2014年01月の記事一覧 | ちくでん村　mugibatake専用別館

2014年01月の記事

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株市場のすごい発想、すごい飛躍

　今日は乱高下どころか、朝一高のあとは坂道で、後場に1万4千円までずっこけるんではと怖かったが、意外なモノが善戦した。　夜中までかかって期限切れの認証のコードを書き直したおかげで、ログインできるようになったオイラのポートフォリオでは、万年塩漬けのニッセンが逆行高で稼いだ。　その理由がなんと、ＳＴＡＰ細胞研究リーダーの割烹着だという。理科女や婚活女子に流行して売れるんでは、という期待らしい。すごい発想、飛躍。　あとは優良企業のアクセルが被害のほとんどで、これは心配していない。1700までコケたら、また買う。　心配していた減益修正のコロナが、織り込み済みだったと見えて意外と善戦（月曜日はずっこけるかも）。ありさわがコケなかったのが幸いした。イノテックが安く、日本ケミファは仕切りなおし。　総被害赤字が比較的小規模だったので、投げる必要もなく済んだが、月曜どうなるかである。内需も銀行も冷え込む一方。　今回の下げは、外人のアベノミクス期待外れの見切り捨て、らしい。　同時に日本も見捨てられる恐れがある。　これでNISA需要がなければ相場自体が終わる。上げ基調だと、みんなが思っているこれが下げ基調になってしまえば、真っ先にコケるのは中小企業。　みんなが強気ではない、むしろ弱気だから大丈夫だと思うんだが・・・。

2014年01月31日

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第四章庭と変容（テクネーの場とメタモルフォーゼ）4-20

　人で、なし、に、なるのである。　人間疎外というより、人が変節するのである。超人にも似た仮面ライダーになる。漫画家が読む未来は流石であると思う。　人は考えずに、人工知能が考えてくれる。だから、人は条件反射的に行動するだけでよくなる。クリックさえすればよい。タブレットを操作しておればよい。　労働が稼ぐのではなく、フォースに選ばれし者の持つ資本が稼ぐ。　ロゴスが語るのではなく、データーベース化された知識や智恵が語る。　これらは別世界のモノのように見えているが、すべてが同じクラスなのである。　人のクラスではなくて、クラスという人造のモノが取り仕切る、アートの時代特有のクラスである。資本主義、と言ってもよい。　「人造のリアリティが取り仕切る」、ということである。記憶や知識というモノは、その一部である。　これが人類という種の危機でなくして、何であろうか。　現実さ（リアリティ）が哲学を覆い隠し、露な此処－露に、リアルさを得た自然物が、自然環境として居座って、取って代わる。現実のモノであったバーチャルが、ヴァーチャル・リアリティ（仮想現実）に取って代わる。　自然物というモノはスキエンチアが見出し切り取った技術対象物の素材であり、テクノロジーが見出した、情報としての現実さ、なのであるが、未来に見ているモノなので、ともに現実ではない。　クラスという、人造のモノ、なのである。　　未来という仮想の看板に魅せられて、誰しも人は希望を抱く。　また、それがあるからやっていけるわけで、夢も希望もなくなったら、終わりであると思い込んでいる。　しかしこの夢や希望が、イメージと化して人から自由を奪い、哲学を奪い、現実を奪って危機をもたらしている。　破滅はもう、そこまで来ている。　小生も含め、人がことごとく、人でなし、に、なりかけているのである。　メ・タ・モルフォーゼの批判がおろそかになったので、これは次章に譲りたい。　また、庭の権能にこだわるあまり、庭の変容が見えなくなってしまった。章の主題は変更をせねばならないだろう。 * 今日も株価は乱高下するだろう。早くもシカゴは高いようだ。気弱な人の振るい落としの時期。もしくは強気の人を破滅に招く時期。

2014年01月31日

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ヤフーサイトへの、ログオントラブルの原因判明

ヤフーサイトへのログオントラブルの原因がわかった。　やはり薄々感じていたような、サポート外の問題だった。ヤフーの側の問題ではなく、クライアントのオイラの方が古すぎという問題だった。　原因はどうやら GlobalSign社のルート証明書が28日で有効期限切れとなり、オイラが使っていたチャチなファイアーウオールの証明が失効したことによるものらしい。　これで警告が出て、ログオンできなくなっていた。タイムスタンプもおかしい。　ヤフーだけでなくて、ｓｓｌを使っているサイトでは問題が出ているようだ。　ファイアーウオールをはずせばアクセスできるとは思うが、偽装サイトに誘導されてパスワードを奪われないとも限らない。　なんとか手作業で証明書を書き換えないと、それこそｘｐでも買わにゃならん。どないしょう。　新しい証明書は入手したが、ようわからん。　* CN = GlobalSign Root CA * OU = Root CA * O = GlobalSign nv-sa * C = BE * シリアル番号 = 04:00:00:00:00:01:15:4b:5a:c3:94 * 有効期間 = 1998年9月1日から 2028年1月28日まで * 拇印 = b1:bc:96:8b:d4:f4:9d:62:2a:a8:9a:81:f2:15:01:52:a4:1d:82:9c

2014年01月30日

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春の気配は

使っていたヤフーの個人ポートフォリオが、昨日から使えなくなった。　オイラの時代遅れ機械のチャチなファイアーウオールが、へんな認証サイトへの誘導を警告しているので、うかつにログオンできない。　ヤフーが自分勝手に設定を変えたようだ。どこか別のサイトに誘導され、しかもその認証が怪しい。　おそらく米国の高度暗号化のサイトに入る設定のようだが、ここでログオンしてしまえば、こちらが安心できないサイトで勝手に安心を押し付けられ、しかもアカウントもパスワードも、ついでにデータまでゴッソリ持っていかれる可能性も高いわけである。　対策を考えねば。安くなったｘｐ機械を買おうか。（これでオイラがどれほど時代遅れかわかるはず）　株のほうは完璧に対策遅れなので、もう赤字につきあうしかない。1万4千円で反騰だと甘く見ているのだが、いずれにせよ3月に、また下がる。　景気の動向は5月以降どうなるか、である。上昇志向基調はそのとおりだが、これは志向であって、実態ではない。　新興国金融危機と言われているが、要するに欧米のカネもちたちが資金を一斉に引き上げたので、経済が危機に陥ったのである。日本のカネもちたちが資金を海外へ逃避させて内需産業を落ち込ませたから不況になったようなモノで、原因を作っているのはカネもちたちである。新興国ではない。　情報に操られ、振り回され、実態が見えない。昨日の春の気配は、やはり騙しだった。

2014年01月30日

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第四章庭と変容（テクネーの場とメタモルフォーゼ）4-19

　テクノロジーの開いた地平は、スキエンチアが世界にもたらした激動より、もっと巨大なものになるだろう。すでになりつつある。　しかしいずれにせよ、ライプニッツの楽天的な形而上学世界なのである。閉鎖された黒体（熱力学概念）のような、現実には未だ存在しないはずのマトリックス世界だということである。　宇宙物理が論議するブラックホールのようなものであっても、過去の現実が見せているモノは完璧な黒体ではないらしい。車椅子のホーキング博士が言うように、光も漏らさないほどその押さえ込む力が強大であっても、「必ずナニカが漏れ出ている。」　ライプニッツの楽天的な形而上学世界は、フォースに選ばれしカルヴィン派のお茶会サークルが支配を図る、何も漏らさないでおこうとする、奴隷制社会絵図だということである。それを見据えておく、必要がある。　　現代のテクノロジーも、技術やアートではなく、テクネーを利用する論理である。　だが、対象的認識における先験的誤謬を見据えようとはせず、見失ったエ・ディンを探して言い訳するわけでもなく、やみくもに未来志向なだけである。　言い訳しようとする哲学が無いのでは、危険極まりない、ということである。　この、やみくもな未来志向と、哲学の無さとは、密接な関係があるように思える。　指示ノート（形而上学）にそそのかされて美人局の看板を見ているから自分で考えないわけだし、工学的意図で情報がもたらした出ー来ることを観察してそのクラスを範疇化させることで、時間手順を、繰り返し可能な理論へと立てー組んでゆく。　やはりミメーシスが働いていることは確かだが、どこか違和感を感じる。　どこがおかしい、のだろう。何が哲学を覆い隠しているのだろう。　哲学、というのは、「無知の時と場所を指し示すこと」である。ロゴスへの道筋である。考え方のクラスとか枠とか、処世術とか問題解決法とは、縁も所縁もないはずである。　「範疇」、という考え方とは相容れないのが、哲学であり、そのカテゴリーである。　世間が理解している形而上学（ノート）とは逆向きの、常識的時間・空間の、つまり意味形式の破壊が哲学である。批判であり、フンダメンタルオントロギー（存在論の基礎破壊）である。　情報工学と化したテクノロジーの未来は、それに比較すると、観察し学ぶべきテクネーの対象が形而上学ノートで意味として示されるので、「無知の時と、その場所抜きに」クラス形成が可能なのである。　つまりスキエンチアの場合には、科学技術者たちは、未だニヒリスムスに怯えながら未来を見るしかなかった。そうしないと技術が進歩しないので、いたし方なかった。　テクノロジーにおいては、ニヒリスムスは完璧に隠れたのである。絵画の背後にテクネーの諸クラスが隠れた現代芸術のように、である。　哲学は、究極の知へ邁進するサイバネチクス論議の後ろに一切、見えなくなり、したがって神の死＝ニヒリスムスの論議も、必要なくなったのである。　同時に、人は考えなくなる。人は人で、なくなる。

2014年01月30日

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第四章庭と変容（テクネーの場とメタモルフォーゼ）4-18-2

　情報として受け止めている意味はテクネーの諸形式であり、工学という学術は、未だ知られていないロジックを、初めて形成していく学術である。　つまり時間・空間に、その固有の場所を作り上げ、アルゴリズムを形成していく未知の領域の、「作る学術」がテクノロジーなのである。　意味とはなんぞや、理解とはなんぞや、果ては現実とは何ぞや、とまで扱う。　それらをことごとく再現して、立て―組んで、「方枠へと作って」いかねばならない。　この研究に携わっている人自身が、日常と異なるコンピューター世界の情報処理ロジックを扱っているにすぎないのだ、と情報工学を考えているなら、トンデモないことである。　あなたもマトリックスという映画を見たはずである。　情報工学が支配するのは日常であり、そして現実という名のリアリティ（現実）なのである。　情報そのものの本質を見出し、データーベース化し、さらにクラス化して、見えなかった工学的意図をも、見えるようにしていかねばならない。そうしないと危険だからである。　そしてその工学は、自己の自己性たる主体性の魂にまで、その学術の学術たる正当性を要求するのである。　スキエンチアが持っている、先験的な無責任や主体性放棄とは全く異なった、選ばれし者の自覚を要求する、新手のお茶会だ、ということである。

2014年01月29日

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第四章庭と変容（テクネーの場とメタモルフォーゼ）4-18-1

　現代のサイバネチクス論者たちの間に生まれてきたテクノロジーは、これも日本語の現状では科学技術と訳されてしまう。哲学がないから、である。　だが、明らかにスキエンチア（サイエンス）とは違うのである。峻別しなければいけない。　テクネー・ロジックで技術・論理とやってしまったらワヤなのだが、そうやってしまっている人が多いのだろう。もちろん芸術・論理、でもない。　これは哲学が虐げられ、科学哲学などといったわけのわからんモノが大手を振っているから、泥沼になるのである。　あらかじめ合目的技術対象がある、のではない。それはフォースに選ばれし者として、見えない形而上学で指示されているにすぎない。　そもそもこの論議は、西洋風に主語ー述語ー形容詞、とやっていたら、論議にならない。　コンピューター言語はライプニッツの仕立てた二進法なのであるが、それを人もわかるベーシックにすると、通常の主語ー述語ー形容詞とは、なりえない。これと同じ。　アイデント　サブフォーム　クリック　プライベート、とは、ならない。　膠着語の特徴をもつ、形容詞ー（主語）ー述語になる。プライベート　サブフォーム　クリック、となる。主語は隠れ、動詞は必ず最終に来る。　主語があいまい、というより、主語は、アイデンチチイが主張できない、選ばれし奴隷だからである。　そしてクラスの材料を調えて初めて、最後にクリックというイベント（の場）で出ー来る。　合目的技術対象の存在を立てること、ではなくて、変容の中にポイエシス（出－来る）を観察することの中で、テクネーのクラスを読み解いているからである。　それに適合する数学や論理学を、逆に、その場で（クラスによって）作り上げているのである。　明らかに形而上学ノートに指示された、これは「作る」作業に属する技術工学なのであるが、その技術を、示された情報として「読み解いている」、ということである。　情報工学とテクノロジーは、したがって、おなじものである。　また、膠着語は時代遅れの言語だと思われがちだが、実は、テクノロジー向けの言葉だと言えるだろう。

