2011年10月の記事一覧 | ちくでん村　mugibatake専用別館 - 楽天ブログ

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2011年10月の記事

全41件 (41件中 1-41件目)

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趣味の裏歴史　ユダと神々5

　ユダの人々がひどく嫌悪する宗教に、多神教と偶像崇拝がある。日本人の持つ八百万の神々や、仏教の偶像は嫌悪の対象なのである。　古代のヨーロッパは多神教が普通だったし、それは中近東でもエジプトでも同じだった。　ユダたちがエジプトを出る、いわゆる出エジプトの時代にも、多神教や偶像崇拝は普遍的な存在だったのである。　その時代のファラオが誰であったのかは、未だ明確ではない。　エジプトには古くから千の神々が居て、トート・アンク・アテン（イクナトン）王の持ち込んだアトンという一神教と、せめぎあっていた。　この神は、どうやら土着の天候神と摩り替わり、アヴァリスを根城とする異邦人たちの集団に受け入れられ、エジプトの内部で力を蓄えていったようである。　イクナトンの娘アンケセンパートンは、古い王族のツタン・カー・アトンと結婚し、このころが一神教の絶頂期か、もしくはエジプトでの衰退期にあたるのだろう。　アメン神やラー神、プター神など、エジプトの千の神々が復権を果たし、異邦の唯一神を追放せよという運動が起きる。老神官アイの活躍した時代である。　この中で、ツタンカートンもツタンカーメン、つまりアメン神に名を変えているのである。アンケセンパートンもアンケセンアメンと名を変えた。　アトン信仰は衰退したようだが、実は地に潜ったのだと思う。その神はやがて名を変えて、王家の中に潜み、蘇る。　怪しいのはセテイ１世。　そしてその息子、歴代エジプト最大最高のファラオであったラムセス２世の時代に、ユダ族が生まれる未知のきっかけが起きたのだと思う。

2011年10月31日

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趣味の裏歴史　ユダと神々4

　現代のユダ族の生い立ちについては、実は、はっきりしない。　元祖のユダ族にしても、エジプトの川べりに居た連中と、ウルの人臭いアブラハムの一族、そして武装したアジア人の犬たちが、入り混じっていて、よくわからんのである。　　ただ、明白な事実が一つある。特にアシュケナージという、現代のユダ族の主力についてである。彼らは白人である。　ハム族の長子アブラハムと血のつながりはなく、古代に建国していた帝国イスラエルとも、直接の関係はなかっただろう、ということである。　よく言われているのが、中央アジアにハザールというチュルク系の遊牧半定住の民が居て、いきさつは不明だが、彼らの支配層は旧約の神を頂く熱烈なユダヤ教徒となった。　ハザールの国土は失われたが、彼らはヨーロッパ各地に亡命移住しても古い時代の伝統やユダヤ教の宗教戒律を守り続け、ユダ族の中心的存在になっていった。　実際には、ユダ、ベニヤミン、そして祭祀族のレヴィ族があるという。　チュルク系なら黄色人種のはずで、東欧を通過する間に白人化したのだろうか。　ユダは優秀な学者を総動員して、このネタに反論してくる。そういうところを見ると、そこそこ当たっているのかも知れない。だが、ハザール人＝アシュケナージというのは真相ではないような気がする。　むしろハザール人貴族の移動とともに、白人種であるスラブ人の一部がユダヤ教に改宗し、同族化して、混血により優秀化していったと考えるべきだろう。モンゴルの奴隷だった人々が、神の奴隷の子羊である方を選んだのである。　もともとのユダ国に住んでいた人々は人種が違い、ファラッシャと呼ばれる有色人種である。クシュ（エチオピア）に孤立して生き延びた純粋なユダ族は黒人である。　ファラッシャやクシュの黒人は、太古からの血のつながりがある人々である可能性は高い。だが、アシュケナージの人々と比べると、有名人も少ない。　もしかしたら、現在のイスラエル地域に居住するパレスチナ人の多くは、逆にユダ族の血も受け継いでいる可能性が高いのである。　ユダの仇敵ペリシテ人の名が被せられているのが特に怪しい。伝統と宗教を失ったので、ということではない。　パレスチナ人たちが信仰するアッ「ラー」の神は、ムハンマドの神である前からアブ(父）「ラー」ハムの神だった。アラブもまた、ユダと同様、旧約の神を戴く遊牧の種族なのである。　　＊　子羊の耳

2011年10月30日

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趣味の裏歴史　ユダと神々3

　軍部とユダに、堅固なルートが出来ただろう。　ちなみに山本五十六提督がフリーメーソンのメンバーであったというのは有名である。　自分の役割も熟知していた。切腹時もわきまえていたから、今でも賞賛される。　提督の下で連合艦隊は大いに活躍したとされている。　しかし個々に検証していけば、怪しげな振る舞いの方が多すぎるのである。米国側もこれは同じで、9.11の時と同様、真珠湾の艦隊の大勢が休暇中だった。　山本提督のみならず、何人もの怪しげな提督や将軍が居る。シブヤン海の栗田なども極端に怪しい。　陸軍の親睦団体の偕行社や海軍の水交社が担っていた役割も、怪しい。陸海軍は消えたのに、未だに堂々と活動しているのみならず、組織の拡大を図っている。　政治家ともなると、怪しげな人は、もっともっと増えるだろう。　検察機構から独立しているかのように見える地検特捜部なども、極めて怪しい。　一説によるとGHQ直属の機関だったようだが、今も米国との仲は切れていないようだ。東京地検特捜部の歴代トップは、全員CIAに留学するというが、本当だろうか？　まあ自国の大臣になるような人を、次々と疑わねばならなくなったら終わりである。その終わりが来ている。被害妄想ではなくて、実被害が出ている。　あなたは日本という国家が独立国家として運営されていると思っているかも知れないが、趣味の裏歴史がカギだした匂いは、ことごとくユダの傀儡の臭いである。　有名なＭ資金というのはマーカット少佐に由来する地検特捜部ガラミのカネらしいし、　郵政民営化なども、郵政当局が不当に溜め込んだ資産を横取りすべしのユダの動きであるという。特定の政治家潰しのためのホラとは思えない部分が結構ある。　しかし現代史はけっこう疎いので、これを検証するには時間もなければ予備知識もなさ過ぎる。モノ好きなやつが防衛庁まで出向いてコピーしてきた大和の戦闘詳報など、いくらながめ透かしつしても、栗田中将の怪しげな判断の材料はなかったのである。　問題の部分は全部、たぶん、あらかじめ消されて作成されていたのだ。　ドス黒い灰色の現代の部分はあなた任せでほっぽっておいて、遠い過去のユダを探ってみたい。

2011年10月29日

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趣味の裏歴史　ユダと神々2

　ゲルマン人のナチスがユダを嫌ったのは、彼らの社会に入り込んで来て暮らしているアシュケナージ（白人系ユダ族）の連中を、良く知っていたからである。彼らユダの能力は、ケタはずれに大きい。　アングロサクソンはもとより、ゲルマン人や日本人、中国人よりはるかに優秀である。　欧米で歴史上高名な人々を列挙してみても、ほとんどがユダなのである。　カール・マルクスもグスタフ・マーラーも、アインシュタインもである。そして金持ちは、ロックフェラーもロスチャイルドも、ブルームバーグも、更にわが国で活躍したグラバーも。　最近特に坂本龍馬の大商人としての部分が注目されてきて、武器商人グラバーとの仲も取りざたされるようになってきた。　極端なところではフリーメーソンとの関係なども指摘されてきており、案外マユツバには終わらないかも知れない。　フリーメーソンとユダの関係は、未だに不透明きわまりない。だが、ユダの陰謀がフリーメーソンを利用して実施され、幕藩体制を覆し、明治維新を引き起こした原動力かも知れないのである。　ユダは富裕階層となって社会の上層を占めている。　そして仲間同士のネットワークと宗教を砦にして、絶対に現地へは溶け込まない。独特の文化を捨てることも無い。すぐに現地に馴染んで土着してしまう日本人とは基礎が違う。日本人など、本土に居ても文化が変わっていく。　ユダヤ文化の堅固さは現在の米国でも同様のようで、ホワイト・アングロサクソン・プロテスタントの人々と、今はしっかりとスクラムを組んでいる。そこいらにフリーメーソンの役割もありそうである。だが、このスクラムが、いつまで続くかである。　シオンの議定書に関する疑念は、彼らが社会の安定と貧民撲滅に乗り出さない限り、世界中の人々から白い目で注目され続ける。社会は安定からは程遠い動きをしている。　フリーメーソンが影で操ってきたのかもしれない日本も、無縁ではないのである。　明治の大物たちがこぞって資金援助を受けて開国へと動き、さらに日露戦争に勝利して強国への道をたどり始めた、そこにもユダの影があるのだ。　東洋の小国が、時の超大国ロシアと戦うための、法外な戦費を出したのは米国内のユダである。　それがなければ国力に対して不釣合いに大きい連合艦隊も動かせず、アルゼンチンからまわして貰った２隻の巡洋戦艦もなかった。人口や生産力や資金力で見る限り、絶対に勝ち目のない戦争だった。　ユダは、危険に対して安すぎる配当はおろか、法外な出資金も、カネ貸しとしての信用も亡くす可能性があった。しかし、先を読んでいたのである。 * アナハイム・ピーマンはなぜ辛い

2011年10月28日

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趣味の裏歴史　ユダと神々1

　世界を操るユダヤ資本の狙いは何か。　もちろん、カネの保全と支配権の拡大でしょう。得ている権益の後退を望むはずがない。　　大国の歳費を上回るような巨大資本を得た連中が望むのは、もちろん安定的な経営だろうが、それを脅かすような勢力が次々と出てくるので、忙しいはずだ。　インターネットの普及で、情報が世界中を駆け巡ってしまうような事態は、彼らにとって脅威だったと思われる。　しかし逆に、不況や好況も、彼らのネットワークとカネの力を使えば、制御はたやすいはずなのである。　ヨーロッパではドイツとフランスの首脳が手を組んで、自分たちの国の銀行を守ろうと必死だ。　大英帝国は、余裕なくだんまりを決め込み、米国は小手先でデフォルトをちらつかせたりして金融危機を煽っている。郵政当局のデフォルトも近々に来るらしい。　そしてウオール街は、今、カネの無い市民勢力に包囲されて、防戦一方なのである。　どうも世界情勢が読めない。　順調な成長で利益を増しても、世界中でのシェアが落ち込む恐れがでてきて、大手術が進行中である可能性もある。　世界の生産力が半分に落ち込んでも、シェアが増えれば安定度は高まるからだ。　世界の大国より大きい資産を動かす彼らは、ナニカとんでもないことを企んでいるのではあるまいか。　日本が企まれて包囲され、原爆の実験場にまでされたのは確かだが、今は米国の一般民衆までが、単に血を流すだけでおわらないナニカの陰謀につき合わされている可能性もある。

2011年10月27日

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陰謀

　ブッシュという悪魔による失政で経済悪化し、国内騒動も抱える米国は、相変わらず陰謀に走って乗り切ろうとしているようだ。　イラクでも敗戦が本決まりになりそうだが、アフガニスタンでも勝てそうにないので、更なる対外戦争を起こしてこれを乗り切る策を講じている兆候がある。かって日本がやったような愚作である。警戒すべきである。　すでにパキスタンは敵に回した雰囲気がある。更なる次の敵に選ばれたのは、イランのようだ。　これは下手すると核戦争になるかもしれない危険性をはらんでいる。　イランは核爆弾を保有しているし、北朝鮮も、アラブ諸国も、そして中国も黙って見守るとは思えない。　よもや米国が先に手を出すとは思えないが、老朽化しても取り壊せず困っていたツインタワービルに攻撃を受けたというので、イラクにもアフガニスタンにも、先に手を出したのである。　その疑惑も、未だ晴れては居ない。　ツインタワービルは、ジェット燃料などの燃焼温度では溶融しない鉄骨が、ものの見事に一斉に溶けて消えた。当日そこで働いていた何人のユダ族が死んだのかも、全く不明なままである。　当初、１万人近くが死んだという話があり、なぜか最終的に2800人に落ち着いた。休暇中の人が、やたらと多かったためらしい。消防隊などの被害が凄かったのである。　しかしその中に何人のユダが居たのかについては、今でもわからない。それを言い出した日本人の有名な論説委員は死体となった。　ペンタゴンへの攻撃に至ってはもっと不可解で、訓練中だったとかで迎撃もされていないし、きれいにバラバラになって旅客機の残骸も見つかっていない。当然、乗客の死体も出なければ、座席の瓦礫すら出ない。　この世には陰謀が多すぎる。　撃墜された全日空の事件にしても、事故原因とされている後部隔壁破損による与圧低下の事実は無い。垂直尾翼がどうなったかが問題なのだが、それは当時から、うやむやのまま闇に葬られた。回収したはずの尾翼も消えた。　松川事件とか帝銀事件とかの時代ではない、つい最近の出来事である。　次はどんな陰謀が飛び出してくるのか、考えるダニ恐ろしい。　陰謀というのは、支配者や支配者になりたがっている人々とは縁の切れないものであることが少しずつわかってきた。　どんな政変にも必ず陰謀がついて回り、それで世論を味方に付けた方が勝ちなのである。当時は陰謀であることすらわからないものも多い。暴かれるのはずっと未来だ。　TPP　は明らかに陰謀だが、それに反対する連中も陰謀に利用している。投資と搾取には、常に陰謀がつきまとう。 *このトラ皮は、明らかに関西人目当ての陰謀

