2009年12月の記事一覧 | ちくでん村　mugibatake専用別館 - 楽天ブログ

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2009年12月の記事

全26件 (26件中 1-26件目)

1

農園通信（初耕作）

　まだ年は明けていないが、来年から借りる西園の初耕作をやった。　予想どおり、敵は手ごわい。　まず昨日こううん機を置いた里道端から現場まで、こううん機を降ろす作業が大変だった。　イノシシがデコボコにしているうえに、ここにもつたかずらがめったやたら多くて、先へ進めない。アルミはしごがなければ、身動きできなくなるところだった。　そしてやはり、竹笹の根やススキの巨大な根は、機械こううん出来ない。　2０坪程度の表面をひっかいて回っただけで、本日は時間切れ。笹の根っこ取りは、過去にやったように手作業で、いずれクワで地道にやるしかない。　それだけではない。初めて午前中に出かけたのだが、冬場の日当りの悪さは北園や南園以上であることを確認せざるを得なかった。年明け前に、夢もチボウもなくなった。　要するに、まるっきり日が当っていないのである。　夏場になれば少しは日当りが望めるのだろうが、冬場の作物、特にタマネギやネギなどは絶望的だと言うことである。ブロッコリやカリフラワー、ハクサイなどもダメだろう。花の苗つくりも絶望的。　ここは夏野菜だけの圃場にしかならないということである。そのかわり、ユリやショウガやミヨウガ、フキなどには最適だと言うことである。フキ圃場は増えた。　水路位置のメドを立てようと思っていたが、レベルもわからず無理だとわかった。　過去のたんぼのミゾは完全に埋り、あちこちに水溜りがあり、デコボコも、ものすごい。意気消沈して、本年おしまいするには悔しいので、西園で作る作物を検討。　いっそのこと古典園芸作物、千両や万両、ハランやオモトやシノブに手を出して見ようかとも思っている。明るい切花が無理なら、薄暗いバーチャルさが売りものの古典園芸。盆や正月には需要が高い。　　画像がちゃんと表示されず、おかしな画像が出る。楽天はまた設定を勝手に変えたようだ。web責任者のバカヤロー。はじめて画像ナシ。

2009年12月31日

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農園通信（こううん機搬送終了）

　軽トラを手に入れたので、南園、北園のある東の里山から、来年から新しい農園となる西の川沿いへ、気乗りしない文句の多い息子に手伝わせて、こううん機を運んだ。　アルミの柱が安定せず、積みこみは大変だったが、降ろすのは簡単。　高価な機械ではあるが、無事に仕事をこなすかどうかはわからない。　湿った田んぼではほとんど無能なことはわかっているので、まず圃場を干し上げることを考えなければならない。水路つくりと、水の取入れ口の補修に追われるだろう。　二箇所、国有水路が崩れかかっている場所があり、まずは土嚢積みが必要である。　スコップを用意してあったはずだが、行方不明となった。　今日は南園のシイタケを持ち帰る予定だったのに、こううん機の搬送に気を取られて忘れてしまった。　最近のモノ忘れは異常。そのうち、何をやりに圃場に来たのかも忘れるようになるのだろう。　但し、この短期記憶の容量低下は副産物を生んだ。テーマを決めて文章をでっち上げるという作業には、実に好都合なのである。無数にある分岐の憂慮を忘れるので、思惟に方向性をもたせるのが容易になったように思う。　極小農園は、来年から、雑種地の開墾地である北、草木に埋もれて、家まで埋っていた宅地の南、そして広大な、自宅から西の方角にある荒れた純農地で再出発する。　借りたこの地は西園と名づけようと思う。北園、南園の合計の３倍の面積がある田である。但し竹笹や潅木や、ススキが根を張っている。　まずはじゃがいもの圃場つくりである。イノシシが跳梁した痕跡が至るところにある。　水路工事に五日、竹笹やススキを撤去しての小規模なじゃがいも圃は、竹笹撤去と耕作に二日、囲い込み工事に三日を要すると見込んだ。　三月中までには終えたい予定である。　全域の耕作を終えて、夏野菜の作付けに入れるのは５月頃になるだろう。　来年こそスイカやトウモロコシやメロンが食えることを期待している。サルの巡回コースにないことを願うばかりである。 **西園、原風景　

2009年12月30日

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農園通信（今年の反省と来年の計画）

　来年は隠居する。春から片手間の休日ではなく、毎日が野菜作りになる。耕作面積も一挙に４倍となるので、下手すると失敗も４倍となる。労働も４倍になる。　体力は低下する一方で、続けてやれない。無理をしないよう、作業は半日に留める必要がある。作って、仕上げて、市場へ納入に回る、などは絶対に無理。普通の農業にはならない、ということである。　今年はブロッコリが春も秋もダメで、ニンジンは洋ニンジンに変えて何とか少しできたが、カブは二年続きの失敗、農薬に手を出した秋のハクサイも、虫が多すぎてレエス状となり、失敗の部類だった。なめたら死ぬくらいの強力な農薬でなければダメだということ。　ホウレンソウに至っては、未だまともに採れていない惨状。　来年は、たとえ薬漬けにしても、春のブロッコリとカリフラワーは仕上げたい。なめて死ぬくらいの薬は使いたくないが。　トマトやトウモロコシも、一度はまともに作ってみたい。　スイカ、メロン、カボチャの試験栽培。これまではサルの波状攻撃で無理だった。サルの巡回コースではない土地なので、できるかも知れない。　ネギの増産、さつまいもやショウガの増産にも取組みたい。　あとは、切花のタネや苗の確保と、ポット苗だけでなく、完成した鉢物を作り上げてみたい。　これも販売などはまだ無理で、縁故者への納入だけである。自家タネや苗が十分に確保できるようになったら、販売も視野に入る。しかしタネを買って土を買って、施設を買って、やっていたら、永遠にモトが取れない。　米つくりもやってはみたいが、機械施設揃えても、２反では大赤字が続くだけ。今は大規模にやらないと経営としてはなりたたない。これはあきらめるしかない。　経営ではなく、カネをかけないで、食うという実益を得て、遊ぶことだけを考えたい。　全部自給するのではなくて、自作して有利な部分のみを追求するという方針である。無農薬追求などは、まさに自作の有利な点である。世間で、農薬使用を誤魔化すため話題にされる有機栽培には一切こだわらず、そのかわり無農薬には、徹底してこだわっていきたい。　購入した市販のタネで作って、無農薬野菜など、本来はありえないのである。＊＊　パプリカは甘くてよかった。来年は大増産！