2014年01月28日

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再び、もとの木阿弥

　年末年始の調子よい掛け声で、内需に、お鉢が回ってきたかに見えた。　その国内事情の雰囲気も、新興国からの資金引き上げや欧米の景気判断先行き不安で、またまた暗雲どころか大嵐になってきた。　今日のシカゴ先物は、日本株450円もの大落下。　黒転していたオイラのポートフォリオも、今日またまた確実に赤字転落する。　これで、年末年始の積み上げを全部消し飛ばしたことになる。　やはり、超短期の取り組みの人だけが儲かっているのである。売買単位を大きくして、3％くらいの利で考えていかないと、この儲けは無理である。やはりウリは早かれ。　逆を考えれば、これからの急落は絶好のカイ場ともなるだろう。ズッコケているさなかに、買える勇気があればだが。　いずれにせよ、カイ急げばロクなことがない。　やはりセオリーどおり、カイは反騰の兆しを見計らってからでいいし、反騰すればすぐまた売らねばならない。　忙しい時代になったものである。　ともあれ、どこまでコケルか。　そしてどこで反騰に転じるか。1万5千なのか、1万4千なのか、あるいは1万2千までズルズルと突っ込むか、それが問題である。

2014年01月27日

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第四章庭と変容（テクネーの場とメタモルフォーゼ）4-17

　記号論理学者にも、数学者にも、同時に哲学者である人は数多く居るのである。　というより、「自分の無知の知に気がつかなければ、新しい理論や数学も一切出ー来ない」訳である。常識の知識を積み上げても、諸科学技術の新素材の発見や、新しい数学理論も出てー来は、しない。　作る、のではない。出ー来る、のである。　人の感性について、その判断力の論議をしなくても、純粋理性の論議がすでに、テクネーの論議、なのである。　カントの判断力批判は、形而上学の試みではない。　カントの批判哲学を形而上学の基礎付けと見誤った人々は多かったが、科学技術を科学だと考えている人々は、同じ轍に、はまってしまっている、のである。　科学技術（スキエンチア）は、切り取った科を技術する技術工学であって、出ー来る、ことに注目するテクノロジーのような学問ではなく、作る、ことを企画する学問である。　企画者が、見えていない形而上学のクラスに囚われて指示されている、のはテクノロジーも同じだが。　ヘーゲル哲学を究め、自分の学問の基礎としていた人々の中に、純粋理性の論議がすでに、テクネーの論議、なのだと気がついた人々が居たに違いない。　絶対無という対象を立てて弁証法的止揚で、存在者の存在（存在者の存在を名指すのはハイデガーであって、ヘーゲルの場合には絶対精神）の言い訳を図るヘーゲルの常識哲学には、テクネーの論議の片鱗がある。　その中のカルヴィン主義者たちからプラグマチズムは生まれてきたし、その土壌の中で、テクノロジーが生まれてきた。　いわば、純粋理性の論議がすでに、テクネーの論議だと気がついている人々の中からテクノロジーが生まれてきた、のである。　彼らは数学理論や記号論理を利用する、のではなく、必要に応じて作る。　あらかじめ合目的技術対象がある、のではなくて、メ・タ・モルフォーゼにおけるポイエシスを観察することのなかに、「ある」のである。 * 大阪での同窓会御礼　幹事様ご苦労様でした。メンバーも、あのよ行きで欠落しつつありますが、今年はなんとか9名。　隣で100人規模で、舞台装置付きでにぎやかにやっていた団体のように繁栄するのは無理なジリ貧団体ですが、哲学の復権がなされれば可能なこと。

2014年01月27日

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第四章庭と変容（テクネーの場とメタモルフォーゼ）4-16-2

　それをおかしげだと思わないのは、此処ー露が見えなくなり、捌きの庭が見えなくなり、スキエンチアの理念で切り取り支配して、設計図のイメージと、作り上げたモノと、その素材だけが見えているから、である。　それ以外の有象無象は選ばれしものではないので、追放したのである。　この選ばれしお茶会のサークルが、テクネーを逆立ちさせ、技術と芸術を取り出して、不用な部分は捨てたのである。　実は不可分のモノであるのに。　不用物を捨てたとき、実は最も大切な「此処ー露」という、その「場所」をも捨てたのである。　ハイデガーが「言葉は存在の家である」、と言うとき、そこで考えられているのは立てー組みという構造や素材や図式設計とその技術だけではない。　家として住まいする日常の場所と、暮らしと、そこにある諸々の親しい友人付き合いである。　ヘーベルという高名な詩人を引き合いに出して、そのことをくどくどと言い訳している短い論述もある。（ヘーベル・家の友）　タ・プラグマータ（道具的に向き合った）な関係のみで、モノと人との関係をすべて論じることはできない。　そのくどい言い訳、つまりプラグマチズム批判なのであるが、そういう読み方をする人は異端視されるのだろう。　しかし暮らしと、親しい付き合いと、さらに日常の場所が、人には必ず要るのである。人は、「人材といった類の、企業活動の奴隷的材料のクラスではない」のである。　そうではなくて、「自分という此処－露の居場所」である。日常の場所なのである。　そして、この日常の場所、というのは特別な道具立てのされた、選ばれしエリートたちの、晴れの能舞台の場所のことではない。　最高の問いや最高のエンターテイメント、すべてを取り仕切る問いを考える必要などはまったくない。　数学のような、乾燥無味な先験的総合判断の場だと考えても、なんら問題はない。 *　今日は哲学科三村教室の同窓飲み会がある予定。

2014年01月26日

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第四章庭と変容（テクネーの場とメタモルフォーゼ）4-16-1

　今でも、実は、すべてが不可分、である。神事抜きに酒造りなどは不可能である。　条件に合う素材と環境と手順と、純度の高い種菌さえ手に入れれば、利益優先合理化優先で酒が作れる、と思ってしまう企業が、食品偽装不祥事を引き起こす。そして、長年かかって築いた信用を台無しにするのである。　神事の心構えを捨てたときに、信用をも捨てていることに気がついていない。　私どもが芸術作品を売れるモノ、文化財とし、技術を、記述できる知識だと、まるで別物にして、それが正しいと思い込んでいるだけである。　歴史を、記述して始めて出ー来た歴史だと認識せずに、過去の本当の出来事だと思い込んでしまっているのと、同様である。　売れる芸術作品や、記述できる知識としての合目的技術を想定しているかぎり、テクネーという言葉の概念は全く理解できない。　現実をミメーシス反復（受け取りなおし）したモノ（立てー組み、見えるように出ー来たモノ、つまり能舞台）のクラス（方枠ー形式、つまり能面をはじめとする諸々の道具立てや所作、諸形式）がテクネーである。作るモノではなくて、現実をミメーシスして出ー来るモノである。　出来る、というのも、出てー来る、という風に考えると、近づくと思う。　デキルではなくて、デーキタル（モノ）、あるいはデクル（モノ）。　他力が主題、なのである。　私どもはモノがナニであるのか、まるでわかっていない。メ・タ・モルフォーゼの泥沼をも見ていない。　それは必ず「此処ー露のモノ」であるのだが、現代の常識では対象的自然物、という、おかしげな病んだモノ、なのである。

2014年01月25日

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第四章庭と変容（テクネーの場とメタモルフォーゼ）4-15

　但し、方枠と表現したとき、それを方枠の権能として見ることも、作るモノの素材定義枠として見ることも出来る。　本当はどちらでもない。単に、能なのだろう。　しかし能では全く何も見えず理解不能だから、あえて権能という言葉を使っている。　またシェーマ（図式）では闇のままだから、クラスという、プラグマチストの用語を使って代用して誤魔化している。　これはカントの図式論が闇だから、あえてカテゴリーという権能として見ている、ということである。カタログ化して権能を見ている。　広範九疇、ということではない。政治経済的意図を忍び込ませたら、一切わからなくなる。ワヤになる。ましてや、広範九疇を剽窃して軽薄化した範疇などではない。　要は、神事であった農耕や、家具つくりや、家を建てること、などの諸々が、いつのまにか芸術と技術に分かれて別々になってしまって、それでテクネーの「メ・タ・モルフォーゼの場が見失われた」、ということである。不可分であるはずの政治と経済が、誤解と思惑で分かれてしまったようなものである。　古代ヘラスの場合には、知識としてのイデア論がその役割を担い、わが国の場合には明治期に導入された美術やイメージという言語と、それに関する偽哲学の論議が、その役割を担ったのでは、と小生は考えている。　特に西洋カブレの美術論者が、偽哲学を仕立ててしまった。　詩の抒情すら、昭和初期に、この光る、固い、イメージによって追放された。　日本の詩壇の頂点に居た、その時代の最高の詩人は、流行するイマジズムに危機を感じて抵抗し続けたが、逆に氷島に閉じ込められて、ジワジワと殺された。　思い出していただきたい。　中国から墨絵が入ってくるまで、わが国には芸術作品としての絵画もなかった。　精巧できらびやかな絵巻物はあったが、あれは画工が技芸の粋を凝らしてあっても芸術作品ではない。江戸期の流行と、改鋳されてバブルを築いた小判の山が、まずアイドル芸術の地盤を育てたのである。　古墳の壁画や襖絵や皿の絵はあったが、あれは古墳の一部であり、建物の一部、皿の一部だった。いわば神事だった。　黄表紙の挿絵や浮世絵ですら、流行本の挿絵やアイドルブロマイドであって、未だ芸術作品だったのではない。本格的に、そうなったのは明治期以降、である。　古代ヘラスと、事情が似ている。　但しヘラスには哲学があり、わが国にはなかった。必要なかったからである。　そのかわりテクネーと同様の、「神事と一体化した技芸」が受け継がれ、能という、世界に未だ誇れる伝統的な技芸もある。　酒つくりや醤油つくり、出汁つくりでさえ、未だに神事を抜きには成り立たない。　方枠の権能と、作るモノの素材とは、もともと「不可分」だったのである。

2014年01月24日

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第四章庭と変容（テクネーの場とメタモルフォーゼ）4-14

　クラスとしてのテクネーを見出すこと。それは、対象を模倣して絵を掻く、あるいは対象をこころで再現して絵を描き出す、といったこととは無縁な「一体としての誓約（うけい）の神事」となる。庭の祭り事なのである。　有職故実を整えて、庭の儀式として、テクネーへとミメーシスできたのである。　それで陶器が生まれてきたし、家具調度や、家や、戦いの武器も出ー来た。　目的が定められて、それを企画し、作るために、それにふさわしいクラスの諸々がイメージで見出されて形式化されていった、のではなくて、「すべてが場所と一体の神事だった」。　田んぼで田楽が舞われていたのは、娯楽でも教養でもなくて、貴族独特の趣味だったのでもない。　農という一体のクラスの、いわば「人の暮らしの政治経済に関わる神事」だった。　権能（あえて権能と言っているが、本当は能）の場所を確認するための、必要不可欠な神事なのである。能、農、脳、納、漢字を使って今はそれぞれ意味が違うが、もともとはたぶん、同じ日本語の意味なのである。　それが見失われて、自然物などといったわけのわからない考え方が居座ってしまったために、ノウの意味がバラバラになり、テクネーに関する場所確認で執り行われていた一切のミメーシスの行為が、今日の私どもに理解できなくなってしまっているのである。　これがエ・ディンの喪失、ということである。　旧約では、人々がお互いに相手の言葉を理解できなくなった、といっているが同じ出来事である。共有理念を失ったのである。　6千年前の先祖伝来の言語の形式（膠着語＝ウラル・アルタイ語）のおかげで、このエ・ディンの喪失とは無縁だった私ども日本人も、明治期以降は入ってきた諸々の技術的知識によって、この運命を継承した。西洋人や中国人と、同じ運命になってしまった。　小生の此処－露にも、イメージという言葉や不要な知識がべっとりと張り付き、能では何も見えないので権能という言葉を、あえて使っている。　しかしこの能、というのは、これまで述べてきたクラス、ということであり、現実をミメーシスして見出されるテクネーを、一体のモノと見たクラス（方枠）なのである。　クラスである能面が能と切り離せない事情が、それでわかる、理ー解する、事ー割れる、はずである。

