媒体を持たない。すでにＲindowsシステムが似たようなことをやっているが、すべてromとサーバーデスクに依存して、クライアント側での一切のデータ保存を許可しないという。　社員の手元に全くデーターを残さないから機密保持上安全だ、などと考えるのは、関西風に言うと、アホの発想である。　一般社員を信用しない権力のトップにある者が考えそうな発想であるが、サーバーに全てを集中させることの危険性と無駄な手続きの煩雑さは、末端の社員にとって、弊害というより害悪と言うべきだろう。これは封建制の頂点である絶対君主の発想だからである。　先日も、学校長が自分の名前をそのまま秘密コードにしていたので、子供にさえハックされたという事件が報道された。複雑なコードだったら防げると考えるのも単純なアホだ。カギをかけられるものは、必ずカギで開けられる。コードレベルのハッカーには、どんなカギでも開けると豪語している人はいっぱいいる。　過去のトップはコードの専門家でないので仕方が無いでは済まされない。こんな権力集中をやっていたら、やがて電算室担当が、会社の全権限を握るようになってくるだけだろう。　それだけではない。このサーバー管理思想の根底には、ある種の宗教にも似た悪意のあるキャンペーンが潜んでいる。あえて言うが、気がつかない人も居ると思うので注意を喚起したい。　本当にやりたいのはデータの機密保持なんぞではなくて、「パソコン思想の追放」なのである。直裁に言うと、ビアツービアを追放して、一切のコピー活動に制限を加えたいのだ。　世の中からパーソナルコンピューターを追放して、管理思想統制された端末システムだけにしたいのである。　末端の労働者階級の個人が、自分の独自権限で、インターネットの共有する膨大なデーターを利用するなどもってのほかだと考えている人々が多数居るのだ。会社のオフィスコンピューターの端末にパソコンという名前をつけて、入出力作業の奴隷と化した無知な人々を洗脳してきた人たちが、いまや会社にだけ所属するコンピューターを、堂々とパソコンだと言い始めたのだ。　ハードデスクを含むデータ保存媒体を個人の資格で自由に扱えない端末機械は、どこから見てもパソコンではない。従って、これまでも会社で使っている全てのコンピューターは、個人に貸与されていてもパソコンではない。パーソンの概念は、もっと自由で尊厳を持った存在であったことを思い出すべきだ。　国が積極的に推進している住民基本台帳の電算カードオンライン化というのがあるが、あれもまさに地方自治体を端末機械の存在に陥れる陰謀であるように思える。個人の尊厳、個人の参加する自由は、どこにもない。無数の陰謀がうごめいている今の出来事を、小生たち個人個人が、もっと気をつけて見張るべきである。http://www.geocities.jp/tikudenmura/bunko/pcron/keikoku.html

2005年06月05日

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寛容な外交者、森の人

　他国で強盗をやれば犯罪者だが、猟場を荒らし、漁業資源を盗んでくれば保護の対象？　韓国もついに犯罪者を幇助するようになったらしい。過去の帝国日本がやっていたことを真似ているのだ。国益優先、メンツ優先というやつである。礼儀や遠慮は通らない。力だけの、ほとんどサルの社会のような文化形式の世界である。　一つの国が、その置かれた風土の中でどのような思考パターンを持ち、どのように政治に反映させていくかということを研究する学問がある。この分野で、多分最も進んでいるのはアメリカだろうが、現代のサル社会のボス、アメリカの行動は、まさにサルのボス以上のものではない。人間の社会は、もっかのところ仲間を平然と殺して食うチンパンジーの社会と似ている。政治学は動物生態学からやり直すべきでは？　サル社会の中でも、殺伐なチンパンジーの力外交とは異なった外交をする、ボノボとかオランウータンという種族が居る。　ボノボの外交の武器はセックスである。性的な行為で、異部族とのコミュニケーションを図り、融和する。そして森の人オランウータンの最大の特徴は寛容である。但しその森の人は、絶滅の危機にあるそうだ。

2005年06月04日

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放浪の画伯、山下清

　映画が出て、最近急に有名になってきたその先生は、坊主頭でサイン場に現れた。「う、うんざりするなあ」といった表情で、一言も喋らず、無表情のままで黙々とサインを始めた。　集まっていたのは、ほとんどが小生のような、絵の好きな子供たちである。売れる絵も、粗雑な印刷の縮小エスタンプや絵葉書の類であり、安かった。本物のちぎり絵も飾ってあったように思うが、人気の割には売約済のシールは少なかったように思う。　小生の番が来た。なけなしの小遣いと、母が出してくれた補助金で買ったロンドンブリッジの画用紙大のエスタンプと、この小さな絵葉書を恐る恐る出す。先生は黙って両方とも受け取り、すみっこに黒マジックの小さな字で、シャカシャカとサインしてくれた。「サインの文字より、絵の方が、だ、だいじなんだな」という雰囲気だった。　画用紙代のエスタンプが、千円とか二千円とかで買えたのである。もっとも小生の月々の小遣いは３００円だったが。　ロンドンブリッジの絵はずっと壁に貼ってあったため、日焼けしてボロボロになって処分されてしまった。先生の絵の原本の多くも、ちぎり絵だったため、退色や糊の劣化が酷くて本来の色彩の妙味が失われてきているという。印刷の方は、管理さえよければずっともちがいいだろう。　今、あの会場に入れたら、エスタンプの全作品集を作って、全ページにもれなくサインをもらうんだが・・・・。「う、うんざりするなあ」と言われようがどうしようが、脳裏に僅かに残っている鮮やかさは忘れがたい。先生は、一度脳裏に焼き付けた光景を、写真のようにいつまでもそのまま残せる特殊な能力をもっていたらしいと言われる。小生の脳に残っているのは、鮮やかな輪郭を持っていたそれらの絵を見たことの、おぼろげな記憶の輪郭だけであるのだが。　検索すれば、データは無数にある。　http://www.yamashita-kiyoshi.gr.jp/