2009年12月29日

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　農園通信（キクイモ掘った。キクナが消えた。）

　ユリ球根の植付けと、重い鶏糞を運んで畝たて準備を二箇所。それからキクイモ掘り。　キクイモは、太い茎が立っていたあたりには何も無い。大きく周辺に広がってイモ化しているので、小さな畝からはみ出ているやつが多かった。　昨年採り残したものらしいアピオスも、かなりの量が出る。これはほりあげて置いておくとすぐダメになる。小さいやつはすぐに植える必要がある。　ちなみに小さなアピオスはホクホクして美味いが、ショウガのようなキクイモは水っぽくて不味い。料理法を検討しないと、このままでは食えない。　アスパラガスの畝に化成肥料をばらまき、ソラマメの支柱を組み終えてから南園へ。　気温が６度近くもあるので、今日は地面が掘れる。　中央小築山の端にボタン苗を植える。　笹がひどくはびこっているので、これも撤去したいが、すぐに時間切れ。体力切れ。　ここの畝に生え揃っていたキクナは消えた。寒さのせいかも知れないが、最も怪しいのは小鳥。最近そのあたりで活発に動いていた。　遠くでサルが鳴いていた。しかしサルはキクナなんぞ食わない。　長すぎる休憩後、外で発芽しかかっていたアケビのコボレ種を採取し、パイプハウス内で小ケース（３５ｐ）作る。　昨年も発芽したのだが、寒さでほとんどが枯れ、１ポットだけおおきくなっていたはず。つるが枯れているので、間違って撤去したかもしれない。　実生からの技術が実証できれば、これもタネ代無料の特産品になる。特産品は、少しずつ増えてきた。綺麗な実がつくサルトリイバラや、美味いジャムになることを実証できたフユイチゴのポットが未だ作れて居ないのは残念だが。写真は夏のアピオス

2009年12月27日

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農園通信（焚火）

　焚火だ、たきびだ、落ち葉焚き。　雨の後なので、安心して燃やせる。秋から冬の焚火は落葉も豊富で危険なのである。火の粉が飛んで、どこでどうなるかわからない。　北園では、南園でムカゴから作ったオニユリの球根を、ショウガ跡地の畝に植える。　先日掘ったサトイモ畝を耕作し、最後に残ったサトイモを掘る。日当りのいい場所なので大きいコイモがいっぱい採れる。　水生園は、失敗だった。　セリは消え、いくつか植えたクワイも行方不明。ハナショウブは全滅、ミツガシワなどにいたっては、初夏から確認できていない。　ここは日当りが悪すぎる。１年目に作ったレタス圃場が向いているかもしれない。　北園のダイコンと南園のロケットを収穫。　松とヒサカキ、ハチクを、デスプレイ用に試験収穫。　寒さで痛み始めているソラマメに支柱を半分立て、ビートの周りの雑草を引く。　中央のカンパニュラメジュームはしっかりしてきたが、ストックは寒さに当って何処となく頼りなげになってきた。　南園で大鉢にツルニンジンらしきタネを蒔く。　ジイソブかバアソブかはわからないが、此処の特産品であることだけは確か。湿っぽさと気候が適合しているのだろう。　黄色ショウブとアケビのタネが、発芽寸前で散乱しているのを確認。明日は、今日忘れたボタンの植付け作業と、こいつらも、ちゃんと蒔いて見よう。昨日は何故かサーバーにアクセスできなかった。

2009年12月26日

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生命とは何であるかの覚書（未完） 10

この問いかたは、合目的対象を定義して始め、帰納的結論に至る科学技術的な問いと、まるで逆の問いである。　それは論理的にも逆に見えている。演繹に似て見えている。帰納法ではないのである。　経験の中に、あらかじめ先験的に含まれている亀裂を見出し、その違和感の導きによって跡付けていけばよい。　この投機された庭、つまり常識の立つ領域は、そもそも正しいと言えるのだろうか？　そういった問は、必要ないのである。それは科学技術の場合と同様である。命題の真か偽かは、問う必要がないのが科学技術なのである。同様に、常識の真か偽かは問う必要がない。むしろ、もともと仮想の「もの」だと、一期一会に過ぎないのだと、常識は告げている。それはあらかじめ明白である。　常識が立てる生命についての認識は、生きてあることへの認識であり、仮想の「もの」にすぎない。もののもの自体を問うて立てているのではなくて、仮想的にものとして立てているに過ぎない。具体的には、立てて、呼び込んでいる。　立てた命題や庭は、論理的に真とか偽とかは関係ないのである。　　 ***こいつらは絶滅 ***