2014年01月23日

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北海道の鉄道事件は早期幕引き

　北海道の鉄道事業は、なんでそうなったのかを解明しないまま、実行犯75人を処分して早期幕引きを図る。75人の中には、クビになった人もいる。　何のことはない、残った別の75人が、この役目を負わされるだけ。また類似の問題が次々と出てくるだろう。　ゴチャゴチャやらんと社長と全役員をさっとクビにしてケツの毛までむしって、個人で被害者への保障を負担させ、同時に地方への赤字路線に圧力を加えていた当時の政府のトップ連中の罪を問えば、根が絶たれて終わること。JRの民営化を決めたのは誰だ？　そいつが一連の犯行の真の黒幕。　合理的機関の構造としてモノを見てしまうと、人が見えなくなる。　善人悪人として人を見てしまうと、機関構造の病気が見えなくなる。　実際にはどちらでもなくて、儲け優先の資本主義という、暮らしを支える底辺の病気があるのである。　選ばれた者が儲け、貧乏くじを引いたやつがクビになるという、病気である。　ところがこれが社会主義となったら、病気は顕在化し、劇症を呈して破滅へと直行する。ソ連や中共や東ドイツ、北朝鮮を見れば明らかである。　病気の自覚のない人が特に頭角を表し、実権を握ってしまっていくという怖さがある。　誰が最も間違っているのか、悪いのかは明白である。　暮らしを支えてやりくりをしていくための諸学問と、その見取り図を描いてきたやつらが最も悪いのである。　政治経済学が最悪だと言うつもりはない。最悪なのは哲学者である。　語学力や知識に寄りかかって、常識を破壊すべき、自分の仕事をさぼっている。

2014年01月22日

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第四章庭と変容（テクネーの場とメタモルフォーゼ）4-13-2

　そしてイデア論は、すでに哲学の批判に晒されてはいたが、世の支配者ではなかった。　演劇にもアイドルはおらず、人々はカタルーシスを求めて演劇という神事に誓約の場を求めたが、有名な俳優はすでに居ても、アイドルを求めて高い入場料を払っていたのではない。　イメージ（対象的ピクチャー）は、人の認識をすべて合目的対象認識に押し込み、なおかつミメーシスという芸術のための権能を模倣や、再現や、表象と解釈することで可能となってくる、独特のクラスのことである。これが「美人局の看板」、の正体なのである。　古代のヘラスには絵画という芸術のクラスはなかった。　イメージという考え方もなかったし、ミ・メー・シスは模倣や再現や表象ではなかったからである。「絵を描くというような、そんなテクネーのクラスはありえなかった」、のである。　これは庭に人工のデザインを施して、庭の権能をわかりやすくする、といったものではなくて、庭に自然物の模倣を仕立て、あるいは表象させて、企画するモノのクラス化を図る、といったヘンなものになる。庭の権能が台無しになる。　もともとテクネーで出来る、陶器も彫刻や塑像も、そして大勢が関わって構える演劇も、芸術ではなくて「庭の神事」なのである。トポイ（場所）を見出すための有職故実であり、技芸の技が関わる神事、なのである。　イメージやアイドルを導入すると、それらが台無しになる。庭が見失われる。　だからやはり、絵画がテクネーとして論議されるはずはないのである。　有職故実は、わが国でも庭の神事だったのだが、今は、貴族階級の決まりごとや風習や行事や・制度・風俗・習慣・官職・装束などを個別に言い表す言葉となってしまい、その儀式における一体的な「クラスとしての意味」が失われている。クラスターになってしまっている。　それはイメージ（対象的ピクチャー）が西洋から入ってきたから、だろうと思う。　イメージという言葉の本来の意味（対象のピクチャー）は定着せず日本風に変節してしまっているが、これを正しく表現する日本語はない。　イメージ＝心像のこと、ではないので注意されたい。イメージは対象物のピクチャーということである。日本の常識が西洋の定義と乖離していておかしい、のである。

2014年01月22日

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猫の額でブーゲンベリア満開

　猫の額（加温温室）ではブーゲンベリアの巨木が満開。　天屋根の半分以上を覆ってしまい、青いツンベルギアと天屋根領域で戦争して、これを枯らせてしまった。　年末に剪定しようと思ったが、脚立の持込がしんどくて、ほったらかし。おかげで一面の満開。最低14度にしてあるので、強健そのもの。　最後のリカステなど、数十鉢も昨年夏不注意で枯らせ、洋ランで残っているやつは、いじけたデンドロの小株ばかり。　昨年一部を植え替えて南園に持ち込んで水管理したが、だめだった。やはり南園では、カトレアやデンドロはおろか、オンシもシンビも育たない。　春から夏にかけての最低日照時間すら確保できないことが、はっきりとわかってきた。　今年は、2年前植え替えたシンビ数株を咲かせるべく、暗いネコの通路で冬越し中。　すでに新芽が展開を始めたので、春から夏場の肥料と水管理さえすれば期待が持てる。これも自宅管理がマシと判明。　デンドロとオンシなどの、生き残っている連中は2月中には植え替えをして、今年は自宅のガレージ上の手すりに吊って管理しようと思う。　ほとんど全部が札落ちになってしまって、咲いているのは白に黒目のユキダルマだけ。　黄色いパピヨン系や、寒さに強いイセやカシオープ系はどこへいったのか。　野菜の苗は、今年はスペース十分なので、順調。　トマトシンディの1次と結球レタスは双葉の展開を終え、あとから蒔いたブロッコリも発芽を始めた。　近日中に、ナスとキャベツを参加させるし、ペッパー類は2月から取り組む。　咲き誇っているインパチェンスは大量に挿し木準備中で、ネコで大株にしてから植え込むつもり。　2年前、100円の捨て値で買ったハーデンベルギアが、無数のツボミをツルに付けている。　どうやら春先に、どっと咲く。ブーゲンベリアなみに寒さには弱くて、数年前にも手がけた記憶があるが、戸外ではムリだった。　ほかには、まっすぐ伸びて巨木化するばかりで、いっこうに咲かないプルメリアと、伸びすぎてもつれてきた孔雀サボテンをどうするか思案中。アデニュームと月下美人は、よく咲くのだが。

2014年01月21日

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第四章庭と変容（テクネーの場とメタモルフォーゼ）4-13-1

　イメージ（対象的ピクチャー）に関する論議は、古代のヘラスではエイドラ論議を除いて皆無、なのである。イメージは、モノでないからである。エピクロスの論議に関わるつもりはないが、エイドラは幻像ではない。直には見えないが人が認知するナニカである。　一方、彫刻はモロにモノである。ピクチャーはメ・タ・モルフォーゼの諸クラスを隠すが、彫刻はクラスを表に出す。　だからヘラスの人々は、クラスが隠れて見えなくなるようなモノを論議はしなかった。　現代の私どもから見れば、確かに家具調度の多くには独特の感性豊かな絵が描かれ、戯画や漫画に似たようなモノもある。結構モダンで、繊細で、かつ凝っている。　しかし、当時は、これらは芸術でも技術でもなかった。テクネーとして、絵についての論議も、ほとんどないのではあるまいか。（浅学なので知らない）　絵は、家具調度という、合目的なモノにおいて装飾的にリフレインされる反復の一部、であったにすぎない。　その反復が、取り出されて対象化されていなかった。未だ評価されていなかった。　エイドス（形容）であっても、アイドル（？）ではなかった、からである。　これは彼らの文化が遅れており、技術が劣っていたから評価されていなかった、のではない。　価値基準が異なり、アイドル的なクラスの認識などは、共有のモノではなかった、からである。共有の理念、そのものが違っていた。カネで買えるクラスのモノなどではなかった。　共有の理念は、ローマ時代の哲学者、聖アウグスチヌスが明確にしている。

2014年01月21日

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自衛艦事件　情報というモノは怪しいものと心得るべし

　常に相対的関係があるだけで、客観的事実などは、この世にはない。　客観というのは第三者から見て、ということで、事故は当事者間の問題なので、第三者は関係ない。司法行政の機関が仕事でかかわったり、ヤジウマが無責任にワイワイやるだけである。遠い過去に、はるか遠くの自衛艦にひどい目にあわされたオイラも、ヤジウマ。　GPSが絶対だと思い込んでいたら、さらにエライことである。すでに怪しげな航跡情報なるものが飛び交っているが、これが本物である可能性は限りなくゼロに等しい。　さらにあれは地球という巨大なモノとの位置関係の目安であって、動き回る水面との位置関係ではない。　船は水の上をすべるので、巨大な船は水を引き寄せる。　だから釣り舟の横を巨船が高速ですりにけたら、釣り舟は巨船に吸い寄せられて衝突する。さらに潮流というややこしいモノがある。　衝突直前の警笛の不審さ（2回？5回？どの時点で鳴らしたの？）、釣り舟の行動の不審さ(本当につり目的？）、自衛艦の速度変化や方向の不審さ(一切不明）、さらに前方を横切ったという貨物船の情報も怪しくて、自衛艦側の出所が明らかな情報が皆無、というのも不審すぎ。　側面どおしが当たった、特に自衛艦が漁船を引きずり倒したというのだけは、物的証拠が残っているから間違いなくて、人を2人ひき殺したというのも間違いない。　大臣が焦って飛び回っていたのに、未だに艦長の名前も、当直士官の名前も出てこない。　当局情報が一切漏れてこないというのが、特に気になるのである。　霧もない白昼の事件なのに、イージス艦の漁船ひき殺し事件と同様、これも迷宮入りするんだろうか。

2014年01月20日

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第四章庭と変容（テクネーの場とメタモルフォーゼ）4-12

　テクネーとミメーシスの関係はだいぶ明るくはなってきたとは思うが、まだ暗い。　メ・タ・モルフォーゼに至っては、神話どころか、泥沼そのものである。泥沼のモノはあっても、モノ自体など、ないのに。　もっと哲学と奴隷労働が必要、なのである。　・・・である、ということを人が認識する、つまり現実に・・がある、と悟るには、ミメーシスという（仮想の、想定した）権能が取り仕切って、まるで黒子のように働いていることを、あえて無視せねばならない。シスの者である黒子を見ていてはいけない。　しかしその権能を、つまり黒子の形式を特定して再度ミメーシスする、いや、それを反復させることで形式化、つまり図式化、させる。　その図式化に至る技芸の権能がミメーシスであり、図式化へと忍び込む他力が、テクネーとして名指されているのである。　これは実務で価値評価された対象ブツをいくら見据えても出てこない論議であって、常に判断中止を要求される。完璧に非実務の、哲学の論議である。いわば世間で言う、世迷言の抽象論議である。　しかし芸術作品や演劇芸能というかたちで、そのテクネーは今日でも評価され、価値化に基づき、黒子が奴隷化されていることで存続している。　もともと評価や価値とは無縁な、一期一会のモノであるのに、その図式化に至る技芸の権能が、クラスという価値を生む方枠としてアイドル化され、クラスが価値を生む。　価値が資本となって、更なるオートメーションで価値を生む、この、実務の世界に君臨しているのである。　ミメーシスが模倣や再現でないと同様、古代ギリシャ時代のテクネーは、今日の芸術でも技術でもない、更には価値とも無縁だということはわかったと思うが、ほたらなんぞや、という疑問が、どうしてもわいてくると思う。　場所探しが、どうしても必要、なのである。　時間・空間という、人の感性の、しかもモノなので、ほんとうは庭のモノ（捌く、その場所が問題）だと思うのだが、場としての庭は見失われて久しい時代。　時代に逆らって、これを言い訳することは容易ではない。　したがって、その時代の古代のヘラスの人々が何に、テクネーを見出していたのかを思い出せばいい。　それはメ・タ・モルフォーゼの中にある。　彫刻作品や、演劇、家具調度、陶器や工芸品の諸々に、そのテクネーは見出されて当時から論議されている。　ここで注目していただきたいのが、当時は絵画作品などはなかった、ということである。　絵画作品は、価値やイメージが取り仕切る、アートの時代である近代以降ー現代だけの特徴である。