2011年10月26日

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自然学としての経済学 67

　「経済学は国を富ませるための学問である。」　「経済学は、科学技術を導入して経済の操作と未知の資源を探る学問である。」　こんな定義が、現代の経済学をうわべだけ繁栄させ、また社会のありさまをダメにしてきた根本原因だと思う。株をダメにしている巨大情報企業による株情報の氾濫のようなものである。　国が金銭数値で一時的に富んでも人身が荒廃したのでは意味が無いし、合目的対象化機械技術である科学技術は、人間を疎外するのはもちろんのこと、未知の資源はあらかじめ想定外のコトとして疎外する。自ら対象化できるものしか相手にしないからである。　人工衛星がじゃんじゃん降ってきて、それにあたって原子炉が壊れる、などという確率は想定しない。テロ犯が・・・とか、ツングースカに落ちたような想定外のナニカ厄災が降ってきたらとか、そもそもそんな危険なものをなんでわざわざ、などとは絶対に考えない。ましてや民衆が反対運動を拡大させて、安全追求を要求し、コスト的にやっていけなくなる、などは想定外だろう。　自然学としての経済学などという、世間常識が戸惑うような題名を付けたのは、これが経済哲学などではなくて、純粋な第一哲学であることを主張するためのものである。　小生が初めて主張するのではない。この世にユニークな主張など、ないからである。　無知の知を述べたのはプラトンだし、人が自らの経済活動のありさまである現存（ウーシア）を対象化してそれに挑み、自然な認識を得ることを自然学として構想したのはアリストテレスである。　　失われかけていた自然な認識を、人間の自由として取り戻し、モノ自体は無いことを明確にし、それにも関わらず人はモノしか相手に出来ないことを明確にしたのはカントである。　対象化認識のありさまや、科学技術のありさまについて教えてくれたのもカントである。但しそれらも、ユニークにではなくて、演繹的に見出されただけである。　そして自然学としての経済学を、資本論というかたちで最初に提示してくれたのはマルクスであり、そんなマルクス像を教えてくれたのはハイデガーである。残念ながら、マルクスはロクに読んでいない。いずれ読もうと思う。

2011年10月25日

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自然学としての経済学 66

　経済学を立てるのに、言葉から立てねばならないというのを、福沢諭吉は百も承知していたのである。今の経済学者たちは承知しているのだろうか？　西洋的な学問として立て、問いと技術を推進するつもりなら、まず哲学が必要となる。仲介する経済哲学ではなくて、自然学の方である。　これは処世術やソフィストの術ではない。無知を知り、それを確認するソクラテスの術の方である。　命題を立て、研究対象を選ぶさいには、必要不可欠な自然学が先立つ。　物理や化け学や生物学は自然を研究対象にするが、政治や経済や法律は文系だ、などという常識に頼っていたのでは、無知に出会うどころか、最初から無知を疎外し、自分の頭で考えていないことになる。　自然学を創設し、そのメの付け所を指導したのはアリストテレス先生だが、先生は哲学者だった。無知の知こそが最重要の課題であり、自然認識だという点では、師のプラトンと一致していた。先生が追求したのは、その、自然の自由なありさま、なのである。　しかしそのエイドス・エネルゲイア哲学、は多くの人に逆読みされ、とりわけイデア論者となったアカデメイアの権威ある人々によって利用されて、別物になっていった。　　先生は自然（認識）にメを付けて、その探求を中心に据えた。だが、人々は自然を対象化して研究し、そのことにより疎外されて更に隠れてしまう本質追求のため、自然学を超越する学を、形而上学を構想した、と、読んだのである。　先生が対象化したのは自然ではなくて「実在」である。但し日常的時間構えにおける実在の探求に始終していたことは、ハイデガーの言うとおりかもしれない。　先生の自然学は、誤解を生んだ。　その誤解が物理学や地学、天文学、生物学などを生み出した原動力となったのは確かだが、これによって、それら常識が言う自然諸学も、重要な無知の知の部分を失ってしまったのである。想定外は想定しえなくなってしまった、ということだ。　アリストテレス先生は、経済学を中心に据えるべきだった。　そう思うのである。こんな全体学は落第生が語るべきモノではない。　マケドニア王家の王子アレクサンダーの家庭教師として、当時の哲学者としては、まれに見る成功を収めた先生が経済を第一哲学として語れば、自然学のメの付け所（メ・タ・タ・フィシカ）なんぞを語るより効果的だっただろうと思うのである。　当時から哲学は食えない学問だったようで、多くの哲学者が奴隷に身を落として富裕階層に買われ、その子弟の専属家庭教師をやっていた。そんな中で、教え子は世界の支配者となり、リュケイオンの創設者にまでなった。　先生への注目度はバツグンだったのである。

2011年10月24日

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自然学としての経済学 65

　経済とは、投資と搾取によって成り立っている人の生命としての業である。　他者との関係から価値が生まれてくるのではなくて、目的が連れて来る対象化認識における理念投企が美人局を招き、人間が疎外されて人相互の関係もおかしくなるのである。　合目的な理念投企は、確かに科学技術というすばらしい蓄積発展可能な技術を生んだ。　しかし経済認識の誤りが、これの技術であることの意義すら見失わせてしまっている。　人間とは何か、生命とは何か、自然とはナニカ、生きるとはどういうことか、といった問いを正しく問うべき、基礎の認識であるアルケー（始源）が見失われている。　哲学どころか、「自然とは、露な認識としてあらかじめ与えられている自由のコトである」、ということすら、見失われているのである。　実は小生も、自然問題の背後にはナニカあるな、とは常々思ってはいた。読みきれて居ないカント書が、自由を主張する意味も、つかみかねていた。　だが、この無知に気がついたのは最近である。そしてこれが生命である人から経済を奪い、人間関係というニヒルなコンセプトが経済の主人となって、人々から人生論を奪っていった張本人だとは気がついていなかった。　小生は、人生論は哲学とは無縁だと、ずっと思っていたのである。　自然学としての経済学が、その人生を語ることができるモノとなるだろう。　単なるカタリモノ、ミュトス的なモノとしてではなく、ロゴスに根を持つ哲学としてである。　ロゴスとは、ロジックの意味ではない。レゲイン・ト・ソフォン、的な意味で、小生は使っている。クラス化された対象ではなくて、知の（自然な）輝きである。　知ることが露にしているモノというのは、そこに自然（じねん）がある、ということである。少異反復、同義反復が見せている無知の知がそこにある。技術的知ではなくて、無知の知である。　機能的結論ではなくて、演繹が見せている痕跡である。　政治というのは、本来、これを呼び出すための祭祀であったのではないだろうか、ふと、思った。思い付きである。誤りかもしれない。　ともあれ、痕跡を注視することは容易ではない。西洋の人は明るいモノばかりに目を奪われ、出来ない、わからない、モノは避けてきたのである。　だから、ソクラテスのように、無知を指し示す哲学者が、どうしても、必要だった。　日本語はもともと違う。　わび、さび、幽玄、といった薄暗いモノに目をやることは、私どもの伝統だった。そして、やりくりの経済などは、もともとなかった。　私どもの言語自体が薄暗くて、主語も述語も、必ずしも明確ではない。最も重要なのは副詞なのである。　それを意図的にダメにして、やがてくる破綻へと導いてきた人々が居る。　伝統を失うことは、破綻を意味する。それに気がついているのに、目先の価値に惑わされ、日本語を誤った方向に導いて来た大勢の人々が居るのである。　自然学でない経済学、つまり認識を省みない経済学も、その一つである。　

2011年10月23日

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自然学としての経済学 64

　政治学が経済学と切り離せないモノである、いや、同じモノを言うのだということはうっすらとわかる。　いずれも、もとはマツリゴトやママゴトで、それを公共のロゴス的なモノに仕立てるのが自然学であった。そのはずのものが、合目的対象の学問として個別に切り取られ、疎外されたのである。　そして生物学も同じモノのことを言う。生命はもともと、自然を対象化した生物学の想定外のモノである。　常識が見ている生物や生命は、自然という天然のモノの一部なのではなくて、自然な認識の一部である。現代の生物学は、そのことを忘れている。切り離して別のモノとして企画し、対象化して機械技術がインスタンスするモノたちとなってしまっているのである。　　経済が自然（じねん）であるように、政治もまた生命に似た自然な様のことを言う。　但し投資と搾取を繰り返す生命の業としてではなくて、相互に折り合わなくなったじねんな経済をやりくりする、いわば経済行為の様のことだと思う。経済行為のやりくりが、権力のやりくりだと思われているわけである。但し、ここでは不明な部分も多いため、政治には深入りしないでおきたい。　政治はまつりごとといわれるように、どことなく呪術的な雰囲気がある。　ヒーリングの要素が見られる、ということである。　春、スイトピイのつるが、光を求め、伸びる先を求めて手探りし、支柱につかまって成長していく様を見ている。生命体の経済活動を観想して手立てする。あれが政治の様だと思う。　人は、経済の方が成長する生命体の方で、政治は逡巡したり試行錯誤したり権力闘争したりする、力や関係を利用したやりくり行為のことだと思っている。個々に想定した対象を立てるとそうなるが、自然な認識はそれを拒否する。　光という露な導きがあるから、生命体は成長できる。つるの行き先も決まってくる。などと妄想している。　実は40年近く前の学生の頃のノートに、そう書いてあるが、小生はここに疑問を感じて書いていたのである。書いてあることが書きたかったことではなくて、正しい疑問にならない不審な疑問を、ずっと感じていた。そのメモだということを覚えている。　光は、「導きではなくて認識の方」なのである。　自然な認識である。それによって経済投資し、搾取して成長していくのが生命の政治経済なのである。この光のかわりに、そこに価値を、青い花を見ようとしているのが、対象化認識における魔術的観念論の企画ということだろう。　経済が、自然な様の政治によって成り立つのではなく、主体にって選ばれ見出された素材的自然物（純粋なモノ）を加工して得られるモノ製造と販売のありさまだと、今日の常識では捉えているわけである。　最高の目的も、崇高な倫理・道徳も、経済では想定外のモノとして疎外される。だから、それらを問い出そうとすると、ナチスの超人がでてきたり、ニヒルな虚無主義が出てきたりする。　全ては自然を対象化して考えるという、エ・ディン喪失が原因なのである。　では、私どもはどうすべきなのか。　多くの人が求め、ソフィストたちが争って仲介の回答を出すのが、それであろう。　そういった疑問は、もともと哲学が関与していないことの証ともなる。そしてその処世術に、自然学である哲学は、決して関わるべきではないのである。　しかし日本人の常識が言う誤解された哲学がある、哲学を持つ、というのは、普通はこれである。処世術としての経済学のことなのである。倫理・道徳へと発展していく人生論の種子のようなモノである。　投資する価値に惑わされて、ソフィストに落ちてしまっている。プラトンの警告は無視されている。

2011年10月22日

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自然学としての経済学 63 (生命と政治)