2009年12月24日

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農園通信（惨めな冬）

　高さ２ｍに達した枯草が斜面とフェンスを覆い、フェンス沿いに置いてあったバーバスカムの大ポットが全滅していた。さいわい初期に多かった笹竹は少なくなり、肥料が効いての草の繁茂である。刈りとっていくのに１時間以上かかった。　　後は先日採ったカラマツソウの種まき。秋に採ってあったヒオウギの種まき。　繁茂しすぎたツゲの刈り込みと散乱したポット類の片付け。　南園中央通路の一部も草で侵入できなくなっており、クレマチス類の安否が気遣われる。　バラ類は惨めな状態で、どうやらやはりここでは日照不足。　ボタンを一株植えようとしたが、鉢も植える先の土もカチンカチンで、どうしようもなかった。　サンクン花壇の雑草を整理してから北園へ。　鉄筋のメッシュに引っかかりながらサル囲いに入ってミズナを収穫。撤去したいのだが、ガチガチに囲っているので容易には解体できない。春先に、サルにやられそうな野菜でも植えようとそのまま使っている。　あとは凍てたハクサイとキャベツとネギの摘み取り。ハクサイは数不足で、まもなく終る。赤キャベツは結球が遅れ、食えそうもないまま。　小タマネギを植えたやつは、やはり分球しているようだ。春まで置かずに採ってしまうべきだろう。　惨めな冬。 ***来年から借りて耕作する農地　***

2009年12月23日

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生命とは何であるかの覚書 9

生命とは何であるか。　この常識的問は、生命の生き死にとは何であるか、問うているのである。つまり決して対象化できそうにない、極めて個人的な憂慮を問うている。　これを、憂慮は無視して問の対象を決めて関心をそらせるか、あるいは短絡的に、回答が得られないものを誤って問うていると決め付け、問うことはやめて、憂慮は宗教に委ねて、自分は安心立命を得ようとする。そんな問い方が主流であろう。　特に思惟する主体である自己の自己性が唯一アイデンチチイとともにある、と断言するなら、胃をわるくしないために、そうするしかないのだろう。　しかし膠着語で考えるなら、事は、そんなに深刻にはならない。　憂慮を思惟として引き受ける私というのは仮の主語に過ぎず、しかもその主体たる自己の自己性などというものは仮想の投機的憂慮に過ぎないからである。まさにその憂慮が支える自己なのである。　小生は、私という（主語）は、投機されたバーチャルな（仮想の）存在に過ぎないと考えている。それは主意識副次意識の分裂がもたらした時間を示す亀裂に過ぎず、このバーチャルな亀裂こそが時間であり、憂慮であり、常識も含めて、人間の持つ認識だと考えている。　膠着語は常に庭を立てる。　人間だけに通用する仮想の論議の場を、認識の場を、サニワの場を立てている。　従って膠着語で考えるなら、この投機された庭について問かけ、跡付けていけばよいのである。それは演繹に似ていると述べたことがある。　現に生きており、死のうとしている自らの憂慮に問いかけ、跡付けていけばよいのである。　　毒？　食える？　やっぱり毒？

2009年12月22日

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生命とは何であるかの覚書 8

この伝統的テーマと、常識との関係を探るのが、実はこの論及の本当の目的である。　自然学を纏め上げたアリストテレスが、メタ・タ・フィシカとして取り上げ、その後プラトニズムが重なって深化と混迷を極めた形而上学という伝統のテーマと、常識との未知の関係を探りたいのである。　生命とは何であるか？　生命という対象に対する、この「何」を、生命の本質という。その対象を規定し、基礎付け、「何」の真理として見出し規定するものが形而上学である。科学技術は、この「何」を技術的に検証しつつ、あくまで対象化して探求する。　これにイデア論が覆いかぶさり、今日の諸学の基礎論が出来ているわけだが、個々の諸学を探求している者にとって、それを思い起こすのは自分の足元を掘り返すこととなる作業なので、考えることすら嫌なことだと予想する。　エゴという主語である自分が、どこで明晰判明な疑い得ないコギトという思惟の有様を掴んでいるのか、などといった反省は、観念思弁のうわっつらな世界のことで、自分とは関係ないとしておきたいはずである。　一度対象を厳密に規定し、基礎付けておけば、形而上学など思い起こさなくても科学技術的成果には、何ら変わりがないからである。科学者がどういう思いで生命を見ているかなどといったことには、生命科学の成果とは関係がない。　同様に、哲学の世界でも同じことが言える。　時間論のぬかるみに足を取られて、盗み得た膨大な知識を無用にしたくないというのは欲深い人間の業と言うものである。ヤバそうな領域は避けて通るし、胃を悪くしたくないのは小生も同じである。　しかし生き死にの問題は、そのヤバそうな領域の彼方にあるのだ。　　＊＊＊出てくるだろうか？

