2007年09月の記事一覧 | ちくでん村　mugibatake専用別館 - 楽天ブログ

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2007年09月の記事

全34件 (34件中 1-34件目)

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仏門の高名な人々は何をしているのか

　やはり日本の政治家は、小ざかしい政治屋たちだ。世界を動かすつもりはないらしい。外務審議官がビルマ入りするらしいが、外相も首相も、表立って動くつもりはないようだ。　現地では数百人の僧侶が虐殺されているらしいという報道のみが、小さく囁かれている。日本政府も、邦人一人だけでなく、結局彼ら仏教僧を全部、見殺しにするつもりのようだ。　ロシアと中国の牽制に使えるという読みはあるかもしれないが、さすがに米国の反応は見事である。民主主義国であるからというより、政治家たちが本物の政治家だ。カネと力をつかんで世界を牛耳るにはどうすればいいのか、常に耳をそばだてて先を読んでいる。　政治屋に利用されるマスコミや御用学者も、いずれ裁きが下されるだろう。自分の保身や儲け話だけに精を出すより、弱者をいじめる事だけからは遠ざかっておこうと考えないのか。　世にごまんとある仏教を護る主宰者たちもそうである。こんな重大な局面に、何をしているのか。　世間に影響力の大きい地位にある高僧たちが動かないで、自分の教派の仏教だけに、未来があると考えているのか。門徒衆と日蓮宗だけが仏法を護る者たちか。　小さな国で小乗の一宗派が消えることは、明日にも世界中から仏法が消えてしまうということである。コーサラやマガダの大国に翻弄されながら、世俗とは縁を切ったはずの太子も、自国の一門を滅ぼす軍勢の前には身を投げ出した。　悟りを得るための宗教であっても、衆生の安泰と生命の営みは、その前提条件のようなものである。カネも確かに必要だが、仏法を殺しにかかるような無法者たちとは取引するべきではない。貧者の一灯にすぎないが、今、小さな声を上げるべきである。

2007年09月30日

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人心操作？エリート談合？

　ビルマの軍当局は勝利宣言をした。読売の書き方は、米国が騒いだが民衆の参加が先細りに成り、ロシアと中国とインドが乗ってこなかったので、たいした効果がなかった、という書き方である。　これは、とんでもない責任転嫁である。　今回のビルマの勝利宣言は、偶然当事者になってしまった日本の顔色を読んだから出せたのである。あ、あいつら怒ってないな。帝国のいばってたやつらとは違う人種のようだ。事を荒立てたくはないようだ。じゃ、兵士に尻拭いさせたら、国内に入り込んだ扇動的なジャーナリストは皆殺しにできるわさ。てなぐあいである。　マスコミの扱いで、ほとんどが決まる。今回の事件を収束へと推進しているのは、むしろ読売であるように見える。　政治家は世間の顔色を読むが、それはマスコミがもたらす。マスコミも政治家の顔色を読む。住民は不在のままで、結局マスコミの意見が通る。同じ図式が歴史学者にも影響する。　過去の事でも、軍が自決を強要したのか、個々の住民が発作的に自殺したのかは、とんでもない違いである。　戦争へのアレルギーを無くす目的で、教科書は当局の都合のいいように書き直されてきた。人心操作が意図的に行われているわけだが、最近、特にひどくないか？　あんたらの身内は勝手に死んだんやで。そう書かれて怒らない身内が居るはずがない。沖縄県民を虚仮にして、再び顔の見えない組織が戦争へと突き進む、死をもって責任を取らされるのは個人だ。同じ轍が延びている。　キクイモ真っ盛り。

2007年09月30日

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弱者は滅びるしかないのか

　ビルマの外相が謝罪したというが、先行きは不明だ。日本の当局者は、エリート同士、事を荒立てずに済ますつもりのようだ。　たぶん、現場の一兵卒が責任を負って殺人罪でぶち込まれる。国の間のいざこざは、それで終わりだ。　弱者の血だけ流させて、それで終わるつもりか？　新総理、あんたも世間の風が読めないのか？　世間の風というのは、小生のような小さな声のことを言うのではない。米国は追加制裁を打ち出したし、国連も動き始めた。弱者から搾り取るというのは余の常としても、自国民にテロを加えて、弱者の生存権を脅かすような政治体制は、現代の世界体制では存続できない。　また、純血への純化を重ねたアングロ・サクソンなら、同族が異国で理不尽に殺されて、黙っていることはありえない。　同族の苦難を平気で見過ごすのは、１００余の異種部族が集まって、倭人を中心に出来た日本人だけである。　ビルマのカ・レン族は、そんな倭人の、遠い遠いご親戚だ。彼らは今、安住の地を追われ、最後の生存権を奪われて、息の根を止められようとしている。　皮肉にも、助け船を出しているのは異人種の米国だ。同族の滅亡に平然と手を貸すのは日本人くらいのものか無農薬のゴマも滅びた。

2007年09月29日

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虐殺事件を起こしたビルマ当局の犯罪を見過ごすな

大乗系の門徒衆がようやく抗議声明を出し、仏教団体もやっと重い腰を上げ始めたようだ。しかし他の宗派や小乗系は、見て見ぬふりか？　ASIANの組織までが動いているのに、国民の安全を省みないわが国の政府は、相変わらず国家の犯罪を見て見ぬふりをしたいようだし、読売までが加担している。同罪である。「至近距離から射撃」　これは何だ？　誰が、そう書くように指示したのか。　相手が報道機関の人間だとはっきり認識していて至近距離で背後から射殺し、さらに現場に長時間放置したのだ。これは「至近距離から邦人を虐殺」と、正確に書くべきである。どこから圧力があるのか知らないが、編集長は、事の重大さがわかっていないのか？　確かに過去には、日本も同様の犯罪に手を染めてきた。これは現場の一兵士の問題ではない。国家の組織による犯罪なのである。虐殺した兵士も被害者の一人にすぎない。軍法会議で問題の兵士を銃殺にして済む問題ではない。　当事者の市民たちも、命がかかっているから怖くて大声は出せない。しかし部外者がそれを見て、見ぬふりをして許してはならない。しかも身内が虐殺されたのだから、日本は当事者である。昔なら艦隊を送り込んで威圧したはずだ。利権がらみの戦争に出した給油回数がどうのこうのと言っている合間に、なぜ抗議・制裁しないのか。　たぶん、カネが絡んでいるから出来ないのだ。使う金のことではない。抗議して日本人総引き上げでも指示すれば、お互いの国のエリート同士、弱者をいじめて稼ぐ金が消えていく。　それを心配している間は、犯罪者がいつまでもエリートとして居座るというわけである。

2007年09月29日

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内閣官房長官を首にしろ

　彼はビルマ政府からカネをもらっているのか？　正規のパスポートを持った邦人が、外国の軍事当局者に背後から撃たれて殺されているのに、国としての抗議も、制裁措置も、まともに発動するつもりはないのか？　　国民が虐殺されても、相手の当局者を信じるという、あの発言はまさに占領下の傀儡政権の発言である。国民大衆を馬鹿にしている。　そんな不可解な政治家たちと対照的に、次々と制裁措置を打ち出す、実被害の無い米国の出方は、もっと単純明快である。　思うに、彼らは中国やインド、そして日本の困惑を煽って、自分たちの現在の失政を覆い隠すのが目的だからだ。　今度のビルマ騒動で、最も焦っているのが中華人民共和国やロシアだろう。明日は、我が身、だからだ。日本やインドといった、ビルマへの利権を目論んでいる国々の政治家も、大衆の目が向けられてしまうので、困っていることだろう。　日本の政治家は伝統的に日本人が外国当局に殺されても寛大で、特に利権がらみのロシアや韓国、拉致問題が騒がれだすまでは北朝鮮にも寛大だった。　わが国の仏教界の表立った沈黙も不可解である。　ビルマは小乗仏教で、日本の葬式仏教とは違う。　むしろオシャカ様が伝道していた頃の、悟りを得て涅槃の境地を目指す、本来の仏教を護り続けているのが、東南アジアの仏教僧たちである。俗世にも政治にも興味はないし、衆生を救うといった大それた思想も彼らにはない。だから彼らは尊敬を集めてきた。　にもかかわらず、そんな仏教僧たちが黙っておられない事態が生じているのだ。　アフガニスタンで仏教遺跡が破壊された時も、わが国の僧たちは眉毛をひそめるだけで、すぐには何もしなかった。伝統的な仏教国で、仏様の首が次々とはねられている今回も、大勢の人が死んでも、よその国のことだから、もうけ話にもならないと思っているのだろうか？

