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医療報道を斬る

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2007.06.28
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カテゴリ:医療
不謹慎 だけど言いたい ぼったくり



 自分ではまともに食事も摂れないほど弱ったお年寄りが亡くなって、医療者が全面的に死亡の責任を取らされ、その対価が2900万円とは。
 
おにぎりで窒息、賠償命令 福岡県立病院の80歳死亡で

記事:共同通信社【2007年6月27日】

 おにぎりを気管に詰まらせて意識不明となり、後に死亡したのは食事の際に看護師が注意を怠ったためとして、旧福岡県立消化器医療センター朝倉病院に入院していた男性=当時(80)=の遺族が、県と担当の女性看護師に計約4000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、福岡地裁は26日、両者に計約2900万円の支払いを命じた。

 判決理由で永松健幹(ながまつ・たけもと)裁判長は「男性は食事が適切に取れず、病院側にはのみ下しにくいおにぎりを出せば詰まらせる危険性が認識できた」と指摘し、「看護師は約30分も病室を離れ、男性の食事を見守らなかった過失がある」と述べた。

 判決によると、男性は発熱や食欲不振で2003年12月に入院。04年1月12日に夕食のおにぎりを詰まらせ、窒息で心肺停止状態となった。約30分後に発見されたが意識は戻らず、約10カ月後に死亡した。

 県保健福祉部は「主張が受け入れられず残念。判決内容を検討し、関係部署とも協議の上、今後の対応を決定する」としている。同病院は05年に県から地元の医師会へ経営移譲されている



 被告は県と担当の看護師だ。その看護師は亡くなった患者の専属というわけでもないだろう。看護師の仕事は忙しい。一人の患者にかかりきりになっているわけにはいかない。食事を詰まらせて死亡した結果から見れば、予想できたのではないかと言えるが、本当に食事を詰まらせる前に予想できただろうか。この看護師が気の毒でならない。

 30分ですら患者のそばを離れてはいけない業務なのだとしたら、入院費はいくらだったのだろうか。病院から見て十分にペイする金額だったのだろうか。そんなことはあるまい。定食屋で高級フランス料理店並みのサービスを要求する、いつものパターンだろう。

 亡くなった主な原因は看護師のせいではなく、あくまで患者の病態なのに、いつまでこんな判決が続くのだろう。

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Last updated  2007.06.29 15:30:02
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