2009年12月21日

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農園通信（愚痴通信）

　ここのところ、安く買い替えたボロボロ車のトラブルや体調不良やらで農作業も日記もいいかげん。　ピカピカの車なのに、ドアを閉めたら二度と開かなかったり、１０日ほどでラジエーターの水が消えていたり。　そのうえ停年で仕事をやめて、勝手に軽トラを買って、農地を借りて、というのがカミさんの機嫌が悪い原因のようだ。多量の野菜を持ち帰ると特に機嫌が悪い。今日は大喧嘩してしまった。　春からは収入が減って食えなくなるし、これからいよいよ前途多難。　ともあれ、野菜もロクに食わない過去の生活を続け、農作業でも始めなかったら、メタボ腹のまますぐに病気して昇天していた。カミさんの言いつけどおりに、ストレスを溜めて無理に働いて、若死にしたくもない。　最近の短期記憶の消失は本当に酷く、このまま無理に仕事を続けていたら、そのうちチョンボをやって訴えられるのは目に見えている。　隠居して、適度な軽作業と、毎日数時間の思惟の時間が得られるのが期待である。まとめる時間がなかった本も作れる。また無駄金使ってとカミさんは怒るだろうが。これは内緒。　北園では東ボーダーの草刈り整備、南園ではプロムナード斜面の草刈り整備をした。　昨年移植したクリは枯死、ビワも姿が見えなくなったやつが出た。くちなしは何とか生きているが、ブラシの木や洋物の木が消えている。サルナシも行方不明。　外気は１度程度だが、鉢類も畝もカチンカチンで、それも１日中。融けている様子も無い。　ハウス内に残したベゴニアは枯れ、シンビジュームの花芽も早くも怪しくなった。しかし持ち帰る場所はない。サトイモの親イモも危険なので、自室に持ち帰ることにした。

2009年12月20日

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生命とは何であるかの覚書 7

では生命であることの憂慮は、単に物質であることの憂慮とは違うのだろうか。　生物学は、その憂慮を、生命と言う対象を選ぶ物質的憂慮にすりかえる。　しかし常識は「違う」と明言する。ことは「生き死に」の問題なのだと。　これを線引きするために、生命科学や医療技術の専門家は、その生き死にの間で苦労されている。脳死か、生体反応か、心臓か、といった具合である。意識はハナから無視される。つまり関係ないのである。　ところがここでも、素朴な常識は、違う、と言う。　生命であることの常識的憂慮には、この意識が「ある」ことが密接に関係している。　無意識は、仮死なのである。仮にではあるが、死んだとして扱う。　常識の構造は独特で、科学的知識を利用してはいるが、その知識を自分なりに検証、解釈して常識化している。常識はもともと個々人の意識であり、認識であり、現実なのである。意識が現実していない状態は生命が無いに等しい状態だと、常識は先験的に知っている。生命は有機物の化学的メカニズムや、遺伝子がもたらすインスタンス増殖機能としてではなく、むしろ現実で「ある」ことに関わるものだと、常識は掴んでいるのである。　だからこの問題は、喜怒哀楽を持つに至ろうとしているアンドロイド、宿命としての死を持たないが死を考えるアンドロイドというテーマをも産む。　宇宙艦エンタープライズが出てくる、学芸会のようなSFに出てくる航法士官データ少佐は、生命科学でいう生命ではない。しかし人々の常識の中では、人間と等しい軍幹部という身分まで得た「生命」なのである。　　有機物質としての、細胞を持つ生命、という生命科学上の常識も、崩れつつある。　電脳や人工知能は進化を遂げ、生物学の範疇にないのに生物の頭脳のような振る舞いを獲得し始めている。　科学的対象の確立と囲い込みの淵源が怪しくなり、形而上学的テーマが顔をのぞかせ始めているのである。心理学、宇宙論、神学、生物学、社会学などが、もともとその基礎に持っているテーマである。

2009年12月18日

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生命とは何であるかの覚書 6

生命とは何であるか、という常識への問は、この先験的憂慮の「反復」を問うことである。つまり問の立て方をめぐって無駄に思える論議をし、堂々巡りすることである。　生命、という憂慮を持った時、常識は仮称の対象ではない実質の時間を掴んでいるということである。それは時間の枠を、クラスを掴んでいることを意味する。それも自分というこころの時間枠ではなくて、経験的な物事の中に見出される先験的なクラスが立ちうる時間枠である。　それを私どもは、「生きて居る！」と、言うのである。　種が芽生えて双葉に成り、中心から本体が変容して伸びてつるになるのを見た時、私どもは「生きて居るモノ」に直面したことを知る。　この場合の時間枠は、私どもの経験的認識という時間枠だが、同時にそれを認識する私という、先験的時間枠に直面することでもある、という意味である。　生命という憂慮は、私の知識がもたらしたものではなく、私という先験的な憂慮が立つ時間枠を可能とする何かが、もたらしたのである。　古典的な発想で語るなら、認識する私も、対象としての生命も、生命であるがゆえに何かが媒介して、その生命であることの憂慮を受け止めることが出来るのである。　　この媒介という考え方は、しかし形而上学的美人局に終わることを、過去にくり返し述べてきたはずである。　遺伝子という媒介がまさに、そうだ。しかし遺伝子は顕微鏡でも見ることの出来る有効な実体であり、形而上学的美人局だとは思われていない。細かくマトリューシカのように剥いて行ったら、いずれその全てが解明できる「仕組み」だと思われている。生命であることの憂慮は、その当初からあらかじめ疎外されてしまうのだが、それについて生命の科学技術は振り返ることがないのである。

2009年12月17日

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生命とは何であるかの覚書 5

そもそも常識は、生命をアミノ産の結合がもたらした遺伝情報の体系だと見てはいない。　常識において生命は、論理や、システム体系や、その学術的総合ではない。単に個々の生き物であると確認されている個々の憂慮にすぎない。知識や技術ではない、と言うことである。知識や技術が生命を生むことが出来るとしても（未だ無理なようだが）、その知識や技術ではない。　生命は生きたモノ、であり、かくのごときモノを齎している時間、なのである。　つまり生命は観察者も含んだバーチャルなモノである。眼前の経験的な物事と、そのなかに先験的に含まれている憂慮なのである。　　先験的な事柄のみでは、それは生命とは呼ばれない。　遺伝子の構造や、それが齎すと予想される能は、先験的な部分であろう。しかしそれを生命と呼ぶことはできない。生命は仮想の空間にモデル化される化学反応物理反応の体系ではない、と言うことである。　将来、科学技術は生命体を作り出すことが出来るかも知れない。だが、それはなんら、「生命とは何であるか、確認しえた、」ということではない、ということが言いたいのである。常識というのは、知識や技術のことではないからである。　常識は、あくまで経験的な物事の実践的反復、そのなかに先験的に含まれている憂慮の「受け取り直し＝キルケゴールの言う反復」なのである。