2007年09月28日

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ビルマ当局は仏教を敵に回した。

　事実を歪めた報道は、事実を求めて取材していた被害者への冒涜である。　流れ弾に当たったという報道がなされているが、これは意図的なウソである。取材中の記者は射殺されたわけであって、偶然流れてきた弾に当たったのではない。多数者を徹底弾圧するさいには、まず報道記者を真っ先に排除するのが鉄則だからである。　イラク侵攻のさいにも、軍の装備をしていないヨーロッパ人の記者が多数、米軍に狙い撃ちされて殺された。　それにしても、信長のやったようなことを始めたビルマの当局はどうやって矛を収めるつもりだろう。　過激な僧侶を殺し、仏像の首をはねて、金品を強奪して、それで仏教徒が黙り込むと思っているのだろうか。　ひとたび他の巨大組織に手を出して潰しにかかったら、それは潰すか潰されるかになる。贅沢におぼれているらしい彼らビルマの一握りのエリートたちは、その単純な理屈がわかっているのだろうか。　葬式大乗に安穏としている日本も無関係ではない。　この時代遅れのビルマ軍を創生して育ててしまったのは帝国だし、ビルマ人の後の抗日戦の主役として寝返らせてしまったのも、帝国の馬鹿な軍政治である。　帝国軍を追い出すことで、彼らは国の実権を握ってしまった。騒がれているアウンサン氏の父も、帝国が選び出したエリートの一人だったのである。　自己都合だけで傀儡政権を仕立てようとして失敗し、現地をぐちゃぐちゃにして帝国を解体し撤退していった日本が、一番の悪者である事を忘れてはならない。　伝統のビルマを陰で支えてきた唯一の組織が首をはねられ、蘇らなかったら、明日は我が身だ。竪琴が泣く。

2007年09月28日

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能　構想力１４

　言語の奥深さには、いつもながら感銘する。語呂合わせには、それなりの意味が必ずあるのだ。　諸氏もすでに、能と脳が、同じ言葉であることに気が付いているだろう。　クラスは実はクラス・システムであり、脳もまた、構想力を司る脳・システムとして、今日では、一般には考えられている。　しかし同時に、単純に　能＝クラス　とは言えないことにも気が付いていただいただろう。　能はこころに働きかけるクラスであり、ものに働きかけるクラスではない。しかしクラス・システムは、その立て組みで、”もの”を反復製造することにより、実は、”こころ”にも同じ作用を及ぼしている。人のこころは、容易にクラス・システムに組み込まれる代物なのである。　現実を与えられ、それに組み込まれて従うかぎり、ゲーム上の殺人行為と現実の殺人行為に、差異は、ほとんどない。両者とも、現実として仕立てられた能を見つめ、そのクラスに従って行動するのである。　構想力を得て、時間的なものをコピーして導入した現実に従う限り、クラス・システムによって得られた現実も、能によって得られた現実も同じ、自分の現実である。殺人対象のクラス定義が異なる（ゲーム上の仮想生物か、生身の人間か）、あるいはフィードバックしてくる情報のクラスが異なるだけで、「自分の現実」に関して、両者に差異はないのである。　見える「能」は”もの”に関わり、それを反復製造するが、見えない「能」は、”情報”や、人の”こころ”に関わるのである。それは情報を伝達するという役割を担っているばかりか、人のこころを、反復して作り上げる能力も持つのではあるまいか。　但し「情報」も、人の「こころ」も、常識とは異なった定義を持つことになるだろう。　対象化された自然のもの、という定義や道具的な有用性に従って導き出された常識から、構想力の目配せを跡付けして追い、バーチャルガーデニングで得られた常識へ、である。

2007年09月27日

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能構想力１３

　そしてこの「能」に似たクラスは、実際の働きとしては何をするのか。　それは能としてふるまうことで、現実を導くだけではない。反復製造を司る。つまり型枠として、あらゆる時間的なもののコピーを可能にするのだ。　この伝統の「能」と、「オブジェクトやシステムのクラス」と、どこが違うのか考えてみよう。　伝統の能が仕組まれているのは、人のこころを志向してである。時が至る、バーチャルかつ空無な人のこころに、同じバーチャルな形を嵌めて、些細なテーマを反復させる。そしてそのテーマは、必ず人のこころの形というテーマである。　つまり徹頭徹尾、バーチャルな世界での有効性をのみ、仕組んである。現実の有効性は全く顧慮されていないのである。幽玄な世界こそが相手なのだ。　オブジェクト・クラスが仕組むのは、定義された集合体が生み出す技術工学の有効性である。定義の正確さや厳密さが、それを保証する。逆に言うなら、定義の不完全なものはいつまでも不完全なものでしかない。しかしそんなことにはお構いなしに、クラスは型枠として次々と現実を反復し、製造する。　　　それは物であったり、あるいは単に情報であったりするのだろうか？　いやしくも現実である限り、それが製造するのは「現実の”もの”」である。単なる理念とか、ものに属さない情報とかは製造しない。かならずメモリ上の情報であったり、紙に記されたイデオロギーである。あるいは個人の頭脳にコピーされた思想である場合もあるだろう。いずれにせよ、かならず媒体を伴うのである。その媒体が、クラスを経たものである証拠であり、「能」の、見えている部分なのである。

2007年09月26日

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能　構想力１２

　クラスが導き出すものはバーチャル（という現実）である。もとのものが反復して作り出されるのではない。時間的な「もの」が、バーチャルな現実として繰り返されるだけである。能なものとして繰り返されるというわけである　日常的な人間のあり方もまたそれぞれの現実、それぞれの能を持っていて、その「バーチャルさ」が現実を構成していると予想できる。　ここで述べていることは構想力についてである。時間図式についてである。　常識的な現実認識を放棄し、自己の現実感を観察していただきたい。主意識である自己意識とは別に、そのとき注視している違和感が必ずあるはずである。五感の福次意識や対象から情報として得られる何かが、自己意識とは別に存在するはずである。　この主意識と福次意識の分裂こそを、バーチャル＝現実野、（現実に中にあらかじめ露に含まれている仮想の何か、仮置きされた時）と考えるわけである。　この現実は自然のものではなく、人間の、時間的な自己認識に固有のものである。そしてこの現実を現実として反復し、可能にしているのが、ある種のクラスにも似た、能だと考えるわけである。　人間が自己と他者を認識するには未知の時の導きが必要である。その時は構想力として未来からやってくる。それらは無秩序にやってくるのではなくて、能の有り様に沿って今へと、現実へと至る、そう考えるのだ。　現実のものとなり、過去に見出せるようになったそれを、私どもは時間（憂慮としてのテンポラルな時間）と呼ぶ。　クラスは、現実を導き出すために準備され、仕立てられた人造の「能」である。そう考えて大過はないのではあるまいか。　写真は千日紅。