　生命の経済学を語ろうとする目的は、不純な動機に支えられている。　目的が連れて来るのは、必ず無頼の徒だからである。　私どもは、その目的に愚弄されてきたのである。　たとえ目的があろうとも、そこで一旦立ち止まり、自然学としての経済学をやりましょう。そう、小生は言っているのである。　立ち止まり佇むこれは、哲学では極めて重要な、エポケーという概念である。　言わば時を止めて、クラス化の工事を中断して、むしろその工事の様を振り返るのである。　そうすると、過ぎ去った過去ではなくて、未だここに疎外されて立っているエクジステンツの様が見えてくる。バーチャリターやアウフヘーベンや、ゲラッセンハイトの様も、エイドス・エネルゲイア分裂の様も、見えてくる。　人生と言う名の、経済行為の自然な様も、そこに見えているはずなのである。　生命の営みが、露で自然な経済だということはもう、誰の目にも見えているはずである。　生き延びようと言う意思が、投資と搾取による業に支えられた生命活動から来ており、それが露に見えている様が、自然という副詞が示唆する経済であることもである。　経済は、他者との主体相互による取引で生じる仲介理論が見るものなのではなく、「生命であるものの業」なのである。　取引というのは、その業の些細な一部にすぎず、しかも対象化して見ているそれは、人間疎外された不幸な業かもしれないのである。　目的を偽り、悪魔の手先となって神を語るような人々が横行している。　経済と言う生命の営みは、そんな人々が横行している政治という取引の舞台を持つ、ということでもある。　政治は生命であるが、同時に取引でもある。つまり経済の些細な一部でもある、ということである。この些細な一部が暴走している、あるいは自然（じねん）な様を見失って不当に制限されている、と言うべきだろう。　生命であり、経済であるという自然な認識を一切無視し、主体相互の疎外的闘争に明け暮れているのである。　生命の経済学を語ろうとする目的は、不純な動機に支えられている、というのは、そういう意味である。 * ゴマが採れた。割りにあわん労働で、わずかの量。もう、やめ。

2011年10月21日

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自然学としての経済学 62(想定外の無知）

　人間疎外というのは、対象化が、かりそめのモノであったとしても、主体を立てて考える対象化認識における宿命なのである。　西洋で語り継がれてきたエ・ディン（エデンのこと）からの追放とは、このことを言う。　つまり人間疎外は、哲学の生い立ちと密接な関係にある、と言ってよい。　小生の大学の恩師が、哲学とはナニカ知らぬままに哲学科哲学専攻にやってきた出来の悪い学生たちに対して、これだけは受け継がせようと努力していた。それが、この対象化認識のさいに疎外されて生じる、無知についての知である。　哲学を学ぶつもりであるなら、最低限、これが哲学だと言う無知の知に一つだけでも出会ってほしい。得た知識で理屈ばかりこねる学生に対し、三村（みむら）先生は、繰り返し、そう告げていたように思うのである。　物事をクラス化し、対象化して考える限り、クラス化の枠にはまらなかった、疎外された無知の無限の領野が取り残されることになる。　パンドラの箱を開ければ、希望が残るのだが、哲学という禁断の箱を開ければ、価値も知恵も飛び去ってしまって、無知だけがそこに残る。　合目的対象化認識、つまり現代の科学技術的認識が企画される場においては、哲学とは、縁が切れないということである。だが、この無知を見ることが出来ずに、縁切りしてしまった人の方が多い。一流の科学者からでさえ、神はサイコロを振らないとか言って、哲学を捨てて神の方へいってしまった人が出た。　この無知の領野というのは、最近の天災や人災で、日本の人々にも知られるようになってきた、「想定外の物事のこと」を言うのである。昔の日本人には無縁だったのだが、自然さえも対象化してしまう欧米化の中で、この認識は重要となってきた。　しかし、想定できない諸々など、ありえない。今は未だ無理だが、全ては必ず想定できるはずだ、と考えるのがサイバネチクス論者である。　不幸にも、世はそんな人々が権勢を持ち、より精緻で正確な技術をもってすれば、解決されない想定外など起こりえない、とする人々で、溢れている。　できない、わからない、と否定的言辞を弄する人は退けられ、わかる、わかる、と手をあげている人だけが優遇されているのである。　正直に悪い報告をした人は左遷されているのが実情だろう。古のハンガリアの大王アキラの処遇と逆である。（大王アキラは、アッチラと、誤って西洋に伝えられている。）　経済のカネの動きさえも政治的に制御できていないのに、全てが囲い込めると思い込んでしまっている。　あらゆることを想定して、対象化認識が可能だと思ってしまっているのである。　残念ながら、人間疎外というのは対象化認識における宿命であるがゆえに、想定外のことごとは無限に生じる。　なぜなら、人は有限で無知なサルの一種であり、神ではないからである。そして対象認識は、学問の企画やクラス構築した、神の手のごとき命題の対象化手順に従うのではなく、自然で分裂した認識にこそ従うのである。　バーチャルな認識。あらかじめ分裂した違和感としてもたらされている自然であり、身体が実践労働として執り行う、生命の経済活動としてである。　対象化認識が、命題を立てそれを想定して執り行う科学技術やその認識がいけないと言っているのではない。それは理解していただきたい。　合目的な対象化認識を得ることで、人は技術を科学技術にまで高めた。これを手放すことは、もはや、できない。　特に数学を使うことで、この合目的対象化認識運動は、核融合といった、星の執り行う経済活動までを、時間のクラス外でであるが、得ることさえ可能にした。　しかし同時に、自然（という経済）を見失い、人間をすら、想定外の場所に置き忘れて疎外してしまった。　更に哲学をも見失い、技術とはナニカ、自然とはナニカ、経済とはナニカ、そのことが見えなくなってしまった。　自然というモノ自身と現存における最高の問い、つまり形而上学的問いを対にして立てることで、無知の知ではなく、ニヒリスムスという想定外の無知に至ってしまった、その無知の事実を評価なしに述べているのである。　＊何度入力しても文字がだぶって楽天サーバへのアップロードもトラぶって、ついさっきにはあげくに、あなたは偽装サイトに接続しようとしています、と出た。　ナンジヤロネ、これは。

2011年10月20日

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自然学としての経済学 61(バーチャルということ）

　私どもは常に、見知っているものしか知らない。未知のものは見知らないのである。　見知らないから、出会っていても、わからない。　自然（という経済認識）は違う。　そこには全てが露に隠れなく見えており、全てが見知った臨在のものである。　但しこのモノという言葉は、クラス化工事が終わったという意味ではない。　そのモノは未だ対象化のクラスに整理されておらず、副詞として擬音化するしかないような憂慮のモノなのである。　これをバーチャルなモノと、小生は、よく対象化して言う。　バーチャルとは、中世のドゥンススコトゥス先生が述べた、バーチャリターのことである。　哲学を持つ西洋の人は印欧語なので、必ず主語を立てる対象的言語で考えるのである。バーチャリターだと、あえて対象化して言わなければ、経験的認識の何事をも語れない。　経験を経験として認識するという場には、バーチャルに含まれた認識があるゆえに、経験が経験として確認される。　このバーチャルを仮想的に、と訳すことが多いが、むしろ現実的にと訳すべきかも知れないと、過去にも述べてきた。　というのも、ドゥンススコトゥス先生のバーチャルというのはバーチャル・リアリティー技術などとは無縁であって、現実から見た仮想の論議などではない。　リアリティーという事実は、経験的事実に（あらかじめ、あるいは仮想的に）含まれているという、全く別のことこそが述べられている。この（　）部分をバーチャリターだと述べているのである。　ゲームで配管工マリオを操作している自分と、そんなゲームをやっている自分を見つめている自分が分裂して居る。この分裂感こそがバーチャルということだからである。それは現実だということでもある。　そして単なる対象的認識でもない、ということでもある。　バーチャルを対象として見つめたとき、自然な認識というより、むしろエクジステンツな認識（不幸な、疎外された分裂）がそこにはあるだろう。　バーチャルを解説する技術者のベストセラー紹介本は、これを「本質的」だと捉えようとしていた。だが、科学技術が扱う本質の意味で捉えているなら、それは明確に間違いである。アリストテレスの立てた基礎を逆読みしてしまっている、ということである。　アリストテレスは常に「自然な認識として物事の本質」を述べているのであって、主体ー客体認識で、述べているのではないからである。　むしろ売れずに返品で10円に落ちていた解説本を書いていた技術者が、バーチャルという言葉は、違和感や分裂認識として得られるモノを指している、として、誤魔化さず正直にバーチャリターを解説していた。

2011年10月19日

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自然学としての経済学 60

　もともと、折り合う必要は無いのである。折り合うはずがない。　人の認識はバーチャルに分裂した様で露に（自然に）見えており、つまり時間的に分裂した認識として与えられている。同時性や相似象、同義反復が得られるように与えられている。　このバーチャルな様が自然（じねん）という副詞なのであり、それがナニカを修飾したり、特定したり、形容しているなどと考える必要は無い。むしろ、副詞が自分の関心を導いていると悟るべきである。　印欧語のように、主体が対象を語る際に、必要となる修飾の言葉だなどとする意見は、印欧語を学習しすぎた言語学者の妄想であるように思う。日本人は欧米人のように考えてはいないという事実を無視してはならない。　日本語の副詞というのは未だクラス分けされた明確なモノとなっていない、いわば対象でない、明確な目的でないナニカを言い表すための言葉であるように思う。　明確に基礎を得た時間ではなく、単に憂慮であるに過ぎない、時間を表現する言葉なのだと。　つまり、「じねん」も含めて、今は疎外されかかっているナニカを、もともと語るための、言葉なのである。　今日では人間が疎外されているばかりではない。自然（経済）もまた、疎外されている。　そしてジンカンがニンゲンになったとき、人間が対象化されてしまって、対象化の枠から外れたナニカがまとめて全部疎外されたのである。　人というクラスは居るが、実は人間という対象的存在は、人相互の間にある関係を理念的に想定した極めて曖昧な概念である。いわば、人間自体など、どこにも無い。あなたは「オレ自体が存在する」と思っているかもしれないが、それは妄想である。　「オレ」という人はクラスによってインスタンス構築されるモノではないからである。生命と言うクラスとして「仮想的に＝バーチャルに」見えているが、そのクラスで囲い込めるモノではない。これは自分に対しても当てはまる。　そして人もまた、ある種の対象化されたクラスについて述べているのであって、完璧に対象化できる存在などではない。人自体、などというモノも存在しない。　ハイデガーはダーザイン（ここに、ある＝現存在）をメンシェン（人間）だと述べたが、これはエクジステンツという疎外された不幸な場で、言わば例外的単独者や、永劫回帰を引き受ける超人の立場で、それを言明できただけである。　そしてこれは、対象認識をするだけで、人の諸々は、常に疎外されてくる、という自然な（経済の）物事を述べているに過ぎないのである。

2011年10月18日

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自然学としての経済学 59 (疎外ー人生）

　人はもともと、隠れない露な認識を持つサル科の生き物である。　本性として労働するが、労働力などではないし、労働者でもないのである。まず生命という不可解な存在なのである。　スパルタ教育で忠誠心を叩き込まれたら、確かに機械部品のように反応はする。カネで雇われて労働者にもなる。だが、忠誠心にのみこだわると壊れやすくなる。融通も利かなくなるのである。　この人を、効率よく働かせて搾取するために、諸々の学問が考案されてきた。　病気を治してすぐに生産ライン復帰できるよう、医学が。　生命の不可解を知るために生物学が。　人が群れて社会を作るので、それを知って操るための社会学。人の心理を操るために心理学。歴史を形成してきて、労働もそれに影響されているので歴史学。文化に負うて、特定の文化をもつ人種のその枠で動いているので、枠を把握する文化人類学。　もっと過去には、人の忠誠心をその根源から引き出そうと、神学や宇宙論が考案された。　そして現代に至って脚光を浴びているのが、もっと幅広い現象から人間を囲い込もうと、考現学や人間学、といった分野も出てきた。　更に物理学や機械工学の方面から、生命活動である人間を有効に見直そうという動きもある。土地の風土や、環境（数値）との関わりも、大きく取り上げられるようになってきた。　　しかし、人の本性である、自由に自然な隠れない認識を持つという部分は、絶えて見直されることがなくなってしまった。　それは自由に自然な隠れない認識を持つ身体の投資と搾取で出来ている経済活動を、人間の持つ自然認識と切り離して、「価値ある諸々の対象の創造」に変えてしまったためである。　自然な認識は、ここで自然という対象、およびそれを認識する人間の主体的意志に別れてしまった。　経済は、その主体精神が自然と名づけられた純粋な対象を扱って価値を得るという、へんな学問となってしまった。人生を語るのは経済学なのであるが、その経済学が自然学ではなくて価値論や仲介論などのコンセプトを語るソフィストの術となったため、実社会からも遊離し、疎外された、酒の席の人生論となってしまった。　そして主体精神と自然物という両者は、実社会でも折り合いがつかなくなったのである。