2009年12月15日

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農園通信（モグラをぶっ殺した）

　モグラをぶっ殺した。　しるいサトイモの畝を掘っているうち、土がモコモコ動いているのに気が付いた。　首筋へ、ほぼ一撃、最近の不作に駄目押ししているモグラは昇天。未だ暖かい手をつかんで投げすてる。サルならこれでは済まされない。必ず生きたまま、生皮を剥いでやる。　今日は二度目の襲撃の跡。更に多くの鉢がこかされ、完熟した渋柿は全滅である。　隣はテント施設が破壊されたようだ。風の仕業だと思っているらしいが。　今年の草は異常である。暖かいせいだろう。ミズナもタマネギもビートも、草の海に沈んだ。　ゴテチャとチューリップの畝だけは、草に覆われないように一心に草むしり。　巨大化したカリフラワーを収穫。サルにやられないうちに。　鶏糞を入れて畝立てを一つ。　豊作だと思ったサトイモは石川早生なので、コイモが発芽しているため品質の低下が心配。暖冬のせいらしい。　南園ではサルにこかされたペンステモンを救出してポット上げ。　散乱していたため、１ケース（４０ポット）作れなかった。　後はタネ採り。　オトコエシらしきもの、ヒヨドリバナらしきもの、バアソブらしきもの。　昨年、スーパーで買った100円の赤いパプリカからタネを採り、それが上出来だったので、味をしめて今年も韓国産７０円の生鮮食料品からタネを採る。立派なダイダイイロのパプリカである。タネを購入すれば５００円以上はする。　来年は赤とダイダイ色のパプリカがいっぱい採れるはずである。＊＊＊写真は秋口に勝手に死んでいたモグラ。

2009年12月13日

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　農園通信（軽トラが届く）

　雨っぽいので、里山には午後からのお出かけ。　門の前に柿やミカンが散乱。大規模なサル襲撃があった模様である。完熟したシブガキがいたずらされたのと、多量の鉢が坂の下までこかされていたこと、ダイコンがかじられていた程度である。被害は小さいが、やはり気分は悪い。　モグラ罠を改造した罠には全く引っかかっていない。敵はオイラより賢い。　北園で、鍋用のネギ、ハクサイ、キャベツ、ミズナを収穫。カリフラワーを３個収穫、霜で痛み始めた、色づかない最後のパプリカをごそっと収穫。サトイモも痛み始めたので収穫しなければと思うが、しるいので、その気にならない。　葉っぱの枯れたクロマメは収穫せねば、と思ったが、マメが無い。夏頃食われたのは知っていたが、いくらか残っていると思っていた。天候のせいもあるだろう。残ったさやはどれもフカフカで、結局収穫ゼロ。過去最悪である。タネさえも確保できなかった。　南園に引き上げて、パイプハウスのビニール張りを徹底する。　今年は未だ酷い寒波は無い。それでも下界が４ー５度の時には０度になっている。北斜面は厳しいのである。　再び雨が降ってきたので、ハウス内でイベリスのポット上げ。今日は１ケースだけ。数ケースは採れそうである。　夜、中古の軽トラが届く。　ボロボロｖ９０は綺麗すぎて、資材や農作物を積むと家族に非難される。それに来年から収入がなくなり、燃費の心配も要る。更に、今度借りた河川敷の田には、こういつでないと入れないのである。４ｗｄなので、雪の日はｖ９０ではなく、こいつの方が安全ですと言われてしまった。

2009年12月12日

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生命とは何であるかの覚書 4

生命という常識は、この他力を捉えているのではないのか。それとも、既成常識知識という、ビジョンが煽り立てる意味の無い導きなのか。　それが追求している常識のモノの正体だろう。　生命という躍動するモノを見て、そのモノをどのように掴んでいるのか、その憂慮の構造こそが、問いただしたい生命の常識的把握のモノであると。　　生命についての先験的な導き、つまりめくばせには、常識が待ち構える時間への憂慮がある。　つまり生命は時間存在者なのである。　それは人間である自分もまた生命であるということである。それをあらかじめ（先験的に）知っているということである。　この時間との関係を抜きにして生命を語ることは、その本質を無視するということに等しいと思うのである。しかしそれも（本質を無視することも）常識となっているのだが。　カントが述べた構想力としての時間は、天才であり、自己の自己性などから見ると他力である。　生命には、この天才が潜んでいる。　生物学などの科学技術は、この天才を遺伝子などとしてそのつど構造立て、モノ化、対象化して検証する。それも生命現象に見出されてある常識的憂慮を解釈することによって、そうするのである。能としての、遺伝子というサイバネチクス的な考え方である。　化学物質的メカニズムとして生命の本質を捉えている天才を対象化し、モデル化して見せてくれているのである。　しかし眼前にモデル化されたヌクレオチドの配列を見て、そこになおも常識が待ち構える時間への憂慮があるのだろうか？　科学者には、わくわくする様な生命の神秘が見えるのだろう。しかしへぼ園芸家には見えない。しかもそれは常識が見ている生命からも遠ざかった堅苦しいものであるように見える。