2007年09月25日

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農園通信（穴だらけのトマト？）

　適度に曇って農作業向きの天候。但し９月下旬にしては暑すぎる。　昨夜の雨で作業しやすくなった、小さな新しいうねと、すでに二回も蒔いて失敗続きのうねにも、種まき。内木源助だいこんとカブと昨年からの取り置き種ニ種、実はどれがどれかわかんなくなっている。ミブナ、なばな、ノザワナ、赤カブ、カラシナ、のどれか、というわけ。　ついでにボーダーへ、ヤグルマソウを二種類と、ゴテチャ近縁のクラーキアという代物を蒔き捨てた。無事発芽するかどうかは天候次第。生育するかどうかは、害虫と草次第。バッタ類を十数匹も捕まえて潰して殺す。　草の繁茂が最近凄い。ボーダーの大半が、様々な草に覆われてしまっている。ツキミソウだったかマツヨイグサだったか忘れたが、この雑草の種のつき方はゴマそっくりであることがわかった。但し雑草の方の害虫の被害はゼロ。きっと不味いのだろう。　ゴマの方は、今日もどでかいイモムシを３匹退治。どこから沸くのか。　ミツバを蒔きたいので、入り口横の日陰地を耕作し、余力で昨日やりのこした南園の３番畝を耕作。今日も、機械耕作は、やりそびれてしまった。　南では、草が生えてきていた吊り鉢を三つほど更新。パンジーが消えた跡に、アニヒソップとシロタエギクを蒔く。　修景計画がだだ遅れなので、植え込む予定だった栄養系コリウス群が、ポットケースから、はみ出るように伸びすぎてしまった。これも誰かに、もらって貰うしかないだろう。　今日の収穫は、誰が開けたのか、穴だらけのトマトがどっさりと、ナスが数個、花が咲き始めて、そろそろやばいモロヘイヤ。種は猛毒らしい。　そしてボーダーに植わっていた黒豆を１株だけ、枝豆用に早期収穫。ちょっと早いが、サルの襲撃があれば、まともに残らないだろうから。　win2000機械はｖｃのインストールに失敗し、まだ復旧しない。

2007年09月24日

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農園通信（隣が宴会中だった）

　午後から曇り空となりそうなので、ちゃちな代車で農作業へお出かけ。こぎれいに磨いてある車なので、汚したら叱られそう。　隣のガゼボを建てた人が、テントなども張って、大勢で賑やかにバーベキューをやっていた。来年は我が家も取り組めるように、施設の拡充を急がねば。北園駐車場を進入可能にし、簡易トイレと簡易炉と、あと南園の清掃をすれば、車４台は入れるので人を呼べる。　草ぼうぼうの北園では、ナスを筆頭に、オクラ、モロヘイヤ、さつまいものツル、色とりどりのペッパー、オクラと、ポリ袋にずっしりと来る量が採れた。　予定では2うね分、耕作するつもりだったが、隣が宴会やっている前で、けたたましい、こううん機をふかすのもどうかと思われたので中止。　昨日水をやっていないので、南のサンクンに置いた鉢類は、しなしなとなっている。いくらか発芽していたパンジー類は全滅を確認。ここ数日、暑すぎたようだ。　香りのいいチューベローズも、しなしななので、これは早々に切花にしてしまう。　未だ瓦礫だらけの南園で、３番うねの再耕作に取り掛かる。　夏前から生え始めた草ハギが、花は綺麗だが、種がくっつき虫となってズボンに取り付くのを発見して、慌てて全部引っこ抜きにかかる。もはや手ごわい根っこになっていて、開墾クワでも、かなりしんどい。　そうこうしているうちに、猛烈な雨が来た。降るとわかっていたら、種まきしたのに。水遣りから始めなくて正解。ワラビに占領された感のあるパイプハウスに逃げ込んで、昨日３番から残っている分を、ほりあげた九条ネギの調整。　雨は止みそうになく、だからといって、蚊の多いパイプハウス内は暑苦しく、キンギョソウと貝細工の種を蒔いて終了。ご近所注文品の余り綺麗でないハイビスカスの大ポットを抱えて、早々に退散した。　南園の草と荒れ放題は、昨年同時期より酷いかもしれないと思い始めた。この時期になると、草取りは最早不可能。もっと初期にやるべきだろう。　写真は暑苦しいパイプハウス内部。

2007年09月23日

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車とｐｃが仲良く一緒に

　車とｐｃが一緒に、ぶっ壊れた。　ここ数ヶ月怪しかったvioのwin2000。biosの設定で手動起動していたが、ついにブートhddが消えてしまった。ログはhddの失敗を告げている。他のhddに替えたくとも、ｃとｄが駄目になったので、ｄに置いてあった取り置きのvobやmpgを退避させてきた他のg,h,iドライブも、すでに満杯に近い状態。外付けからは起動設定が難しいので、早朝野良仕事が終わってから電気屋に買いに走る。同じ大きさの80ギガhddと、ついでにバルク品のdvdーｒを買って、〆て１万円ちょっとというむちゃ安さに、ホクホク顔で車に乗った。　エンジンをかけたら、ぐちゃっと音がして、ハンドルが利かなくなった。クーラーも怪しい。どうやらパワステが外れ、absも充電機構も怪しい。　過去にも一度、パワステなしにころがした事があるので、危険ではあるが、トロトロと運転して何とか帰ってきた。　それから半日以上、windows2000は今cドライブのデフラグをやっていて、最後の仕上げの段階。テレビも、もともとの外付けｄｖｄもくっついた。だが、リムーバルのmoのデバイスソフトが行方不明。app類のインストールや調整は、まだ何日もかかるだろう。久しく調子が悪い内臓dvdに至っては、機械の外し方がわからなかったので、後日になった。　車屋のレッカー車も、まだ来ない。車を送り出してしまわないと酒が飲めないので、つらい。写真は、余り綺麗でない種からのハイビスカス

2007年09月22日

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能構想力１１

　何の成果も得られていない(金にならない）哲学徒の末席に居る一人として、技術工学の目覚ましい成果には妬ましさを感じる。だが、現実の成果に横槍を入れるのが目的ではない。「現実に」何が起きているのかを、確かめてみたいだけである。ケーニヒスベルクにおけるカント先生の授業に立ち返ってである。　　対象の定義を定め、次に普遍的なモノサシを規定することで、対象の把握は客観的なものとなる。この客観性に数学理論を加えることで、それは単に客観的な現実というだけではなく、正確かつ厳密さを持つ数学的現実を確保する。　対象化し、合目的化して立てたこれらの定義集合体は、もはや人間の主体的意識や観察力からは自由である。それらは定義集合体という独自の支点をもち、論理的かつ数学的現実を持つ。　これらはいくらでも自己発展し、有効さを広げることができる。　定義集合体が作り出すものは型枠である。これはクラスであり、同時に「能」なのではあるまいか。　クラスというのは合目的な思惟の方向から見た現実である。これを「能」の属する現実から、透かし見て見たい。　能というのは端的に言うと、あの伝統の舞台芸能である。能面が表に出て、所作も筋書きも、形式が先立って導く。そこにはまり、何がしかの違和感を得ることで、可能性の現実が来る。実時間の現実ではなくて、仮想現実が来るのである。　型が導き、バーチャルな現実が反復される。言わば、時が導き、時間が繰り返されるようなものだと言ってよい。　これは能の特徴であり、本分なのである。バーチャルな時間を到来させる、本分なのである。　この能が導き出すものと、クラスが導き出すものは、どことなく似かよっては、いないか。　クズの花も、そろそろ終わり。　