2011年10月17日

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自然学としての経済学 58　(実存ー疎外）

　小生が、評価され認定された世界遺産などに反発を覚えるのは、それは誰が何の目的で評価したのだ、ということが加わるからである。遺跡や風土の景観などは、評価されて疎外される。同様に、既存の経済学も経済哲学もダメだというのは、目的を隠した仲介コンセプト提供としての倫理・道徳がそこに居座り、哲学者でない者が哲学を主張し、哲学を疎外しているからである。　疎外というこれは、西洋風の対象化認識における、きわめて一般的で単純な出来事であることを理解いただきたい。　物事を対象として認識すれば、必ず起こっている。本人は気がつかないが、想定外のモノが、必ず露に生じているのである。馬鹿の一つ覚えとしてカント書の序文の一節を採り上げることも、もう何度目だろう。　マン　カン　ザーゲン　デア　ゲーゲンシュタント（人は　述べることができる）（彼方に立つ＝対象、について）　アイネ　ブロッセン　トランツェンデンタール　イデー　ザイ　エトヴァス。（一つの　　単なる　　　先験的　　　　　　　　　理念）（であると）（何か）　先験的理念として見出した対象を立てたとき、ドイツ語では同時に、必ずそれを立てる主体も立つのである。主体ー客体が対になった対象言語だからである。　何か一つの、単なる先験的理念が立ったとき、それはマン（人）をも立てている。　但しここで立った何かという対象は、モノの自然な認識ではなく、先験的なナニカを説明するための目的が連れてきた不純なモノなので、本当にナニカとしか言いようがない。　しかしそれは本当に一つの単なる先験的理念なのである。たとえば自然という物自体といった、空想が仕立てた純粋なモノだと言うことである。　この対象が立ったことにより、それを立てた「マン」も、また立つ。但しひ弱に、疎外された状態で立っているのである。　この主語である「マン」は、主体的人間といった強靭な意志を示しているのではなくて、ゲーゲンシュタントという彼方に投企された、立たされた、ナニカの形であるにすぎない。　それを読まずに、これを強靭な目的を持った主語だと呼んでしまうと、この文章は逆読みされてしまったわけである。日本語ではこんな文章はありえないので、疎外されたこの単なる人を、つい、「われわれは」、とかに訳してしまう。　それで、カント哲学、いや哲学一般も、ぶち壊しである。　小生の専門は哲学であるが、これは対象化して、いわばモノ化して語れても、対象化して認識することのできない無知が残ることを悟る学問である。　西洋風の対象化認識では、必ず必要となる学問だったのである。　しかしプラトンの学府アカデメイアに権威が生まれ、権力に媚びるようになった。その哲学者が美や価値や倫理を語り始めたので、哲学もまたそれらのクラスに照らして評価する必要が生じてきた。　しかし、無知の知は対象化できない。　だから、文献学や哲学の歴史、倫理・道徳といった形で、対象化して教科書にし、評価するしかないと思われてきた。　その結果、哲学＝無知の知は疎外されていき、もともと哲学の伝統が無かった土地では、社会には根付いていない。米国に哲学がロクに無いように、日本にも根付かなかった。　専門家として学んだ小生（泥沼で溺れていたため、実際には恩師にゲタをはかせてもらって何とか卒業した）も、学士号は得たものの、実社会ではまるで無用で、未だに無能力者である。疎外され続けているわけである。　自己認識を持つ人間という存在についても同様である。　特定の能力を持つ労働者として対象化され、そのクラスで認識されれば、対象化できない諸々の部分は疎外される。人はもともと、そのような対象化不能な、いわばバーチャルな存在なのであるが、このことが無視されてきているのである。　遺伝子で解析し、分子数まできっちりそろえたとしても、バラして再構成して空間転送できる存在ではない。　それが出来ると考えるのはサイバネチクス思想家だけである。クローン生成のコピーは同一物だと思っているのである。　価値や、美や、倫理や、モノとしての自然、さらには科学的対象として定義しうる人の心理といった、先験的な理念が立って、対象化のクラスを大きく囲い込んだとき、この人間疎外は実感できるモノとなってくる。　それは現存の最高の問いを問う形而上学に至って最高潮に達し、あることから外れて立っても、自らを問うエグジステンツという「疎外された主体性」を見出さねば収まらない。　ハイデガーの述べたエグジステンツは実存と訳されているが、これは「脱存」と訳すべきである。Ex-sistenz、出て、自ら立つ、のである。自然な認識の様とは似ても似つかない、最高に疎外された不幸な主体性のことを言うのである。

2011年10月16日

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米国の危機

　全米失業率のみで見る限り、9％という数字は問題なさそうにも見える。　但しこれは、対象に選んだものの数値だからである。想定外を想定していない。　日本でもワーキングプアという問題が一時取りざたされた。　最近はあまりマスコミも取り上げないが、減ったわけではない。いくら働いても中間搾取されて、手元に生活できるだけのカネが残らない事情は変わっていない。　米国では特にこれが酷くて、両親は働いているのに子供が食いっぱぐれて飢餓線上にあるという現象が頻発しているという。当の米国のテレビ番組がやっていた。　不況になれば全社一丸となって、給与を手弁当に落とし、経営者も私財をなげうって乗り切るというのが、過去の日本の会社組織だった。　そのために内部留保は分厚く、相互に株を持ち合い、社員も持ち株組織を作り、年功序列で生涯を会社に捧げるという形態だった。　今はどうか。　会社の経営に失敗し、赤字を出すような社長や役員までが、ケタはずれの法外な報酬をふんだくっていく。潰れるまで食い尽くすという形態である。　内部留保は優先株配当や、本業以外の危険な投資や厚生とか保険の名目で垂れ流して使う。コイズミのやった、郵政民有化や年金がやっていた投資などは、この真似である。　自己顕示と主張が強いだけの無能社員が出世し、優秀な若者は他社に高級で引っこ抜かれて信用も失い、使い捨てで消えていく。　　もともと社会的能力が低い人も、周りで支えて適材適所ではない。　大阪府に見られるように、ダメな人は社会に一律５％いるんだから、こいつらには失職して飢えていただきましょう、といった意見さえ堂々と出てくる。　老人は役立たないから60歳で停年。あとは蓄えで食っていただきましょう。　勤めても年金分しかでませんよ。　その年金では、食っていけないのにである。　おかしな社会になってきたものである。コイズミのガキが主導して、米国風に変わって、こうなってきたのである。　次はデフォルトである。日本の国債はいずれ潰れるが、その前に米国債が潰れる。　日々価値の低下する米国債を多量に購入し、国の富を無駄に流出させてきたのもコイズミ政権である。そのために10年以上の経済成長が失われた。　その富は米国の貧民を支えたのではなくて、金持ちの金儲け（戦争）に使われたのである。　現政府もこれを引継ぎ、再度中国以上に米国債を購入している。しかも長期債である。中国などが持っているのは短期債で、危機が来る前に償還されて、なくなるシロモノである。すでに賢く減らしつつある。

2011年10月15日

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自然学としての経済学 57　(人間疎外）

　次に疎外について述べてみたい。漢字で書くと意味が違ってくるように見えるが、阻害も、同じ意味である。経済用語だということである。　心理学的用語では、何事も対象化して語られる。　したがって心身という対象の現象を想定して、観察者の目で他人を見て対象化するか、あるいは自己の心身の感情的状況を、当事者の目で見て対象化するかしかない。　疎外という事態は、実はそういう「対象化から、あらかじめはずされてしまっている」、ということを言う。　つまり、心理学などでは扱えない、想定できない、対象化できない事態をこそ、言うのである。　疎い、不明な外へ投げ出されてあるか、あるいは、阻止されて害が与えられ、目的のクラスが揃うどころか、インスタンス創造の場にも至ることができない、不幸な状況を言う。　マルクスの言う人間疎外も、このことを述べているんだと想像している。実は、まともに読んでいないので、独自に疎外論を述べている。　資本主義のあくどい儲け主義で労働者が悲惨な状況に置かれている、などという意味は無いので、注意が必要である。近代的な資本主義のトップたちが利用している奴隷思想のことを言っているのではない。　実際には、自分が価値の奴隷となっているから、そんな奴隷主義肯定の企業家が未だ溢れているのも事実である。これは倫理・道徳がのさばっていて、自然学がこの世にないから、経営者も含めて自分たちの置かれている地獄が見えていないのである。　人が認識を得るのは、現存の、露で自然な認識の様から、である。　まず認識が立ち、その認識が対象を立て、同時にモノのクラスが用意されて、先験的な理念が立つ。もともと、見知っているモノが呼ばれて何食わぬ顔で、インスタンス用の組み立てラインに隠れる。　人は身体による実践的労働を介して経済活動を行っているので、人がモノの先験的な理念を立てるのは、この経済活動が連れて来る儲けという目的に沿った投資と搾取を行うためである。理念を投資して、クラスを構築し、お目当てのモノをインスタンスして確保する。　その行為に疎外はない。人間本来の労働行為が、そこにある。　ところが、この人間本来の労働行為が、価値として評価され、買われて、言わば理念というクラス同様の、モノのクラスとして扱われることが起こる。　人を雇うのではなく、労働力というクラスだけで評価して、労働力を買う。　当然、その人物に関する労働力以外の認識の諸々は、疎外されるのである。疎外されているのは実は、評価された人格や人間ではない。その人が自然に持つ認識の諸々の方なのである。　＊写真は、最近日当たりから疎外されている西園（過去の写真）

2011年10月15日

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自然学としての経済学 56(癒しい）

　苛立ちがマイナーな言葉なのに対して、癒し、という言葉は最近特に、もてもてであるように思う。言葉が世間に氾濫している。　小生は里山に立つと苛立つが、里山の自然に癒される、と、多くのナレーションは言う。ヒーリング（英語：healing）のことだと。　ヒーリングは奇跡（奇蹟）的治癒のこと。悪魔祓いの行為の意味である。　治療というと積極行為の結晶部分、その治癒に使われる道具立てや形式立てが、治療される側も一体となって揃い、行われる呪術行為を意味している。それが心理学的にどう作用したか、心身の安定に有効であったか、などは関係ないのである。呪術だからである。　最近流行の癒しは全く違う。これは癒される側から述べた、受ける側からの何かのモノを言っていることが多いように思う。ヒーリングではないのである。　常識の定義を見ても、これもおかしい。　「ストレスやうつ病傾向など、過度の緊張や慢性的な心的疲労を蓄積させている人に、さまざまな手法で、一時的、あるいは中短期的なストレス軽減のための手段を提供する行為」だと、提供側からの仲介提供意味で使われている。　外国語の何かの言葉の定義に影響されてしまっているのだろう。まるで癒しという呪術の言葉を、裏側から採りこんで利用している、としか、思えない。　この仲介言葉で納得する人は少ないだろう。　ここにある心理学的用語は、癒しという現存の経済用語を述べているのではなくて、対症療法としての癒しという仲介手段が、ある、と、美人局の看板について述べているだけなのである。　ウイキには、心理的な安心感を与えること、とあった。まるで中身がないのである。　癒しは、空虚な美人局ではなくて、実質の中身で充填されることであるはずである。　つまり経済用語でなくてはいけないと思っていたが、実は古語にも、ないようだ。　古語は癒しではなくて、「癒ゆ」、である。　単に病気が治って本来の経済が復活することの自然なありさまの意味である。そのために欠けた何事かを搾取する意味でもあるのだろうと思う。しかし癒ゆした側からの、卑しいこころの表現ではないのである。癒しいではない。　こころの表現といえば、あなにやし、えおとこを、という原初の感嘆の言葉とされている古語を思い出す。　癒しと言う言葉とは何の関係もないのだが、使われている意味が似ているように思う。　たいそうすばらしい、私に、につかわしい、エー・オト・コ（良い太陽の子）に会えたわ、という意味らしい。　自らに欠けたものを搾取して、創造が始まるのである。癒ゆには全くその意味はないが、癒しというのは、インスタンス創造のために利用できるオブジェクト・クラス構造体が揃った、ということを言い表しているのかも知れない。似つかわしく嵌るモノを見つけたのだと、対象を念頭に述べている。　人間と自然が一体となった架空の世界を表現する言葉である。そこで有効な呪術の世界とは、確かに似つかわしくなってきている。