2009年12月11日

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生命とは何であるかの覚書 3

そもそも、生きたモノとは何だろう。　常識が相手にする、このモノというのは、私という生き物がこころに掴んでいる[モノという憂慮の形]である。　つまり時間図式であり、クラス（方枠）である。決して物理的物質やモノ自体ではないのである。　生命科学は、私というバーチャルな存在は無視し、それを明晰判明な仮の主語として、まず問題にしないまま立てる。　それが命題である。　それから、このモノを常識に従ってあらかじめ様々に解釈し、対象を見定めてから理論立て、検証にかかる。　それも、対象を物理的物質や化学物質、あるいは生命と言う「モノ構造体」とみなして検証にかかるのである。そもそも「生命というモノ構造体」が存在せず、それが光学的錯覚や仮像であるなら、生命科学自体が基礎不安に陥る。しかしそんな不安は一切見ていない。　実は憂慮として立てられる私と言う主語の措定が、常識が把握する生命の理論化の範囲を、あらかじめ定めるのである。つまり生命とは何を対象化して検証できるかという、その「有効な時間枠を定める」のである。　生命科学は科学哲学だと言われる所以が、ここにある。科学的手法で生命を哲学するのであると。　哲学が、イデア論と自然学の合体したプラトニズムであると考えるなら、まさにその通りである。　しかし哲学はプラトニズムではないと、今は言い切れる。　哲学と言われるそれはイデアにすがることではなく、汝自身に問いただすことである。究極の真理や論理を立てるべく努力することではなくて、自らの無知を悟り、他力を呼び込むことである。

2009年12月10日

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生命とは何であるかの覚書 2

生命は生きたモノである。　言い換えると、生きていると認識できるような、常に眼前に確認できる「いきたもの」である。確認できないものは生命かどうか、わからない。　生きているかどうか、どこで認識しているのか？　変容し、成育し、同じ形を増殖させていくのは生命の特徴である。生命は自分で動き、姿かたちを変え、増える。メタモルフォーゼは生命の特徴である。　常識的には、そのようなものを私どもは生命と呼び習わして来たのである。　但し、変容し、成育し、同じ形を増殖させていくものであっても、砂石や地形や気象現象は、生命現象とは区別する。地球の一生や、星星の生涯は、それがあることがわかってきた今日でも生命とは呼ばれないのである。　どうしてだろうか？　今日の常識の中には、科学技術的常識というやつが居座っていて、これが動物や草木だけが生命だと言う意見である。細胞を持ち、それを増殖させて増え、姿かたちを変えるのが生き物なのだと。だからむき出しの遺伝子だけで成り立っているようなウイルスは生命だとも生命で無いとも言われるし、自分で核融合をやるような、有機体でない星は生命ではないのである。　ところが生命科学の最先端では、この学問を成立させるあらかじめの基礎定義に疑問が出ている。そのことは周知の事実であると思う。　生命はこんなモノだ、と定義しても、それにはまらない疑わしいモノが出てくる。そもそも無生命から生命を実験で作りだせないのに、対象把握し実証出来たとは言えない。　常に常識に頼って生命というモノを把握する以上、科学技術の世界でも、常識的社会と似たような状況なのである。エビヅル

2009年12月09日

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生命とは何であるかの覚書 1

この下書きは現在１２節あるが、いきずまって未完結のままである。自己データ移送用の覚書に過ぎないことをお断りしておきたい。 1　問の仕方として、いくつかの手段が考えられる。　１まず生命の意義や宇宙の本質、神の愛を問う、いわゆる形而上学的問。　２命題の中に対象を立て、科学技術を装ったアプローチをする問。　３論理的方法を立て、パースペクチズムを駆使して弁証していく哲学風の問。　４古今の文学、文化、文献に尋ねる、他人任せの問。　５今ひとつある。常識に問いかけるという方法である。　常識に問うことは、普通は哲学の方法として採らないやりかただと思う。しかしこの方法を採って問いかけてみたい。　というのも、私どもが普段生命と言っている、この認識は「常識的認識」だからである。それの何であるかは常識に問えば出てくるはずである。問い出したいのは生命の宇宙的真理観や宇宙像が描く生命ではなくて、生命における常識的認識という「もの」である。　常識の判断に委ねたいのではない。常識が見出したその「もの」を対象化して把握し、そいつに、その生きている「もの」の本質を問いかけたいのである。　さて、人間も植物も生命という「もの」である。私どもの常識は、この「もの」を把握して、そこにある生命という「もの」を反復（受け取り直し）している。　生命という事態を認識するのには、その「モノ」の把握が必須であるということである。　独特の形と、変容の手順と、そして単なる物質と違う、独特のモノの把握である。　生命は単なるモノではない。私どもの常識はそう告げている。眼前の道具的なモノや、小川や山や、砂石と、生命はどこか違うのだと。　どこがちがうのだろう。　単なる概念上のモノや道具的なモノではなくて、生きたモノだと思っている。　この「生きた」という部分が、問いかけたいシロモノなのである。