2007年09月21日

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技術工学　構想力１０

　構想力を導き出す正体は時である。それが何であるかはわからない。　但しそれは時間として過去のものとなり、「現存在」として、今の違和感を統べる自己となる。　構想力はまた時間手順を伴なう図式として、情報伝達を担い、オブジェクト・クラスを提供し、システム・クラスを構成する。　そしてこれらは文化として継承され、芸能として、ひとの「こころ」を形成する。　これまで軽くなぞって来た概要は、こんな単純なものである。　構想力の問題は、形而上学の難問としてアリストテレスを悩ませ、アウグスチヌスによって深められ、カントに至って更に明るいものとなった。　ハイデガーはカントの成果から出発し、それを違った方向から照明したが、実は私どもの時間概念や図式認識は、カントから一歩も出てはいないのではないか、とよく言われる。そのとおりだと思う。　あらかじめ、現実の中に含まれている時の導きを、構想力という「本質や実体」として跡付ける行為は、絶対矛盾の自己同一につながるか、あるいは大いなる真昼のなかに破滅するしかないのである。それは「本質や実体」を持つ「もの」ではないし、「自己」でもないからだ。　構想力を巡る論述は、伝統的な形而上学の形式では対応できないのだろう。それは当然、科学技術のまっとうな対象とはなりえないことを意味する。ところが、一方で、これを理論だてるに有効と思われる、最近特に脚光を浴びている科学技術の分野がある。　それは理論科学の分野ではなくて、技術工学なのである。記号論理や情報論理、そして諸々のデーターベース・クラスを扱う新理論が、それを可能にしたのである。　仮の本質、仮置きの実体を想定し、工学的成果を少しづつ積み上げる。いつまでたっても全体像は見えてこないが、有効な範囲は着実に増える。自ら構想し、その構想を跡付ける。不備を修正し、より適切なインターフェイスを考案する。　つまり構想力を自己構築していくようなものだから、歩みは鈍くても着実に成果は上がる。私は誰か、どこへ向かっているのか、などということは検討しなくていいのである。コペルニクス的転回の理論は、純粋理性の世界にではなくて実践理論に有効さを発揮しているのである。　技術工学が得意とするこの分野は、純粋な技術だけで成り立っている分野ではない。　実は、インターフェイスとして対象化される背後に、普段は見えなくなってしまっているが、「あらかじめ」含まれて露になっている領野があるのだ。　それが「能」である。今日では「能力」とか「可能」、「芸能」という言葉としてのみ生き長らえている分野である。しかし、あらゆるモノツクリの背後には、必ず「能」が控えて、待っている。　技術と能術は、本来一体のものであり、技術工学という分野は、実は技能工学として初めて機能している。別の言い方をすれば、技術工学、いや技能工学という分野は、純粋な科学技術ではないのである。それはモノツクリの基礎に立脚し、必ずしも合目的でない、いわばバーチャルな領域に片足を突っ込んでいる。だから成果が上がる、のである。写真はセロリ。

2007年09月20日

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クラス　構想力９

　時として訪ない、時間として居座る構想力（時間図式）を采配しているのは、過去には人のこころであった。今日ではシステム・クラスである。　これはオブジェクト・クラスの集合体であり、未だ用途付けられていない、いわば時間的な色づけのされていないオブジェクト・クラスが、新しい時間手順の内に用途立てられ、はめ込まれたものである。　この、クラスとは何であろうか。　現代のアメリカ文明の真っ只中から生まれてきたクラスは、端的に言うと言葉のようなものである。但し言葉が具体的なオブジェクトを扱わない定義であるのに対し、クラスは常に具体的なオブジェクト定義を扱う。1年A組という、あのクラスである。　わかりにくいクラスという概念は、その用途から考えたほうがわかりやすい。これは型枠なのである。コピーのための型枠といった方がいいだろう。工事現場で、用途立てられた部品のコンクリを打つための型枠である。　このクラスは容易に集合して、システムを形成する。正しくはシステム・クラスと言うべきだろうと考えている。クラスの働きを抜きにシステムを考えるのは無謀だからだ。時間手順の有効性は、システムとして初めて出現するのではない。それはあらかじめ個々のオブジェクト定義の有効性の中に含まれている。　現実の中にバーチャルな何かが、あらかじめ含まれているようにである。潜在して、というより、あらかじめ、というべきだろう。　クラスという概念は、プラマチズムやサイバネチクスの賜物である。それは今やシステムとして時間手順を采配し、現実を操作する。技術工学分野のみならず、心理学者も社会学者も、このシステム・クラスに注目し始めている。　わかりにくい、奥の深そうなクラスの全てを解明するのは、容易ではないという気がする。それはデーターベースの理念や、智の全体性の理念にも踏み込む必要がありそうである。ここでは単に、それがオブジェクト・クラスとして道具的付き合いの中から生まれ、今日ではシステム・クラスという形で、未知の構想力の世界に君臨していることを指摘するに留めたい。写真はバジル寄せ植え。

2007年09月19日

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現実に開いた風穴　構想力８

　この事態を、米国の哲学者は「現実に風穴が開いた、」という表現をしていた。　到来したバーチャル・リアリティ技術は、まさに現実に風穴が開いていることを告げると。　そのとおりだと思う。現実だと思っていたものが実は現実感の窓に過ぎず、その窓には風穴が開いて、剥き出しの構想が迫ってくる。　すべての科学技術的命題が、そのアンカーとしての基礎を、形而上学を求めて悲鳴を上げる。　これを回避するために、安易な無責任を貫こうとする人々も出てくる。　哲学者の多くは知らぬ存ぜぬを決め込むし、小生のような中途半端なハイデガー学徒の多くは哲学を超えた単なる素朴な思惟へと、師匠の跡を辿ることで、ごまかそうとする。　また一部の科学者は現実そのものをあらかじめ放棄して、それは現実感にすぎないのだ、といったようなことを平気で言う。現実はどうでもよくて、現実感が操作できれば、それで良い、と言っているに等しい。　風穴を開けたのは、クラスを操作する最新の技術である。私どもが言葉を仕立て、数や論理を仕立て、哲学理論や自然学を仕立てて仕上げてきた立派な窓が、実は単なる窓に過ぎないことが明らかになりつつある。そして、その窓にはアンカーがついていないのだ。　白昼にランプをつけて街中をさまよわせ、神は死んだと拝火教の教祖に告げさせたのはニーチェであるが、予言は実現しているかのようである。　すべては未到来の時の導きがあるか、ないか、である。大いなる真昼が訪れ、時の導きがなくなれば、アンカーのないシステムが全てを采配する。　構想力は永劫回帰の罠にはまり、現実に風穴が開いていることすら見えなくなるのだ。　そんな時はすでに来ている。写真は葉っぱの残っているころのゴマ。

2007年09月18日

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農園通信（ナスが、ついにドカドカ）

　ナスが、ついにドカドカ採れた。　早朝出損ねて、午後からの出陣。やはり晴天で暑い。畝立てしなければならない場所が何箇所もあるが、熱中症になりそうなので、あきらめて収穫だけにした。　ナスは二箇所に分けて十数本植えてあるだけだが、今日の収穫はポリ袋一杯になった。　そのかわり、トマトは青いのしかなくて、収穫皆無。あちこちに植えてあるオクラも、毛虫の被害がひどくてボツボツしか採れなくなった。　ゴマの畝では、きょうもドでかいイモムシを退治。葉っぱは完全になくなってきた。これで最早、まともに実るはずはなくなった。　先日蒔いたカブは、発芽がほとんど無い。ミズナは全滅、ダイコンも、ほとんど発芽なし。ホウレンソウもひ弱で、まばらである。　日差しが強烈で、暑すぎるようだ。全部蒔き直しになりそうである。　昨日、レタスを植えた隣に、本葉のほとんどを食われたべんり菜のポット苗を植える。この場所は半日陰なので、強烈な日差しで炙られることもない。　雑草で覆われたボーダーには、エキナセアとアキレアを昨日蒔いたが、強烈な雨で土が流れて、まき筋も見えなくなっていた。無事発芽するかどうか、疑問。　ギボウシは消え、ヘメロカリスも調子はいまいちだが、なぜか、植え込んだ実生のラベンダーの生育がいい。来年初夏に希望が出てきた。種取用に蒔き捨ててあったアサガオも、なんとか種くらいは確保できそうなくらい咲いている。　　南園では、ハーブのバジル類を本格収穫。ミネッテ、レッドルピン、ライム、タイの４種類。生え揃ってきたアサツキを覆い隠す勢いで、すでに花も付けている。　薬くさいので、日本料理には合わないのだが、イタリア料理や東南アジア料理には欠かせないはず。といっても、家内も子供も、目新しい料理には手を出したがらない。目新しい食材には、なおさらである。　やっと本格的に食卓に入る権利を確保したゴウヤア（ニガウリ）を二個、持ち帰る。これは中途半端な苦さが魅力だ。写真の四葉キュウリも、すでに終わった。

