|
カテゴリ:医療
心房細動が発症すると血栓が出来やすくなり、それが脳に飛ぶと脳梗塞を起こす。脳梗塞になりやすい危険因子は知られていて、弁膜症、高齢、糖尿病,高血圧,高脂血症,虚血性心疾患,心不全などである。危険因子がなければ、必ずしも抗凝固療法が必要というわけでもないようだ。専門外のbambooの言うことなので、話半分に聞いておいた方が良いかもしれないが。 男性に後遺症 4922万円支払え 岡山地裁判決 記事からは分からないのだが、診断から一年も経ってから除細動(電気ショックによる治療)をしたのは何故だろう。その間、抗凝固療法はしていたのだろうか。元々危険因子がなければ(62歳は高齢ではない)必要ではないと判断してもおかしくない。危険因子があったのなら、除細動前から抗凝固療法が行われていたのではないだろうか。 そもそもガイドラインでは、症例に応じた治療法が推奨されているはずであり、この症例に、除細動後に抗凝固療法が必要だったのかどうか、具体的な病態が何も書いていないので判断できない。抗凝固療法が必要なのだとしても、普通は除細動後ではなく、除細動前に、あるいは前から継続的に、必要なのではないだろうか。 ミスによって重大な結果が起きたのであれば、それ自体は不幸なことである。でも、その情報を共有することによって、他の医師がミスを防ぐための参考になるのであれば、無駄な犠牲ではなくなる。でも、結局いつものように報道からは何も分からない。このような何も分からない記事では、この患者の不幸は全くの無駄に終わってしまうだろう。本当にミスだったのかどうかは知らないが。 ミラーサイト お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[医療] カテゴリの最新記事
|