2014年01月20日

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食品偽装問題の問題点に関する疑惑

　線路際の毒米を売っていた事故米不正転売事件や、イオンが加工して大量に売っていた中国カドミニウム毒米（日本の基準が異常に甘いだけで、国内ではなんら違法ではないのは確か）に始まって、一連のホテル食品偽装、福島産米関西産偽装出荷と、そしてマルハニチロ子会社のアグリフーズの農薬食品事件と、いやな事件がめじろ押し。　事件を追っていた報道関係者の方が逆に闇に消されて、ウヤムヤに終わる事件が多い。　これらの事件すべてに、どことなく政府機関や巨大金融資本の影がある。　認可や、検査や、輸入の手続きのどこかで大きな利権が絡み、権力筋と企業側が影でつるんで、うまい汁を吸っていたのではないか。　津波災害にあった東電原子炉利権の末端のカネで、都知事が辞職したように。　もっと巨大な、食品輸入全般にかかわる様な、隠れた巨大な利権が絡んでいるのではないか。　そんな疑惑が鎌首をもたげるのを押しとどめるだけの、納得のいく報道はない。　ちなみに王将事件には中国マフィアの影があるらしい。　違法でなければ、陰に隠れてコソコソ儲けるのは勝手だが、共通して人の健康や命を食い物にしているという、これは許せないし見逃せない。　特に最後のアグリフーズ事件も、中国人従業員が犯人に仕立てられようとしている中で、マラソンであることを隠蔽して、マラチオンと報道していた、これが気になった。　イメージを過度に気にしている。つまり日常常識ではなく、イメージで報道しているということである。　最初、微量摂取は体に問題ないと言っていたマルハニチロ側が、自社子会社での包装製品化の過程だと断定しているが、これも、ものすごく気になる。　そしてやはり、被害者があとになって大量に出るという現状の中で、突然、報道は途絶えた。　オイラが引っかかっている結論から言ってしまおう。　農薬は極めてありふれたモンで、ずっと昔から入っていたんじゃないの？　健康被害も、実際には頻発していたんじゃあないの？　今になって、大規模な輸入加工食品の偽装がバレそうになったんで、子会社を潰す覚悟で、事件にして隠ぺい工作をやったんじゃあないの？　ホテル食品偽装事件で、ホールディングス側が、海外資本から金融シェアを守護し被害を最小限にとどめる為に、ホテル経営を犠牲にして大々的にざんげをやったように。　問題点をスリ替えたんでは、という疑惑。もちろん、証拠はない。　事件の続編報道が消えた今、そんな不埒な疑惑を、オイラは押しとどめられない。　これは根も葉もない疑惑にすぎん、のだが。

2014年01月19日

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第四章庭と変容（テクネーの場とメタモルフォーゼ）4-11

　これを泥沼だと感じない人は、常に自分が選んだ眼前の対象物しか見ておらず、しかもその対象物に、身も心も囚われているからである。アリストテレスが戒めたはずの、命題に、囚われてしまっている。メ・タ・モルフォーゼを一切、見ていないのである。　科学技術（スキエンチア）は逆に、この命題に囚われた此処ー露を一旦批判し、しかしメ・タ・モルフォーゼを切り取ってそのクラスを利用して知識とし、オート・メー・ションを可能にしていく、合目的知識体系の「構築技術」、である。だから、哲学を利用するソフィスト（知恵者）の術、なのである。　但し常に時代遅れである。　スキエンチア（科学技術）は泥沼を見ない。むしろ眼前には未知の素材が満ち溢れていると、必ず未来志向で見る。次々と技術開発に挑む。だから過去の科学技術書は、役に立たない時代遅れのモノにすぎない。　それゆえ、オート・メー・ションの技術の由来をも、決して振り返らない。　その合目的知識体系は、自分が見えていないノート（ブック）という目的に導かれていることをも決して認めない。　UFO嫌いの高名なプラズマ学者は、インチキ臭いUFO実在論者に挑発されて、「非科学的に述べるUFOなんて、あれはプラズマ現象に過ぎない」、と、むきになって反論する。　自分の専門が、技術的に特殊な装置で再現できても、日常的には、ほとんど訳のわからないメ・タ・モルフォーゼ然とした、「プラズマ現象」の虜になっていることに気がついていない。　だからお笑い芸人以上に面白いので、科学技術とは無縁な大衆にバカ受けする。　未来ばかり見ていたのでは、自分のこころがはめられているオート・メー・ションが、そこで暮らす（クラス）事が見えないだろうが、と思うのだが、見えても対処できないのでは、同じであろう。　哲学では泥沼は見えても、それを変身物語に仕立てて売る実務能力がないので、クラス形成ができず対処できない。　芸術や文学も同様だろうと思う。　ミメーシスによる、人の時間・空間のクラス形式というのは、実によくできている。　現実へと捌くのは、此処ー露が自由だから出ー来る、ことなのであるが、自由ばかり見ていたのでは何も捌いていないわけだから、生きていけない。　一方、素材ばかり見て既成のクラスで捌くことばかり考えていては、まるで奴隷の労働である。　しかし働かざるもの食うべからず、である。　資本主義の社会では、これが、資本を持たざる選ばれざる者食うべからず、となる。

2014年01月19日

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おおすみ事故の問題点

　輸送艦おおすみの事故で明らかになってきた問題点を列挙してみた。　1：事故直前の警笛が2回か5回か、いまだにはっきりしない。特に報道機関によって違う。これ、なんで？報道も消えた。報復の襲撃が怖い？　2：死にかけた側の人の話は一部が伝わってくるが、おおすみ側の情報は皆無に近い。特に誰が艦橋にいて、艦長はどこにいて、見張りの体制はどうなっていたのか。早くも機密情報漏洩罪の悪影響が、モロに出ている。親方日の丸の罪は隠蔽。　3：釣りに気をとられていた遊漁船側がボーとしていたのは間違いないが、ぼーとしてたらひき殺されるんでは、法治国家ではない。　4：自衛艦の能力と、自衛官の能力にも、ともに疑問がでてきた。これが最悪の問題。　新鋭艦なのに、危機管理航法システムが搭載されていない、もしくは全く活用されていない？　操艦側の人に、島や暗礁や大型貨物船は認識されていたようだが、小さな釣り舟は衝突直前まで認識されていない上、後ろから回り込んで当たっておいて釣り舟が接近してきたといっている。これは大型船で小型船に接近すれば、当然向こうが近寄ってきたように見えるのであるが、航法システムを監視しておれば一目瞭然のはず。　自国民を守るはずの自衛隊が、自国民をひき殺していたのでは話にならない。　危機情報を得る能力、それを活用する能力、そして公僕として死んでナンボという自覚が、まるでないのではないか。　これでは中共が喜んでいる。　あいつらは漁船すら交せないし、指揮もいいかげんで士気も弛んでいる。数さえそろえて仕掛ければ勝てると。　漁船側には大きな教訓である。自衛艦には近づくな。遠くに見たら全力で逃げろ。　オイラも昔舞鶴湾でゴムボートに乗って、いかりを下ろして釣りをしていて、遠くを航行していた自衛艦が突然のラッパとともに急角度で向きを変え、しばらくして大波が襲ってきてひどい目にあったので、遠くの自衛艦でも逃げる。

2014年01月18日

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第四章庭と変容（テクネーの場とメタモルフォーゼ）4-10

　テクネーという言葉は、今日の芸術ではないのはもちろん、技術でもない。　この関係をカタログのように整理しておこうと思う。　芸術と技術を対比させて考える論者は多いが、泥沼は単純ではない。　テクネー　　　反ロゴスのミュトス（技芸）に属する、ポイエシス（出ー来るコト）の技のコトである。現実をミメーシスしてテクネーの諸クラスが生まれる、そのコトである。　常に合目的であるのに、合目的の目的対象を明確にできないという、クラスの特徴がある。　技術　　合目的企画に基づき、目的対象物を明確にして、それを作るための諸クラス（方枠）に関する再現のための「知識体系」である。　実際には知識だけでモノが作れるはずはなく、作る人の側の習熟経験やスリあわせや心がまえのモロモロが要る。だから、未来技術と近代技術と伝統技術に区分できる。　伝統技術で重要視されるのは人のこころのクラスである。伝承と心構え、である。　近代技術の要点はオート・メー・ションである。自動化と大量生産のクラス化。　未来技術の要点は「究極のクラス化」とも言えるデーターベース化である。３Ｄプリンタのいきつく未来のクラスを、イメージすればいい。サイバネチクス論者の論拠でもある。　芸術・芸能　　アートという、対象物の価値化をもたらす主体性重視の作品芸術と、エンターテイメントとしての、いわば芸能的な意味で述べられる技芸芸術に区分できる。　共通する特徴は一期一会である。同じクラス公演でも、二度と同じクラスはない。　これらすべてに共通する項目は、クラス、ということである。方枠、あるいは型枠ということである。　構想力や、方枠や、基準、共有理念、反復、といった、いわば人の時間・空間の、共有のためのクラス形式が必ず絡んでいる。絡んで泥沼になっている。

2014年01月18日

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第四章庭と変容（テクネーの場とメタモルフォーゼ）4-9

　中・高校生のころ、伊藤新吉先生や、寺山修司先生が、儚き叙情の世界に居た卑小な小生を見つけ出してくれていた。　自分の世界の将来が、詩の世界に開かれている事を感じていた。　それまでに学んだ（真似していた）北原白秋や、宮沢賢治や、立原道造、萩原朔太郎といった過去の先生方とは、ちょっと違ったクラスの文学世界を作り上げるつもりだった。　　芸術というより、現実をミメーシスする、文学表現の技芸を身に付けようと思っていた。　しかし同時に、詩が出ー来る、このことの背後にある力が、何かにささやかれて言葉をつむいでいる事も感じていた。そのエネルゲイアの方に関心があった。　特に西田先生の言葉は、わからないままに、圧倒的な力をもつことだけはわかっていた。詩の力より、無知の知の世界のフォースが桁違いに強いようにも感じていた。どちらも誤りだったのだが。　どちらの世界もカネ三文の力より弱い。他力なのである。　食えない非実務の世界なので、もともと実務能力のない小生には向いていたのだろう。詩を読むような感覚で、わからない西田先生の著作ではなく、やさしく誤訳されて、わかる、プラトンを読んでいた。　で、キルケゴールにそそのかされ、ハイデガーに感化され、カントの図式論でつまづいて、結局泥沼にコケたのである。詩も一切書けなくなった。胃も壊して、それは地獄だった。　なぜ泥沼か、ということも、最近になって少しずつわかってきた。　わかりやすい文学的表現でプラトンやアリストテレスの著作は描かれているが、二千年の間誤訳が続けられて、それが泥沼化しているのである。　ロゴスとの親しい距離の居場所を見出したと思っている今、相変わらず詩は一切書けないが、下手な言い訳（ディアレクチーク）の論議なら、いくらでも書ける。　コボチ作業だからである。馴れないと足場が危険だし手順が難しいが、壊すモノはいくらでもある。　これはミュトスにミメーシスで向き合って得られたテクネーで書いているのではなく、ロゴスへミメーシスで問い掛けて、その言い訳を一緒懸命、自分で考えて書いているのである。感情流浪に任せて、ミュウズの降臨を得て書く詩とは、全く逆の破壊作業なのである。

2014年01月17日

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第四章庭と変容（テクネーの場とメタモルフォーゼ）4-8

　テクネーという言葉は、今日の芸術ではないのはもちろん、今日のマシーナリー・テクニークにおけるテクニーク、つまり技術という言葉とも，まったく異なるモノを指し示している。　このややこしい関係が解きほぐせたなら、たぶんイデア論が逆読みされた経過と、合目的哲学の意味が逆読みされた経過もわかる、はずである。　小生は、そう考えてこの用語に取り組んだのではなく、違和感を感じて迷い込んで、迷いから逃れるべく、誓約の場所を、つまり捌きの庭を先に見出したのである。　そこからはじめて、最初はアリストテレスが逆読みされてしまっていること、に気が付き、さらにプラトンの哲学も、いや哲学そのものが、同じ運命だったということに気がついた。　　そこで初めて、究極のオートメーション知識とも言える形而上学が哲学を追放していった、この間の事情がわかってきた、のである。　テクネーという言葉は、ロゴスではなく反ロゴス（ミュトス）の権能に属する。　いわば反骨なのである。その反骨が知識化されて悪用された。　テクネはー、人の此処－露がもつ、天才を呼び込むミメーシスの権能である。人が天才、なのではなくて、天才というこの言葉が指し示しているのは天の才能、つまり人の才能なのではなくて他力なのである。これを間違うと台無しになるので要注意。　その（こころ）構えと、呼び込まれた他力によって、モノが出ー来る。　モノが出ー来る過程は、ロゴスを求める、哲学のこころとは全く正反対の、ポイエシスのこころによって、なのである。　これがわかったとき、自分が大学2年生の頃から一切の詩が書けなくなってしまった、その理由をも、理解した。　ロゴスという無知の知を求めて泥沼世界に1歩足を突っ込んで抜けられなくなり、小生はミューズの庇護を、つまりテクネーとの親愛を失ったのである。