2007年09月17日

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農園通信（熱中症になる前に）

　朝から快晴で暑そうだったので、午後の曇りを確かめて出かけた。ところが到着したらからっと晴れた。暑い中で、まずレタスの植付け。４０ほどポット上げしたのに、植付けできたのは12個程度。それもイモムシのフンがついていたり、腐りこみがあったり・・・。夏の苗作りは難しい。　ついで、囲い込みの中に入って、冬越しの花壇だった場所の畝立て。花苗が復活していて、もったいなかったが、強引に畝立て。移植先など、準備できていない。タラ二株とサンショ一株も、掘り起こしたが移植は忘れてしまった。なんせ暑くて、全てが、うわの空。久しぶりに、手に豆を作る。熱中症になる前に、ヨタヨタと南園休憩所に上がる。　蚊取り線香をつけて、ぶら下がるニガウリをながめながら、丸半時間も休憩したが、汗も痒みも止まらない。　その間、チョウチョを４種類観察した。白い筋の入った、ヒラヒラ飛ぶやつと、大きなカラスアゲハのつがい、シジミ蝶の仲間と、ジャノメ蝶の仲間のつがい。最後に現れたやつは香取センコウに近づき、火傷するゾ、と思ったら、そいつは綺麗な蛾だった。　昨日引っ張り上げた倒木を、やっとのことで切断し、薄暗くなってきたので早々に退散。読みどおり、夕方、強烈な雨が降って、水遣りは必要なかった。

2007年09月16日

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農園通信（ナスが、どかっと）

　ここ数日の雨と晴天の賜物。つややかな秋ナスが、やっとこさ採れ始めた。まだ本来の長なすの形ではないが、その様相を見せ始めている。赤いシシトウもやっと本格収穫期。　シシトウは、夏場初期の雨で全部こけたが、ナスは、ぶら下がる実の重さで、枝がこけはじめている。支柱とひも固定をもっとしっかりやらにゃいかんようである。手間なこって。　モロヘイヤは順調に毎食分が確保でき、オクラも順調だったが、シマシマの毛虫が一斉について、葉っぱが消えた。と、前後してゴマの葉っぱも全部消えた。キショーメ、やっとゴマだけはまともに採れそうに思ったのに、巨大なスカシバの幼虫が、ノソノソと這いまわっている。全員死刑。やはり薬なしは、つらい。　　うね立て作業の予定だったが、暑いのと蚊が多いのと、予定地に花の苗が復活しているのとで、結局本日も中途半端に終わってしまった。　南園で休憩し、倒木の半分をやっとこさ運び込み、水撒き。またしても水漏れ確認。何度やっても完全には出来ない。　最近サルが来ないと思っていたが、隣はカボチャとスイカを、ごそっとやられたらしい。鉄製の園芸支柱までひん曲げてあるとのこと。人間並みの力があるようで、正面から出会ったら怖いくらい。門を破壊したのも、人間ではなくて、こいつらかも知れないと思い始めた。　アスパラガスの新芽が順調。まだ収穫はしていないが、市販の小さめのやつくらいになってきた。サルが味を覚えないよう願うだけ。サルも食わない不味いスカッシュ。

2007年09月15日

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見失われた能　構想力７

この最先端の技術は未だ未完成であるが、当然アメリカを代表とする、現代文明が生み出したものの一つである。過去にはなかった。全くの人造の新技術である。　そうだろうか？　人のこころを操るクラス技術の数々は、実は太古の昔から存在した。現実感を操作する技術もである。諸々の呪術や陶酔を招く技術もあったし、そもそも言語の発明があった。　さらに言語のみで表現できない部分を、リズムや音程や発声法で表現する技能もあった。　呪術や宗教はいざしらず、音楽や絵画、演劇や舞踏なども、まさにバーチャルな技能をもって個々人の感性という現実を操作した分野の代表なのである。　これらの諸々は芸能・文化と呼ばれるべきものである。技術と対をなすべき「技能」なのである。　しかし芸術という不可解な概念がのさばり出て、この領野を支配し、伝統の能の本質は見失われてしまった。つまり本来露な状態を直接クラス化する（技）やすべ（術）であるはずの、バーチャルな領野は見えなくなってしまっているのである。技術という原初の言葉に、あらかじめ含まれているはずの部分が隠されてしまっているのだ。　未到来の時が導き、構想へと持ち来たらせるクラス化を統べる領野は、先に述べたように、人間の現実に、あらかじめ含まれている領野である。主意識と副次意識の分裂により、違和感をもって、「バーチャルな現実感」とささやかれることの多い分野である。　これは現実の中に、あらかじめ含まれている。　人間の認識に必須の、いわば「あたりまえの」現実であって、何も現代に特有の新技術ではないのである。置き忘れられて見えなくされていたその領野が、たまたま現代のコンピューターシステム技術の進歩で、いやおうもなく時の流れに映る光学的仮像のように、うっすら見えるようになってしまった、というだけのことである。

2007年09月14日

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バーチャリター構想力６

　あらわになっているはずの自然と、それを観る人間を「乖離させているもの」こそ、人間の持つにいたった「こころ」の存在であると思える。無垢の自然ではなく、乖離の中に取り出され、嵌められて過去のものとなった時間図式。こころは、空無とも言える、そこにこそある。　私どもは、この「こころ」を振り返るたびに違和感を覚える。それは、未来から差し招く、めくばせを受け取り直す「現存在」と、すでに「過去のものとなった時間図式」の乖離なのだ。　しかし同時に、この違和感をもって、私どもは自己と同時に他者を、同じ時間の中にある何かとして、認識しているのである。逆に言うなら、時間図式の乖離や違和感がなければ、それは時間的なものとしては認識されない。つまり現実の、こころのものとはならないのではあるまいか。　私どもは今、バーチャリターの定義を裏返しに確認しているのである。　ドゥンススコトウス先生によれば、バーチャリターという事態は、あらかじめ、現実の中に含まれている。現実認識には不可欠のものなのである。これがあるから、現実があるのだ。　バーチャルという事態は、リアリティの中にあらかじめ含まれている。だからといって、バーチャルを、現実の背後に隠れた本質、という意味と捉えてはならない。むしろあらかじめ露になっている何かに過ぎない。　むしろ主意識と福次意識の差、あるいは分裂した意識として、つまり構想力や時間的な人間特有の感性が関わる、実践的かつ経験的な何かを可能にさせている代物だと、クラスのような働きをしている何かだと、捉えるべきである。　但しバーチャルは個人の体験であって、その個人の現実に関わるクラスだ、ということである。万人共通のクラスではない。　しかしその個々人の体験は、人のこころが、もともと空無な亀裂でできており、型枠となりうるがゆえに、クラス化して伝達することが可能なのだ。これは、文化として伝承されるということであり、同時に、科学技術的にクラスを仕組むことも可能だ、ということを意味する。それが何かは未だわからないが、構想力の力を呼び込む何かであることは間違いないだろう。　現代のバーチャル・リアリティ技術は、時を相手にしている最先端の技術なのだということは間違いない。

2007年09月13日

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戦争から手を引く、いい機会だ。

　どんなメディアも決して口には出さないが、放送の筋書きは読み取れる。　首相は、米国の脅迫に屈したようだ。次は実力者の小沢氏が、どれだけ米国の圧力に耐えられるかである。彼がもしテロ支援を言い出したら、国民の命と引き換えに、自己の命乞いした証拠となるだろう。　そもそも、テロだテロだと言うが、実態は自爆によるゲリラ戦である。ジャングルの代わりに、自国民の命を盾にしてやっているゲリラ神風特攻なのである。　戦争技術の進歩はすさまじいので、かっての日本軍と中国軍の装備の差のようなものではなくなっている。アフガニスタンもイラクも、文字通り国民の女子供の血の海で、米国の侵略支配を阻止しようとしているだけなのである。　そんな侵略者に加担して、どんな未来があるというのか。　侵略者が世界最強の軍備を持つという単純な理由からか。　そうではあるまい。　　いかに世界最強の軍備であっても、相手国の懐奥深くに入れば、早晩、たたき出されるのは目に見えている。ベトナムにたたき出された弱い米国が、ソビエト連邦を崩壊させたアフガニスタンに勝てるはずはないし、全世界のアラブ人に心情的に支援されるイラクにも勝てるはずがない。米国の敗北は、あらかじめ決まっているのだ。　小泉が米国に追随したのは、先の湾岸戦争の時のように、講和会議にも呼ばれない、賠償金だけ払わねばならないような、敗戦国扱いをされたくなかったのだろう。今回のような脅迫があったのかも知れない。　しかしアフガニスタン、イラク出兵は、過去の湾岸戦争とは事情が違う。アルカーイダやタリバンを育てたのは米国ではないか。　これは米国が過去に仕組んできた自作自演戦争の延長のようなものである。米国は自国の多くの若者に血を流させることで、国民を団結させ、エネルギー危機と経済危機を一気に乗り切ろうとしているだけなのだ。　その証拠に、いまだアルカーイダもタリバンも一掃されていない。むしろ増強されている。　茶番劇にうんざりしているのは、パキスタンも同じはずだ。　日本の補給艦の派遣支援がなければ、彼らの艦隊も無駄な経費を費やさずに済む口実が出来る。戦争から手を引く、いい機会である。

