協定書、シオン文書について
シオン賢者の議定書という、とんでもない文書が存在する。1900年頃、ロシア語で出てきたモノらしい。 ユダヤ人を貶めるために書かれた偽書だということであるが、そんなことはどうでもいいのである。問題は中味の内容である。これは企画書なのである。 ヒトラーがこの内容を問題視して、ユダヤ人撲滅に走ったのは有名な話で、偽書だという事実も、八方検討し尽くして、とっくに知っていたのである。 ヒトラー支配下のナチスは、この文書を逆に参考書にして、ゲルマン人の優秀性とユダヤ人の劣等性を表題にした政治企画をデッチ上げ、芸術家による賢者の政治を試みた、のである。 実は同じ文書を、わが国の軍人の多くが、出兵先のロシアから直接持ち帰って増刷し、内部配布した事実があるらしい。 シベリアで、ともに戦った友軍の白軍コサック兵士は、誰もがこの文書を持っていたという。国内へも、複数のルートで持ち込まれた形跡がある。 内容がすばらしかった、からである。 不平不満分子の疑心暗鬼を引き起こさせ、彼らに議定書同様の実践行動を企画させうるにたる、世界観と洞察力をも兼ね備えた扇動文書だったからである。 ヘーゲルやハイデガーや西田先生の形而上学は皆目理解できないが、この世界像の時代文書の政治企画に乗った、おつむの弱い人は無数に出たのである。 帝国陸軍の軍閥の多くも、いくら掃討を繰り返しても撲滅できないマルクス主義者たちとの戦いを通じて、この文書同様の陰謀に直面していることを理解していた。そしてマルクス主義を学習して持ち帰ったのである。 また、ユダヤ人たちの陰謀をも、現実のものとして見ていたのである。現に、帝国海軍は、ユダヤ人たちの陰謀下にあることがほぼ明白だった。 偽書であることは、やはり全員が知っていたと思う。 だが、そんなことはどうでもよかった、のである。 満州の地にユダヤ人国家を誘致し、日ユ同祖論を広めて世界の憲兵であろうとした軍人は、皇室の一部を含め、大勢居た。 オイラは、この文書がユダヤ人を貶めるための文書ではなく、日本人を貶めるための策略文書であったと思う。 ターゲットは、ナチスドイツと日本と中国、そして白軍のロシアと米国だったと。 特にナチス以上に日本だったのだと。 ロシアの諜報機関がフランスで作ったという説が有力なようだが、もくろみの企画のメインはナチスドイツと日本を貶め、中国に革命を起こさせ、沈黙する米国のユダヤ人を動かして世界動乱を引き起こすことにあったのではないか。 つまり、ロシアの旧体制を擁護するかに見せかけているが、実際にはマルキシズムの思想を持つ赤軍派たちの策略文書だったのではあるまいか。 彼らの策略は丸あたりし、ユダヤ・プロトコールは、未だに亡霊としてさまよっている。 そして中国や米国は、今でも、もしかしたらこの文書の企画に乗せられて動いているのではあるまいか。さらには神殿建設が悲願のイスラエルも。