2014年01月16日

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そこのけそこのけ自衛艦が通る

　汽笛が何回鳴ったか、ということがポイントのようだ。官製マスコミは、すでに2回へと誘導し始めている。　普通に考えて、船舶法の適用されない巨大な高速の自衛艦と、船舶法の適用されるちっこい鈍足の船が衝突した場合、大きい高速のほうが悪いに決まっている。　道路交通法などでも、大型と小型の事故は、大型の責任が重くなる。　ましてや、船舶法の適用されない高速巨艦の責任は大きい。２２ノットが最速となっているが、これは100％公共のウソ。装甲もロクに無い船なので、たぶん３０ノットくらいは軽く出るはず。　どけ、どかんかい！　といった調子で、ボーとして釣りに気を取られている釣り舟を追い越しにかかり、5回の汽笛を鳴らした疑いがある。詳細はまだ不明だが。　ただし、前回のイージス艦の時にもそうだったが、艦の方は5回鳴らしたといっているのに、被害者のほうは2回しか聴いていない。今回も同じ轍かも。詳細はまだ不明だが。　そうだとしたら、同じ事故の繰り返し、なのである。下っ端の担当仕官を被告人に仕立てて、艦長や乗っていた司令官の責任を問わなかったから、こうなる。　今回は5回、聞いた人も少数いれば、2回として聞いた人も大勢、いるようだ。　但し、これは多数決の問題ではない。　それに、危機に全速で回避の命令も出さずに、ノロノロと衝突コースへ突進？してきた魚雷に直撃されて、高速のLSTはあえなく沈没？　これで中国と戦争ができる、わけがない。　50ノット以上で突進してくる敵の魚雷どころか、自艦より遅い船の、衝突を回避しようとする突進をも食い止められなかったことになる。それとも、ちっこい釣り舟が、船舶法も無視して避けてくれると思っていたんかいな。　こんな、戦争が目の前に差し迫っている時期に、なさけない。　慢心や過信が積み重なっての事故だろう。　いずれにせよ、こんな危機回避能力の無い艦長は、即刻クビにすべき。

2014年01月15日

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麦踏というより麦踏割

　久しぶりに西園の2番南囲いへ入り、網囲いを点検していたら、1日中日当たり皆無なのに結構麦が伸びている。　ついでに麦踏の2回目。　そしたら、寒さでパリパリに凍っているので、グシャグシャではなく、パリパリと音がする。踏みつけにするというより、踏み割ってしまっているという雰囲気。　よくなかったのかもしれないが、どうせオイラのやること。　畑のどの作物もパリパリに凍ってしまって、草も同じで雑草防除もできない。　それで先日から4番西に休憩所設置の工事をゴトゴト。　昨年春に始めて暑くて中止していた作業だが、どうせオイラのやること。　クギはひんまがるわ、先が飛び出るわ、ちゃんと固定せずぶらぶらだわ。　まあ、どうせバラック。　日差しと雨がしのげればいいわい、と、肝心の天屋根に張るプラスチックの波板を忘れてきていることに気がつく。　まあ、どうせオイラのやること。　先日来気になっていた、天網にからまった鳥の死骸を撤去し、まだ霜で真っ白い5番ホワイトへ入って、明日届く予定の苗の植える場所の検討に入った。　昨年種で失敗したシダルセアのビアンカを買った。　あとはクガイソウのダイアナ、ベロニカ・ロンギフォリアのアルバ、ガウラのソーホワイト、それにクラリーセージのバチカンホワイトとダブルホワイトのカモミール。　ついでに5番北側散策路にも、現在ブータンルマツリが生き残っているあたりに、黄色いリグラリアと白にピンクの入るティアレア、青いブルンネラとプルモナリアを植える予定。昔作って大株になって咲いてすぐ枯れたプルモナリアの、ミセスムーンという品種の綺麗さが忘れられない。　そしてこれも昨年種で失敗した、グンネラ・マニカータ。　外国のガーデニング誌などでは必ず出てくる、巨大な必須アイテムである。　日本の気候には合わない可能性も高いが、どうせオイラのやること。

2014年01月15日

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第四章庭と変容（テクネーの場とメタモルフォーゼ）4-7

　美しきモノが、そこに生み出されて、置かれているだけである。　誰々のこさえた天才のクラスで、生み出される。　しかし生み出すのは芸術家ではなく、ポイエシスである。他力なのである。作る、ではなく、天から付与されて、出ー来る。　時間・空間というヴァーチャルなモノをクラス化（方枠化）して、芸術家はインスタンス用のクラスを仕立てる。しかし二つとして同じモノは生まれないコトを、本当の芸術家ならば必ず、知っている。　現実は常にヴァーチャルだからである。一期一会だからである。　人々が賞賛するのは、その芸術家の「クラス化能力」なのであるが、買い求めて得られるのは、そのクラスで出来たオブジェクトのみである。　だから本当にカネや権力の豊富な人は、作品ではなく、芸術家自身を囲い込んで買おうとする。　時間・空間の形式である、構想力を丸ごと買おうとするのである。　カネに囚われている人は、この芸術というクラスの価値が見えないはずなのだが、少なくとも芸術家自身を囲い込んで買おうとする人にはクラスの価値が見えているのである。幻のアイドルとしてである。　古代ヘラス時代の、ミュトスの権能に属するテクネーという用語は、時間・空間というヴァーチャルな人の感性のモノをクラス化（方枠化）して、「出ー来る」こと、そのポイエシスの場のことを言う。　エイドスが、そこに関与しているのは間違いないが、アイドルというイデアの見え方として関与しているのではなくて、本来ヴァーチャルである現実の「合目的形容として」、関与しているのである。　エイドスは、誰々のこさえた天才のテクネーというクラスであって、インスタンスされて作り出されたアイデア作品のことを言う言葉ではないのである。

2014年01月15日

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朝高どころか、暴落

　朝高どころか、暴落に近いずっこけ。年末からのシコシコ上げを、一気に帳消しにしかねない勢いで奈落の底へ。　内需も輸出関連も、NISA関連もまとめて、ずっこけた。　これだから、株はわからん。予想がまたまた、完璧にハズレ。　やはり、カイは早すぎた。ウリも決定的に遅すぎた。　　コケた原因がしかも、米国経済の先行き不安だって。　日本経済の動向で日本株が買われているのではなく、米国経済の動向で円が相対的に割高評価され、それが直接の原因となって日本株をずっこかす。　問題は、明日以降立ち直るか否かだが、チャートは確実に短期調整ではなく、もっと長いスパンの調整に入った。　逆張り銘柄に不安はないし、アクセルなど逆に上げたが、主力の順張り連中の維持が恐ろしくなってきた。有沢1銘柄だけで、オイラの本日の評価損の半分近く。　明日もこれが続いたら、怖くなって投げてしまうかもしれない。　押し目と考えたら、絶好のカイ場なのだが、ここで買える人はえらい！　政府の対応もイカン。　相場には介入しないだと。誰の政策で株が上がってきているのか。アベノミクスで政府が介入し、意図的に吊り上げてきたのではないんかいな。今になって逃げるのか。　うそっぽい景気の回復など、誰も信じていない。　インフレ政策推進をやっているから、株が上がっている。それをあんな言い方したら、投資家は逃げる。政府はヤッパリうそつき。　被害が小さいうちに、主力の順張りを総撤退するか否か、検討中。

2014年01月14日

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第四章庭と変容（テクネーの場とメタモルフォーゼ）4-6

　ミメーシスにおける出ー来る居場所を、失われたエ・ディンを、言葉（エ・メー）によって再度見つけ、ゲシヒテ（生起する歴史記述＝病を再びヒストリー化する）として言い訳すること。　病を破壊するためには必要なコトである。　それはロゴスと反ロゴスの関係を操るので、形而上学ノートであるかのようにも見える。それも確かである。　時間・空間というものの扱い方ひとつで、その表裏は一変する。　形而上学は、選ばれし時間空間を未来に据えて、予定調和、もしくは予定、させるのである。破綻は起こらない（ように見えている）。　人の現実は、しかし、そうではない。　現実は必ず破綻し、人は必ず死ぬのである。　人の時間・空間というモノは、種族的にミメーシスされる共有の理念であるが、実在する現実のモノでもある。有限な、しかも時間と空間に乖離したモノである。　この現実のモノは、人の死で破綻し、あっさりと消え去るのである。　その現実を無視して、堅固な共有にすがろうとし、ミメーシス目的で、失われたエ・ディンを命題立てても、無意味である。　此処に－露な現実（ヴァーチャル）が無視されているから、である。経験的な物事と先験的な物事の乖離が、乖離として論議されていない、からである。　テクネー（技術あるいは芸術）は、そのヴァーチャル（乖離した現実）を反復して（受け取りなおして）ミメーシスすることで得られる、非常に稀な天才のクラスである。　つまり受け取りなおしの諸形式化である。　但し必ず、一期一会の運命が、つきまとう。　それは芸術作品の特徴でもある。　シルクスクリーンで描かれていても、リトグラフで多数印刷されていても、製造番号を入れて一期一会を強調する。　諸形式化、つまりクラス（方枠）であるので、その方枠でいくらでもインスタンス可能なのであるが、あえて一期一会を表に出す。　グラビア印刷で寸分違わぬエスタンプを作り出すことも可能だが、高価であってもエスタンプというのは、別名、「偽物」、である。　誰々のこさえたクラスである、つまり受け取りなおしの諸形式化である、ということが芸術作品の基本であるので、製造製品のオブジェクトに美が宿る、ということではないのである。　美など、受け取りなおし、以外の、どこにもない。

2014年01月14日

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情報戦争

中国との情報戦争は、すでに始まっている。　宣伝部門は善戦しているように見えるが、コンピューター部門では大々的に惨めな敗北を重ねている。検察ぐるみで自国の天才技術者を弾圧して苛め殺して、コンピューター・テクノロジーの発展を阻害したツケが来ている。　国や全国の自治体、大学などで乗っ取られたコンピュータが千台以上。機密情報も個人情報も何もかも中国へ送信していた。今も公然と続いている。　問題のソフトはパイドウという中国のサーバーのものらしいが、これは表の顔。　この変換ソフトが入力情報を中国へ送るので怪しいらしいが、これも表のソフト。　最も怪しいのは、これらの擁護をする、日本人を装ったサイトが無数にあることである。本物の日本人かもしれない。　こんな時期、中国や韓国と聞いただけで近寄らないのが安全だろうと思うのだが、心のそこから洗脳された中国中毒、韓国中毒の人々は多い。世界のニュースを見ていても、いつのまにか中国専門のサイトに誘導されてしまう。そしてコンピューターが、簡体文字をインストールせいや、と、がなりたてる。　企業の多くも、未だそこでもうけようとあがいているし、情報をせっせと中国へ送っていた県庁なども、調べ方がわからんから調べるつもりはない、だって。　パイドウから、カネでも、もらっているのか。　ともあれ情報戦争は、すでに負け。無数の人々が洗脳され、買収されている。　日本の場合、特に組織ぐるみでやられている。　中国資本の大きいところや、中国での稼ぎが大きいところは軒並みダメだと思っていい。日本の田舎の土地や水源なども、すでに軒並み、中国資本に押さえられてしまっている。　マラソンはおろか、プルトニウムでも入れたれたらどうするつもりか。　これが、すでに怪しい警察や国の省庁、自衛隊レベルになったら、もう、降参降参、である。　いつかきた道。

2014年01月13日

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第四章庭と変容（テクネーの場とメタモルフォーゼ）4-5

　後の時代に、カントのこの論議も、もちろん誤解されてしまった。　作るコトが示せるのなら、出来るコトは時間の問題だろう、というわけである。　「時間の問題」というその日本語独特の二重性を持った意味の理由が本当の問題なのだが。　哲学(批判）としてカント書を読まなければ、これは見えない構想力というノートを求める、形而上学の準備問題に化けてしまう。読む人の意図によって逆読みされてしまう。　明晰判明に記されたハイデガーの指導書（カントと形而上学の問題）があったにもかかわらず、小生はその昔、この形而上学の問題に蜘蛛の巣のように絡めとられて、ものの見事に沈没したのである。　無理やり高下駄の61点で卒業したが、本当は15点くらいの酷い酷いモノだった。但し卒業できなかったら、そこで人生が破滅していた。卒業できたのに、これを乗り越えるのに実は30年かかったのである。　哲学を学んでいたのに、哲学、の居場所が全く見えていなかったためである。　語学力がないため訳本に頼りすぎていた、という問題も、もちろんあるが、それだけではない。翻訳書の先生方が、さらには当の語学が、すでに全然怪しかった。　指導の三村先生は、この問題に、たぶん自分が過去に引っかかって気がついていたのである。だから、論議の破綻を逆に評価して、むりやりの高下駄にし、それで助けてくれた。　構想力は、対象化認識すれば闇である。メー・オン（無）なのである。　形而上学的指示書（ノート）をそこに求めてもムダなのである。これは哲学論議だからである。　哲学論議が示すべきディアレクチーク(言い訳）は、ミメーシスしているコトの居場所（トポイ）への誘い、なのである。トピックが示されているのであるが、それに囚われたら地獄を見るだけである。　居場所の論議をすることで、ミメーシスの意味が、うっすらと見えてきたと思う。　模倣や、再現では、的外れなことが、あなたにもわかるはずである。　むしろ、反復や、継承や、憂慮としての構想や、そういった時間・空間的な共有の諸形式を示すための言葉であることが、おのずから、しぜんと、「わかる」はずである。　居場所の論議というのは、そのための築庭作業、なのである。　言葉は存在の家である（ハイデガー）。　そして家は、庭と個別に、しかし一体のモノとして立つのである。庭は家を建てた残りのユーティリティーではない。　批判して既成の景観や素材を剥ぎ取り、海を掘り島を積み、山を築いて、そこにまず須彌山檀を据える。それから石（意思）を配置していく。　カントの批判書は、居場所を求めての、この築庭作業なのである。それを形而上学ノートの構想のための下準備だと、誤解、いや六階建築されてしまった。