2007年09月12日

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こころ　構想力５

　そもそも外的自然と人間的なこころの形と、どうしてそのような乖離が生じたのだろう。　それは時がもたらしたものだというのは明らかである。過去の反復がもたらしたのではない。未到来の構想力が、もたらしたのである。　しかし露になっている自然と、人間自らがこころとして持っている自然との乖離を、すべての人が感じているわけではない。いや、この乖離も常識的でない。自然の全体像は掴めていて、なおかつ内なる自然と外なる神の自然と、一体感を疑わないというのが常識であろう。　だが、その常識が、露に見えている諸々の事象を見えなくしているのだ。私どもは自然を見るにも、自然観という窓を必要とする。じかに露な自然を見ているわけではない。それが、乖離の現実があるという、動かしがたい証拠となる。　人間が身に付けた認識力の窓が、自然と、自然の一部であるはずの人間が、乖離してしまっている原因である。この認識力は構想の力を扱うが、構想力そのものではない。　つまり時の力を時間的な過去として扱うが、未到来の時ではない。　こころの形と成った時間は、本来の、つまりコピーされた状態の時間図式ではあるかもしれない。跡付けられた時間手順ではあるかもしれない。　しかしそれは、めくばせされた自然ではない。　未到来の時をみつめ、同時に時間的な存在者となったものを扱う。　それは言葉を言い出すということであり、認識力の窓でもって認識するということでもある。時の目配せを時間手順の図式として過去へと受け止め、こころのクラスへともたらせる人間の認識力は、むしろ、この、自然との乖離が可能とさせているものであるように思う。乖離が問いを問わせ、乖離が図式を、こころに嵌めさせる。　そして乖離、乖離、というが、それはむしろ私どもの「こころ」の有り様ではあるまいか？　そしてこれは、構想へと形を嵌める、言わばクラスの型枠となりうる、「空無な亀裂」のことではないのか。

2007年09月12日

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跡づけ　構想力４

　神秘的な奇跡や密旨でもあれば、この教義は容易に宗教化し得るだろう。だが複雑怪奇な数式もなければ、基礎となる文献の山も無い。先代師匠のフッサールが言うような厳密さもなければ精確でもない。見方によれば、単なる憶見の楼閣にすぎないので、伝統的な哲学であることを主張することすら、適わない。これはフライブルクの先生も、すでに気がついていたようだ。　その最大の理由の一つが、この「時との対話」は、そもそも「自然学」の中で扱うことが困難だと思うからである。　アリストテレスはメタタフィシカを第一の自然学だと、その基礎付けだと位置付けた。だが、バーチャル領域の論述は形而上学ではない。むしろ形而化された、めくばせされて後の、人間側からの跡付けに過ぎないからだ。ミュウズに直接ささやかれた詩を、人間の言葉に置き換えるようなものである。　自然という「もの」についての立場が、基礎から違う。　自然学の創始者である偉大なアリストテレスは、エイドス・エネルゲイアという峻厳な命題を持って自然を観た。自然の露に見えているその背後には本質が隠れており、数式化可能な原理が見出される、というのは、あらかじめ見えていたのだ。科学技術的世界観が、背後に控えていたというべきだろう。　しかしバーチャルガーデニングがやることは、あらかじめ見えている自然における時の目配せを跡付けて、それを人間的なこころの形に構想し直すことにすぎない。そもそも再構成可能なクラスかどうかも未知なのにである。　跡付け、遅れてやってくる何かを待ち受けるしかないのは、私ども人間が時間的なものと出会うのは常に過去でしかないからである。　・・・である。・・・となる。存在（オン）が、つねにメーではなく、言葉の成立後の反復に頼っているからである。　メは出奔してメ・立ちたがり、やがてメ・出たいものとなり、遂にはメ・でる（愛でる）ものとなる。　過去に去ったこれらの壮大な建築物を、語呂合わせで跡付けて回るのが関の山である。写真はキクイモ。

2007年09月11日

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めくばせ　構想力３

　時が見返す、というのは確かに常識的ではないだろう。時の見返しは時間という形を取り、反復の中でこそ受け止められる。未来の時を見ているのだが、そこに過去が見えてくるのである。つまりメーを見ようとしたのに、実際に見えるのはオンである。存在者の存在である。　私どもが、未来から差し招く時に注視し時間的な何かに出会うとき、常にこのような時間図式の中に投げ込まれている。そこで出会う時間的な過去の存在をこそ、私どもは反復という時間図式で認識し、そして「ある」と言明するのである。　それでは未到来の時は、「無い」のか？　それなら、なぜ目配せが「ある」のか。　森の開けや、道標や、杣道の分去れに、目配せはある。それは私にではなく、私の命「メと呼ぶべきだろう」に呼びかけ、誘い、図式的な枠に従って構想へと導く。そして時間が来るのである。　未到来の時は未だ無い。しかし「メ」がある。それはメ・配せされて、ある。　メー・オンは、無と訳される。それは時間的な存在者ではないし、瞬間の中にさえ存在しえない。しかし「めくばせされて、メ＝神々の力」は、ある。それがあるゆえに、メはエ（家）を得てe-meとなり、言葉が成る。　構想を導く力は、その家を立てることで成果品を得る。立てる前には設計図である薄暗い構想があるのみである。そしてその構想は、バーチャルな領域でしか、クラス化の作業が適わないのだ。　　このバーチャルな領域でのクラス化を、小生は伝統的な哲学と区別し、バーチャルガーデニングと名づけた。　そしてその作業が、コンピューター操作におけるバーチャル・ガーデニングと全く同様の形式と操作と概念を持つことに戸惑いを隠せない。　神を見ようと、胃を壊してまで奮闘していたのに、軽薄で、できそこないの３DCGの舞台裏を見せられるようなものである。フライブルクの先生が好んだ言葉の語呂合わせは、批判に晒され続けてきた。それは上述のようなうすっぺらく見える部分が、無造作に露になっている、という点があるからだろう。神秘的ではないのだ。

2007年09月10日

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農園通信（ナスがぼちぼち）

　早朝にでかけ、北園入り口に近い1うねだけを、手作業で耕作してきた。　すでに機械を二回かけたところなのに、巨大な石を数個掘り出す。機械は巨大な石に出くわすと、そこで跳ね上がって耕作しないで誤魔化す。だから石は必ず人力で掘り出すしかないのである。　野生化したアサガオをひっこぬき、埋める。　クレオパトラご賞味のモロヘイヤを収穫し、囲い込み内部のナスを収穫。気安く入れないので、巨大化して色あせたやつを見つける。木が大きくなってきたので、秋茄子は期待できる。但し長なすだったはずなのに、どれもこれも短いのはなぜか。　先日からの雨で、作物も花も一斉に生育を始めた。ホウレンソウは無事に生育始めそうであるが、ダイコンもカブも発芽は未だ。雑草ばかりが猛烈に競い合って伸びている。　南園サンクンでも、ツンベルギアが再び咲き出した。ここは夏場過酷な環境になるため、来年からは苗置き場にはしないでおこう。防水シートを張って、臨時のビオトープ場なんかがいいのでは。　昨日置き忘れた香取センコウが、雨で湿って延びていた。　　手持ちのビオラを全部蒔き捨てたが、パンジーの発芽は今ひとつの成績。３３種類もの花種が順番を待っている。　南園でのニンジンは、ほとんど発芽が見られないし、４箇所作った畝はどれも草の海。キクイモだけが旺盛で、スカッシュのピンポイント穴も草に埋もれた。湿気と蚊の多いキノコ圃場に至っては、見に行く気力もない。　次回は、放置してある倒木を処理してキノコ圃場を整備しよう。写真は、ツンベルギア・アラータ