2009年12月08日

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モンゴル・ウルス（思吉成汗　義経説　状況証拠考） 20

赤ら顔で、懐の深そうな、大男の英雄はモンゴルの地で蘇った。　どこの国でも、英雄は美男子で大男でなければならないのである。　不遇なカエサルもナポレオンもチビだったが、仰ぎ見る人々のこころの内では巨人である。　　小生は土佐人なので、維新の英雄坂本竜馬に巨人の姿を見る。　れっきとした北辰一刀流免許皆伝ではあるが、こっそりと自動拳銃をふところに忍ばせた小さな巨人の姿をである。　彼の研究や評価は無数にある。　小生は彼を、維新の英雄とか、フィクサーとか、勤皇派の武士とかではなく、大商人だと考え始めている。国を動かそうとした、だいそれた商人であると。　商人は江戸時代、士農工商の最下層民である。　下級武士であったと言われる人物が商人などとは考えにくいかも知れないが、江戸末期の土佐藩は少々身分制が怪しかったのではと思うのである。　というのも、小生の父方は農民であるが、古い戸籍を辿っていて疑問が出てきた。　明らかに江戸時代に士族と、何人か通婚の事実があるのである。士族の娘をかどわかし、夜逃げした親父の代で落ちぶれたが、江戸のころは金があったらしいので、ありえたことである。　いつの時代でも、特に時代の変わり目には、商人が活躍するのである。　人々を仲介し、物流を仲介し、権力をも仲介するのは商人である。　組織をつくり、物流をつくり、人の流れを作るのも商人である。　歴史上では商人の活躍の場が無数にあるのだが、それが正しく理解されていることがすくないと思う。　九朗判官・チンギスハーン説は、結局のところ、コスモポリタンに活躍する商人が、全てをお膳立てしたという不可解な結論に至った。機会があれば、もっと詳しく調べてみたい。

2009年12月07日

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日米同盟の危機

　昨今の新聞では、日米同盟の危機が盛んに述べられている。　基地移設に迅速な対応をしないので、日本は米国に信頼されない国と見なされるようになると。　そう述べる論者は、過去に米国が日本を信頼していたと言うのだろうか？　　言うことを聞かない首相はハメ殺してきたし、言うことを聞かないであろう国民にはツンボ桟敷にして、トップを脅迫して密約を交してきたのである。信頼できないから、そうしてきたのだ。　過去にも述べたが、米国議会は同盟国を信頼できないと言いきり、日本にはラプター戦闘機を売らないことを追加生産予算削除という、あからさまな態度で示した。儲かるはずの話を、あらかじめ自分から棒に振ったのである。　日本のステルス技術検証は、同盟国の米国施設ではさせてもらえず、同盟関係にもないフランスの施設を使わせてもらった経過さえある。　日本の警察はおろか、首相に命令するような、基地司令官の横柄な態度を見てもわかるだろう。極悪な犯罪者ですら、占領地の野蛮な種族には渡したくないと考えているのである。　そんな同盟の名の占領と駐屯が、いつまでも可能だと考えること自体が、おぞましい。　時代は変りつつある。　日本の相対的な国力低下と、中国、インドの台頭は目前である。　アフガニスタンで泥沼にはまり、敗退寸前の米国も、今、追いつめられている。　しかし彼らが自分たちの汎ローマ主義的な態度を改めない限り、米国の繁栄は３００年ともたないだろう。彼らがコンピューターで導き出した予言どおり、２０１２年で終るのかも知れない。　米国の信頼低下に危惧する論者は、何に怯えているのだろう。カルタゴの轍を踏むことを恐れているんだろうか？　米国の債権が紙くずになることか。　それとも、怯えていないのだとしたら、裏金でも、もらっているんだろうか。　

2009年12月06日

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農園通信（冬を前にボロボロ９６０とのお別れ）

先日摘んだ里山のフユイチゴは、自宅のユズと混ぜてジャムにした。驚くほどの成功例で、高級ジャムが出来た。特産品を作ったわけだが、摘み取りの手間と量を確保できないのが残念。来年はイヌビワも、使い方を研究してみよう。　吊るし柿は、どれもこれもカビが生えたり黄色く硬くなったりで、大失敗。特産品にはなりそうもない。豊富に採れるキクイモも、普及しない理由がわかってきた。不味い。　昨日、エアコンが潰れたままのボロボロ９６０をついに手放し、超安いｖ９０に乗り変えた。ご苦労様でした。２台を事故で潰し、寿命まっとうした最初のボルボとなった。　代替車は、業者さんに只同然の額でオークション落札してもらい、その数倍の金をかけて徹底修理してもらっての特価品。なんせ１１年落ち。　エンジン音は２０万キロ乗って手放した９６０の方がいいくらいだが、足回りはしっかりしている。それに綺麗。スウェーデン風の無骨さが消えて、アメ車趣味のケバい内装。　鉄筋メッシュが積めるエステートタイプで、屋根にも荷物が載せられる。しかしサンルーフつきなので柔い。屋根には鉄筋など積まないでくださいと言われてしまった。　安いｖ９０入手には３ヶ月かかった。しかし軽トラは相談したその日に、安い４ｗｄが見つかった。　これがないと、来年からの本格的な農地へは入れないし、こううん機も運べない。　カネもなくなるので、今後は高いガソリン代も出ない。ｖ９０は遠出用だけの飾り物になるかもしれない。その方が、早くだめになるらしいのだが。　　雨が上った午後の里山では、こううん機のオイル交換作業に入った。　だが、モンキースパナではオイルの底ネジが外せず、失敗。工具を揃えないと無理なようだ。　あきらめてパプリカやラデイシュを収穫し、南園では堆肥を入れた畝の調整とビニールハウスの裾ビニルの整備。　寒波が来ないので、シンビジュームの花芽が伸び、キンレンカが咲いている。しかし寒波が来たら、タネも出来ないままでキンレンカは枯れ、シンビジュームの花も痛むだろう。だが、撤収先が無い。シンビは大きすぎる。　本日、全てのデンドロやオンシを加温施設の猫の額の方に、ベゴニア類は自室の窓辺に無理やり撤収した。冬は目前。　　　写真はシュレッダー往きのボロボロ９６０