2011年10月14日

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懲りずに極小ポートフォリオ選定第2弾

　株は冴えない動きだが、いくらウリ浴びせても買戻しは必ず必要なはず。際限なくコケルということはない（ハズ）。　しかし景気先行きは暗澹としていて、いつデフォルトするかばかり見ているので、積極的に買えない。ほぼ50年に1度という、とんでもないどん底へ落ちているが、これは不良債権を背負ってこけたら、紙切れになるからである。紙切れにならなくても、恐慌状態となったら、更にこけて、長期間10分の1以下になると思っておいたほうがいい。　だからオイラはそんな危険な株には手を出さず、現金でタンス預金。？　恐慌翌日には日本銀行紙幣の方が、もっと怖い。突然紙くずになって使えなくなる。　不動産や美術品などは、一切売れなくなる。　最も安全なのは当局に把握されていない金貨やインゴットだろうが、それは今世界中で需要が高くて、とんでもない高値圏にある。　全力投入は怖いが、極小規模のポートフォリオで高配当を受けながら戻り待ちを狙う。逆張りの待ち伏せ銘柄を、またしても選定した。　先の昨年第１回ポートフォリオの損害も未だ出ている中で、損害は広がるばかり。３年５年と置けない人は、決してやるべきではない。　なんせ今、オイラの手持ちで、震災以降、稼いだのは、日本タングステンとコロナのみという酷さ。塩漬けと合算すれば、とんでもない赤が出ている。　シェルはずっこけて慌てたが、被害は小さい。いちばん酷かったのが商船三井で、潰れはせんだろうとほっておいたので、ほぼ半値にこけた。シェルは戻ると見て、買いなおしてある。　今回のポートフォリオも、実はすでに買ったものと、まだ買っていないものとの混交。過去にオイラが選定して買ったやつは大概がダメで、買わなかったやつは暴騰するのが普通。アクセルとグンゼはすでに持っている。値は、これを書いた昨日の終値。今日は若干高いようだ。3002グンゼ(株)　244円　1000株で、244000　　配当3.07％　　7000円　大底からの立ち上がり、出来高ジワット増えつつある。千単位。　6730アクセル　　1793円　300株で　537900　　配当、なんと、8.92％　　47000円　被災地でもパチンコ業界は盛況だし、好財務なので。粉飾があったら知らない。　1377(株)サカタのタネ　1171円　200株で　234200　配当　1.71％　　4000円　　外国での好業績期待。7752】(株)リコー　683円　1000株　　683000　配当　4.83％　　32000円　　これが本命。底打ちか、騙しかわからないが、こけすぎており、戻れば大きい。ソニーと同様、経営陣に問題があって異常に売られすぎている。ソニーはもうダメかもしれないが、ここは復活するだろう。　4銘柄で、1,699,100円という、極小ポートフォリオ第二弾。配当は年90,000円期待

2011年10月13日

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恒例の高齢システムぶっ壊れ

　またまた古いシステムがぶっ壊れた。windows　meは立ち上がるのに、メニュバーがなく、エクスプローラーにもdosにも入れない。そのうえbios設定もおかしくて、ｃ：ドライブが消えていた。　立ち上がった機械は勝手に自分でナニカしている。　いわゆるルートを取られた状態で、いくらあれこれやっても、この機械の設定で操作は取り消されました、管理者に問い合わせください、となる。コルア！誰が管理者や言うねん！　イメージが違うとかのたもうて、リカバリーも受け付けない。とにかく、まずbiosをいじり倒して、ガチャガチャ怪しげな動きをするｃｄブートオンリーにした。それから別のmeソースｃｄを無理やり起動させて、とりあえずｃ：ドライブを復活させ、windowsファイルを全部上書きした。スリムにしてあったのに、委細ワヤ。　膨大なドライバ類やソフトのいくつかは復活したし、今回はmoなどもプラグアンドプレイで事なきを得たが、ie５がまた潰れ、アウトルックもオフィス類も動かなくなった。　mozillaが何とか動いているのでwebにはアクセスできるが、また当分の間、メールが一切使えない。古いie5のソースは置いてあったが、途中で北米にアクセスし、そこで落ちる。　どうも原因はメールを介してのウイルス臭いが、わからない。未だ居座っている可能性も高い。cns-minなど、悪さの中身はわからんが、潰しても潰しても復活する。　meはもともと、Administrator機能が無いのでシステムに管理を委ねた奴隷状態のはず。ヒマをかけて改造してあったのに、全部オシャカ。いじった内容も、もう、わからん。　閲覧できないサイトも増えて、そろそろ浦島太郎やめにするかとも思うが、カネもないし、７はもとよりやvistaでも、古いソフト類が一切つかえなくなるというのがいちばんの嫌な理由。2-3万のxp機械を導入して、インターネットのみ乗り換えるという手は、まだ間に合うかも。

2011年10月13日

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ギリシャ債務問題

　ギリシャがデフォルトしそうだということで、世界中の金融、経済が冷え込んでいる。　日本の円は相対的に高くなって、その結果国産品が外国へ売れない。収入は落ち込み、投資は落ち込み、株は下がり、雇用は減り、失業者は増える。年金も出なくなる。　この問題を軽薄に考えてみた。　今日、スロベニアの議会は、EUとしてのギリシャ支援負担を拒否した。　言い分はこうである。ギリシャのやつらの生活水準は俺たちよりずっと高い。そんな高水準の生活を続けさせるために、なんで俺たちが血税を負担せにゃならんのだ？。　言い分、ごもっともで、当のギリシャでは国の４人に１人という、高水準の生活を謳歌してきた公務員たちが、生活水準を落とされて黙っていられるかと、当局批判のデモをやっている。　財務省も、学校も占拠し、民衆はこぞって政府の緊縮財政に反対である。　デフォルト？オイラは国債なんか持てねえよ。給与でその日ぐらしだから。　フランスは、すでに大手銀行がコケている。その影響をモロに蒙って、フランスもドイツも仲良くあわてている。それを防ぐ手立てとして、デフォルトしないようにギリシャに追加支援したり、債務の一部減免などをあれこれと模索している。　ドイツやフランスの大手銀行などが、直接間接にギリシャ国債を大量に抱えているためで、ギリシャのデフォルトが確定すれば、次はドイツやフランスの大手銀行が次々とコケる。　日本が持っているギリシャ国債はごくわずかのようだが、ドイツやフランスの銀行がコケたら、連鎖的に債務関係にある世界中の銀行や会社がコケはじめる。アメリカも日本も、間接債権は膨大な額となり、無事では済まないのである。　誰が悪いんだろう。　ギリシャ当局は粉飾決算をやっていたようである。国民の人気取りのためである。　それがわかっているのに、格付けを誤魔化していた米英の巨大情報企業もあったようだ。それを使って儲けていたのだろう。　ウソをついていた政治家や、儲けて溜め込んだカネを影で手を引いて儲ける方向ばかりに動かしている金満家たちが、一連の騒動の責任者だ、というのが、当のギリシャのデモや、アメリカでの大規模なデモである。東京電力や政府にいいようにされて、日本人が騒がないのが、不思議なくらいである。　特にアメリカなどでは、国民の四分の一が、すでに飢餓寸前にあるという報告もある。　景気の冷え込みで雇用が減り、給与も減って、収入で生命を維持できない水準にまで落ち込んでいるのである。預金などはもともとないから、極貧層には雇用打ち切りは飢餓を意味する。特に米国の極貧層は分厚いのである。　それにも関わらず、金満家の所得は空前の規模となり、今や国家の財政を凌ぐほどとなった連中が大勢居る。　彼らは戦争を起こし、市民の血で儲け話を更に大きくしてゆく。　　ちなみにギリシャの公的債務の規模は約3300億ユーロ（約34兆円）だそうである。　日本の国債の規模は、10年末で919兆円。10年度に44兆3000億円増えたらしい。毎年、ギリシャの負債総額以上のモノが積みあがっていく。　カネの規模は増えているのに、飢餓寸前の貧民が増えていくのはなぜだろう。

2011年10月12日

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自然学としての経済学 55(気が立つ）

　苛立ちは、自然から切り離されて、そうなるのだろうか？　むしろ逆だと思う。　自然(な認識の様）に直面しても、そこにお目当ての目的に、はまるクラスが見出せないので、いらだつ。　要するに取引の値段を決められない状態なのである。　里山に立てば、搾取される経済の自然な様に常に出来和（でくわ）す。　目的の青果物は遠く、純粋な対象も素材としてのモノも見えない。　豊富な生命の営みと政治と金欠に、常に苛立つこととなる。　二重に巨大な穴の開いた高価な鉄フェンスとサルガードを前にして、サルもシカもバッタもコオロギも、モンシロチョウも、畑盗人もぶっ殺すううう！となる。青筋が立つことと相成るわけである。　これらは搾取される経済の自然な様が溢れているのである。　目的であるモノが遠くにいってしまう一方なので、苛立つ、のである。　時間的な無数の可能性を担うこととなり、目的に、はまるクラスが容易に見出せない事態である。　ジレンマともちょっと違う。中庸な様とは全然違う。　言わば無数の問いと答えを立ててしまい、そのどれもがトゲトゲしく主張するので気が立ってしまう、のである。　気を立ててしまうので、自然な認識の様を、ますます中庸に見定めることができない。　　目的への意思、意欲、理想、それらに対して有効でない気を立ててしまう。　これらの同義語として（心の）渇き・飢餓（きが）感・危機感・切迫感・不安・怒り・不満・やきもき・不機嫌などが書き上げられてあった。だが、これらは全部まったく違う意味の言葉である。自然学としての経済学をやったことのない言語学者や心理学者の、ロクに考えていない受け売り意見だということである。　こころの渇きどころか、そのこころの様を、逆に無数に充実して立ててしまうのが苛立ちである。　自然に直面し、お目当てのクラスが見つからない、仲介してももらえない、インターフェイスが見えない、憂慮である時間のクラスが立たずに、そのかわり気が立った、状態なのである。

2011年10月12日

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農園通信（見切りは難しい）

　涼しくなってズッキーニの一部が蘇り、鹿も入らなくなって採れ出した。今日は４個。半分かた撤去済みなのに。全部撤去しなくてよかった。　そのかわり、ナスが全然大きくならない。トマトが青いままで色づかない、キュウリがいびつに丸まってしまって話しにならない。これら夏野菜が10月も中旬近くになるとダメになるのは例年のこと。極端に日当たりが悪くなるためである。　つるあり三度は、野生のマメが一緒に伸びてしまって、失敗した。食えない野生のマメはびっしりついているが、サンドマメはちらほら。　コマツナもホウレンソウもまだまだだが、赤カブとナバナの間引き菜が採れ始めた。　手間の割りに量にはならず、美味いがスーパーなどでは売っていない。　自家タネのハツカダイコンも採れ始めた。色とりどりなのや白い細長いの。やはりカラフルになっている。親は最近出てきた味のまろやかな形や色の揃う品種だが、１代交配種だった可能性が高い。　　少数植えたキャベツは大きくなってきたが、ヨトウムシが葉脈だけにしてしまった。　ブロッコリは順調、カリフラワーは貧弱。　白カブは、薬漬けにしてあったのに、雨後の１日で虫にたかられて全滅。ミョウガばかりが大豊作で、もはや持ち帰っても見向きもされない。自分ひとりで、あれこれレシピを考えてみている。次回はゴボウを収穫して、これとあわせて、かきあげテンプラを試してみよう。案外、食えるかも。　草が多いので４番囲いの工事にとりかかる気になれず、日のあたらない畑は1時間以上は居る気にならず、蚊の多い北園でも、予定の仕事は1時間くらいで、いつもそそくさと切り上げる。あとは蚊取り線香に取り巻かれて、南園で休憩ばかり。　先日倒木があったおかげで、今年のシイタケ用ほだ木を早々と確保した。　すでにラン類の撤収にも入った。デンドロの大株中心でワゴン車数回分はあるが、今年も出来が悪くて、咲かないかも知れない。なんせ、バラも咲かないくらいだから。　もっと敷地周りの木を切るか、来年は置き場所を変えねばなるまい。　バラも来年は見切って捨てる予定。３年間、まるでダメだったので、日陰でも生き延びるシュウメイギクに換える。　見切りは難しい。ナスをいつ引っこ抜くかである。