2007年09月09日

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農園通信（サツマイモのツルを試食）

　サツマイモのツルを収穫し、初めて試食。　小生たちの親や兄の世代が、食糧難の時代に配給で食ったという、サツマイモのツル。伸びすぎて、他の畝にまで侵略してきたやつを収穫したのだが、ゆがいてゴマとミソと甘酢であえて、葉柄の部分は柔らかくて美味かったが、茎のほとんどは硬すぎて食えなかった。食えるのは緑色の部分だけ。　雨が降るらしいので、ジャガイモを１うね試植し、カブを１うね蒔いてきた。昨日もだいこんを半うね蒔いたので、この雨で発芽するはず。　あとはひたすら草むしり。　草に埋もれかかっていたサトイモを救出し、今になって旺盛な生育をしているラッカセイに土寄せをする。もしかして、採れるかもしれないという期待感から。　採り遅れたオクラがあちこちで巨大化し、モロヘイヤも黄色い花が咲き出した。　　南園では、ニガウリが採れ始めた。最近は、どこの家でも見かける野菜だ。サルの被害の心配もいらない。　サルビアが一斉に花穂を上げ、コスモスもちらほら。ツンベルギアも、今になって元気が出てきた。　採り置いたビオラを、プランターや鉢植えの随所に蒔き捨てる。　これから９月中に膨大な量の種を蒔かねばならない。　キャベツとブロッコリ、花野菜は、再び本葉のほとんどが失われてきた。双葉まで食われている。敵が小さすぎるので、網など大して役に立たない。まだ種はあるので、三度目のやりなおしも検討中。　隣で熟れ朽ちているイヌビワを本格的に採取し、ホワイトリカーがないので、ロシア産本場の高価なウオッカで漬けた。高級酒が出来るはず。

2007年09月08日

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時の見返し　構想力２

　人間は常に過去の時間を見ている。これは時間というテンポラルな繰り返しに見返されているということである。そして今という自分の存在を振り返る。ここにいる、という今は、そこで見えているということであり、時を見つめ、同時に見返されているのである。　その時は、どこに、あるか。　先にも述べたように、時は未来にあって、図式として差し招く。これは構想力の力であり、未到来の時が目配せしているのである。　何に対し、どこに対し目配せしているのか。　少なくとも、人間に対してではない。私という人間は、今を振り返って、見返しの中に成立しているバーチャルで空無な体系であり、未来にも過去にも存在しない。構想力が差し招くのは、それの芽に対してであり、生命の源に対してである。私に対してではない。　これは常識的ではないだろうが、デカルト的自己は、延長的な自己も含め、単に仮置きされた主語にすぎないegoが関わるあらゆるものを、神の領域までの諸領域を、自己として取り込んでしまうように思う。　もともとバーチャルなクラスという概念がないのだから、当然である。クラス化可能な仲介の力はことごとく唯一の神に委ねられ、自己が対象を認識するその力さえも神の力に委ねられる。　未来から差し招く構想力としての時間という考え方は、アウグスチヌスやカントの成果をもとに、ハイデガーが言い出したものである。だが、そこにもデカルトの強い影響は残っており、存在者としての存在、あるいはダーザイン（ここに、ある＝現存在）としての自己といった具合に、本来バーチャルなクラスと、建て組みの中に対象化され得たクラスとが峻別されているわけではない。　わずかに、瞬間としてのex-sistenzつまり脱ー存立が申し立てられて、これが「どこにも所属しない」しかし時間的な何かだと表明されるのみである。　狂気のヘルダーリンをしのんでネッカー川のほとりをさまよい、また黒森の杣道をたどりながら、木を失い、芽生えをも失った森の中の「開け」に、なにごとかの未知な力を感じる。　詩的なものや、素朴な山住の人のこころに近寄ろうとしていた先生の心情が、ほんのわずかであるが、見えるような気がする。時の見返しの、めくばせが随所にあるのだ。

2007年09月07日

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未来を読む力　構想力

　人間は常に時間と向き合っている。　たとえば空の星を見上げると、そこには色とりどりの過去の世界が見えている。　こと座のヴェガはせいぜい数十年の過去。北極星は千年の過去。アンドロメダは数百万年の過去。聞く音でさえ、常に過去のものである。これから光るだろう雷のいなびかりも見えず、鳴るだろう音も、未だ聞こえない。　なんで過去ばかりなのか。そもそも時間には過去しか存在しないというのか。　　時間は確かにテンポラルな繰り返しである。個々にその繰り返しの中身を見れば、それは過去のものでしかない。しかしそれが、私ども人間が関わる現実ではあるまい。むしろ私ども人間は常に現存在である。ここに、ある、ダーザインという形で時を得ている。　つまり時のあるここ、自分という時を得たここは、常に現在でしかない。過去も未来もないのである。　テンポラルな繰り返しが実現した過去として見ているそれが、実は何なのかは興味がある。だが今は、それをおいて置いて、むしろ現在へと見つめている時の方に注視してみたい。それはどこを見ているのか。　時は常に未来を見ている。未だ私という現在でない時、いまだここという繰り返しのない時、その時が待ち構えているのは、いまだない未来である。　これは構想力の領域である。時が図式として、つまりバーチャルなクラスとして指し示しているものは、構想力であり、未到来の時、つまり未来なのである。　　そしてこれは、人間が自由に操ることのできる、稀有な力の一つなのである。昨年同時期の北園、えらい違い。

2007年09月06日

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趣味について21（無趣味）

コーエーのチンギスハーンという国取りゲームをやっていると、武将たちが宴会のときしゃべるセリフの中で際立って多い言葉に気が付く。「私は無趣味なので・・・」というセリフである。これについて考えてみたい。　世間でも、これを言う人は多い。それも、ある特定の分野で優秀な人ほど、その傾向があるようだ。自分の関わっている眼前の仕事に打ち込むあまり、趣味など振り返っている余裕はないという意見の表明なのである。武将たちが市場を巡ったり、文化を学んだりするのも武将としての多忙な仕事の一環であり、それは趣味ではないのである。　今日の企業という過酷な戦場においても、パソコンを趣味としてたしなむ戦士が存在しえるのだろうか。そんなのんきなことをやっていたら、情報漏洩で足元をすくわれ、ひどい目にあうだけだろう。　趣味は「余裕のこころ」が齎すものである。向上心のある人なら、余裕があれば、目的をもった自己研鑽や業務に回す。特定の目的をもたない趣味に回す余裕など、現代には、ないのである。　無趣味というのは、今現在を、目的にすべてつぎ込んでいるということの表明であり、よく言えば充実している、悪く言えば余裕がないということである。余裕でできているはずのゲームの中にまで、現実の余裕のなさが忍び込む。　今ひとつ、現実というものの捕らえ方に、余裕がなくなってきたことも言えるかもしれない。　合目的な、いわゆる科学的アプローチを現実の自己のアプローチとして志向する人が増えているようだ。　科学者の目は、まず対象と精緻なものさしを選ぶ。あとはその物差しに頼り、一切の余裕を排除することで、科学的アプローチが成立する。きょろきょろと趣味的な観察をしていたら、それは科学ではないのである。科学が趣味だと言う人がいるが、その人物は、自分は今、科学的な思考をしていない、ということを表明しているのである。