2014年01月13日

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第四章庭と変容（テクネーの場とメタモルフォーゼ）4-4

　反ロゴスの指示で、ポイエシス（詩－作）は出来ている。　詩（ポエム）は、人がイデオロギーを持って批評の意図で、つまりイデアのロジックで書くのではなく、流浪させる感情のままに、その此処－露を振り返る「反復の中で」出ー来る、ものなのである。　宮沢賢治は、自分自身が社会主義や法華経信仰という強烈なイデオロギーの支配下にあったのに、イデオロギー下の詩というモノを断じて認めなかった。　むしろ密やかで貧しい、くもの巣の絡まる此処－露の時間を、春という季節と修羅の空間を、そこに見ていた。　太古のプラトンが見つめている、感情のままに、そのくもの巣のような「反復の中で」出ー来る詩の、この反復の正体も、「時間」である。しかもトピカルで仰々しい時間ではなく、貧しい時間、なのである。　アリストテレスは、この「時間」という捌きの居場所の方を、求めていた。　人々の日常論議の共有できる場として示すことを、つまり師が目論んでかなわなかったその論議を引き継いで、哲学の論議に載せようとしたのである。　テクネーという、人々に共有されている諸形式化が、まさにその日常の「時間」、その形式化である、と。　テクネーの意味が変節し、居場所を失ったずっと後の時代になって、この論議は再度哲学の中心論議として採り上げられた。　イマヌエル・カントは、人の先験的な総合判断を批判し、解体して、純粋理性の魂の証とでも言える、純粋悟性概念の図式という、（此処－露の）闇を見出した。　これはまた構想力であり、天が与える天才であり、日常の実在を示すカテゴリーでもあるもの(ロゴスのカタログ表記）、として提示されたのである。　変節したテクネーを対象に論じると、哲学の論議としては言い訳ばかりで大変なものになってしまう。だから、コトを純粋な（経験抜きの）先験的な総合判断に限って、いわば出来るコトではなくて作るコトに限って論じた。1＋1＝2が、なんで、そうなるのかを論じ、批判したのである。誤った常識を批判して破壊し、取り去った。　1＋1＝2という、そこにもテクネーという、人々に共有されている諸形式化が、まさにその日常の「時間」が「構想力の図式の闇」として働いているコトを、明確に示した。無知を示し、常識を破壊したのである。

2014年01月12日

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売りは早かれ

　金曜日の午前中は悲観的になっていたが、相場はホンマにワカランモノである。有沢には最後まで足を引っ張られて赤字だが、昨日のオイラのポートフォリオ終値は、結局最後の数分で若干の黒を積み上げて終わった。　この最終の高いのはホンマに、なんでか、わからんが、こんなとき売るなら最後の数分にしろ、ということである。　セオリーどおりにいくなら、2日続いた短期調整で、有沢は月曜にバク上げする。　いかないなら本格的にずっこける。　たぶん、同じドジョウはいないので、月曜は朝高で始まり、後場にずっこけるパターンに変わるだろう。　ガイジンの買い越しがここのところずっと続いてきたが、それでも株価は上がらず逆に下がっていた。　ということは、利の乗った高いヤツを売って、オイラが買うような異常に安いやつを多数拾ってきたということである。順張りの、普通のセオリーではなく、逆張り優勢、ということである。　但し逆張りは、超短期や短期では元も取れないことが多い。　経済環境の激変で、あてがはずれ、身動きが取れなくなることもある。　大きく円高に振れでもしたら、ガイジンには命取りとなる。　それでも安いものが買われているのは、やはりNISA用の仕込での短期値上がりを、彼らも読んでいる、ということだろう。　これらの逆張り、高配当、好業績銘柄は3月頃までひたすら上がり、そしてやはりNISA用の仕込が一巡後、塩漬けとなる運命となりそうな気がする。　どこで抜けるか、である。3月の声を聞いたら、もう遅いかも。　オイラの最も不得意とする売り、は、早かれ。それで秋口に大損したが。

2014年01月11日

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第四章庭と変容（テクネーの場とメタモルフォーゼ）4-3

　テクネーというのは、ポイエシス（出ー来るコト）がもたらす技のことである。直には出会えない。　出ー来ること、つまり存在が存在となること、そこに介在するミュトス（技芸）が与えた技術、つまり技芸術である。　すでにあるモノを真似て、再度「作ること」、なんぞではない。猿真似ではない。　この技芸という言葉は、過去の日本語にもあった。　伝承し、心構えを研ぎ澄まし、構える、巧みの技としての意味である。作る技術の意味ではない。出来ることに介在する、伝承や（此処－露の）構えのゆえに出会える、技芸なのである。　徒弟制度が生きているドイツでも、クンストという用語に、その片鱗が残っている。　伝承された巧みの技、といった意味である。しかし日本伝統の技芸も、ドイツのクンストも、ポイエシスとは逆に向き合っている言葉なので、テクネーの意味ではない。　テクネーをギリシャ世界から簒奪したローマ世界は、ミメーシスを、模倣や再現としてしまった。そのことで、時間や空間についての熟慮が飛んでしまった。　その結果、テクネーは取り組んで企画し作る技術、作る芸術になってしまった。　しかしポイエシスが、出ー来ること、をもたらすのであり、人が技術でモノを作ったり、人が芸術で美を描く、のではないのである。　人が関わるのは、しぜんに「出ー来る」、ことを捌く（さばく）だけである。陶器に焼かれて浮かび上がってきた絵を捌く、だけである。絵を画くのではないし、自然物を裁くのではない。　つまり現実をテクネーで捌いて出ー来る、諸芸術の場を、つまり「現実という合目性の置かれた共有の場所」を哲学の論議に載せようとしたのがアリストテレス。　現実に対するミメーシスという、ミメーシスの反復で、彫刻塑像作品や演劇といったテクネーが人々に共有されていると、「魂の共有の場所」を示したかったのがプラトン。　ともに、人が関わる、「出ー来ること」を捌く「場所の論議」、なのである。　作ることは、一切、顧慮していない。二人とも技術者ではなく哲学者、だからである。科学技術の意図は皆無であると言える。　テクネーというのは、ポイエシスがもたらす技であって、ミュトス(技芸）に属する。　そして、このミュトスというのは、哲学がそれに負うロゴスの陣営のモノではなくて、反ーロゴス、なのである。

2014年01月11日

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相場も冬ごもり？

場の開始からオイラの持つ全銘柄が赤字で、それはそれはひどいありさまだった。　昨日の終値に呼応して、ガイジンか短期筋が一斉に売っているのである。そして、朝一に買いをいれてあるような素人は少ない。　それにしても見事なもので、すぐに黒転したのはナフコだけ。昨日の積み上げが見事に消えている。　玄人たちは一斉に儲けの上離れ公表をしたファーストリテに群がって、持ち場を離れてしまったのである。　やがてイノテックが黒転し、コアが黒転し、アクセルが黒転した。　持ち場に戻ってきた、という雰囲気だった。しかし場は崩れた。　オイラの持たないファーストリテは急騰したが、オイラの持つ有沢はずっこけて赤字が拡大。　昨日と同様、やがてどうなるかと思うほど赤字が積みあがってきた。　日経平均は盛り返したが、どうやらファーストリテの一人勝ち。全員がそちらへ行ってしまったような雰囲気だった。ド貧民は手が出せない、ねがさ株である。これがあっというまに100万株以売買された。　その後、米国の雇用統計の悪化とかで日経平均もずっこけ、相場全体が調整入り。　年末からずっと調子がよかったオイラのポートフォリオもどうやら本格調整に入った。昨日のカイは、早すぎた・　この2日間の貯金が消し飛んだ勘定。　今日は雪が解けないので畑にも出られない。鬱々と冬ごもり。　今10時半。

2014年01月10日

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第四章庭と変容（テクネーの場とメタモルフォーゼ）4-2

　先の章で、実は芸術という言葉を、特にわざと、一切論議しなかった。　これが、とんでもなく常識から遊離した論議となってしまうからである。　プラトンやアリストテレスが述べている、現実をミメーシスすると芸術になる、この芸術というのは、当時の言葉でテクネーという。　クンスト（巧みの技）の方ではなく、マシーナリー・テクニークのテクニークという言葉の元となる用語の方である。　しかもプラトンはテクネーを、イデアが人に与えた（此処－露の）権能と考え、アリストテレスは現実を哲学論議に持ち出すための人の権能の露な（ア・レーテイアな）、此処ーという居場所（トポイ）だと考えた。　こんな非常識な新知識は無視していい。自分の常識が持つ語彙の方を、思い出していただきたい。　日本語の芸術というのはアートの翻訳である。この、アートの語源を遡ればテクネーに行き着くというのが一般の意見だが、自分でたどって見ればいい。　行き着く、はずがない。　ラテン語のアルスは、自然物配置、（自然物である）人の（技能や資格、才能）といった意味であって、今日の「主体的表現」とか共有に持ち出す「美的才能の価値」といった、芸術的な意味は皆無である。ましてや古代のテクネー（此処に露な、天から付与された権能＝1寸の虫でも持つ五分の魂の能）とは無縁である。　芸術という言葉には、人という主体や美といった価値観が、それぞれ別に忍び込んで、まったくの別物になってしまっているのである。　つまりプラトンやアリストテレスの時代のテクネーの意味は失われ、むしろアリストテレスの逆読みに都合のいいアルスと訳されて、さらにその後、別の時代に、主体性や美を忍び込ませて、仕立てていったのが今日の芸術、アートという言葉である。そう考えていいだろう。　そして同時に、それにあわせてテクネーの（芸術あるいは技術の）はっきりしない意味も、二度、変わってしまっているのである。　テクネーは、メタモルフォーゼが描かれた時代に、対象物を扱うテクニークと、対象物をミメーシスするアートに区分されて、別々の権能を得たのである。　しかも同時に、そのことで、このミメーシスは模倣や再現となってしまった、ということである。　ミメーシスの誤った解釈が、この結末を生んだ、とも考えるべきだろうと思う。　オヴィディウスがメタモルフォーゼを書いたのも、この結末に一抹の危惧を覚えてのことでは、なかっただろうか。彼は反骨の文学者である。

2014年01月10日

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均衝圏

　日経平均は261円安と大きく下押ししたが、オイラの持ち株はプラマイがほぼつりあう状態で推移。ずっと数千円の赤字にとどまっていて、最後の2分で劇的に黒転した。　最大の赤がイノテックの6円安、最大の黒が愛知銀行の110円高、どちらも、しれている。　朝一はかなりの額の評価損を覚悟したが、先物の下落に伴い日経平均が落ちていく中で、オイラのポートフォリオは逆にじりじりと戻した。予想は、またまた当たったことになる。　気分が良くて、途中で浮かれてカイ注文も出してしまい、昨日買えなかった出来高急増の愛媛銀行と日本ケミファという不人気株を、小さなポートフォリオに加えた。買ったハナからコケてしまってあわてたが。　　個人のカイ意欲も続いている。　基調は変わらないが、相場が大きく下ぶれするので、短期の人や信用カイの人が辛抱できずに売り方に回ってしまうようだ。　それはわかるにしても、この最後の土壇場での戻しは何じゃろね。　それにしても、昨年の株価の値上がりは、平均で60％近いという。　普通に考えたら、投入金額の6割儲かっていなければならないのに、オイラの儲けは、これだけ利の乗った現状でも、たった1割。　確かに秋口に大損したが、そもそも全然ウリカイせずに持っていたとしても、2割程度にしかなっていない。6割と2割の、この差は何じゃろね。それほど、あがらん株ばっかり選んで買っているつもりはないし。　この1年で、インフレ率はまだ2％を達成していないという。　株価は1.6倍になり、庶民の生活必需品は5-6％上がっているように思う。　現金の価値も、それ相応に下がっているわけである。　この差は、どこにいくんじゃろうね。