2011年10月11日

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自然学としての経済学 54

　自分という自然な認識の主人であるべき人間が、人間であることから疎外されてしまう。　人も自然の一部として考える日本的な思想においては、そんなことは起きない。　そんな無責任なことを言う人が多い。自分で自分の立場を疎外している。　この曖昧な原始思想が、日本に哲学を根付かせずに追放した張本人である。　それは哲学の代わりに倫理・道徳を連れてきたが、神と形而上学をつれてこなかったので、これも幸いにというべきか、根付かなかった。　結局、これらが原因で、全て近代的なシステムへの危機管理のなさにつながり、インターフェイスを軽視する、日本人特有の欠陥認識へとつながってしまった。　形重視の伝統がわずかに残っているので、西欧との競争は未だ可能である。だが、人々の根無し草な理念が増えるにつれて、ジリ貧へと移行しつつある。まもなくドカ貧の時代が来るだろう。　幼稚な汎神思想が、日本人特有の欠陥認識を招いた。へんな自然論が原因だとは、決して反省しない。　少なくとも明治期の人々は、システムに直面しても、自己の課題と直面しても、個人で真剣に取り組んでいた。近代技術という相手が見えないため、誰もが自分の頭で考え、孤軍奮闘していた。　人も自然の一部として考える、日本的な思想なるものを誰かが導入しえたことで人々は安心し、自分の目で身の回りを見なくなってしまったように思える。　里山の自然、というそこには、切実な政治・経済がある、ということだとは、決して考えない。　アカトンボの郷愁や、棚田の風物といった、息づく自然という、汎神論的な命の営みが繰り返されているんだというナレーションを受け入れ、それにむしろ、癒されるのであるようだ。　このことがわかってくるに連れて、小生は、最近は、苛立ちを覚えるようになった。里山に立つと、疎外感が酷くなるのである。　生命の経済を自然の様から語る前に、今一度自然問題を整理するために、苛立ち、癒し、疎外感といった、これらの経済用語を整理してから入っていきたい。　苛立ち、癒し、疎外感といった、これらは心理学的用語ではない。経済用語である。　こころの働きというモノを、対象化して捉えて心理学がある。　ここで捉えているこれらの感情や身体の状態は、生命が投資し搾取する身体的実践活動において遭遇する現存的出来事であり、自然に見出せる反省した認識の様子である。つまり経済学的な自然の出来事なのである。断じて心理学用語ではない。

2011年10月11日

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自然学としての経済学 53

　本質的なクラスを掴んで支配したい。有効な理論を見出して一儲けしたい。　これが目的を連れてくる、人の業というものである。　誰でも、仮にオシャカ様であっても、その業から自由にはなれない。オシャカ様は死んで業から解き放たれたが、普通の善人は来世にまで、その業を背負っていってしまう。　ポリティカル・エコノミーという経済学が、立てた目的に、そこそこ有効であっても、現存の想定外の課題に無力であるのは、生命の政治という自然な認識を見ずに、モノ自体として自然や、権力意思としての空虚な理念を覗き込んでいるからである。政治・生命、の自然を見ずに、社会・人間、の倫理を夢見ている。　そう言って、いいと思う。　つまり、哲学者（自然学者）にドクニンジンを飲ませて追放し、目的を持って政治に取り組んだのだが、民衆を味方に付けるために、自らがカタリモノ師（ソフィスト）になってしまっている。　命題を立て、対象を選び、目的に合致するクラスを構築して機械技術を得る科学技術は、目的物のインスタンス製造に、このうえなく有効である。　帰納的に力を振るう、そのデータが精密で数が多いほど誤差は少なく、目的のモノに至ることができる。　作り上げているのは目的物をインスタンスする方枠であり、有効に働く時間枠だからである。これはより強力な倫理規定を得て、社会・人間を有効に操作する。　人間もモノ自体とみなし、ユニークなモノがそこにあるのだと、そしてそれは素材化できるのだと、疑わない。　かくして、政治の意味が逆転し、人の生命の営みは自然のモノとは異なる政治・経済の営みとして合目的に対象化される。　その結果、自然ないのちの営みが、個人の素朴なこころや感情といったものが、そして経済活動そのものが、余計な者として疎外されてくるのである。　マルクスの述べた人間疎外である。 * つるにんじんのツボミ。韓国では全草を食うらしい。

2011年10月10日

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車遍歴

最近やっと中古軽トラに馴染んできて、カーブのフラフラと不安定な走りにもやっと対処できるようになってきた。　要は速度を落とせばいいのである。また、ブレーキを踏んでもすぐにはとまれないので、前の車との車間距離は、ボロボロの倍以上必要だ。　燃費の悪さは、こいつが過去最悪である。里山への登りや、西園への悪路に、４ｗｄを多用するせいかも知れない。　　オイラは手に入れた中古車を、とことん乗りつぶすタイプである。新車を買ったことは１度も無い。　最初の車は友人から譲り受けたカローラの1100ｃｃ、子犬の背に乗っているような感じの、きびきびと動くいい車だった。カムシャトがぶっ壊れて、エンジンを載せ換えるよりは中古を買ったほうが安いということで、30万でカローラの1200に換えた。　こいつはクーラーをとっつけたり、全塗装をやりなおしたり、とことん乗ったが、寄る年波に勝てず、中古の1600ｃｃの、只同然のコロナに変更。　こいつは長距離ドライブに楽な車だった。しいていば、パワステがないので狭い場所での切り返しが大変だったが、車体が腐ってボロボロ落ち出しても乗っていた。　危険な通勤路を認識してから、2100ｃｃの、帝人ボルボの240に乗り換えた。当時、中古でも２００万した。　視界は悪く、坂道はロクに登らない車だったが、中世の鎧の騎士になったような気分で、絶対安全圏の装甲に守られて、250ｃｃのバイクに突入されても直して乗っていた。　しかしついに正面から若者の暴走乗用車に突っ込まれてあえなくオシャカ。　次に乗ったワインカラーの960は、色が日本人向きではなかったので、めちゃ安かった。3000ｃｃの快適さを、これで覚えた。フルレザーシートのロイヤル仕様だった。　しかし、こいつも真横からトラックに突っ込まれてオシャカ。コロナだと死んでいたかもしれないような規模の事故だった。　応急の代車で乗って、そのまま買い取ったのが先代のグレーの960、やはり3000ｃｃ。　やや鈍重な吹き上がりだったが、200キロまでは軽く出せる、氷の道はつるつるすべる、北欧車とは思えないような、何にもついていないセダンだった。　20万キロ以上乗ったが、いくら直しても足回りに不安が出て、やむなくリタイヤ。　　今乗っているのは車屋さんに数年前只同然で落札してもらい、徹底的に直して利益も取ってもらって、中古軽トラと同じ値段を払ったｖ90エステートである。やはり3000ｃｃ。湘南地方出なので、ワンオーナーできれいで、外観の傷みは皆無。　サスペンションや視界は良好だが、やや内装が安っぽく、身売りした先の影響からかチャラチャラしているのと、やはり960シリーズのパワステの欠陥を受け継いでいる、亡国車である。カネもないので、足腰たたなくなるまで乗るつもり。　乗った中で最高の車を、というなら240である。安定感バツグンで、ヨタヨタの坂道であっても、乗っているのが楽しかった。　しかしユメでころがしているのは大概が、早死した友人の愛車である。　所有者はお堅い哲学教授で、おまけに大きな寺の坊主のくせに、名神を200キロ近くですっ飛ばす、とんでもない人物だった。　重いダブルクラッチ操作の必要なこの車に乗れば、せっついてきたサバンナをぶっちぎってみたくなるような車だった。スバルFF1Gスポーツという、1300ｃｃ水平対向エンジンの、ペコンペコンのブリキで出来たような軽い車。こいつは安く市販された本物のスポーツカーだったと思う。

2011年10月09日

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自然学としての経済学 52

　では逆に、政治や生命を、遺伝子の仕組みとみなすと、どうなるか。　それは先験的（トランツェンデンタール）な理念（イデー）のようなものと成り果てる。　方枠にはめられて、インスタンスの材料にされてしまう、ということである。　教条的マルクス主義者たちが、その罠にすっぽりと、はまっていった。　サイバネチクスの徒も含めた現代資本主義社会の人々が絶対の倫理・道徳を希求するのは、彼らも政治や生命を、遺伝子の仕組みとみなしているから、である。　つまり欲特に囁かれて、対象化可能な立て組、とみなしているからなのである。　政治も、生命も、インスタンス用のクラスである前に、いきものである。　つまり、あなたが権力意思で対象化できる立て組、ではないのである。女性は子供を生産する機械ではない。むしろ、政治も生命も、他者との関わりなのである。対象化できる関係ではない、自然なかかわりである。　経済（ポリティカル・エコノミー）も同様である。　経済学として、学の対象に命題立てが出来るような機械的な対象ではありえない。　むしろ、ミュトス的な、物語的なカタリモノとしてしか捉えられない、個々人の実践労働であり、哲学である（自然学である）にすぎない。　だから経済学は、科学技術ではないのである。くだらない反ヂューリング論を書いたエンゲルスは、基礎から間違ってしまっているということである。　経済が、自ら他者との関係だと自然に認識しているにも関わらず、そこに仲介のクラスを導入して立て組みの理念化を図るのは、欲特に目的を囁かれ続けているからである。　経済学者だと自認しているあなたは、ウサギではない。オシャカ様も小生も含めて、薪を背負ったタヌキの方である。

2011年10月09日

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農園通信（オバケはハリボテと判明）

　またしても真新しい鹿のフンが。　涼しくなって、枯れるのかと思ったズッキーニが、雨の後で再び元気を取り戻してきた。こいつの気候の好みは本当に、わからない。　相変わらず鹿の侵入は続いており、ミョウガが踏み荒らされたり、カボチャが食われていたり。　ダイコンの葉っぱは不味いようで、たぶん最後のほうで無くなる。　くだんのズッキーニの種を採るべしで、オバケをごろんと寝かせてあったが、今日、そのオバケはハリボテであったことが判明した。緑色の皮がしっかりしていたので騙されたが、中身が腐って無くなっていた。やはりズッキーニは気候風土が適していない。　しかし、今日は久しぶりに３個も採れた。　スーパーで1個１９８円だから、小売で買えば594円！。　なぜかナスが１個も採れない。先日、未だ小さい２個を残したのに、それも無い。　誰や！オイらの前に収穫して回ってるやつわ！　入り口もないのに、不気味。人か？まさか、被害妄想。　せっせと薬漬けにしていた白カブは、虫さんが綺麗になめとっていって、全滅。こういう跡がハッキリしているやつは納得、安心。　地這いキュウリもオバケが１個採れただけ。先日は多数採れたが、後が続かない。　モノ忘れが激しくなると言うミョウガばかりが大豊作で、ロクに植えていないのに、今日も３０個以上採れた。　地上に寝たトマトは、わずか２個。食われて葉っぱのないジミイナルデロスは、もうダメだろう。雑草のつるマメをひきちぎりながら、つるありインゲンをプチプチ収穫。こいつも成績はよくない。いつものモロッコにすべきだった。　昨年末から探しているカラスウリを探して、川沿いを見回ったが、無い。　岡山の仙人のご要望なので、ハチに脅迫されながらずいぶんと探したが、無い。昨年初秋は、いっぱいぶらさがっていたのに。　草の海の状況も、昨年とは全然違う。今年は酷い。　次回は枯れ草剤を撒いて回ることにした。背丈以上ある草がある限り、４番囲いの工事も着手できない。　　南園では、倒木があったおかげで、シイタケ用の大きいほだ木を6個も確保できた。　危険を感じてチェーンソーをやめたので、ほだ木確保が難しい。ナタやノコギリではロクに木も切れない。

2011年10月08日

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自然学としての経済学 51（第四章　生命と政治）

　生命とはなんぞや、という下書きを始め、やがて行き詰まってホゴにした過去がある。このブログで書いていたから、過去をほじくったら出てくると思う。　思惟の順番を間違ったか、誤って形而上学的問いを問うてしまったのかは、もう忘れたが、無数に挫折した過去の些細な一つであることは間違いない。　ナニカが見えて書き始めたのだが、すぐに見えなくなってしまった。　そのときは、生命が経済的自然であることを、全く認識していなかったからだと思う。　むりやり経済圏に仕立て直した荒れた里山でタネを蒔いて、有象無象に搾取されながら、ほんのわずかの穴だらけ野菜を儲ける、その自然な様（経済のこと）が見えていなかったからである。　生命活動というのは、経済活動であり、経済活動というのは必ず生命活動なのである。　もし、そうでないとしたら、それはアダムの肉から奪った怪物をクローン技術で育てているわけで、経済ではないナニカ別の人類補完計画である。　似たような活動に、政治活動というのがある。　よく政治生命という言い方をするのでわかるように、生命と政治は同じモノなのである。例えて言っているのではない。本質を掴んで述べられているのである。　経済が、経済活動という身体的実践活動＝労働、であるように、政治も、生命も、「遺伝子の仕組み」ではなくて、「実践活動」なのである。（権力活動ではない！。）　遺伝子が取り仕切る対象的自然ではなくて、露な認識としての自然に負う身体活動だと、いうことである。 * ミョウガ最盛期。日当たり悪く、ナスが突然採れなくなった。

