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一日また一日が過ぎて 晩夏があふれる
こころよく暖かく贈られた散形花の上 一匹の蝶が随所に 憂鬱に はばたき 漂って 金のビロード色にきらめいて 夕べも朝も 薄っすら霧に包まれる 湿った息づかいして 湿り気はまだ生暖かい 桑の木の間から 光を浴びて突発的に 黄色の大葉が一枚 おだやかに青空へ トカゲは 日の当たる石のうえに憩い ブドウの房が葉陰に隠れ 世界は魔法にかかる 眠りの夢の中に とじこめられて そしてめざめるなと警告される かくのごとく 永遠へ凝固していた音楽も ときたま何小節にもわたって揺れ流れて やがてめざめて 呪縛からときはなたれる 生成への意欲 現実へとたちかえらせる 我々老人は 果樹の垣根にそっての取り入れ 日焼けした褐色の手を温めながら 昼はいまだ笑い続けてて 終わらない 今日と此処が 未だ我々をひきとめ喜ばせていて **こんな穏やかな日常を願う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年01月05日 09時50分24秒
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