2005年06月03日

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生命の起源とその変容についての、いいかげんな覚え書き

　もちろんそんなことが、小生にわかるはずがない。自分の正体さえわからないのに、それの一般形式などわかろうはずも無い。小生にわかるのは、この問題が肝心の生命を見ずに、現象の変容を見て、進化論か創造論かといった、およそ的外れで不毛な論争に明け暮れているらしい、という事だけである。　野暮で、いいかげんな解説をしてみよう。　進化論というのは、中学生以上なら誰でも知っているダーウインの説である。　生命は最初、単細胞の単純なアミノ酸の集まりであるコアセルベートの形で産まれ、多細胞生物に進化し、やがて植物や動物に進化し、更に人間に進化したという、あの説である。　日本人には全く抵抗感のないこの説は、実は一神教を信奉する人々にとっては、とんでもない背徳の教説と見なされる。世界中のほとんどの人は、未だに唯一の神が７日で全てを創った、などということを真面目に信じているのである。彼らにとっては原子爆弾を発明した人間はもとより、それを使って何十万人もの生命を焼き殺す人間も、地獄の苦しみを味あわされて殺された人々の悲惨な人生も、等しく唯一の神が創造したと考えるのである。　日本人には、付き合うのもばかばかしい、不毛の教説であるが、実は日本人の多くが抵抗感なしに受け入れる進化論も、同様のばかばかしい問題を持っている。生命の始まりと終わりを、全く説明できないのだ。その点、創造論は始まりと終わりを実に明確に説明する。　生命の起源とその変容について語ろうと身構えるとき、それらの説は生命を見ずに、媒体と、その方枠の方を見て語っているのだ。だから始まりと終わりが問題になるし、変容の形式が未知の技術の進歩（進化）のごとくに見えてしまう。また、どのような力が背後にあるのかなどといった、言わば見えない自然の力を探し出そうと、努力してしまう。　ＤＮＡの構造自体が、媒体を扱うプログラムそのものである。そんなことまで見えているのに、進化論や創造論が更に必要なのだろうか。　生命が持つ力は、自然界に普遍的なメーの力、そのものである。構想力の源、見るものと見られるものとの分離の瞬間、時間手順を含んだ図式の力、コペルニクス的転回の支点、例外的単独者の孤独の反復、ここにあるのはメーの力である。神々のごとき多様の力である。しかし存在者の存在は、どこにもない。

2005年06月02日

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モジャイスクの夏　ロシア絵画

　カルムツコ自治共和国文化功労者であるケトフ・アレクセイ・イワノビッチ先生の作だそうである。板切れに描いたタブロー。この絵も、ずいぶんと以前から、せまっくるしい我が家のリビングを文化サロン風に誤魔化して見せるために、ピアノの上のスペースで、にらみを聞かせてくれている。　この先生は１９２３年モスクワ生まれで、ウズベキスタンの国立美術博物館やエリス市立美術館、モジャイスク美術館などにも展示されている（と購入時の案内には載っていた。確認していない。輸入元のベリョースカ白樺は潰れたようだし、モスクワ近郊のモジャイスクを検索しても独ソ戦車戦の話がヒットするだけで、文化の香りも無い。そのかわり、ロシア全土の素晴らしい写真がいっぱい載ったサイトみっけ！）http://www.asahi-net.or.jp/~ri8a-iskw/ついでに大使館とか紹介。ただし古いネスケこけます。コピペで。http://www.ru.emb-japan.go.jp/japan/rosia_gaikan.htmhttp://www.hi-net.zaq.ne.jp/nizhniy-kobe/adm_territory.tsentr2.htm　旧ソ連邦の画家の絵は、厳しい政治と風土とは裏腹に、のびやかな自然を描いた写実的で柔和なものが多く、日本人好みのする叙情性も高い。作品の前に立つ小生たちも、わけがわからないマリリンモンローの切り抜きコラージュの前で途方にくれ、疎外感を覚える必要も無い。伝統的なロシア教会の丸屋根と田舎町の素朴なバラックが、地平線のカーヴの中で、郷里の夏のごとくに、見る人々を迎えてくれるのである。

2005年06月01日

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