2011年10月08日

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フランス料理大成功

　バジルをいくら持ち帰っても食卓に出ない。今回は巨大なユリネを初めて持ち帰ったのだが、腐って捨てられるのは必定。　それで、自分で料理に使うことにした。初めてのフランス料理に挑戦。　レシピは次のとおり。　材料　豚のフィレ肉、超特価品200ｇ　　　　太り損ねた極小タマネギ３個　　　　ジミイナルデロス3個（赤と青斑の大きい青トウガラシ）　　　　バジルを差し上げたお隣に作ってもらったバジルソース大匙2杯　　　　巨大ユリネ１個　　　　にんにく２かけ　　　　酢、レモン、塩、砂糖、コショウ、サラダオイル、カルパッチョ少量　フィレ肉は１ｃｍ位の厚さに切って、塩コショウ、片面に小麦粉、しておく。　タマネギにんにくは細切りしておく。　シシトウはタネを取り、大雑把にぶち切り。　　最初にタマネギとニンニクを炒め、そのフライパンでフィレ肉をじっくり焼く。　分厚いので、火が通るよう時間をかけて。次にジミイナルデロスを炒める。　次にユリネをほぐして洗い、溶けるまで煮る。ほんの数分でドロドロになる。　これを水で冷やし、バジルソースを混ぜ、酢とレモンと砂糖と少量のカルパッチョで、ソースの味を調える。　あとは、皿にカラフルな材料を飾って置き、グリーン色のソースをぶっかけるだけ。　オイラの料理は時々食えないモノがあるので、最初警戒していた家内も娘も、ユリネバジルソースをたっぷり取っていた。大成功。

2011年10月07日

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自然学としての経済学 50

　ユニークな技術、などというものが本当にあるのだとしたら、文化と異なる価値化された文明もありうる。プラグマチズムが発展したサイバネチクス理論は、正しいといえるのかも知れない。　人の活動や理念はユニークで、手付かずの自然、純粋で単純な自然とその機械的仕組みが全て解明されて、絶対の智のもとにさらけ出されていくのだとしたらである。　しかし過去の日本人が考えていたとおり、自然は人のあるがままの認識の様であるにすぎず、全てが露で、何も隠し立てはしていない。　全てはあらかじめ公表されており、権力機関があえてやらなくても、現存の前にすべてが自然である。　私どもが現存を見ずに、何処にも無い対象としての自然を見据え、それをクラス化してインスタンスし、それを特権化しようと図るから、おかしくなるのである。　今日の経済は怪物の自転車操業であり、技術革新や効率追及による経済成長は至上命題なのである。立ち止まれば破綻する。　先が見えないのに、将来の理念と超人が期待されているからである。　これは何度も述べるが、私どもが現存を見ずに、何処にも無い対象としての自然を見据えようと諮り、更にそれをクラス化してインスタンスしようと図るから、なのである。　諮る、図る、測る、あるいは量る。これが何を言い表しているのかは明白である。支配への意思がある。　特許の理念や、商標の理念などは、これの些細な意思表明が見せている氷山の一角に過ぎないのだろう。　サイバネチクス思想は、ユニークという思想が支え、しかもこの思想は将来の唯一の超人を意味している。　ヘン・カイ・パン、（一にして、全て）というわけである。　智の巨人族だったパルメニデースの、この思想は、同じ種族のヘラクレイトスの述べたパン・タ・ライ、（万物は流れる）と対比させて語られることが多い。　全く異なる思想だとして語られることが多いが、実は同じコトを述べていると思う。　投資と搾取で出来ている経済を無視し、自然な様も無視し、決して対象化できない宇宙全体を一つのクラスで述べようとしている。これらをプラトンが批判して、ソクラテスの物語として世に広め、哲学が始まったのである。　哲学が再度見失われ、ユニークという思想や、アイデンチチイを根城にした全体支配が企まれている。サイバネチクス思想の根が、ここに再び姿を表していると思う。　先取特許を取って、惜しみなく全てを支配する権力意思に満ちている。 * ゴマは葉っぱが消えたが、収穫できそう。

2011年10月07日

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　米国騒乱

　アラブに始まり、各国を揺るがしてきた民主化と平等を求めるデモは、ついに米国でウオール街を揺るがす大騒動となっている。ニュースではほとんど採り上げられていない。　イギリスでも暴動武力鎮圧のあと報道管制が続いているのだろう。情報が途絶え、社会自体が密室の中で死につつあるようにも感じる。　米国では、若者の半数近くが就職も出来ない状態の中で貧困化する一方、一部のファンドマネージャーや社長連中たちが法外な収入を得、しかも社会に危機をもたらした資金操作の誤りの責任をとらない。これへの怒りだけではないようだ。　富裕層の所得は半分に落ちたかも知れないが、黒人やメキシコ系の貧民層は５分の１に落ちて、生命維持限界を切ってしまっている。　　日本でも同じであるが、成長に失敗した時点で、法外な収入を得ていたトップは全員切腹するべきなのである。まっとうな人であったなら、責任を感じて切腹している。　不況に突入すれば、富裕層は耐えてしのげばいいだけであるが、貧民層は今日の食い扶持の問題となる。生き死にの問題なのである。　アラブ社会はその奴隷体質を問われ、崩壊しつつある。　特権階級を作り出してしまった社会主義国家は、その階級の腐敗で瓦解の道をたどりつつあるが、自由主義経済国家でも、責任を取らないトップたちの責任が、問い始められつつある。インターネットが齎したこの傾向は、今後も拡大して続くということである。　つい先日も、無謀なイタリアの格下げをした格付け会社が出た。　何か意図があっての政治判断だろうが、この危機事態に、社会的責任を一切考慮していない典型である。こんな会社の役員は、即刻火あぶりにすべきでなのである。　おかげで、オイラのメインポートフォリオは、またまた赤字が膨らんだ。　オイラは赤字で泣いて済むが、たぶん、死ぬ人が無数に出るということである。　デモ隊は今のところ、まだオバマ大統領を支持しており、大統領を追い込みつつある共和党のグループが標的となっているようだ。　しかし民主党も所詮、同じ穴のムジナである。黒い顔をしていても、ユダのお友達である。それに民衆が気がついた時の方が怖い。　日本の株価は過去にないほどの極端な低水準にあり、オイラは、ナンピンして反動高の利ざやで赤字を圧縮すべきかどうか、悩んでいる。　米国の今回の騒動は、一つ間違えば資本主義体制そのものを揺るがすことになるかもしれない。下手にナンピンして、今8500円の株が850円になったとき、耐えられるかどうか、ということである。　過去に１２分の１という経験があるので、4-5年で半分にまで戻ってくるなら、オイラは十分耐えられる。　しかし、たぶん、死ぬ会社がいっぱい出て、850円では終わらないだろう。乏しい年金も支給されなくなる。オイラは穴だらけの野菜を作って自給するしかなくなる。　米国騒乱は、よそ事ではない。　震災前に120万程度で組んだ極小ポートフォリオの方は、現在42,700円の赤で、未だ影響は微細。　＊　サカタの栗坊

2011年10月06日

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自然学としての経済学 49

　公共の利益をネタに、技術革新という、ウソの形而上学的理想が掲げられていることがわかる。いわば、火と氷で鍛えられた、将来の偉大なゲルマン人のために試練があり、超人のために、そのユニークな技術思想は尊重される。　もっと単純に考えていいと思う。　イデーのために、社会的倫理の法的な枠組みとして、この形而上学的理想は機能しているわけである。将来の超人という空虚な理念に奉仕する、ニヒリスムスの体現としてである。　目的を達成するための時間的な図式や方枠として、技術がある。　その目的というのは、すべからくインスタンス製造である。もの作りは全て、そのようなクラスの関与したモノである。そのどこに、ユニークな技術があるのか。　実際にもしユニークなクラスなどがあるのだとしたら、それで特許を取れば世界支配が可能である。　あらゆる技術が彼の技術にひざ間づく。彼の発明、あるいは発見したユニークなクラスが、他の全てのクラスの生殺権を奪う。　こうしてみると、これはサイバネチクス思想であり、将来の超人という怪物に奉仕するニヒリスムスであり、人のDNA解析で得られる非常に危険な特許問題であることがわかるだろう。　要するに権力への意思であり、惜しみなく奪う無限の愛である。特許問題の背後には経済のクラス化とその全体支配への意図があるわけである。　天上の美を持ち出して、その万能の指輪の力で形而下の全てを支配せんとするシェリングの形而上学のような、絶対倫理の意図であり、文明への信仰である。　　＊　ゲンノショウコ

2011年10月06日

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熱燗酒

　酒を暖めて飲むことを発明した人は偉大である。　年を経るにつれ、熱燗の日本酒が手放せなくなってしまった。人肌ではない、熱燗である。　若いころはウイスキーもよく飲んでいたが、最近はサッパリである。たまにジンジャエールで割ったジョニ黒を飲む程度。　独特のピート臭の漂うスコッチ以外で飲めるのは、バーボンのジャックダニエルだけである。レッドとか黒とかいった、よくあんな、とんでもない不味いものを飲んでいたのが不思議なくらい。　ビールは美味いが、いくら飲んでもロクに酔わないので、コスト的にもったいない。　だからといって、ショーチューは不味いと思う。ジンは美味いがショーチューは不味い。値段が高い珍品ショーチューも、不味い。この嗜好は、どこで形成されたものだろうか。　土佐の田舎でではない。高知に居たころは、ビールは中学生のころから飲んでいた。　しかしそのころは、日本酒は不味くて飲めないと思っていた。　親父がもらった土佐鶴の超特急は確かに美味かったが、普段親父が飲んでいる花の友の二級は、薬臭くて美味いとは思わなかったのである。　最近は、安く入手できる、灘や伏見の辛口で３リットルパックに凝ってきた。　だが、先日来、白雪の熱燗を美味い美味いと飲んでいる。ベタベタと甘い酒だと思っていたが、これが、けっこういける。　大福を魚に酒を飲むと言うのも好きだったので、この嗜好が発展したのかも知れない。　数年前に目覚めたテキーラも、高いので飲めず、安い日本酒の３リットルパックで、どれが美味いかの飲み比べとなってきた。いや、もとい、美味いかと安いかとが、意味が混ざって同じ意味となってきた、と言うべきか。　熱燗用の安い酒で美味ければ、高価な冷酒の値段倍数の価値があるように思えてきた昨今である。　醒めると確かに不味いが、熱燗だと、たいてい、美味いのである。 * トマト踊り子。まもなく終わり。

2011年10月05日

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自然学としての経済学 48

　問題の根幹は、特権の授与という政治にあるのではないように思う。　その技術なりアイデアなりが、ユニークで価値があるから、特権的な独占権を付与して保護せねばならないという、その「考え方」に、「理念の誤り」の方に、あるのである。　モノの独占は許されないが、アイデアやユニークといった、モノでないイデーは、個人のイデーとして尊重せねばならない、というヘンな思想があるのである。　この思想をニヒリスムスという。　モノでないイデーといった仮想のモノを認める思想である。　超人思想とも言う。　既成のモノでない、ユニークな理念が人々を導き、それが社会全体にとって極めて有益である。だから既存の人を超えたこの発明やそのアイデアは尊重されねばならない、と考えるのである。　実際には、こんな大儀が述べられている。「特許制度がなければ、発明者は新技術の公開を拒む。先行利益の喪失を防ごうとする。新たな技術が広く公開されなければ、それをもとにした次なる技術革新が効率的に行われず、社会が技術の恩恵に十分浴することができなくなってしまう。」　これはウソだと、すぐにわかる。　実際には特許以外の別の技術が試行錯誤されて技術革新が行われる。特許の技術は法外なカネでそれを買った者は使うが、発展することは少ない。たいがい、売れずにお蔵入りしてしまう。その方面での技術革新は、むしろ絶えて無くなるのである。　公共の利益になるので特許するのではない。　発明が誰でも使える共有財産となるのは嫌だから、時の権力が自分に公開させて、特許にして、特権者のみで独占するのである。　実際は、技術を自然のモノではなくて、ユニークな理念のモノならぬ「知的情報、知的財産という価値」だと考えているから、この思想がある。　普遍的に誰でも自然に認識できるものではなく、極めて特殊かつユニークな発明なのだと。　ところが大当たりした発明は、大概が単純で、人の常識の盲点を突くような自然なモノであることが多い。そしてそういう技術ほど、他の方法が見つからないので大当たりするのである。特許権自体が売れに売れるわけである。ここでも、買って済ませるし、その応用は更にカネがかかるから、発明は発展しない。技術革新など起こりえない。技術革新したければ、いかなる発明発見も共有物であり、私物化すべからず、発明発見を個人隠匿するものは死刑という法律を作ればいいのである。　　＊よく食ったタイガーメロンも終了