2014年01月09日

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タ・フィシカ4　第四章庭と変容（テクネーの場とメタモルフォーゼ）4-1

　広範九疇と、そこにはまるべき現象という、クラスとその対象物に関する論議をするつもりはない。　そうではなく、庭という捌きの場所（トポイ）とその変身物語（メタモルフォーゼ）についての「判断保留」が、この章のテーマである。　広範九疇と現象というのは、すなわち形而上学テーマ。　一方で、捌きの場における場を無視した、つまり時間・空間を素通りした変容のための技術論議は、トピカルな場所を特定できぬまま、メ・タ・モルフォーゼという神話を生んだのである。　ローマ帝国時代の尊敬すべき詩人オヴィディウスは、恋愛術という、露骨にエロチックな実務書で有名なエンターテイメンターである。だが、同時に神話の本質を、メタモルフォーゼ（変身物語）なんだと正確に捉えていた人でもある。　広範九疇と現象をもって哲学を考えようとしたり、現実をミメーシスして芸術に仕立てようとした人ではなくて、現実を魂の灯火でミメーシスして、神話という文学を共有の世に送り出した人である。　但し彼の時代には、すでにエ・ディンの庭は失われて久しかった。　彼は好んで、天上のオリンポス世界やヘラスやイタケーの土地の神話を描いたが、それは今日考えられているような架空の物語ではなくて、現実というものの根にある「神々の力の本質」を描こうとしただけである。　文学というノートを共有の場に示そうとした。そして成功しているのである。　しかし神話の場所（トポイ）は、明確に提示できなかった。　それは神話のイメージとなった、のである。　つまり諸々の神話や文学が、ロゴスを覆い隠して人々の此処－露を見せないようにしてしまう契機、ともなった。　偉大な文学が、その魂の灯火のミメーシスを覆い隠して、現実をミメーシスする、その技芸の場をも変容させてしまっているのである。

2014年01月09日

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相場は極めて好調

　小売業なども好転したようで、今日の終値は所有銘柄のうち、下げたのは出来高もほとんどないコロナが2円押したのみ。千あるので2千円の赤。残り全部が黒字となった。　特に主力と決めていた有沢の寄与度が大きい。　相場全体がずっこけるときには不人気株がシコシコ稼ぎ、上伸するときは人気株がドワっと稼ぐ。　毎日、こんなに稼いでいていいのだろうか。逆に心配になってくる。　1日の値幅が大きすぎたので、明日はどっと売モノが出てくるだろう。　しかし基調は変わっておらず、前場はダメでも後場になって盛り返すというパターンが続くと思う。　買場を狙っているの四国銀行と愛媛銀行は今日も上げて、特に愛媛のほうは出来高も急増しており、今日も手が出せなかった。　信用カイ残が異常に増えており、この手のヤツはロクなことがない。　一方、有沢の方は信用ウリが減って、ほとんどなくなってきた。　皆さん現物で持っているわけだから、明日売ってくる超短期筋は居ても、総手仕舞いの6ヶ月筋は居ない。　出来高も森永と並ぶほどで、明らかに人気化。大口で買っている。　どこまでいくかだが、当面は前回の天と見ている。　じりじりあがってくれれば700円弱で、もういちどずっこけ、次は短期でそれを抜いていくと思う。我慢できずにそこで売ってしまう公算は大だが。　もちろん短期に急騰してしまえば、そこで終わる可能性もあるが、業績がいいので何度でも持ち直すだろう。　狙いが当たって、今日は気分がいい。

2014年01月08日

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タ・フィシカ4（自然と科学技術に関する無知の知）序 -4

　小生の最初の手がかり、いや泥沼からの足がかりは、メーという太古の言葉を見出したことだった。私ども、黒頭で二重まぶたを持つ人々の、遠い祖先の言葉である。日本人は雑多な混血種なので、日本人だけの祖先ではない。　そして本稿が批判であることでわかると思うが、やはり逆読みされて誤解されてしまっているカント哲学のミメーシス（反復・継承）の試みでもありたいと思っていることを告げておきたい。　　時間・空間の、つまり自らの直感の形式の制約下にはどうしても置かれる。つまり政治経済がもっとも大切なのはいうまでも無いのだが、哲学の基本にあるのは思惟の絶対的自由という理念である。無知の知である。価値には信頼を置かない。　また、物自体はない、という考え方を継承する。従って、小生は根っからの唯物論者であるが、自然というモノ自体もない、と考えている。　さらに科学技術やテクノロジーの正体の解明をも目指している。　但しこれは、反科学技術の考え方や反テクノロジーの考え方がある、ということではない。　カントが明確に伝えようとして人々に無視された、「人の対象的認識における先験的誤謬」、ということを明確にしたいだけである。小生の恩師の持論でもあった。　これはまた、人の非対象的認識における経験的誤謬、ということでもあり、経験一般から無視された一期一会の諸々をも、論議に上げる。グノーシス的な側面があることを否定するものではない。　現代の科学技術がこの「現実ということ」を無視して成り立っており、危機が眼前に迫ってもなお、人が自分の此処ー露にミメーシスして得た現実を無視している、そんな現代の形而上学支配に危惧を覚えるからである。　現代の形而上学として名指したいのは、カルヴィニズムとそれを継承する、人類最高の形而上学者ライプニッツ。そしてそれを魂に隠して、崩壊したヘーゲル哲学をこっそりと継承している、テクノロジーを生んだサイバネチクス論者たちである。　テクノロジーはもともと、科学技術が持つ対象的に認識の先験的誤謬を正すために経験主義や合理主義の中から生まれてきたプラグマチストたちのものである。だが、背後にカルヴィニズムを隠すことで、未来志向の究極のデーターベースをもくろむライプニッツ・ノート（指示書）の支配下に置かれてしまっている。　現代の学問は確かに彼らの支配下にあり、看板はバラ色の未来をささやくばかり。　しかし、その美人局の支配が明確に見えていないことが、危機や破滅の諸々を引き起こしているのである。

2014年01月08日

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今年も先が読めない

新春相場は大落下で幕をあけて、今日もパッとしない。　しかしオイラの持ち株は昨日もトータルで黒、今日も若干の黒、年末のようなバク上げではないが、いくらかずつ稼いでいる。完璧に、様変わりした。　新春から素人筋のNISA実需のカイが入って、それを目当てに、年末に仕込んだ短期の玄人筋が、利益確定のため売ってコケているのである。ここまでは予想通りである。　短期筋の売り物は何日も続かないと思うので、すぐにまた売り物が市場に枯渇してきて、相場自体が上がるはず。　問題は、この予想があたるかどうか、である。素人筋のカネが続くかどうか。　市場の様相が一変したため、海外の大口客連中はウリカイとも避けて、今は様子見なんだと思う。　この連中がナニを買い始めるか、あるいはウリ始めるかで、1-3月の相場は決まる。　これまでと同じ輸出関連、エネルギー関連であれば、昨年と同じパターンになると思うが、同じ柳の下のドジョウには手を出してこないハズ。　そうかといって、中小型、特に小型にも、手を出してこないはず。　大口の連中は、株価操作用のこれらの銘柄は、すでに十二分に仕込んであって、予定％を超えてしまって公表のやむなきに至ったのも、ボツボツ出ている。　ナフコも、異常に安かったときに国内の某ファンドが買い漁ったようだ。　地方銀行が、未だ、どこも異常に安い。　手を出したくて仕方がないが、昨年夏に名古屋筋や不動産関連に手を出して痛い目にあっただけに、怖いのである。　株価は景気が戻っていることを明らかに告げている。　だが、地銀の異様な安さは、中小企業や庶民の懐が冷え切っており、将来も未だお先真っ暗である、と言っているからである。　大口の連中が、そっぽを向いている。儲かって儲かってウハウハの大銀行すら、敬遠している。　株は半年から1年後くらいの景気を先取りして動く。　そこそこの儲けは出ているのに。その動きから完全に取り残されて地を這っているのが、全国の地銀なのである。　誰しもババは掴みたくない。しかし、もしかしたら、オールマイティのジョーカーかもしれないのである。　今年も、先が読めない。

2014年01月07日

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タ・フィシカ4（自然と科学技術に関する無知の知）序 -3

　ソフィストたちは、この合目的哲学を、魂としてのイデアが証す合目的対象物認識の知恵へと、摩り替えたのである。つまり、プラトン主義でアリストテレスを解釈した。　さらに哲学を、ソフィストの知恵にすりかえた。　これが、ローマ帝国で興ったスキエンチア、即ち科学技術（サイエンス）である。基礎となったのは古代ギリシャのソフィストたちの学問、なのである。　日常における実在の論拠を明確にしたアリストテレスのカテゴリーは、科学技術の有効性を再現するに足る論拠と化した。つまり、科学技術の基礎知識として、立てー組まれてしまったのである。　今日の、アリストテレスの合目的哲学と題される論述のほとんども、これである。　哲学ではなく、古代ギリシャにおける科学技術の基礎構築をした人の知識体系、と化している。　その中核となるのが、メ・タ・タ・フィシカの扱い、なのである。　その論述のほとんどが、どう見ても過去の学術と自分の哲学の言い訳でできているのに、過去のソフィストたちはことごとく、これを哲学の言い訳ではなく、形而上学なのだとして読んだ。アリストテレスのロゴにノート(指示書）を与えているロゴスという根拠だと。ノート(ブック)では自然に見えないので、メタ・フィシカ(超越・自然学）にしてしまったのである。　というのも、理由のあること、だったのである。　科学技術が科学技術であるためには、対象的認識における絶対の権威や基準（クリテリア）が必要なのである。男は女と、明晰判明に峻別されねばならない。男が女であったり、男女であったりしては、対象が明確にならないので、具合が悪い。　論理学や倫理学の確立は、この基準化のひとつであり、数学はもっと昔から、形而上学と直接の関わりを持っている。形而上学の創始者の一人は、ソクラテスより過去の人、数学的偉人でソフィストのピュタゴラスなのである。　哲学者と峻別すべき智者（ソフィスト）の人々は、アリストテレスの論議した成果を利用するために、彼のメ・タ・タ・フィシカを形而上学とみなした。そして、宇宙と神と人間精神における最高の問いの、見えない(形而上の）学（観想ー知識体系）として、自分たちの基礎に据えたのである。　本稿は、これを批判し、破壊するための微力な試みである。

2014年01月07日

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タ・フィシカ4（自然と科学技術に関する無知の知）序 -2

　ところが、この、哲学は、すでに大勢居たソフィスト(自然物を探求する智者たち）によって逆読みされ、知識として利用された。　まずプラトン哲学を無視する「プラトン主義者」たちによって、人の魂の証であるカテゴリーが、論議すべきフィシスの背後にイデア論を支える「範疇」として、居座ってしまった。　プラトンの意図である、「魂に関して無知を知ること」、に反して、その魂の証が「魂のイデアとしての存在証明」へと、一人歩きしたのである。　先験的な総合判断を曖昧にしておいたために、数学的な基準化がなされてしまった、と言っていいと思う。　同時にこのことが、アリストテレスの哲学をも、逆読み利用させることをも可能にした。　アリストテレスの哲学は、コンプレックスの塊のような師プラトンのやり方とは違って、誰でも取り組める地上の日常の出来事に思惟対象を絞り込んだ。そして、そこにある無知を見出すことで、自然と見出される露なことを論議(言い訳）しようとした。　命題を立て、対象を定義し、そして論議の本質を見出して整理していった。　プラトンは多くの著作を残したが、それらは学問体系というより、むしろ文学だった。タ・フィシカ(自然学）というやりかたで、哲学を学問に仕立てていったのは、師プラトンの学園で教師となったアリストテレスの方である。　しかし学問の命題（メー・題）などはどうでもよくて、これは師が好んで述べる魂（プシケー）に過ぎないことは、すでにお見通しだった。　アリストテレスは、命題は無意味だから、こだわってはならい、と、ちゃんと述べている。　対象的自然というモノを立てたとしても、その魂として立てた対象的自然が告げ知らせていることは無意味、なのである。　　意味があるのは、それを論議すべく立てた目的と、その目的に合致した論法を導く・・・である、という日常の時間や存在の様であり、それらはロゴスの居る無知に到るために取り去るべき知識や基礎であるがゆえに、意味がある、のである。　これが合目的哲学、ということの意味である。これも間違って逆に理解され、有用性の技術知識の根拠知識となって据えられている。