2007年09月05日

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趣味について２０（趣味とはなんぞや）

　趣味とはなんぞや。　単純に回答するなら、こころがなぞる形への執着、その繰り返しあるいは受け取りなおしへの執着だろう。つまり悪く言うならこれは迷妄、我執、偏執狂のたぐいであり、良く言うなら文化の獲得や継承だと思うのである。評価の基準が極めて怪しい代物なのである。　よく高尚な趣味だとか低俗な趣味だとかも言うが、これも怪しい。　英国の貴族の高尚な趣味として競馬があるが、うちの親父に言わせると、賭け事の競馬にかかわるのは、人間のクズだ、となる。　趣味にはもともと高級も低級もないのではあるまいか。文化に高級も低級もないというのと同じである。　　そもそも人のこころを嵌める形に、高級とか低級とかの区別がありようがないと思うのである。もともと趣味は個人的な事柄だからだ。他人と比較すべき対象は無い。すべてが個人ごとで自己完結し、情報伝達としては文化として継承されるクラスがあるのみである。　趣味がどこで文化となるか。また同じ文化をもって継承される実利の技術や芸能が趣味とどう異なるのか、検討してみたい課題は多い。　社会的にはアクセサリーのようなものとして取り扱われ、また実利では理解しがたいがゆえに、あえて考えられることの少ない趣味である。この装飾的な繰り返し、リフレインの正体を、いくらかでも剥いてみたいものである。特価品あさりも「低俗」とされる趣味。

2007年09月04日

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趣味について１９（ゲームとギャンブルと株）

　多くの人は気がついていないと思うが、ゲームはギャンブルであり、ギャンブルこそがゲームである。ギャンブル性のないゲームはつまらないというか、面白くないし、ゲーム性のないギャンブルも同様である。　単純な丁半の選択に、とんでもない複雑な駆け引きが隠れているし、単純な、はめ込みゲームも、必ず点数で評価される。更に一定時間にクリヤーしたらボーナスまで出る。　同じ設定、それでいて二度と同じパターンには出会わない。同じシーンが出てくるロープレでさえ、同じ組み合わせで出会うことはない。　ゲームを支えている面白さは、その繰り返し性と、常に直面する新しさである。そして背後にギャンブル性が隠れて支えている。逆にギャンブルを売り物にしている項目では、背後にゲーム性があって支えているのである。　小生の親父の口癖は、「ギャンブルをやるやつは人間のクズだ、」だった。ゲームも嫌いで、家族マージャンなども、嫌がっていた。そのくせ酒場での人間関係ゲームには、のめりこんでいたと思うが。要するに嫌いなのではなくて、どちらも下手で割に合わないので、手を出したくなかったのだろう。　その影響で、小生もゲームは下手で、ギャンブルは表向き、嫌いである。しかし実際には、株というマネーゲームに手を出しているし、これは明らかにギャンブルである。　但し、小生の場合は、これが趣味の領域から出られない。親父の言葉がトラウマとなって、本気でマネーゲームに取り組めないのではないだろうか。信用取引や先物商品、為替取引きなどには絶対に手を出さない、いや、出せない。今が儲け時だとわかっていても、手持ち資金の全部をつぎ込むようなギャンブルには手を出せないのである。　人生はゲームだ、という人がいる。そのとおりだと思う。同時にそれはギャンブルであり、投資であり、場合によっては先物取引なのである。　これらが趣味的な対象となると、一期一会の緊張や、首を吊る覚悟などとは無縁な、やぶにらみのものとなる。趣味は所詮、趣味であって本業ではないからである。

2007年09月03日

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農園通信（水道工事人失格）　

　水道パイプからの水漏れが止まらない。要はパイプが接合できていないだけであるが、いくら防水テープを詰め込んで接着剤で固めても、どこかでまた水が漏れている。オラは水道工事人として失格だア。遊びだから、許されること。　　ホウレンソウの発芽確認。ミズナは未だ、その様子がない。ニンジンも発芽しているようだが、雑草かもしれない。　プランターのキャベツとブロッコリは、再度腐りこんできた。こいつらは無理なんだろうか？　ポット上げしたレタスは順調。べんり菜は、すでに本葉が食い荒らされて、そのほとんどが消えた。　ポット蒔きしたチマサンチュは発芽。カリフラワーは込み合い始め、葉ボタンは発芽の気配もない。どうやら失敗。　モロヘイヤの生育が旺盛。毎日、かなりの量が食えそうである。すでに飽きてきた。トマトも結構取れてはいるが、尻腐れ病が酷くなってきた。　ペッパー類は色とりどりの代物が取れ始めたが、ゴジラの真似をしなければならないほど辛いやつが混ざる。どいつが辛いのか、未だに特定できない。後は、秋ナスに期待。　　やっと、アサツキとラッキョウを全部植えてしまった。昨年と比べ、かなり密植したので、どうなるのか、楽しみと不安が混ざる。　サルの大好きなワケギは、今年は植えないことにした。　　南園ではサンクンで、やっとニガウリが大きくなってきた。　よく見ると豪華な松葉ボタンが最後の花を競い、トルコキキョウが満開。ジニアは早々と撤去してしまったが、これからコスモスとフレンチマリーゴールドが期待できる。チューベローズも花穂を上げてきた。インパチェンスは、涼しくなったらまた咲き出すだろう。　期待したツンベルギア・アラータは花が小さく、期待外れだった。種から作るハイビスカスも貧弱で、オクラの花の方が綺麗なくらい。　涼しくなったら、生き残ったカンパニュラ類の苗を見つけ出そう。笹とワラビとイタドリに覆われた、プロムナード領域の整備も、そろそろ検討時期である。

2007年09月02日

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再び、自然についての備忘禄

　アイスランドの自然環境保護団体の活動を描いたテレビを見ていて、再び自然という(もの)についての、人間の救い難い業の深さに苛立ちを覚えた。　誤解のないようあらかじめ申し上げておくが、小生は、自然を守るという表現をする人々の思い上がりに憎悪する立場である。環境を守れという扇動に至っては、恐怖心すら覚える。　テレビでは、アイスランドの自然は美しい。この美しい価値あるものは、次の世代のために守られるべきだ、という論調だった。その美や、価値が、環境の数値を動かし、自然は新たな局面へと移行しつつあるという事実については、全くの無反省であった。　今、太平洋上の隣人であるキリバスという国土は海に沈みつつある。いずれ国を出るしかない国民が生き残るために、大統領は日本に職業訓練の支援を求めている。本来、自然とは何の関係もない「自然の美」が、どうのこうのという前に、太平洋の真っ只中で沈没する彼らを、金をかけて救援する気はないのか？　その金が切り盛りする、芸術や、美や、価値が、キリバスという国土を沈没させていく張本人である。あなたの毎日の経済活動、芸術活動が、彼らの国土を蝕み、沈没させるのである。つまりあなたの自然観が、海面上昇を招き、地球温暖化を招いたのだ。その事実を、未だ誰も認めるつもりはないのだろうか。　　自然は、環境という数値とも、人間の見出す価値とも、また美学的感情とも、もともと一切無縁である。　ハイデガー先生からの受け売りの知識であるが、古代ギリシャ人は自然をアレーテイア（隠されていない露なもの）と呼んだ。日本語では、それをおのずから示されている（もの）と名づけた。奇しくも両者は似通っている。　それは自ずから見えているバーチャルな何かであって、天が与えたもうた素材でも、資源でも、美的対象でも、また一切の価値の対象でもないのである。それは対象化されえない、単に無慈悲な力にすぎない。人間の小ざかしい一切のアプローチを無視する、神々の力＝メ、なのである。自然保護を標榜する人々をあざ笑う、見えている力である。　人間と自然を区別し、力を、隠れたフォースだと、あるいは原理だと考える、今の自然観を持つ人々には、未来永劫、無縁で野蛮な力なのかもしれない。これが無農薬の自然。穴が皆無であれば、有農薬の自然。

2007年09月01日

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富裕層の負担、不当に軽い仕組み（１…

(2024-11-14 01:00:09)

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