2011年10月05日

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　自然学としての経済学 47

　特許問題は、この経済を見誤って政治をしていることの典型だと思われる。　パテントはもともとラテン語のパテンテスに由来し、これは政治的に公開する、ということである。　商工業を独占する特権や、発明の経済利用を排他的に実施する「特権の政治的公開」である。当の技術発明品を隅々まで一般に公開するという意味ではない。明文化したものはベネチアの1474年の特許法に始まると言われる。　人々の公共の利益を護るための公開ではなく、それに関わるな、学ぶな、知るな、という搾取特権の政治主張の公開なのである。経国済民ではなくて、特権階級による庶民への警告催眠なのである。普通はこれを誤魔化して逆に、発明の内容の公開だと言う。　当局の述べた屁理屈の方が大手を振るっていて、常識ではそちらが正解となるので注意されたい。　ともあれ、この制度が生きている限り、類似の権利主張は次々と起きてくる。　そうしないと、それにいち早く関わり、学び、知った者に利用されて、逆に搾取され尽くすことになりかねないからである。クレヨンしんちゃんの出版元は、進出予定の外国に商標出願しておかなかったことが、まるでチョンボであったかのように言われることと成る。　また、ひこにゃん係争に見られるように、原作者から切り離されて搾取特権が扱われてしまうと、係争のネタは際限なく続く。　実は、この問題は、近未来に危機的状況を迎えることになるだろうと予言できる。　すでにコピー問題は、いろんな姿に広がりを見せている。ブランドコピーなどというのは問題でも何でもなくて、だまされて粗悪品を買う人の方が悪いだけであるが、ユニークな原本などというモノが主張され続けるかぎり、問題は深刻化する一方であると思う。　原本というのは「もとの写し」という正しい意味である。　だが、もとのユニークなモノ自体があるかのように思い込んでいる今の世間常識では、すでに対処できなくなっている古語でもある。この錯誤が、さらに深刻化する係争事態を招くということである。　モノの方枠という諸々のクラスはあるが、モノはインスタンスされて初めてモノとなる。そのもとのモノなどは、対象を認識する主体がわに理念としてあるだけで、公共的には何処にも無いからである。　モノ自体などは、金輪際、無いからである。純粋な素材というモノも、自然にあるのではなくて人が加工しインスタンスして作り出した経済のモノである。　さらに人のDNA遺伝子情報が完璧に解析され、それを操作する技術などが特許化される。　そうなれば、特許を得た者が、大勢の人の生殺権まで握ることになるわけである。致死遺伝子なども見つかっており、これを操作して寿命を延ばしたりちじめたりも出来るらしい。　恐怖の時代の幕開けである。　iPS細胞などの画期的な発明発見は、すでに政治問題化している。日本人のノーベル賞が阻止されたのも、人種的偏見の問題だけではない。米国は、十分すぎるこの価値を見抜いており、道理を捻じ曲げてでも、他国に利権を与えることは絶対にないだろう。　　＊秋ウコン

2011年10月04日

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　農園通信（発芽しないタネは何度蒔いてもダメ）

　近所のどの畑にもコスモスは満開。なのに、オイラの畑だけ、未だにチラホラでロクに咲く気配がない。　コスモスがないわけではない。2種類、山のように植わっているし、夏にこけて畝を占拠して、そこんじょそこらに広がっている。なのに咲かない。　近寄ってみると蕾はあるが、まだまだ先の雰囲気。　それだけ日当たりが悪いと言うことである。　日当たりが比較的ましな西園の1番囲いの一角でも、日当たりの悪い畝の白カブだけ消えた。　よく見ると、虫に食われていった跡がある。日当たりの悪い株はひょろひょろなので、かじりやすいようだ。4－5回薬剤散布したが、オルトランが切れていた。　日のあたる場所はこれから冬にかけて極端に狭くなる。虫は少なくなるが、霜の害に気を使うようになる。　今日は先日持ち込んだオニバリのダンボール箱が大きくかじられ、ユリのムカゴを植えた畝が踏み荒らされているのを見た。場所は3番囲いで、鹿だが、またしても侵入口が無い。　内部を大きな獣が移動したらテープにひっかかるようにしてあるので、それで見ると2番囲いの通路を通っているようだ。電柵は機能していないということか。　カボチャも1個食われて散らかっていた。　サルが食った跡に似ていて、いやな気がする。2番囲いにもまたしても獣の入り口は見つからない。　地這いキュウリは採れ始めたし、ミョウガは豊作、夏野菜のナスもトマトも未だ採れているのだから、よしとしよう。昨年は全滅で何にもなかったのだから、それに比べれば格段に成績がいい。歯抜けのダイコンも、いくらかは大きくなりそうな気配。　あとは、ブロッコリの葉っぱが葉脈だけになって実態がなくなる前にブロッコリが採れることと、寒さが来る前に結球レタスが出来ることを願うだけ。発芽しないタネを何度も蒔いて、今年も苗つくりが遅れてしまった。　＊ミョウガの花

2011年10月03日

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自然学としての経済学 46

　カント先生が、人の認識は、認識する対象を立てることに先立つ。つまり自然である、と述べたにも関わらず、倫理・道徳を主張した大家であるように逆読みされている理由の一つに、先生自身の経済問題があったと思う。　哲学を学ぶことにも社会的な経済問題の自然があるわけで、先生は特に、無料での聴講を一切許さなかった。　学ぶ以上カネを払いなさいと迫り、授業料踏み倒しには法的な差し押さえをもって臨んだと言われている。　これは先生が富裕階層ではなく、また哲学に熱心のあまり利殖には疎かったので、授業料を踏み倒されると貧窮する。先を読む人なので、その予防のためであるが、人々はそこでも、逆読みしたのである。　人は自由であり、自然であるが、それはカント先生の言うように金を払って、社会常識を学び、倫理・道徳を学んで身に付けることで得られるのだと。　認識にも必ずカネが要ります、所有者が居ます、と、人々は読んだのである。　つまり、認識は必ず社会人であるオイラの認識であり、そのオイラの認識は必ず経済的な社会や法制度や倫理・道徳とは切り離せないものなのだと。　人が自然に認識することは社会的に許されていない、という反哲学思想である。社会常識が全てを取り仕切る。だから自然は、むしろ人や社会から遊離した無垢の、いわば経済的でない純粋なモノや、対象化される素材として、背後に背後に、後じさりをしていったのだろう。　その社会観、自然観は間違っている。　社会の中で扱うモノや、モノ自体としての自然などはありえない。　自然とは個人の関わる経済の様のことであって、モノではなくて対象化されないが、現存の中に見出される認識の様のことである。見出された対象のモノに先験的に関わる認識の様のことである。つまり、経済のことである。　経済は取引相手があっての経済だというような仲介論媒介論が大手を振るっているからおかしくなるのである。取引は経済の微細な一部にすぎないのであって、アルケーではない。　人が自然に認識することは社会的に許されていない、という思想は、倫理・道徳のことであるが、「人が経済として認識することこそが、自然」なのであり、自然として認識することこそが経済なのである。」　倫理・道徳に照らして認識するという考え方は、自然な認識を放棄したということであり、むしろ経済を見誤って政治をしている、ということなのである。 * 経済風景　モジャイスクの夏

2011年10月03日

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自然学としての経済学 45

　ユニークな創造品を勝手に模倣販売して権利を侵害されないために、先取り特許申請を行って登録管理する、という大儀がある制度である。だが、これは、どこかおかしくはないだろうか。　この係争問題となっている事例にはおかしいと感じていても、ほとんどの人が特許制度そのものにはなんら問題が無いと考えているようである。勝手に、まねしされないためには必要な措置だと。　まねしとは学ぶということである。　おかしい権利主張のほとんどは、カネを払っての契約ナシに、勝手に学ぶな、と言っているのである。自分のおつむにしまいこむなと。　どこか、おかしくはないだろうか。　今日では、この財産権を護るために、人類にとって有益な創造者を罪に落とすようなことを平気でやる。それも国家機関や警察機構を使って、やっている。　画期的なデータ共有ソフトの作者が起訴された事件は、記憶に新しい。　不埒な破壊的ソフトやトロイ、ウイルスなどが、中には企業が出していることが明白なモノもあるのに野放しである一方で、人々の共益となることには横槍を入れる。　画期的なデータ共有ソフトの作者が起訴された理由は、それが販売管理される対象でなく、無料提供されたからである。中国の企業がばらまいている有料のウイルスはロクに問題にもされない。CnsMin、別名３７２１という不埒なトロイである。あなたのｐｃにも多分、仕込まれている。ナニをやっているのかは末端ユーザーには一切不明だが、削除できないので、間違いなくウイルスである。　共有ソフトは、こいつのように勝手にインストールはされない。しかも削除できないものではない。そのうえ誰かがデータ共有ソフトで損害を出したわけではない。　但し、これで自分の目論んでいた搾取が出来なくなる人が、いっぱい出たから権力のイヌたちがカネをもらって動いたのである。取らぬタヌキの皮算用が潰れ、怒り狂った金満家がいっぱいいたのだ。　先取り特許というのは、勝手に只で学ぶな、という制度なのである。　必ずカネを払って学べ、という制度である。　勝手に只で無尽蔵に学べるソフトの作者は、従って有罪である、となる。　　勝手に只で学ぶな、というのは、必ず有料の窓を介しなさい、あるいは自然な様の認識は許可しない、認識にも必ずカネが要ります、という主張である。　人が自然に認識することは社会的に許されていない、という思想なのである。　この思想の別名を、倫理・道徳という。　金を払って、倫理・道徳という社会常識を学びなさい（まねしなさい）という公開思想なのである。 *　スウェーデン風の無骨さが消えてアメ車風のケバイやつは、ボロボロになってきた。

2011年10月02日

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自然学としての経済学 44

　それが、特許である。　第三章の最後にとっておいた、特許というモノについて批判検討してみたい。　この問題を考えるのに、実に好都合の問題が勃発している。　ほかならぬ、遺伝子組み替えにからむ一連の騒動の一つとしてである。　　ここで取り上げる事例は、モンサント社という、ずる賢い企業がカナダで起こした訴訟である。類似の事件がインドや世界中で起こっている。　その企業は遺伝子を組替えて、特徴のあるDNAが検出される生産性の高い作物を開発し、特許を取って、契約する農園を募っていた。搾取ネタは除草剤耐性ナタネという、夢のような作物である。　この栽培契約を持ちかけられた農園は、先を読んで作付けを断った。　目先の利益は上がるかも知れないが、契約で縛られて継続的に搾取されるのは気に入らない。そのうち、この会社のタネと縁切りできなくなり、けつの毛まで抜かれるに決まっている。　その読みは正しかった。実はそれ以上の企みがあった。1998年、この農園主は、その契約を断った相手方から突然、告訴される。　お前の農園のナタネから、オレの会社の特許DNAが検出されたぞ。契約金をけちって、オレの種を盗んだんだろう、というわけである。　タネを盗んだ事実は無く、むしろ種子汚染が原因だとして反論したが、相次いで敗訴。この事件は未だに係争中らしい。カネのない農園主だと、あっという間に負けて破産、悪徳企業の奴隷である。　パターンは違うが、類似の事件が頻発している。　中国でも、わが国のクレヨンしんちゃんのキャラを持ち込んだ当のしんちゃんの出版元が、上海市工商行政管理局から「コピー商品」との指摘を受け撤退に追い込まれた。　広東省の中国企業が、先に勝手に、このキャラを登録していたのである。正しくは特許ではなくて商標権であるが、同じものである。これも類似の話が山のようにある特許問題の一端である。遺伝子とか商標とかいった、モノでないモノに知的財産権を持つという考え方である。　小生も、モノである媒体上の自己著作という「モノ」に、一応著作権を主張している。　モノでないアイデアや思想などは、ないからである。　文章や著作には、悪用されぬよう一応権利主張だけしてあるが、異端的な思惟方法や、考え方には一切権利主張していない。従って、思惟方法を真似る（学ぶ）ことには一切遠慮はいらない。 * v90はアメ車の特徴がある。いまやコノメーカーは中国車。

2011年10月01日

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