2009年12月05日

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モンゴル・ウルス（思吉成汗　義経説　状況証拠考） 19

十三湊を出た商人たちの小船が、貧しい川筋を遡った。　そして稀有な軍事天才ではあるが、不遇の凶悪な小男を運んできたことで、あの空前絶後の巨大帝国が生み出されたのだと思う。　そして落ち武者たちもまた、遠い祖先を同じくする川筋の貧しい人々と出会えたことで、過酷な草原に雌伏し、旗揚げできたのである。　やがて遊牧と騎馬の民の伝統が、彼等の古い文化をことごとく覆いつくす。　彼等の信仰もまた、テングリを祭る土着のものとなっていく。　そしてモンゴル人たちは、魚を食っていた貧困の時代を忘れ、高貴な騎馬の民の血筋となっていった。　それは商人たちとの団結をも失わせることとなる。　便利使いの裕福な商人たちもまた旅を忘れ、海商たちも権力に操られるコマになってしまって、帝国を支える屋台骨が失われてしまっていたのである。　モンゴル・ウルスの千人隊は、確かに最後まで帝国を守ろうとした。　彼らを指揮して明の攻撃から帝国を護るべく、元の絶望的な終末を戦ったのは、色目人（白人）の老将軍だったらしい。　本当は、その男が最後の大ハーンだったのである。モンゴル・ウルスを、肌の色、目の色の違う連中が、最後まで、それぞれの場所で支えようとしていた。　ロシア帝国という巨大な国もまた、本国を失った末端の些細な生き残りなのである。

2009年12月04日

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モンゴル・ウルス（思吉成汗　義経説　状況証拠考） 18

その輸送船団を支えているのは倭人商人だった。　そして大都の盛衰を担っていたのも、実は彼らだった。　彼等の自由な商売を邪魔するような遠征をやって、無事成功すると考えるほうがおかしいのである。　鎌倉武士の抵抗は確かに、モンゴル軍の陸での野営を断念させた。また台風は、確かに多くの船を難破させた。　しかし侵略者全員が本気だったら、日本のみならず、ベトナムもインドネシアも征服されてしまっていただろう。　　モンゴルを中国から駆逐した、次の明の時代、倭人たちは明の海軍を担って世界の海に漕ぎ出すのである。　彼等の過去の壮大な活躍が、やっと今の中国に認識されつつある。　明の提督鄭和は数千トンもある先進的な隔壁構造船ジャンク戦艦の大群をもって、世界の海へ漕ぎ出したのである。その航跡は、今日やっと発掘されつつある。今日まで残っていて使われている帆船も、時代が新しいスクーナーやクリッパー、バークを除けば、ダウとジャンクくらいのものである。　多数のマストを持つその武装船は舷側に巨大な大砲を並べ、要所は装甲されていた。　スペインやイギリスのキャラベルやキャラックはもとより、ガレオンでさえも、その中国戦艦の前では不安定な小船にすぎなかったのである。

2009年12月03日

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モンゴル・ウルス（思吉成汗　義経説　状況証拠考） 17

モンゴル・ウルスが全くの草原の通商路のみを整備したのであって、海の道、川の道を無視したというのであれば、この異端説は本当の異端で終わる。　しかしモンゴルが目指していたのは海の道の確保なのである。　草原の真っ只中の大都市大都まで、商船が直接入れる大運河を造り上げた。　船の輸送力は、陸路の比ではないのである。　そしてその道が十二分に確保できなかった時、モンゴルの拡張は止まり、没落への道を歩み始めた。　海の民を使っての、日本、ベトナム、インドネシアへの大規模な遠征は、そのことごとくが失敗に終わった。　クビライ・ハーンは確かに英明で決断力に富み、斬新な思想の持ち主だった。　しかし彼はモンゴル・ウルスを支えていた屋台骨の実像を見誤ったのだと思う。　それは大砲や多連装ロケット弾の使用を制限し、伝統の軽弓騎馬利用に拘った事実からもうかがえる。　支配者として伝統を遵守するのは当然のことであろう。　帝国を支えるものは銀や技術や斬新な制度ではなくて、古いモンゴル騎兵の千人隊と、その団結だと信じていたのである。　銀が取り仕切っていることは熟知していたが、帝国を自由に行き来する有象無象の商人たちが、そして大都まで運河で直接に出入りする輸送船団が支えているのだとは思っていなかったのではあるまいか。 ****夏の花

2009年12月02日

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モンゴル・ウルス（思吉成汗　義経説　状況証拠考） 16

状況証拠の基礎となるのは、川筋を制していた商業ルートがあったかどうか、誰がそのルートを管理していたか、ということである。　大ハーンが即位するまで、モンゴルには目立った商業活動はなかった。　しかし、川筋を網羅しての交易ルートがあったのである。それがモンゴル・ウルスの基礎となった。　草原の道ではなく、川筋の商人の道である。　このモンゴル像は過去に誰も述べていない。小生の思いつきで、資料の裏づけが無い、全くの異端的意見だと思う。　しかしモン・ゴルのゴルの意味が、これで完璧に説明できる。　そして川筋を制する商人の集団が関わっているかぎり、金の民であろうが、宋の民であろうが、あるいは高麗の民であっても、その商人たちは倭人なのである。　九朗判官の周辺に商人たちが群がっていなければ、この空想は単なる空想で終わり、つながりがなくなる。　しかし商人たちは居たのである。異様なほど濃厚に判官と接触し、精力的に商売をこなしていた。　判官が奥州に逃げたのも、彼等の差し金である。いや、成り行きが怪しくなったころから、彼らは平泉と密談を重ね、先の先まで計画して、その計画を実行に移したのである。　十三湊での内輪もめは、状況を悟りきれない藤原氏の息子たちが判官の性格に嫌気がさし、時の流れに抵抗して起こしたのだろう。　

2009年12月01日

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