2014年01月06日

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タ・フィシカ4（自然と科学技術に関する無知の知）序

小生が最近主張し、やっていることの核心を、序としてまとめてみた。　メ・タ・タ・フィシカ（自然学のメ(の付け所)）でも述べたことだが、すぐ忘れてしまうので、もう一度確認しておきたくなった。　　　　序ー1　自然、フィシスというのは、対象の物事や現象の背後にある構造をいうのではなく、単に、ここに露である、ということを言う。　覆われていない、あるいは立てー組まれていないことを告げる、たまたま、ことさらな、言葉にすぎない。いわば、時ー間的な憂慮として、たゆたう、無知の言葉である。　言葉は私どもの日本語の基層にあるシュメール語で、エ・メーという。エ・メーというこれは直訳すると、「立てー組み・神々の力」となる。　エ・メーは、しぜんと、わかる、そのことを弁証する（言い訳する）ために人の手で作られた「共有の理念」なのである。　過去のしぜん、あるいはじねんという日本語も、そうだった。これらは名詞や形容詞ではなく、副詞であり、対象的自然物の論述ではなかった。　その、どこにもない対象的自然物を対象に据えて、ではなく、この対象的自然物の論議を対象に、でもなくて、「共有する無知」を求めて言い訳の論議をする。それが、古代ギリシャ時代からの西洋哲学、タ・フィシカ（自然学）である。ソクラテスの始めたこと、である。　これらは、ソクラテス以前にも自然学者たち（ソフィストという）もやっていたこと、ではないのである。ここが肝心である。　汝・・・してはならぬ、というダイモニオン(悪霊）の否定の声を聞く、ソクラテスが創始者である。　自然物の論議ではなく、汝自身の、私自身の「無知を悟る」ことで、知る。そのことについてロゴスに、ロゴの巣に、言葉の根源に、つまり自分自身の魂に問いかけ、しぜんと語らせる、学問である。

2014年01月05日

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タ・フィシカ4 第三章貧者の一灯　3-18

　しかしソクラテスを冤罪で殺して、アテナイは脆弱極まりない国家と成り果てた。　古代ギリシャで最大の人口と富を擁していたのに、あっさりとスパルタの軍門に下り、さらにはマケドニアに下り、アリストテレスを追放した後は、異人種のローマに拉致されて知識は収奪され、住民は全員、奴隷と化して滅んだ。　　智者が指導し、知識だけに頼っていると、こうなるのである。　科学技術の本質を見極めず、その知識部分である科学という、わけのわからんものに信頼を寄せていると、思いもかけない想定外のしっぺ返しを受けるだろう。　知識や技術というのは目的に囚われた奴隷であり、危険や危機を見張らない、からである。出てー立つ（エクジステンツする）ことも、佇み判断中止（エポケー）することも、ない。　同様に、無知を見張る(西洋伝統の）哲学だけでは、弁証法的止揚（アウフヘーベン）に身を委ねることはあっても、実利や実務を一切見張らないから、いつも儲け話に取り残される。　現代では、成績優秀な人が大学に残るにもかなりの資産と政治力がなければダメで、アリストテレスのような政治経済の実務能力のない人だったら、とっくに社会そのものから落伍している。　タル住まいでもするしかないのである。教授予備軍であるべき講師や助手の地位が不安定で、しかも給与が低すぎるからである。　アテナイの過去にはアカデメイアという哲学の府が後々まで機能していたから、アリストテレスという天才の哲学は消えても、その知識がなんとか後世に生き残った、とも言える。　小生が主張しているのは、哲学と知識体系や技術目的の論理を「峻別すること」であって、哲学が優先だ、と言っているのではない。　峻別しないことが哲学を殺し、世を挙げて危機に落ち込むのは確かだが、哲学だけでは僧院にこもって施しでも受けない限り、特に現代では生きていけないのも確か。　ソフィストならオリーブが取れすぎた年のタル相場で大儲けもできるが、哲学者はせいぜい、趣味の賭けビリヤードで稼ぐか、授業料の不払い者を差し押さえて、細々と対抗できる程度である。これはカント先生が実践していた。　知識や知恵と峻別すべき哲学は、貧者の一灯であり、無知の知であり、現実の言い訳であり、ヴァーチャリター（現実、ということ）、をミメーシスした言い訳である。全てが此処ー露にあるのに、誰もロゴスに問わないのである。汝自身を知れ、という格言は生きているのに。　コギト・スムという立てー組まれるコトのうちに乖離する魂であり、対象として見たらメー・オンなのである。形而上学のコギタンス（思惟主体）やエクステンサ（延長）は想定把握できるのに。　しかし対象が何もないから考えられないというのは、想定外の未知の危機にも一切対処できない、ということの表明なのである。　これではいけない。　ミメーシスは、現実であるコトを認識する、人の権能であるが、これは日常の市井では、共有の理念ではないのである。これではいけない。　このミメーシスの権能を、つまり貧者の一灯が捌く哲学という、生命の権能を、人の日常の共有に取り戻さなければならない。　危機を見張り、論議の場へと持ち出せる、哲学が必要なのである。

2014年01月04日

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マラソンを、マラチオンと表現するマスコミの悪意

　マルハニチロの毒薬混入事件でのマスコミの報道姿勢に大問題がある。　農家や園芸家なら誰でも知っているマラソンという製品をほとんど話題にせず、これを聞きなれない学術用語のマラチオンとして表現している。　しかも当初は、会社側の発表どおり、毒性は低くて食っても問題ない、などという報道が大きかった。　マラソンを作っている諸会社や、当の事件を起こした会社に反撃されて訴えられるのが怖いからだろうか。　しかし逆に、今度は大衆から、その報道姿勢を指弾されるのは目に見えている。すでにマラソンであることをなぜ隠すのかという声はあがっている。　危険を隠したり、日常の身の回りにある危険を隠蔽、機密保持するのには、隠れた悪意があるのである。　大衆が最も知りたいのは、犯人は誰かと同時に、マラチオンとは何か、その毒性は？ということであって、その報道姿勢が皆無だったということは、ここに事件の根があるのである。　あなたが日常食っている野菜にも、ふんだんに使われているマラソンの毒性を隠すと同時に、マラソン被害を含む、農薬被害の実態も一切調べようとしない。　これはマスコミの悪意である。何か、とんでもない陰謀が隠れているのである。

2014年01月03日

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タ・フィシカ4 第三章貧者の一灯　3-17

　あるのは哲学者の石である。　つまり、誰でも持っている、虫けらにもある貧者の一灯である。　同時に希望という名の、パンドラの箱の最後に残ったちっぽけで姑息な生き物がもたらしてしまった形而上学（メタ・フィシカ）も、知識や智者たちの思惑に支えられて、この世に君臨してしまっている。　そしてそれが希望の未来という名のもとに貧者の一灯を覆い隠す大看板となって、哲学者を路頭に迷わせ、集団自決にも似た狂気の戦争を生み出しているのである。　貧者の一灯は共有のモノではない。ましてやトピカルな看板ではない。　つまりミメーシスの権能もまた、個々人のクラスであって、共有のクラスではない。　それを共有のクラスだ、として錯覚させてしまっているのが形而上学、である。　教団という組織が共有の理念で運営されていくので、個々人の信仰や居場所もまた共有のクラスを想定してしまうのだろうが、それは「想定」であって「現実」ではない。　現実、ということに見出されるミメーシスは生命の基本的な権能であるが、自由な此処－露であるがゆえに、権能であり、西洋風の、有の詰まった空間には、その居場所はない。　対象的に認識すれば無でしかない空間に、その此処－露はあり、それが人の魂（プシケ）である。　言葉はそこから発せられ、この魂は確かに全宇宙を表象するように見える。　見えるだけである。此処－露は本当は狭量で、自ら見ているものだけを見ている（カント）。　現実を捌くに足る、道具である知識すら持ち合わせていない。　人が身の回りに脆い自然環境を築き、身を寄せ合って生き延びるには、知識や企画力が要るのである。　つまり神々のフォースをも捌く力のある貧者の一灯だけでは、人は生き延びられないのである。　哲学をやっても食えない、これがたぶん、最大の理由である。

2014年01月03日

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タ・フィシカ4 第三章貧者の一灯　3-16

　ロゴスへと至る方途として、共有の論議を引き出すこと。つまりディアレクチークを導き出すことが、プラトン、アリストテレス、二人に共通する哲学、である。開祖ソクラテスのはじめたこと、である。　ミメーシスという権能が見出される、人と現実とのかかわりや、さらに人と芸術との関わりの場所を示して、共有の論議の場を作り上げている、のである。　ミメーシスを、機械的なシステムに仕立てて再現しよう、という試みではないのである。　それを無自覚にやるのはライプニッツ以降の形而上学であり、近代の科学技術であり、現代のテクノロジーの方なのである。　人の命の営みが、「自然環境を身の回りに創り上げること」なので、それを模して芸術的創造に活路を見出したいと思った人々も居るのだろうが、その行方は、総統が最高の実務的芸術家であったナチスが、十二分に見せたのである。　人を導く美なるものはなく、趣味の偏った基準立てがあるだけである。ナチスというお茶会の提供した美しきモノ、美しき人、が共有のモノとしてある、だけである。　ミメーシスは、現実であるコトを認識する、人の権能であるが、これは日常の市井では、「共有の理念ではない」のである。否定する悪霊が漏らしているコトの哲学であるにすぎない。　常に一期一会であり、貧者の一灯であり、無知の知をもたらすロゴスと反ロゴスであるミュトスのもたらす生命の営み、が正体だからである。　実際に、あらゆる価値観や審美観、宗教の教えの基準立ても、ここから来る。　それゆえに、未知のノートを見つけ出したい、のだろうが、そんなものは（形而上学は）未知の領域には、ありえないのである。　選ばれし者の魂に宿ることもない。

2014年01月02日

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正月早々、非常識に聞こえる「自然物」「歴史」批判を

　謹賀新年。正月早々、無自覚にウソを吹き込んじゃあ、いかん、と批判したい。　伊勢の式年遷宮のテレビ番組を見ていて、何箇所か、ナレーションや大学の先生の意見が、こころに引っ掛かった。　長年、神々と直面してきた神職の意見はもっともなもので、うなづける点も多かった。　耀体として祭られた鏡の、もとの「大自然が」20年弱の周期で蘇るのにあわせて、それを支配に降臨した天皇家の支配安泰のための祭祀、という構図を、ナレーションはささやいていた。特に持統天皇アマテラス説のようだった。　大学の先生は、伊勢神宮の造営と同時に作られた日本書紀には、三群のグループがあり、最も古くて由緒正しいのは中間の年代を描く正しい中国語で描かれたものであり、伊勢神宮のご神体であるアマテラスの出てくる古い時代部分の漢文は、誤りが多い和製漢語であり、後からくっつけたものだろうと指摘されていた。　天皇家の支配安泰のための祭祀、というのは同意できるし、神職の述べていた、繰り返すことで未来につなげる意図をもつ、という意見にも同意できる。同じ形式を継承し、反復する、それがまさに神事なのである。大勢の人々が「誓約」できる。　その「誓約の場所を定めて」、というのが、神職たちの念頭にはある。　しかし自然を言うナレーションには、ない。大学の先生の意見にもない。しかも神職の言う神事の「大事な部分」が念頭にない。　耀体として祭られた鏡は、もちろん武力で割り込んできたのだろうが、太古の自然神崇拝の人々の間に割り込んできた、のではないのである。　自然神崇拝など、日本の太古にはない。天候神エンリルも天空を行き来する神々イギギアヌンナキも、そしてトヨウケ神や食い倒れ太郎、ビリケンサンすら、自然物の、今日いう、神格化された自然神ではないが、れっきとした神々である。　そして日本書紀という歴史記述は世界最古の官選ヒストリー（歴史記述）であって、古い文書もロクに残っていない古代中国の言語で書かれたのではない。　「日本語の漢文で」書かれたのである。　もとの歴史とは違うかも、とおっしゃるが、もとの歴史などは、ないのである。歴史（ヒストリー）は記述されてはじめて歴史（ヒストリー）である。　形而上のイメージやモノに囚われてしまい、場を反復することで継承してきた神事の、中枢の意味が飛んでしまっているのである。歴史記述、ということの意味も飛んでいる。　この世には自然というモノ自体も、もちろん、ない、というのが小生の主張である。　自然というモノは、人が生きるために（政治経済活動で）身の回りに立てー組む、唯物史観で歴史記述された環境のこと、を言うのである。正月早々、歯が痛い。

2014年01月01日

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